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性犯罪者等監視条例案に仙台弁護士会長が反対する声明 [2011年01月31日(Mon)]

 新里宏二仙台弁護士会長が1月27日に発表した声明の全文を紹介します。
 →仙台弁護士会のサイト

 宮城県の性犯罪者等監視条例試案に反対する会長声明

 村井嘉浩宮城県知事は、2011(平成23)年1月22日、@宮城県在住の性犯罪前歴者、ドメスティックバイオレンス(DV)加害者に位置確認のための電子装置(GPS)の常時携帯を義務づけ、違反者には罰金等を科す、A再犯防止に必要と認められる場合、性犯罪の逮捕者にDNAの提出を義務づける、B弁護士らによる「地域行動支援委員会」を設置し、性犯罪前歴者に定期的に行動記録を報告させる、という内容の条例試案(以下「条例試案」という。)の検討の経緯を発表した。
 性犯罪被害、DV被害の深刻さに鑑みれば、これらを抑止する必要があることは当然である。
 しかし、性犯罪前歴者、DV加害者であっても基本的人権の享有主体であることに変わりはなく、人権の制限は必要最小限度のものでなければならない。
 条例試案は、すでに刑の執行を受け終わり、又は、裁判所からDV保護命令を受けた者に対して、さらに行動の自由及びプライバシー権を常時制約する規制を加えるものであり、これは実質的に見て新たな刑罰を科すに等しいとも言い得るものである。
 条例試案は、性犯罪等の再犯率が高いとされていることやGPS監視による再犯抑止効果があることを制度導入の根拠としているようである。しかし、1犯目が性犯罪であった者のうち再犯の中に性犯罪を含んでいる者は5%程度との指摘もあり(平成19年版犯罪白書)、窃盗、薬物事犯等に比して著しく高いとは言い難い上、宮城県内における性犯罪の再犯率についても県知事は具体的に何ら示していない。また、DV保護命令違反検挙数も宮城県内ではこの3年間は0〜1名にとどまり、保護命令そのものによる抑止効果が相当程度認められる。さらに、他国での導入例があるとしても、GPS監視の抑止効果についても実証的な結果が出ているとは言えない。また、国は、平成18年以降、性犯罪の再犯防止を目指して「矯正施設における性犯罪者処遇プログラム」等の運用を始めているが、その実績の検証が十分に行われていない段階で、監視等による対策を採用することは拙速である。
 加えて、条例試案は、再犯防止を目的としてDNAの提出を義務づける内容を含んでいるが、裁判所の令状によらない証拠収集につながるおそれが高く、この点からも憲法に抵触する重大な問題を含むと考えられる。
 このように条例試案は人権保障上看過できない重大な問題を有するものであるが、そもそもこのような重大な人権規制を法律ではなく条例で行えるのかという問題も指摘せざるを得ない。
 性犯罪やDV被害は深刻な問題であり、根絶していかなければならない。しかし、それは個人の尊厳を基軸とする日本国憲法の下においては、監視ではなく、性犯罪前歴者が更生していけるプログラムの作成・実践等によって実現されるべきであり、宮城県もその方向で尽力すべきである。
 条例試案は、性犯罪等の抑止について、上記のような人権上の問題点を十分に検討しないまま発表されたと受け止めざるを得ない。よって、当会は条例試案に反対する。
以 上

2011(平成23)年1月27日
仙台弁護士会 会長 新里宏二
性犯罪者等監視条例試案について、村井知事の定例記者会見での質疑応答 [2011年01月28日(Fri)]

 1月24日の宮城県知事の定例記者会見で、「女性と子どもの安全・安心社会づくり懇談会」第2回会合(1月22日)で村井知事が表明した性犯罪防止強化の県条例の検討方針について、記者からの質問が集中しました。
 会見録が宮城県のホームページで公開されています。→会見録はこちら