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小林 健司のブログ
2002年11月、大学2年生、大阪にある教育系NPOに出会う。
2003年から2005年度末まで、休学期間1年を含む3年半、上記NPOにて学生スタッフとして活動。
2006年4月、学生スタッフからNPO職員に。
2011年4月、京都にあるNPOへ転籍。
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台風12号被災地状況・続き[2011年09月20日(Tue)]
先日の記事に続き、続報です。

今回は東北の被災地支援で一緒に活動をした仲間から現地の
情報をいただきました。大きな力にはなれませんが、ちょっとでも
現地の情報が伝えられればと思ったので、ご紹介します。

友人からもその後の経過を伝え聞きましたが、
・連日の大雨でボランティア活動が休止せざるを得ない状況とのこと。
・田辺市のほうに、宿不足対策としてフリーのキャンプ場ができており、
 夜はそこで泊まってもらって、朝にバスが迎えにきて立ち入り禁止に
 なっている那智勝浦・熊野町に入ってもらう という動きがはじまって
 いるとのこと。(釜石にボランティアに行っていた方が市に発案して
 くれたらしい。)

とのことでした。


以下、9月13日〜16日に和歌山でボランティアをしてきた仲間からの
メール文です。
================================================
Newsを見て台風12号での凄まじさをご存知だと思いますが、
今回Newsで取り上げられているのは、本当に極々僅かな部分のみです。

この度は僕が所属していたBrainHumanityからボラバスを出して頂き、
三重県の熊野市へ伺わせて頂きました。
僕自身実際に見に行くまでは、東北並みにすごい被害だと言う客観的な
情報しか持ち合わせておらず、内心あそこまでの被害が台風で起こる
はずがないと思っていました。

しかし、被害に遭われたお宅に向かってる途中、その考えがあまりにも
甘いものだったことに気づかされました。

東北で見た川沿い、海沿いの様に川に沿って木が薙ぎ倒され、
車が進む度に粉塵を巻き上げる様は東北で見た光景そのもでした。
山の木々も根っこから倒れていたり、家がまるごとひっくり返っていたりと
被害は想像以上。幅も高さもかなり壮大なスケールの川でしたが、
そこにかかっている橋も水に浸かっていた跡が見受けられました。
川から橋まで30m以上はあったように見受けられました。

まさかここに水が来るわけがない!と思われる様な高台にあるお宅も
屋根まで水にすっぽり浸かってしまい、ほぼ半壊というお宅は何十という
数では効かないほどたくさんあるそうです。

実際に今回訪れた和気と言う集落では20000tと言う想像を絶する
数値の水が村を襲いました。普段の大雨でも3000tですので、
約7倍もの水が村を襲ったことになります。
しかし、これ程の水が村を襲ったのはただ台風が凄かっただけではないらしく、
この村の上流にはダムが2つ有り、片方のダムは日頃から水量が多く
貯蓄されていながらも放流がなされなかったそうです。
村の方々は半分は人災だと思われているようでした。
ちなみにこの規模の被害は以前にもあり、その時の台風は伊勢湾台風でした。

インフラは現在電気、水はだいぶ回復しているらしく、固定電話も一部復帰していました。

住んでいらっしゃる方々のほとんどが、東北と同じく御高齢の方々で、
50代くらいの方々が若手扱い方されています。
社協の方も若手の方で40代くらいでした。

山間に集落が点々としていて、盆地が多く見られ平地の場所ではヘドロが
溜まっている状態です。高台ではヘドロは一切見られませんでした。

家が丸ごと水に浸かってしまったお宅でも町の避難所に移るのを良く
思われない方々が多くいて、家の中にブルーシートを引いた上で寝泊まりを
されているそうです。理由はコミュニティの問題と住み慣れた場所から移る
不安がほとんどでした。やはり家々の間隔が広い中で過ごして来た方々にとって、
プライバシーの保たれていない空間は苦痛とのこと。しかし、ヘドロが床下に
溜まっている状態なため長期間の生活は健康を損なう恐れがあります。

ボランティアの数はまだまだ少なく、順番待ちの状態が続いています。
社協の方も少なく僕が知っているだけで、20名もいなかったと思います。

そのため住民からは疲れが溜まっているせいもありますが、かなり苦情が
出でいました。
隣の家はやってもらったのにこっちにはまだ来ていないとか、隣町はなど
聞けば聞くほど不満が出て来ましたが、間違いなく人手不足が原因です。
決して社協の方の仕事が遅いとか、対応が悪いとかでは、僕が見る限り
ありませんでした。東北で多く見られた様な行政的な感じではなく、
みなさんも本当に一生懸命に活動なされていました。

この度はお宅の清掃作業をさせて頂きましたが、家具出し、泥掻き、
床下をめくったりなど、仕事は山の様にあります。町に近いお宅で1軒で4、5人で
一日潰れます。町から離れた場所だと農業を営んでるため荷物が多く、
住居+納屋が2、3個程度あるため一軒に10人程度で一日潰れるもしくは
終わらないぐらいです。しかも中々重機が入れない+段差が多いなど
作業効率は悪いです。

また作業中家主の方にいる物はどこに置いたら良いかと聞くと、
全て捨ててくれて構わないと今の所100%言われています。
しかし、アルバムなど破損はひどくはありますが、想い出の品なども
全て捨ててくれと言われます。結構まとまった小銭もです。
僕自身の主観ではありますが、自暴自棄になっている感じがしました。
東北と違い亡くなった方の数も違いますし、家を見に行ったら全く無く
なっていたという状況も少ないですが、やはり被災者のケアの必要性を感じました。

長くなりましたが、以上が僕が見聞きして来た現場です。まだまだ
情報量は少ないですが、発信し、伝えて行くことが復旧に繋がる近道かと思います。
今後とも情報を仕入れ次第発信して行く所存です。
=======================================================


下記、まだまだ支援は必要なことには変わりませんが
前回よりも状況は改善されていっているようです。参考までに。


■ヤフーボランティアの募金人数(9月20日時点)
 http://volunteer.yahoo.co.jp/donation/detail/341009/index.html
 246万7414円。募金人数3,634人。
 →9月9日から「募金:227万4711円増」、「募金人数:3565人増」のようです。
  まだまだ少ないのだと思いますが、このページを見て行動していただいた方が
  いらっしゃったらありがたいです。本当にありがとうございます。

■新宮市ホームページのボランティア(9月15日時点)
 http://www.city.shingu.lg.jp/forms/info/info.aspx?info_id=23324
 1592人(ボランティアセンターを通した活動人数のみ)
 
ある友人からのメール 奈良・和歌山 豪雨被害の実情[2011年09月09日(Fri)]
(長い文章になりますが、最後までお付き合いいただけたら幸いです。)

かなり久しぶりに記事を書きます。

理由は僕の高校時代からの友人にメールをもらい、
自分に出来ることは何かを考えた結果、一人でも多くの方に
下記の情報を知ってもらうことが、必要だと感じたためです。
(ツイッター等でのリンク先として使用します。)

友人は僕と同じく愛知県出身なのですが、和歌山県新宮市に
実家のある彼女がいて、ここ数年は何度もその実家にお邪魔する
機会がありました。

私自身も、そのことは知っていたので、今回の豪雨による災害を
知ったときは「大丈夫かな?」と思ったのですが、仕事が忙しかった
ことと、東北の復興支援に関わる仕事もあるため、恥ずかしながら、
その程度の認識しかできていませんでした。

しかし、火曜日(9月6日)の時点で、その友人から一件のメールが。
(以下メール本文、そのまま転載)
========================
実は先の大規模土砂災害で、彼女の実家付近が壊滅しました。
全く報道されないけど、死者にも行方不明者にもカウントされない
方がまだたくさん土砂の下にいるようです。


報道陣が入れてないようです。
彼女の叔母一家も、小学生の子供3人を含む5人全員!!
が亡くなった可能性が高そうです。
(彼女の家族は土砂崩れ直撃区域ではないので、全員無事みたいだけど。)

新宮市ほぼ全域で水も止まってます。

俺が夏に魚釣りとかしてた場所や橋も全部無くなったみたい。

というわけで、なんとも言い難い状況なんですが、とりあえず
言えるのは、皆、なんかあったら即逃げましょう。
震災から少し薄れた危機感が蘇るわ。
=========================

なお、付け加えると、僕の友人はNPOのことは僕を通じて
知ったくらいで、彼自身は一企業の社員です。


何か力になれれば、と思いながらも、さらに恥ずかしながらも、
このメールをもらった時点でも事態の深刻さを分かっておらず、
友人に励ましのメールを送る程度しかできていませんでした。

そして本日(9月9日)、丁度、前日にわかやまNPOセンターの方と
お話をしたこともあり、友人にメールを送ると、下記のような
返信がありました。
(以下メール本文、そのまま転載)
==========================
今日、彼女の親戚の一番下の男の子が見つかったらしい。
翌日に見つかった母親に続いて、ようやく。

でも、もう外見では判断できないらしく、DNA鑑定だって。
そして結果、親戚の子って判定された後でも、行方不明の
他の遺族は、うちの子だと言ってくるらしい。
皆、錯乱してるんだろう。でもそうなっても当然だと思う。

そしてその家族だって、まだ半分以上、遺体は見つかってない。
まだ10歳に満たない子供も含まれてる。
悲しすぎるだろが。

何回か行ったからなんとなくわかるけど、田舎だから、当然、
人とお金がない。
あそこは、よく言う、普段なら『人間も少ないし、時間だけは
ゆっくりながれるわ〜癒されるわ』ってな具合のいい所だ。
でも、こんな時だから、それが裏目に出る。

彼女のお兄さんたち男勢が、すでに借り出し要請されて、
遺体捜索に加わってるらしい。人が既に足りていない。

突然で申し訳ないが、ボランティア・義援金について、
多くの人に広める方法は何がある???

那智勝浦のHPに義援金募集の案内が出てるんだが、
掲載位置悪いし、あまりに小さすぎる!ボランティア募集も。

被害・悲惨さはどんどん明らかになってくるのに、
ニュースの扱いはどんどん小さくなる。
新政府の『タバコ700円増税』『死のまち』なんて失言のせいで、
伝わるべき情報が伝わらんじゃないか。
たった数秒の失言で、結果、何日遅れるんだ、撤去が。勘弁してくれ。

今は自衛隊さんたちに任せて、自分らは寝ずに働いて、
先のモンこなして、9月後半に動けるように・・・ってここ数日
思ってたが、それじゃ駄目だ。

人が足りない。市民が遺体捜索してる。
生きてる人たちだって、この状況が続けば、精神がもたないよ、きっと。

こんなこと言ってもどうにかなるものじゃないんだろうが、すまん。
===========================

ここで、ようやく、事態がかなり深刻な状況にあることを理解しました。

よく考えると友人は前々日(9月7日)の深夜に、
まだオフィスで仕事をしている、という連絡をくれており、
そのときもまた、「仕事忙しそうだな」という印象しか持っていなかった
のですが、それは、仕事を前倒して手伝いにいくための準備なのだ、
ということも、そのメールを見て遅まきながら分かりました。

現在、
■ヤフーボランティアの募金人数(9月9日時点)
19万2703円。募金人数たった326人。

■新宮市ホームページのボランティア(9月6日時点)69人

とのこと。

もちろん、情報源は一個人のメールですので、被害の全容は
上記からは分かりませんし、遺体の捜索などはボランティアの
役割を大きく超える活動ですので、読んでいただいた方にそれを
お願いしたいわけではありません。が、それでも、今分かる被害の
状況に対して世間の関心度や必要な支援が大きく足りないであろうことは、
想像に難くありません。

全国とまでいかずとも、特に関西を中心に今回の豪雨被害にも
もう少し関心を持ってもらえればと感じました。東北への支援も
もちろん継続して必要であることは変わりませんが、地域によっては
それと同じ、もしくはそれ以上に被災している方が関西にもいる
ということを知った上で、それぞれが行動を考えていければと
思います。

私自身は和歌山に住んでいるわけでも、親戚がいるわけでも
ありませんが、この記事を見て、何かを感じていただけたなら、
できることを、できる範囲でご協力いただければ嬉しいです。

<参考>
災害ボランティア活動情報(「平成23年台風第12号」関連)
http://www.bousai-vol.jp/jouhou/index.html

被害状況情報まとめ(わかやまNPOセンター志場さんのブログ)
http://blog.canpan.info/wnc201109/


最後に、
ソーシャルメディアについては、東北の地震のときにも、
功罪が取り上げられていましたが、友人の声を聞いたとき、
自分に何が出来るのかを考えると、ソーシャルメディアしか
この声を届ける方法が思いつきませんでした。

大手メディアの伝える情報と、市民が必要としている情報に
大きなギャップがあることは東北の地震のときに痛感して
いましたし、それは今流れているニュースを見ても明らかな
ように感じます。

いたずらに騒ぎを広げようという気は全くありませんが、
一つの事実・情報として、こうした個人の声を必要な規模に
届けるために、今使うことのできる手段を使わせていただこうと
思います。

よろしければ、この情報を冷静に広げていただければ幸いです。

少しでも早く知ってもらえたら、と思い、急いで作った記事なので、
分かりにくいところも多いかと思いますが、
最後までお付き合いいただきありがとうございました。