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〔後房雄のブログ〕

現実関与型の政治学者が、日本政治、自治体改革、NPOやサードセクターの動向などについて話題を提供しています。一応研究者なので、面白かった本や論文の紹介もします。


美濃加茂市 [2013年05月14日(Tue)]
美濃加茂市へ多文化共生政策の調査に行ってきました。
ピーク時には、外国人が住民の10%を超えていた、日本でも代表的な外国人の集住都市のひとつです。ちょうどソニーの撤退で、1000以上の外国人が職を失ったばかりのところです。

市の政策が大きく展開した背景には、やはり、理念と度胸のある行政職員(当時の室長)がいたことが大きかったようです。また、在日ブラジル人を市が国際交流員などとして雇用したのが、つなぎ役の育成という点では非常に有効だったと思いました。

特筆すべきは、古井(こび)地区の自治会長経験者(渡辺勝則さん)がリーダーシップをとって、外国人を地域に受け入れようという動きをしていることです。

ただ、そのためには、自治会・町内会自体が、会員以外にはサービスを提供しないというこだわりを捨てれるかどうかが決定的です。「公共的団体」という看板がだてではないなら、会費を払っているかどうかにかかわらず地域全体のために活動するという方針に転換すべきだと思います(事実上のNPO化ですが)。外国人だけでなく、若い世代の参加も促進しようとするなら、そうした転換が不可避だと思います。

ただ、町内会の役員はほとんどが高齢者であるだけに、そうした意識の転換は相当難しいと思います。上記の渡辺さんのように、サラリーマン時代から外国人労働者の問題に関心をもっていて、退職後に町内会や市政に関わるようになって推進役になるという人が出てきているのも事実ではありますが。
政党論が必要 [2013年05月07日(Tue)]
5月5日付けの朝日新聞の附録「グローブ」が「政党はどこへ行くのか」という特集をしています。イタリアに五つ星運動も含めて、先進各国の政党状況がよくわかります。

一方での既成政党の市民からの遊離、他方でそれに対抗するカリスマ的ないしアイドル的リーダーを中心にしたポピュリズム(パーソナル・パーティ)、ネットを中心にした直接民主主義志向というのが共通点です。

カナダの自由党の再生の希望となっているイケメンの新党首ジャスティンへの掛け声が、ジャストインタイム=ジャスティンタイムというのは笑えました。この41歳のイケメンは、イタリアでも次期首相世論調査でダントツ一位のフィレンツェ市長レンツィに感じがよく似ています。こういうタイプが受けるのでしょう。日本でいえば小泉信二郎でしょうか。

直接民主主義では、五つ星運動のほか、スウェーデンの直接民主主義党が紹介されています。
他方で、イギリスの保守党や自由党が、ボランティアを巻き込んだ地域草の根活動を重視しているというのも面白い動きでした。

さて、こうした状況において、かつての名望家政党、大衆組織政党などと違ったどのような政党が機能する政党としてありうるのでしょうか。

日本の民主党は、大衆組織政党から引き継ぐべきものも引き継げていないうえに、さらに新しい政党像を模索しなければならないわけで、ほとんど不可能に近いといわざるをえません。

突破口があるとしたら、数人の本当に政党再建に集中する熱意のあるグループが形成され、自己利益を捨てて全エネルギーをつぎ込むほどの活動を始めるということでしょう。ほとんど新党の結成に近いものになるはずです。といっても、最近よくある安直な新党結成とはまったく違う、本来の政党の構築を目指すものということです。しかし、本来の政党のイメージをまったくもたない政治家ばかりなので、その意味も理解できないでしょうね。

もう十数年前にまりますが、PHP研究所の研究会で、飯尾潤、坪郷実、永久、後という変わったメンバーで政党論を検討したことがあったのを思いだしました。
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