CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る

〔後房雄のブログ〕

現実関与型の政治学者が、日本政治、自治体改革、NPOやサードセクターの動向などについて話題を提供しています。一応研究者なので、面白かった本や論文の紹介もします。


取材 [2011年12月30日(Fri)]
ニュースステーションの日曜版用の取材がありました。1月後半に、ポピュリスト首長たちの特集をやるようです。

夕方に河村さんの取材があるそうで、その前に、ということで取材を受けました。

橋下さんと河村さんとは違うという私がしつこく発信してきた評価がだいぶ広がってきたようです。事実をきちんと踏まえれば明らかですが、マスコミは自分たちが一度煽った路線はなかなか変えません。「減税日本」が名前からしてもローカル・パーティではないということすら、指摘すると驚かれます。

いずれにしても、せめて新聞だけでも紙面を無理に統一せず、異質な要素も部分的には許容するようなスタイルに変えてほしいと思います。でないと、間違っても路線転換がなかなかできません。
「思いわずらうことなく愉しく生きよ」 [2011年12月29日(Thu)]
江國香織『思いわずらうことなく愉しく生きよ』光文社文庫、2007年。

NHKドラマ「カレ、夫、男友達」もなかなか良かったですが、やはり原作の方が数段よかったです。あたりまえですが。

ドラマは、次女治子役の真木よう子さんが魅力的でしたが、DVにあう長女がひ弱過ぎる感じでした。(ちなみに、ユースケ・サンタマリアのDV夫がハマりすぎで怖かったです)

原作では、3姉妹ともに、「思いわずらうことなく愉しく生きよ」を家訓とする家に育った「のびやかすぎる」娘たちらしく、長女も最後は自分でDVを乗り越えます。

江國さんという作家は何作か読んでますが、力のある作家ですね。我が家の家訓もあれにしたいと思います。すでになっていたかもしれませんが。
ニュースステーション [2011年12月15日(Thu)]
ニュースステーションに、橋本大阪市長が登場していました。数日かけて、大阪市の26部局の幹部たちに自分の考え方をぶつけて議論したそうです。見せかけ改革派首長にはできないことですね。

メッセージも非常に考え抜かれたものでした。

感じた最大の問題点としては、行政の仕事を民間に委ねる必要があるということで、外郭団体、随意契約の構造への批判を前面に出していました。

大阪都構想については、水道事業の府市統合を松井府知事と5分で決めたことを紹介して、こういうことを具体的に進めていくことが都構想の内容であり、制度化、恒久化するのは最後の仕上げだという説明をしていました。危惧さzれているような都構想をめぐる政治的騒動を避け、実務的改革を重視するというメッセージを明確に出していました。

教育委員会への批判も、選挙によって勝負がついたことを前提に、じっくり議論する姿勢を強調していました。

産業は徹底して競争させるが、人は守る、というフレーズも印象的でした。

また、国政については国会議員に任せて、自分は大阪市長に徹するという姿勢も明確でした。

批判する人たちも、市長としてきちんと仕事をしようとする姿勢は認めるべきでしょう。そしてまた、批判も意識しつつ自らのイメージを鮮明に発信する言葉とパフォーマンスも見事なものです。

1995年以降の改革派首長たち(北川、浅野、増田、片山など)の退場後、パフォーマンス過剰の首長たちが登場して大騒ぎしましたが、橋本氏の資質は飛びぬけているという印象です。
5%減税、可決へ [2011年12月14日(Wed)]
名古屋市の河村市長が、住民税10%減税を5%減税にまで引き下げて提案するそうで、公明が賛成して可決される見通しのようです。昨日の夕刊によれば、自民や民主も賛成する可能性があります。

中日から朝刊用の取材を受けましたが、述べた趣旨は以下のようなものです。

議会側としては、ここまで市長が妥協した段階で、市長側にもはや切り札がないことを確信し、この際、今後の火種を消しておこうという判断でしょう。

2009年の12月には10%減税を一旦は実現したわけですから、河村氏としては、この2年間何をしていたのか、という感じのはずです。議会との対立を煽ることだけを優先してきた結果、それでも市議会の過半数を取れなかったわけですから、要するにどうしようもないということです。

この5%での減税案可決は、政治的には河村氏の敗北です。ただ、次の総選挙での愛知2区の古川氏との対決を見越して、政権中枢を歩んでいる古川氏を増税のシンボルに見立てて減税の実績を形だけでも主張できるように、という個人的な思惑はあるでしょう。

市政を放棄して国政復帰の画策を始めたわけですから、もう市長を続ける資格はないですね。

これで住民投票条例という問題もなくなって、また、議会の自公民相乗り態勢が復活することでしょう。

議会一元制にしないかぎり、二大政党がきちんと選択肢を掲げて競うというまともな政治は実現しないということでしょう。
『ミレニアム』 [2011年12月13日(Tue)]
スウェーデン発の世界的ベストセラーだという小説『ミレニアム』3部作を、とうとう読みだしてしまいました。

やはり、リスベット・サランドラという女性主人公がなかなかいいですね。こういう主人公で小説を書いてみたいものです。

パルムグレンはあきらめた。彼女は何やらよからぬことを企んでいて、そのことを隠している。聞けば反対せざるをえないようなことなのだろう。だが、彼はリスベットを信頼していた。彼女が何をしようと、それは地上の法律に照らせば怪しげなことかもしれないが、けっして神の法にそむく罪ではないはずだ。多くの人々の考えとは裏腹に、リスベットは真に道徳的な人間だとパルムグレンは確信していた。問題は、彼女なりのモラルが、法律で定められているモラルとは必ずしも一致しないということだ。(第2部上巻、243ページ)
河村市長の行き詰まり [2011年12月08日(Thu)]
名古屋市議会では、10%減税も7%減税も否決され、河村市長は打つ手なしです。

再提出しようが可決されるはずもないし、住民投票条例案も可決されるはずもありません。現行地方自治法では、かりに住民投票が可能になって実施されたとしても、拘束力は持ちません。

そもそも、2009年12月の市議会で、二大公約の10%減税と地域委員会は可決されていたのに、議会解散の口実づくりのために、わざと議員定数と報酬の半減条例案を提案して議会を挑発して、二大公約を1年限りに議決しなおさせたのは河村市長自身です。

今更、話し合いだと妥協だの、ちゃんちゃらおかしいです。議員たちが、目立つことにしか関心のない市長の相手になるはずもありません。

河村さんも、もうやめたくてしようがないでしょうが、あまりの面目の立たなさに困っているのでしょう。毎日の報道だけでも、河村さんに何のアイデアも戦略もないことが丸分かりですね。

大阪の風は名古屋には援軍になりません。
<< 2011年12月 >>
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
月別アーカイブ