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〔後房雄のブログ〕

現実関与型の政治学者が、日本政治、自治体改革、NPOやサードセクターの動向などについて話題を提供しています。一応研究者なので、面白かった本や論文の紹介もします。


ベルルスコーニに学ぶ [2011年11月29日(Tue)]
どういう風の吹きまわしか、朝日新聞が今日の「耕論」の欄で、「ベルルスコーニに学ぶ」という特集を組み、私のインタビューも掲載されています。

橋下氏の「大阪の乱」の直後というタイミングもあって、新自由主義的改革を徹底して推進できる強力なリーダーが必要というメッセージが前面に出ています。

日本は話し合いが重視され、最近も「熟議」がはやりですが、戦後60年の既得権という垢を洗い流す体系的な改革が必要な現在においては、代議制民主主義の仕組みを使いこなして強力な政権を実現することの方が重要だと思います。

参加や熟議は、代議制民主主義が機能してこそ意味を持ちます。代わりにはなりません。市民参加で出された様々な意見のどれを採用しどれを採用しないという決定は選挙された公職者にしかできません。熟議といっても、期限内で決定しなければならない場合、誰が決定するのでしょうか。

あえて「独裁」が必要だと言いきった橋下氏は、こうした時代状況を見事に捉えていたということです。これに対して、正面から独裁だ、ハシズムだという時代がかった批判は、絶好の餌食にされました。

ところで、イタリアでは、大臣の半数以上は国会議員でなければならないという日本のような縛りはないので、今度のモンティ内閣では、首相以下すべての大臣が学者、実務家、元公務員など非政治家で構成されています(政務次官では各政党からかなり入っているようですが)。これは、イタリアでも冷戦終結後に始まった形ですが、今回で3度目になります。

政治家たちが駆け引きにかまけて、不可避の改革ができない状況で、専門家だけで世論の支持を背景にどんどん必要な改革をやってしまうという方式はなかなか面白いものです。妥当な提案であれば、政党も議会で支持せざるをえなくなります。

ベルルスコーニ自身も、94年には総選挙の3カ月前に新党を立ち上げて経営者から政治家になったばかりで首相になりました。

96年にベルルスコーニを破って中道左派政権オリーブの木を実現したプロ―ディ元首相も、産業復興公社の総裁を務めたこともある実務派の経済学者でした。彼のスタンスも、新自由主義を踏まえた「第3の道」でした。

日本でも、経済やマネジメントの経験やセンスをもったリーダーが政権を担うことが必要だと思います。私の従来からの主張ですが、「自由主義的改革は左右が共有すべき時代の課題」です。

日本の政治家たちのように、ちょっと聞きかじって分かったように思っているような人たちには、時代の課題に正面から取り組むのは無理なのかもしれません。

最近、イギリス労働党のブレア元首相の回顧録が日経新聞社から翻訳されましたが、彼くらい個人的に有能でセンスがよければ、きちんとしたブレーンを集めて体系的な改革を推進するということができるようです。

クリントン、ブッシュ・ジュニア、サッチャー、ブレアなどの回顧録を読みましたが、それぞれなりに本物という感触がありました。日本の政治家で誰か本物はいるのでしょうか。

いなければ、本当に非政治家の出番なのかもしれません。
橋下氏と国政 [2011年11月28日(Mon)]
大阪の「橋本の乱」を見て、各党が右往左往しているようです。

橋下氏自身のスタンスは明確で、自らの国政進出は否定しつつ、大阪都構想のための法律を国会で通すために、維新の会の国会進出をほのめかして民主党、自民党に揺さぶりをかけるというものです。

一部には、大阪維新の会が国政に進出して、政界再編の台風の眼になることを期待する人もいるようですが(早速テレビで、元小泉純一郎首相の秘書官だった飯島勲氏がそう話していました)、早まってそういうことを試みたら、橋下氏の勢いも一時のあだ花でおわると思います。

まずは大阪で明確な成果をあげることが最優先で、それに成功した段階で初めて次のシナリオが可能になるでしょうし、橋下氏本人はそのことを明確に自覚していると思います。それが彼の賢明なところです。一般市民は人気取りを優先する政治家たちとの違いをこそ支持しているわけですから。

しかし、維新の会が次の総選挙において、大きな変動要因となることは確実です。少なくとも大阪では独自候補を立てるかどうかで結果は激変するでしょう。

こうした実力を背景にして揺さぶられると、大阪都構想支持へと主要政党は傾かざるをえないでしょう。

維新の会が過半数に足りない大阪市議会でも、公明党が支持すれば過半数を超えるそうですから、大阪府議会と大阪市議会で大阪都構想の具体化が承認される可能性はかなり高いでしょう。

そうすると、地方自治法の改正を避けることはできなくなるでしょう。

唯一危惧するのは、橋下氏が今後も大阪にエネルギーを集中しつづけるのではなく、どこかの時点で早まって首相を狙って国政に焦点を移すということです。

そうなると、賑やかしで、河村名古屋市長たち、騒ぐことしか関心のない人たちと連携するということになるでしょう。

小沢氏もそれに絡むでしょうし、二大政党の成熟という苦しくても避けてはならない課題から逸脱した政界再編ごっこでまた時間を浪費することになってしまいます。

橋下氏には、当分の間、大阪での改革を推進しながら全国政党に自己改革を迫り続ける役割を期待します。

全国政党(当面はみんなの党)は必至に誘いをかけるでしょうが、それには惑わされない賢明さは橋下氏にはあると思います。
橋下氏、完勝 [2011年11月27日(Sun)]
大阪市長選、府知事選は、橋下氏、大阪維新の会の完勝に終わりました。

橋下氏の記者会見では、3割前後の反対票について非常に配慮した言い方をしていたのが注目されました。

国政進出についても非常に慎重な言い方でした。全体として、思いつきだけでやっていない、裏付けを感じさせます。

河村名古屋市長を典型に、多くの改革派首長たちが、当該自治体を良くすることよりも、全国的な注目を集めて国政に行くことを主目的に騒いできたことと比較すると、大阪の再生に集中する姿勢を強調していることはいいセンスをしていると思います。

その姿勢がかなり信憑性があるというのが大阪の有権者の評価だったと思います。

同時に、民主党、自民党の二大政党ともに深刻な不信任を突きつけられたということでもあります。

これが日本政治に良い意味での突破口をあけることになることを期待します。

なでしこジャパンのビジネスモデル [2011年11月13日(Sun)]
JACEVOの年次大会の記念イベントで、日本サッカー協会専務理事として、なでしこジャパンの世界一を支えたビジネスモデルを構築した平田竹男氏をお招きします。

そのほか、年間34億円の寄付を集めるプランジャパンの専務理事鶴見さんなど、3つのビジネスモデルを代表する経営者の話が聞けます。

是非ご参加を。


◆◇◆JACEVO information ━━━━━━━━━━━━━━━2011/11/10発行

公益社団法人日本サードセクター経営者協会年次大会
2011

サードセクターの組織強化
ビジョンと活力に富むサードセクターへ

基調講演
なでしこジャパンのビジネスモデル----なぜ世界一になれたのか

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆◇◆

◆日時: 2011年11月20日(日) 13時00分〜16時30分
◆会場:全日通霞が関ビル・大会議室 (東京・霞が関)
    →東京メトロ・銀座線・虎ノ門駅より 徒歩5分
◆定 員: 70名(先着順)
◆参加費:会員=無料
     一般=1000円

サードセクターの運営の課題に「お金がない」とよくいわれますが、「ビジネスモデルがない」のではないかと考えます。個々のサードセクターがファンドレイジングを寄附集めだけに矮小化するのではなく、成果に責任をもつという「経営力」を向上させることが緊要であると考え、「ビジネスモデル」と「経営力」について議論を深めます。

どの資源提供者を重視するかで3つのタイプに分けて考えます。「会費寄附型」「市場型」「公共サービス型」それぞれのビジネスモデルの成功事例をご紹介します。

また、サードセクター組織が目標達成のために戦略的に事業展開をしていくために、フルコストリカバリーの把握、その活用についても議論し、必要な資源を調達できるサードセクター組織の経営力の強化を図っていきます。

【構成】
13:00〜13:10 開会挨拶、趣旨説明
13:10〜14:10 基調講演1
      「なでしこジャパンのビジネスモデル----なぜ世界一になれたのか」
      平田竹男氏……1960年生れ。1982年横浜国立大学卒。同年通商産業
      省(現経済産省)入省。2002年から2006年まで、(財)日本サッカー
      協会専務理事。現在は早稲田大学大学院スポーツ科学研究科教授。
      近著に『なでしこジャパンはなぜ世界一になれたのか?』 (ポプ
      ラ社)がある。
14:10〜14:50 基調講演2
      「サードセクター組織の会計の現状と課題」
      江田寛氏(公認会計士・税理士)
14:50〜15:00 休憩
15:00〜16:20 事例報告、パネルディスカッション
      「サードセクターの経営力の向上」
      「フルコストリカバリーの把握と経営への活用」
      【パネラー】
      川上里美(公共サービス型ビジネスモデル)
      特非営利活動法人福祉サポートセンターさわやか愛知 理事長
      田中啓介(市場型ビジネスモデル)
      特定非営利活動法人ホールアース研究所 事務局長
      鶴見和雄(会費・寄附型ビジネスモデル)
      公益財団法人プラン・ジャパン 専務理事
      【コメンテーター】
      平田竹男氏、江田寛氏、太田達夫、藤岡喜美子
      【コーディネーター】
      後房雄(名古屋大学大学院法学研究科教授)
16:20〜16:30 閉会挨拶


■申込先
公益社団法人日本サードセクタ経営者協会
事務局(担当:角田、島)
〒151-0051
東京都渋谷区千駄ヶ谷1‐13 ‐11 co -lab 千駄ヶ谷4‐3
TEL/ 03-5843-6723
FAX/ 03-6447-2685
Eメール/ office@jacevo.jp

メールに下の必要事項を記載の上お申し込み下さい。
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 JACEVO会員の有無(はい いいえ)
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 FAX番号
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*なお、定員を超えた場合、お申し込みをお断りさせていただくことがございま
すので、お早めにお申し込みください。

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