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〔後房雄のブログ〕

現実関与型の政治学者が、日本政治、自治体改革、NPOやサードセクターの動向などについて話題を提供しています。一応研究者なので、面白かった本や論文の紹介もします。


24ファイナルシーズン [2010年10月31日(Sun)]
24ファイナルシーズンがレンタルDVDショップに出ていました。去年の夏以来です。

大統領はまだテイラー大統領でした。離婚したようです。

ほぼ死ぬはずだったジャック・バウアーが生きており、孫が生まれておじいちゃんになっていました。他人事ではありませんが。
「新しい公共」推進会議 [2010年10月29日(Fri)]
10月27日に、「新しい公共」推進会議が発足し、市民フォーラム、JACEVO事務局長の藤岡が委員として加わりました。

兼ねてから提案している日本版コンパクトや政府行政とサードセクターとの契約関係の再構築などが実現する第一歩になると思います。

それだけに、サードセクター側の力量強化がますます重要になります。私たちも、内閣府の社会的企業育成事業を進めているところです。

明日、明後日、公開セミナーを開き、古川佐賀県知事、福島消費者庁長官・前我孫子市長などをお呼びします。都合のつく方は是非ご参加ください。場所は、名古屋駅前のプライムセントラルタワー名古屋駅前店です。

*****

◆◇◆SEIP information ━━━━━━━━━━━━2010/10/27発行
Public2.0時代の社会起業塾
〜 「公共の未来」を創発するチャンジアップ・プロジェクト始動〜

「iSB公共未来塾」in名古屋 第2期 受講生募集!!
公開セミナー開催

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━http://i-sb.org/◆◇◆

公共未来塾は社会的企業を経営したり、そこで働く人を育てるビジネススクールです。

本プロジェクトは、内閣府の地域社会雇用創造事業 として、社会的企業育成
コンソーシアムが運営する社会的企業育成支援基金により実施しています。

研修プログラム    iSB公共未来塾2期生募集
起業支援プログラム  50万から500万の起業支援金支給

◆研修プログラム
「講義+演習+社会的企業やNPO等でのインターン」という3部構成
条件を満たす受講者には活動支援金は1 単位あたり833 円としてこれを算定しま
す。上限15万円

対象    社会的企業やNPOで働いている人
      これから社会的企業で働きたい人
      社会的企業を起業したい人
定員    昼コース:30名    夜コース:30名)
開催期間  2010年10月30日(土)〜12月11日(土))
募集期間  2010年10月1日(金)〜10月25日(金)
会場    NPOプラザなごや 愛知県名古屋市北区平安1-9-22
      http://www.sf21npo.gr.jp/heian_newmap.htm

◆公開セミナー◆
10月30日、31日は公開セミナーです。みなさまぜひご参加ください。
10:30〜12:00 オープニング・ガイダンス
13:00〜14:30 総論・テーマ1 自治体と公共サービス
               古川康  佐賀県知事
14:45〜16:15 総論・テーマ2 公民連携・公共サービス改革
               後房雄  名古屋大学大学院法学研究科教授
16:30〜18:00 総論・テーマ3 新しい公共の担い手としての社会的企業
              (太田達男、藤岡喜美子)

10月31日
10:30〜14:30 各論・テーマ1 市場競争とバウチャー制度(後房雄)
14:45〜16:15 各論・テーマ3 事業委託とその評価
               福島浩彦 消費庁長官、元我孫子市長


会場
プライムセントラルタワー名古屋駅前店 第5会議室
URL:http://www.nagoyakaigishitsu.com/prime/index.html

◆本セミナーにてプレゼンテーションしていただける社会起業家の方々◆
(敬称略、五十音順)
秋山千潮  (佐賀市立勧興公民館 館長)
小倉譲   (特定非営利活動法人しゃらく 代表理事)
神野佐和子 (特定非営利活動法人Kids&MamaNPOねこのて 理事長)
川上里美  (特定非営利活動法人福祉サポートセンターさわやか愛知 理事長)
榊原孝彦  (特定非営利活動法人ソシオ成岩スポーツクラブ) 
杉浦義教  (株式会社ほほえみ 代表者)
癘{育夫  (特定非営利活動法人環境市民 代表理事) 
中田るり子 (特定非営利活動法人次世代健全育成サポートあひるっこ 代表)

◆上記みなさんがプログラムオフィサーとしてみなさんの起業をサポートしてく
ださいます。
また、市民フォーラムの理事や私も起業のコンサルティングをいたします。



◆講師陣◆(敬称略、五十音順)

後房雄(JACEVO代表理事、名古屋大学大学院法学研究科教授)
1954年富山県生まれ。名古屋大学大学院法学研究科教授。専門は、政治学、行政
学、NPO論。福祉国家と非営利セクター、自治体改革論などが研究テーマ。著
者に、「政権交代への軌跡―小選挙区制型民主主義と政党戦略」(花伝社、2009
年)「NPOは公共サービスを担えるか」(法律文化社、2009年)、「『オリー
ブの木』政権戦略」(木村書店、1998年)など。日本行政学会理事、日本NPO
学会理事、特定非営利活動法人市民フォーラム21・NPOセンター代表理事ほか。

太田達男(JACEVO代表理事、公益財団法人公益法人協会理事長)
1932 年大阪府生まれ。京都大学卒業。三井信託銀行信託部長、クレディスイス
信託銀行代表取締役、富士信託銀行専務取締役、第一勧業冨士信託銀行常勤顧問
を経て現職。(財)助成財団センター、(社)成年後見センター・リーガルサポー
ト、(社)日本フィランソロピー協会、(社)日本アイソトープ協会各理事。ア
ジアコミュニティトラスト(ATC)信託管理人、JANIC 監事等。

檜森隆一(嘉悦大学副学長)
1949年東京都生まれ。学習院大学法学部政治学科卒業、聖学院大学大学院政治政
策学研究科修士課程終了。著作・論文に「指定管理者制度のビジネスモデル」
『指定管理者で何が変わるのか』文化政策提言ネットワーク編 2004.10水曜社、
『指定管理者どは今どうなっているのか』共著 2007.5水曜社、『行政の解体と
再生』上山信一氏との共著 2008.7 東洋経済新報社など。昭和51年から平成20
年までヤマハ株式会社に勤務。

福嶋浩彦(消費者庁長官、前千葉県我孫子市長)
1956年鳥取県生まれ。83年我孫子市議会議員。95年38歳で我孫子市長に当選、
2007年1月までの連続3期12年務め、市の補助金の市民審査、市職員採用での民間
試験委員、常設型住民投票、提案型公共サービス民営化などに取り組む。現在は
中央学院大学社会システム研究所教授等。著書に『市民自治の可能性〜NPOと行
政 我孫子市の試み〜』(ぎょうせい・2005年)、『公開会計改革〜ディスクロー
ジャーが「見える行政」をつくる』(共著、日本経済新聞社版・2008年)など。


藤岡喜美子(JACEVO執行理事兼事務局長)
1954年愛知県生まれ。東京海上を退社後、地域活動に従事し、福祉のボランティア
団体を複数立ち上げる。町会議員を1期就任。2003年より特定非営利活動法人
市民フォーラム21・NPOセンター事務局長。市民、行政、企業の3つのセクタ
ーに身をおいた経験から新しい社会システム構築に向けて、自治体改革のために、
行政経営、行政とNPOとの関係などについて政策アドバイザーなどを複数の自治体で
務める。また、成果を生み出すことができる組織となるためのNPO経営のコンサル
ティングには定評がある。

古川康(佐賀県知事)
昭和33年(1958年)唐津市生まれ。東京大学法学部を卒業後、自治省(現・総務省)
に入省。長野県企画課長、岡山県財政課長、自治大臣秘書官、長崎県総務部長など
を歴任。平成15年4月、当時全国で一番若い知事として就任。「県民運動」を県政
運営のキーワードの一つに掲げ、CSO(市民社会組織)や企業と一体となった取り
組みで、佐賀県に国内初めての「国連公共サービス賞」受賞をもたらす。
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◆応募方法◆
募集要項をダウンロードし、参加申込書をご記入、
添付の上、メール( info@i-sb.org )にてお申し込みください。
http://i-sb.org/program.html

◆公開セミナーの聴講を希望される方は以下のフォームに必要事項を記入の上、
メール( info@i-sb.org )にてお申し込みください。

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セミナーを知ったきっかけ

希望講座(希望する講座に○をつけてください)  

10月30日  10月31日
選管騒然 [2010年10月26日(Tue)]
26日付け各紙によると、名古屋市選管へ議会リコール署名の受任者や支援者ら70人が抗議に乗り込んだそうです。論点そっちのけでパフォーマンスをやるという河村流です。

彼らのことはともかく、運動体として、まずは説明すべきことを説明すべきだと思います。前回も書いた通り、問題の核心は、10人の請求代表者が11万以上の署名を集めたというのが事実かどうかです。彼ら10人が十分な説明をすることが先決で、それをしないで抗議もへったくれもありません。

ところで、読売の記事に次のような一節がありました。

中区で署名集めを担当した女性(78)は「支援団体から『街頭署名の場合は、受任者欄は空欄でも有効』と説明を受け、500人分を集めた。無駄になってしまうと思うと悔しくて足を運んだ」と話した。

前回書いたように、請求代表者が集める場合は受任者欄は空欄でいいという説明を逆手にとって、(請求代表者がいようがいまいが)街頭で受任者欄を空欄のまま集めてしまうという方針が組織的に採られたということがこの証言でも確認できます。

街頭での署名活動には請求代表者が必ず同席していたのでしょうか。それとも、どうせ後からは確認できないので、請求代表者がいたことにすればいいということでごまかしたのでしょうか。

こうして、各区の有権者はその区の受任者に対してしか署名できないというルールを組織的に破ったということでしょう。

署名者や受任者が抗議すべきは、こうしたいいかげんな方針を流した運動団体指導部に対してです。そして、最大の説明責任は、10人の請求代表者たちにあります。

マスコミはなぜ彼らに説明を求めず、空騒ぎだけを報道するのでしょうか。

問題そのものに対してマスコミとしての考え方を一切示さず、ただ状況に掉さした報道を垂れ流すやり方にはうんざりです。
語るに落ちる [2010年10月22日(Fri)]
名古屋市の議会リコール署名について、21日の選管の会議で、受任者欄が空欄の署名簿の約11万4千人分について署名時の状況を郵送で尋ねるなどのために、審査期間を1ヶ月程度延長するという決定がなされたそうです。

河村市長たちは、後出しじゃんけんだ、法的措置をとるだのなんだのと、いつもの大騒ぎをしているようです。11万人もの署名を10人の請求代表者だけで集めたというのが疑わしいのは当然のことなので、何を言っているのかと思っていましたが、毎日新聞22日付けで報道された以下の河村市長の発言で事情が分かりました。

受任者欄の空白について、運動した団体は選管事務局と相談してやってきた。終わってから基準を変えるのはどうなのか。

団体は、受任者欄の空欄のものは(全市から集められる)請求代表者が集めたものとみなすと聞いていたようだ。


要するに、受任者欄が空欄なら請求代表者が集めたものとみなされるという選管の説明を逆手にとって、受任者欄を空欄のままごまかしてとにかく署名を集め、あとは請求代表者が集めたことにすればよい、という方針を組織的に採ってきたということです。

あほかっ、と言う感じですね。「語るに落ちる」というのはこのことです。

ルールはあくまでも受任者がその区の有権者から対面で集めるということが原則ですから、それを空洞化するために請求代表者が集めたという口実を使うのは当然ながらルール違反に決まっています。

その数が少なければともかく、11万もの署名をそれでごまかせるなどとよくも思ったものです。選管が疑義を持つのは当然で、少数なら請求代表者の集めたものと見なす、と言う選管の以前の説明を変えるのも当然のことです。

責任はすべて、ここまでルールを逆手にとった河村側のなんでもありのやり方にあります。

彼らが現在やるべきことは、10人の請求代表者全員が、概略でいいので、どこでどのくらい集めたかをスケジュールとともに公開して、選管や市民に対して説明することです(苦労して集めたというなら、それくらいは覚えているでしょうから)。本当に自分で集めたのなら、10人の請求代表者が口々に抗議の声を上げているはずです。お得意の記者会見でもやったらどうでしょうか。

もっとも、請求代表者の説明が、郵送による署名者の返答と大幅に食い違ったら、嘘がばれてしまうので、誰も明確な説明をしないということでしょう。

こういう状況で、法的措置だのなんだのというコケオドシでごまかせると思ったら大間違いです。
やっぱり [2010年10月20日(Wed)]
今日の朝刊によれば、選管審査中の名古屋市の議会リコール署名約46万5千人分について、約11万人4千人分が受任者欄が空白の署名簿に書かれていることが明らかになりました。

同じ区の受任者が同じ区の住民から直接対面で集めるというのがルールですから、このルールが組織的に大規模に破られたことが推測されます。

街頭で、1人か2人しかいないのに、いろいろな区の署名簿を用意していて集めていた、という証言はかなりあるようです。

それにしても、11万人分も署名簿の受任者欄を空欄のままで提出するなど考えられません。運動のいいかげんさを象徴的に示しています。やはり草の根運動ならぬ「人工芝運動」だということでしょう。

郵送で本人確認するようですが、どの受任者の前で署名したかが同じ署名簿のなかで違っていた場合はどうするのでしょうか。この11万4千人分が無効ならそれだけで規定数を割ることになります。

いずれにしても、来年2月の知事選挙に市議会再選挙と市長再選挙をぶつけるというスケジュールは難しくなったようです。河村市長による自民党大村衆院議員の擁立など、注目を集めるだけが目的の薄っぺらなお遊びに水がかけられるならいいことです。

我々が税金と選挙で支える政府行政ですから、きちんと動かして成果をあげることができるような人に任せるべきで、選挙ごっこだけが好きな人たちに任せるべきではありません。
闇金ウシジマくん [2010年10月16日(Sat)]
真鍋昌平『闇金ウシジマくん』小学館。

2005年くらいから始まって、現在18巻まで出ている大人気コミックで、この10月からテレビドラマ化されるようですが、これまで知らずにたまたま読み始めました。

あらためて日本のコミックの水準の高さを感じます。牛島(23歳)が経営する闇金カウカウ・ファイナンスを通して、ニート、派遣、フリーター、フーゾク、ホスト、ヤクザなどが絡み合う世界が超リアルに描かれます。

お金をめぐって、弱者が強者に食い物にされ、それがさらにより上の強者に食い物にされ、・・・・・・というジャングルのような世界が出口無しに描かれます。

あまりの絶望的なリアリティに中毒になってしまいそうで、7巻まで一気に読んでしまいました。健全な人にはお薦めできないほど面白いです。
大村秀章氏が出馬か [2010年10月15日(Fri)]
河村市長が、来年2月の愛知県知事選挙に向けて、大村秀章衆院議員(自民党)に減税日本からの出馬を要請したそうです。

話題づくりだけはいろいろ考える人ですね。

それにしても、当の大村氏が立候補の可能性が「あるともないともいえない」と含みを残したというのには驚きました(朝日夕刊、10月15日)。親しい仲らしいので、相談しながらマスコミ対応をしているのでしょうから、出馬の意思はかなりあるのだと思います。

しばらく前に私も話す機会があり、自民党の抜本的な刷新を担う有力な人材だと思っていただけに、自民党が別の独自候補を決めている段階で、しかも河村市長と連携して出馬するという可能性に含みを残したというのは意外でした。

断念ということになっても、これで、県内で唯一の自民党衆院議員である彼の自民党内での発言力は大きく低下することでしょう。もったいないことです。

前に話した時にも、政界再編の可能性を力説されていたので、とにかくガラガラポンを目指して政治状況を混乱させたいという意図なのかもしれません。

いずれにしても、大村氏のような人材が、腰を据えて自民党の自己改革に取り組むという課題から逃げようとしているのだとすれば、自民党の崩壊状況は半端じゃないということになります。

野党で冷飯を食っているのに耐えられず、河村、大村のTVタックル・コンビで一発当てようということでしょうが、こんな一過性の人気に便乗しようとするほど軽い政治家とは思いませんでした。

これで、愛知県知事選挙の注目度だけは上がりそうです。

なお、名古屋市議会のリコール署名の選管による審査では、中間段階で2割前後の無効となりそうだという間接情報の報道がありました。約22%が成立するかどうかの境界なので、きわどい数になるかもしれません。
ゼミ合宿 [2010年10月10日(Sun)]


毎年恒例の学部ゼミの夏合宿を、今年はやや季節外れですが9日から11日までやっています。一色町の佐久島というところの民宿です。魚はおいしいです。大アサリが名物のようです。

今回のテキストです。

・波頭亮『成熟日本への針路』ちくま新書、2010年
・世川行介『泣かない小沢一郎(あいつ)が憎らしい』同時代社、2010年
・白波瀬佐和子『生き方の不平等』岩波新書、2010年
・竹田青嗣『恋愛論』ちくま学芸文庫、2010年

恒例の「二日目の夜」のコマは、今回は竹田青嗣さんの本でやります。もう十数年前になると思いますが、最初にこういうコマを始めたのも、竹田さんの『「自分」を生きるための思想入門』芸文社、1992年、をテキストにしたことが始まりでした。
政界再編幻想 [2010年10月08日(Fri)]
『SIGHT』という季刊雑誌の45号(2010年秋号)が、「早くしようよ、政界再編」という特集を組んでいます。結構愛読している雑誌ですが、この時点でこのテーマには、さすがにげっそりです。

田中秀征、加藤紘一など、小選挙区制が理解できない人たちの嘆きはもう聞きあきました。政治家としての存在意義はもうないでしょう。

より深刻なのは、みんなの党の江田憲司幹事長が、依然として政界再編が可能だと本気で信じているらしいことです。

現在の民主党や自民党の中で、我々のアジェンダに賛同する人たちをまず糾合していくと。我々からすり寄って連立したり合体するのではなく、むしろそういう人たちを取り込めるように努力をしなければなりません。(60ページ)

与党民主党から議員が引き抜けると本気で思っているのでしょうか。

また、小選挙区制が政権選択選挙であることもまったく理解していません。

衆議院の小選挙区というのは、はっきり言って、無名でも志があれば、ある程度期間を費やして、地べたを這いつくばって選挙戦をすれば打ち破れる壁なんです。(61ページ)

自分の経験をここまで一般化できる無邪気さには驚きます。直ちに政権を獲得できる可能性があるとみなされた政党以外に投票する人はますます少なくなるに決まっていることがなぜわからないのでしょうか。

要するに、昨年の総選挙、今年の参議院選挙と、直後に政界再編があるはずだと思って臨んだのに何も起こらなかったことが分かってただ混迷しているということでしょう。

そこで期待するのが、小沢一郎ということになります。

負けたとはいえ、小沢一郎さんという政治家の動きには注目していかなければならないと考えています。その反発力というか、反重力というものを、我々はチャンスと見なければならない。一兵卒としてなんの権限もないポジションに置かれた小沢さんが、その位置に甘んじているわけがない。民主党も分裂含みで推移していくと思われますし、そうなると、自民党にも手を突っ込んでいくこととなるでしょうから、それはもう政界大地殻変動、大戦国時代に突入するわけですよ。(65ページ)

ここまで希望的観測に流されて政治的見通しが悪いと、可哀そうなくらいです。

しかも、その一方で、こんなきれいごとを言います。

90年代の政界再編というのは、小沢一郎さん、好きか嫌いかの人間関係によって、結果として大きなふたつの塊ができあがちゃったということで、これを絶対に繰りかえしちゃいけないと思っています。(59ページ)

こういうことを言うなら、小沢頼みはやめたらどうですかね。しかも、もはや可能性は限りなく小さいし。きっと、検察審査会の2度目の議決で、建前上小沢批判を強めながら残念でたまらないのでしょう。

この特集のなかでは、唯一、国際政治学者の藤原帰一さんが政界再編の可能性はほとんどないし、望ましくもないと述べているのが救いです。

私は、安定した政府が望ましいと思うんです。安定した政府が衆議院と参議院、両方で多数を獲っていて、選挙は衆参同日選挙というのが望ましいスタイル。参院選で民意が問われるというという仕掛けは、自民党政権が安定していた時代には、お灸を据えるという意味があったでしょう。それは、政権が交代しないからお灸になるわけですよね。・・・私が参院選で民主に勝ってもらいたかったのはこれが理由です。(134ページ)

まったく同感です。一定期間の安定的な政権運営の機会を与えて初めて、その成果に関して責任を問うことも意味をもつのです。

ですから、菅さんが3年間総選挙しないと言ったのは(解散権を行使する可能性は留保しているに決まっていますが)、こういう政治イメージからすれば当然のことなのです。これが批判を浴びるというのも、中選挙区制時代の常識が依然として続いているということなのでしょう。

中選挙区制時代の常識を引きずったままでの政界再編幻想はいつまで続くのでしょうか。もっとも、野党がこういう幻想にとらわれている間は民主党政権は安泰ということになるわけですが。
46万5千 [2010年10月05日(Tue)]
昨日10月4日、名古屋市の議会解散署名は約46万5千名分が選管に提出されたという発表がありました。無効署名が2割までであれば36万5千の規定数に達するという数です。

選管の審査、縦覧を経ないと最終結果は分かりませんが、名古屋市の政治状況は新たな局面に入ることになりそうです。

特に、二元代表制を守れ、という路線を基本にして議会擁護論をやっている限り、河村市長の報酬半減論に対抗することは不可能でしょう。従来のような議会、議員の実態では、半減(800万円)でも不当とはいえないでしょうから。

2日の地方議院内閣制を考える横浜シンポには、名古屋市議も数人参加していましたが、さて、議会が予算提案権や執行権を担うというところまで踏み切れるかどうか、もっと追い詰められないと踏み切れないでしょう。

ところで、河村戦略では、議会解散・再選挙と市長辞任・再選挙を2月の愛知県知事選挙に重ねるというものです。

愛知県知事選挙については、3日、みんなの党が、7月の参議院選挙愛知選挙区(定数3)で51万票で次点となった薬師寺道代氏を擁立すると発表しました。記者会見では、企業誘致に向けた法人税減税や、県議の定数削減、報酬カットなどに取り組むことを強調したそうです。

河村市長への露骨なラブコールですね。

しかし、ここまで言い寄られた河村市長は、「まだ連携を考える段階にない」と「冷静な反応」だったそうです(『中日』10月4日)。

これは河村市長にとっても決定的な選択になります。つまり、民主党の御園候補に対抗してみんなの党の候補者を応援すれば、民主党と公式に決裂することになるからです。しかも、民主党代表選で河村市長が頼る小沢一郎氏が負け、4日には検察審査会議決によって強制起訴となっただけに、河村市長の民主党とのパイプはかなり危うくなっています。

こういう状況で、当面の選挙目当てにみんなの党との連携を選んでしまうと、名古屋市騒動で全国的に名前を売っても中央政界に復帰する道が断たれてしまいます。(おそらく、みんなの党も河村氏も、政界再編に最後の望みをかけているのでしょうが、これも繰り返し指摘しているように幻想です。民主党政権はあと3年続くでしょうし、それが日本政治全体の利益です。)

そうすると、名古屋市政に骨を埋めるしかなくなるわけですが、河村市長には名古屋市政への真面目な関心はないというのは繰り返し指摘してきた通りです。

しかも、次の名古屋市議会選挙において、河村派の議員がどれだけ増えたとしても、75人の過半数はほぼ不可能でしょう。そうすると、議会多数派を敵に回しての市政運営という状況は変わらないわけで、そんなしんどい仕事に河村市長が取り組むとは思えませんし、その能力もありません。

中央政界への復帰も難しいし、しんどい名古屋市政運営もいやだとすれば、さて、どうされるのでしょうか。当面、先の展望のなさをリコールごっこでごまかしていくのでしょうが。
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