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〔後房雄のブログ〕

現実関与型の政治学者が、日本政治、自治体改革、NPOやサードセクターの動向などについて話題を提供しています。一応研究者なので、面白かった本や論文の紹介もします。


政党ってなにするの? [2015年10月06日(Tue)]
2015年10月4日付け中日新聞の「なるほどランド」という中学生向けの特集欄の記事です。
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政党論が必要 [2013年05月07日(Tue)]
5月5日付けの朝日新聞の附録「グローブ」が「政党はどこへ行くのか」という特集をしています。イタリアに五つ星運動も含めて、先進各国の政党状況がよくわかります。

一方での既成政党の市民からの遊離、他方でそれに対抗するカリスマ的ないしアイドル的リーダーを中心にしたポピュリズム(パーソナル・パーティ)、ネットを中心にした直接民主主義志向というのが共通点です。

カナダの自由党の再生の希望となっているイケメンの新党首ジャスティンへの掛け声が、ジャストインタイム=ジャスティンタイムというのは笑えました。この41歳のイケメンは、イタリアでも次期首相世論調査でダントツ一位のフィレンツェ市長レンツィに感じがよく似ています。こういうタイプが受けるのでしょう。日本でいえば小泉信二郎でしょうか。

直接民主主義では、五つ星運動のほか、スウェーデンの直接民主主義党が紹介されています。
他方で、イギリスの保守党や自由党が、ボランティアを巻き込んだ地域草の根活動を重視しているというのも面白い動きでした。

さて、こうした状況において、かつての名望家政党、大衆組織政党などと違ったどのような政党が機能する政党としてありうるのでしょうか。

日本の民主党は、大衆組織政党から引き継ぐべきものも引き継げていないうえに、さらに新しい政党像を模索しなければならないわけで、ほとんど不可能に近いといわざるをえません。

突破口があるとしたら、数人の本当に政党再建に集中する熱意のあるグループが形成され、自己利益を捨てて全エネルギーをつぎ込むほどの活動を始めるということでしょう。ほとんど新党の結成に近いものになるはずです。といっても、最近よくある安直な新党結成とはまったく違う、本来の政党の構築を目指すものということです。しかし、本来の政党のイメージをまったくもたない政治家ばかりなので、その意味も理解できないでしょうね。

もう十数年前にまりますが、PHP研究所の研究会で、飯尾潤、坪郷実、永久、後という変わったメンバーで政党論を検討したことがあったのを思いだしました。
イタリア新政権発足 [2013年04月29日(Mon)]
総選挙から二か月余り、イタリアではようやく大連合のレッタ政権が成立しそうです。もうすぐですが、月曜日午後11時(日本時間)から首相の所信表明演説があり、両院で信任投票が行われます。主要政党では、民主党、自由国民(ベルルスコーニ)、市民の選択(モンティ)が与党で、五つ星運動(グリッロ)、エコと自由の左翼(Sel,ヴェンドラ)、北部同盟などが野党ということになります。

二か月の流れは、当初は下院過半数第一党の民主党が五つ星運動との連携を試みたが失敗、ついで、ナポリターノ大統領はやむなく大連合政権を試みましたが、民主党内でベルルスコーニを受け入れるかどうか(受け入れた場合はヴェンドラらとの決裂にもなる)をめぐって分裂も危惧されるほどの亀裂が走る。しかし、現実的にはこれ以外に選択肢はなく、大連合を基盤にナポリターノ大統領が再選されたうえで、レッタに大連合政権の組閣を前提の首相指名、ということになります。
両院の信任投票は可決されることは確実ですが、民主党からの造反がどれくらい出るかが焦点になります。また、その後の政権運営も、民主党出身のレッタ首相が、事実上の拒否権を握ったベルルスコーニをどこまで協力されられるかが焦点になります。とりわけ、選挙制度の改正です。

主要政党の最新の支持率は二つの調査でかなり違いがあります。SWGでは、民主党27.0%、自由国民26.8%、五つ星運動24.0%、市民の選択5.8%、北部同盟4.2%、Sel3.2%ですが、EMGでは、五つ星運動が第一党で29.1%、自由国民27.1%、民主党20.3%、Sel5.2%、市民の選択4.3%、北部同盟4.1%です。

早期解散総選挙では、五つ星運動と自由国民のポピュリズム対決になりかねません。
民主党としては、小選挙区制主体の選挙制度にもどし、ある程度経済や財政を改善したうえで選挙に持ち込みたいというところでしょう。
民主党のほぼ唯一の強みは、依然として、首相にしたい政治家ではフィレンツェ市長のレンツィが圧倒的に一位を維持しているということです。次の総選挙ではレンツィを首相候補にしてやるしかないでしょう。

いずれにしても、ポピュリズムを相手に、イタリアの職業政治家たちもしぶとく戦い、なんとか落としどころを作ってみせました。イタリアのエリートたちの層の厚さも印象的でした。
さて、この先はどうなるか、また新しいドラマの始まりです。
新年、おめでとうございます。 [2013年01月01日(Tue)]
皆さん、新年おめでとうございます。

今年は、安部自民党政権が主役になりそうです。それを注視しながら、個人的には3年半の民主党政権の総括をやりたいと思います。

イタリアでは、2月に総選挙があり、民主党政権成立の可能性がかなり高いです。変動要因は、専門家内閣のモンティ首相が、続投を目指して中道派を結集して選挙に参入する決断をしたことです(本人は終身上院議員なので、出馬しませんが)。

民主党とダブルスコアで負けているので、ベルルスコーニの中道右派が逆転することはほぼ不可能ですが(北部同盟も連携を拒否しそうだし)、中道派と民主党の食い合いで、両院(特に上院)で民主党ないし中道左派が過半数を獲得できない事態もあり得ます。モンティとしては、そこでキャスティングボートを握って首相続投に持っていこうという狙いでしょう。しかし、民主党も、わざわざ予備選挙で選んだ首相候補ベルサーニをよほどのことがない限り引き下げることはできません。両者の駆け引きがし烈になりそうです。中道派は現在15%くらいなので、どこまでの交渉力を持つようになるかは未知数ですが。

それにしても、政党から超然とした専門家内閣の首相をやりながら、ここまで政党相手にタフな駆け引きをやると言うのは、モンティもただの経済学者じゃないですね。

いろいろ、楽しませてもらえそうです。



みんなの党の転換? [2012年12月21日(Fri)]
 時事通信の報道では、みんなの党の渡辺代表が来年の参院選での民主党との連携の可能性を示唆したそうです。

 みんなの党の渡辺喜美代表は21日の記者会見で、来年夏の参院選に関し「非自民のすみ分けが絶対的に必要になる」と重ねて強調、協力相手について「一番大きな固まりは民主党だ」と述べ、同党との候補者調整も検討する考えを明らかにした。
 渡辺氏は「民主党が全部(の選挙区に)出すと(衆院選の)二の舞いになる」と指摘。民主党が進めた消費増税など、みんなとの政策の違いについては「民主党の代表が次に誰になるのか着目する」と語り、同党の政策転換に期待を示した。 

 維新もみんなの党も自民党に飲み込まれていく危険を察知したのでしょうか。僕は、政策的には、そのように合流して自民党自体を乗っ取って新自由主義政党(党名は自由党がいい!)に純化させてもらうのがいいと思っていますが。

 いずれにしても、3年間、選挙後の政界再編を叫び続けてきたみんなの党が、ようやく、小選挙区制(参院選も一人区が29もある)のもとでは、選挙後には勝負がついていて、政界再編など起こりようがないということに気付いたのだとすればめでたいことです。

 しかし、みんなの党と民主党(さらには維新)とで自公政権に対して、どのような対抗軸を立てるのかが難しそうです。

 昨日、選挙結果と今後について共同通信と中日新聞から取材を受けましたが、僕が話したのは、安部政権がどのような路線になるかで二つシナリオが考えられるということです。

 一つは、安部政権が新自由主義を徹底する方向に行く場合で、その場合には、維新やみんなの党は路線が重なるので、むしろ一つの勢力になるだろうし、その方が望ましいと思われる。その場合には、数年がかりではあるが、民主党がそれに対する対抗軸として復活していく可能性が高まる。

 もう一つは、安部政権が、党内の既得権擁護派や公明党の抵抗で改革色を薄めていく場合で、その際には、維新やみんなの党が新自由主義的改革派として、民主党に代わって第二極になるだろう。民主党は部分的にそちらに合流するかもしれない。

 渡辺代表はどういうシナリオを描いて民主党との連携の可能性を言い出したかわかりませんが、かなり無理があるといわざるをえません。ともかく自民党にのみこまれるのを避けるということなら、今回の選挙前に維新などと連携を形成するべきでした。今更、という感じは否めませんが、とりあえず、みんなの党が小選挙区制の論理を理解始めたのだとすればいいことではあります。

 ただ、石原の存在もあって維新が自民党との連携に傾斜していること、渡辺代表が橋下との主導権争いで維新との連携が嫌だという報道があることを考えると、維新が自民党に近づくのをみて、みんなの党と民主党とで対抗軸を作ろうと考えたのかもしれません。それで勝てる可能性があるようには思えませんが。

 自公が3分の2を越えたことで(この責任は分裂した第三極にあります)、参議院選挙では政権はびくともしません。4年後の総選挙を見据えての第二極づくりの戦略を各党が考えるべきだと思います。参議院選挙の注目点は、そうした動きの兆しがみられるかどうかです。何の動きもなく、自公が惰性で勝利するという可能性の方が高いとは思いますが。
イタリア情勢 [2012年12月08日(Sat)]
7日のモンティ内閣の信任がかかった法案に中道右派が棄権したことで、与党からの離脱が表明され、来年4月に予定されている総選挙が繰り上げられる可能性が高まっています。大統領が解散権を持つので、その判断のために両院議長や各党党首との会談が始まっています。

中道右派の動きの背後には、ベルルスコーニが復帰する決断をしたことがあり、中道右派では待望論が盛り上がっているようです。新フォルツァ・イタリアを結成して、再びベルルスコーニが首相候補となって勝負をかけてくるようです。ベルルスコーニの後任を選ぶはずだった12月の予備選挙は中止です。

こうした状況のなか、最新の世論調査結果が発表されました(12月7日、デモス調査)。

先週日曜日に決戦投票が行われた中道左派の首相候補予備選が驚くほどの効果を及ぼしていることが判明しました。

3か月前に比べて、民主党の支持率が10%強上昇して過去最高の37.8%を記録しました。指導者の支持率でも、モンティ首相がトップから3位(47.3%)に落ち、予備選候補者だったレンツィが1位で61.9%、ベルサーニが2位で50.1%に上昇しました。

レンツィ効果で民主党への中道の支持が増え、中道連合は7.8%から5.2%へと支持を減らしています。

自由の人々は19.8%から18.2%へ落ち、北部同盟も5.5%から4.2%に落ち、第三極の「5つ星運動」は14.5%から15.0%で急伸がひと段落です。

300万人以上が投票したガチンコ勝負の予備選の成功は、イタリア政治に鮮明なインパクトを及ぼし、民主党の急伸をもたらしただけなく、第三極の伸びも止めました。

見事なもんです。

無策で面白くない日本政治からの気分転換になるので、イタリア政治がいつにも増して面白いです。

イタリア中道左派の首相候補予備選(プリマーリエ) [2012年12月03日(Mon)]
遅くとも来年4月に行われる総選挙に向けて、中道左派連合の首相候補予備選挙(決選投票)が2日に行われ、民主党書記長のベルサー二が61.1%で、フィレンツェ市長のレンツィ(38.8%)を大差で破りました。文句なしの統一首相候補ということになります。

第一回投票では、44.9%と35.5%だったので、結果はきわどいのではないかと思っていたのですが、3位のヴェンドラ・プーリア州知事の票(15.6%)のほとんどをベルサー二がとった形です。

これで、支持率でも中道右派を大きくリードしている中道左派が政権を奪回する可能性が高くなりました。中道左派内での世代交代などをめぐる対立は、300万人以上が投票した予備選挙という方法によって見事に収拾されました。

第三極の「五つ星運動」が相対第二党へと支持率を伸ばしていますが、中道左派は予備選の成功で何とか批判票をも取り込むかもしれません。

日本以上に党派対立が激しいイタリアですが、その分、なんとかまとめていく技術も高いです。

何よりも、左右ともに選挙前に連立の枠組みと政権政策、首相候補を決めて、政権選択権は有権者にゆだねるという慣習が完全に定着していることは注目すべてき点です。

翻って日本では、橋下氏が、選挙前に連立の枠組みを決めたら、小選挙区で争えないじゃないかと言ってましたが、まさに、小選挙区で無駄な共倒れをして自公を利することのないように事前に政権選択肢を構築するわけで、どうにも伝わりようがないようですね。

各紙で、衆院選向けの世論調査結果が発表されています。

自民党が下降気味、民主党がやや回復、維新が伸び悩みという傾向が共通して出ています。また、維新、みんな、未来の第三極を全部足すと自民党を上回るというのも共通です。

おそらく、このまま民主と第三極、および第三極同士の共倒れで、自公は圧勝というのが来週月曜日の最後の世論調査結果となるでしょう。それでも誰も何もしないのが日本政治です。

未来の党 [2012年11月28日(Wed)]
嘉田滋賀県知事を党首に、卒原発の未来の党が結成され、小沢グループなど第三極Bチームが即座に合流を決めたようです。

これで環境派が初のまとまった議席を得る結果になればそれ自体はいいことだと思いますが、小沢氏が無原則に合流したことで、小沢氏の政局判断でいつでも分裂する運命を抱え込むことになりました。民主党と同じ轍ですね。それを承知で環境派が議席を取りにいったのならいいですが。いずれにしても、はやめに小沢氏から自立する戦略をもたないと途方に暮れることになるでしょう。

総選挙全体への影響を考えると、Bチームが以前よりは議席を多く取れる可能性が出てきた反面、Aチームとのバッティングで自公を利する危険も増えたといえます。

Aチーム内でも、維新とみんなは、合流が決裂しただけでなく、かんじんの候補者統一もできないまま、ここでも潰しあいになる小選挙区がかなり出そうな状況です。

このままいくと自公で過半数を優に超える結果になることは確実で、そうなれば、維新と合わせて衆議院3分の2を超えた場合(再議決可能)には維新の発言力がある程度確保されるか、あるいは参議院でかなり議席を持つ民主党が7月までは多少の発言権をもつパターンか、どちらかです。安倍と橋下の関係からして、前者でしょう。

こうしたできた政権(安倍・石原政権!)はタカ派のイメージが強くなりすぎて不評を買う可能性も高いし、何よりも自民と組んだ橋下のイメージは大きくダウンするでしょう。維新は下り坂です。

いずれにしても、自公の天下再来で、そうした予想される結果に気づいて、投票日までの一か月で有権者はもう一度か二度、揺れることでしょう。

そこで伸びるのがAチームなのかBチームなのかは演出次第でしょう。

そして、仮に自公政権再現への疑問が高まった時に、AチームとBチームはそれでも共倒れに向かって突っ走るのかどうか。

自民党分裂という最後の課題が残っている以上、それをターゲットとして見据えている唯一の政治家としての小沢氏の存在意義は残ります。

未来の党を仕掛けてここまでは来たわけですが、さらにどこまでかき回せるのかを見てみたい気もします。

ところで、民主党もマニフェストを発表しましたが、まだ与党の可能性があるかのような踏ん切りの悪いマニフェストで、いさぎよく負ける覚悟ができていないようです。かえって議席をさらに減らすことになるでしょう。

自民も、本当は第三極が怖いのに、あたかも民主党が主敵であるかのようにふるまって逃げ切ろうとしています。民主党も都合がいいのでそれにのったふりをしています(党首討論ごっこ。こんなもの誰が見たいでしょう)。こんな茶番があと一か月ももつわけがありません。

自公民をひとまとめにして否定する動きが投票日までに一度は高まると予想します。

その瞬間に、第三極がそれを生かした行動がとれるかどうかですね。

小選挙区の候補者を調整するだけのことですが・・・。

候補者統一 [2012年11月21日(Wed)]
第三極ですが、依然として合流するかどうかが論点となっていて、小選挙区での候補者統一がすべてだということが理解できないようです。

合流のためには基本政策の一致が必要だというのはその通りですが、それが簡単にできるようなら別の政党になっていないのであって、別の政党だということを前提に、4年間の政権合意ができるかどうか、そしてそれを実現するために小選挙区での候補者統一ができるかどうかが問題です。

このままでは、合流はできないまま、候補者統一も中途半端なまま総選挙に突入し、結局は自公政権の復活になってしまうでしょう。

第三極は小選挙区での候補者統一に全力を注ぐべきであり、そのためにも、4年間の政権政策の骨格についての合意を形成する必要があります。そのためのテーブルもできていないことは驚くべきことです。テレビに呼ばれてそこで議論することしかできないなんて、困ったものです。

ついでに別の論点ですが、自民党が結局この3年でまったく自己改革ができなかったことが日本政治を次の段階に向かわせるうえで大きなネックになっていることも、あらためて痛感されます。

自民党内には、選挙後に維新と組むつもりの潮流(安倍総裁など)と民主と組むつもりの潮流(石破幹事長)が混在しています。選挙結果をみて考えるのでしょうし、あわよくば自分たちだけでやれるようになることを願っているのでしょう。

いずれにしても、適当に総選挙をごまかして、選挙後にやりたいようにやるという、一党政権時代の習慣が何も変わっていません。

小選挙区制のメリットである有権者の政権選択権を尊重しようとする気持ちなどみじんもありません。

大きな政府派・疑似リベラルと、小さな政府派・保守派の二つに自民党が分離することが日本政治の次の段階への飛躍にとって不可欠です(全体がどちらかに純化してもいいですが、それは無理でしょう)。

そうすれば、今回の総選挙でも、消費税・社会保障重視グループと、経済活性化・新自由主義グループとで二つの政権選択肢が提示できたはずです。

このように、自民党問題が未解決のままなので、当面の課題は、自民党を敗北させて分離ないし純化させることだと考えます。自由と民主を両方掲げる政党など、冷戦時代の遺物にすぎません。

そのためには、第三極が多数をとって自民党に選択を迫るしかないでしょう。

小沢や石原は自民党分裂を目指していると思いますが、橋下は自民党を上手く使えればいいと考えている節があります(それは、維新の方がうまく使われて自民党の延命につながる危険とうらはらです)。橋下にも、そろそろ、自民党を分裂させて大きな政界再編を仕掛ける覚悟をもってほしいものです。
政権選択肢=共通マニフェスト+統一首相候補+小選挙区の統一候補 [2012年11月20日(Tue)]
12月16日総選挙に向けて、各社の世論調査が出ていますが、自民党が第一党であるもののそれほど強くなさそうだということ、民主党は野田総理のパフォーマンスで多少持ち直しているものの惨敗必至だということ、石原が合流した維新の会が自民党にかなり迫っていること、などがポイントです。

第三極が形がどうなるかが、政権も含めて選挙結果を大幅に左右しうる状況だといえます。

そこで、依然として混乱している問題があります。第三極は一つの組織に合流すべきかどうかという問題です。合流できそうもないので残念だという論調と、合流は野合だという論調が混在しています。

あらためて指摘しておきたいのは、違う政党が合流するというのは、よほどのことであって、総選挙に向けてそういうことは必要がないということです。ただ、石原が維新の会に合流したのは、これは両者にとって十分意味のあることだったと思います。維新としての首相候補が確保できたわけですから。

しかし、それ以外の政党との合流などは考える必要はありません。必要なのは、広範な勢力で4年間の共通マニフェスト(政権政策)と統一首相候補について合意を作り、それを実現するために大部分の小選挙区で候補者を統一するということです(比例区ではそれぞれ名簿を出すべきです)。これによって、自公、民主に対抗するもう一つの政権選択肢が提示されることになります(それにしても、公明党は自民党と連携しながら、大阪、神戸では維新と候補者調整をやるそうですが、いったいどの政権選択肢にコミットするということなのでしょうか。いずれにしても与党になるというわけで、ひどい政党です)。

これができれば、まさに有権者が選挙によって政権を選ぶことが可能になります。

その後の統治、政権運営が不安だというのは民主党政権の経験から当然出てくることですが、それはこうした試みを積み重ねるなかでしか改善できない問題です。自民党なら政権運営は無難だ、などという幻想にすがるのでは、日本政治は永久に変わりません。そもそも、また腹痛で投げ出す可能性が高い首相候補のどこが無難なんでしょうか。

野合かどうかなどという不毛な議論はやめて、どの政権選択肢がよりいいか、という議論の土俵に移りたいものです。
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