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〔後房雄のブログ〕

現実関与型の政治学者が、日本政治、自治体改革、NPOやサードセクターの動向などについて話題を提供しています。一応研究者なので、面白かった本や論文の紹介もします。


孫正義 [2010年01月21日(Thu)]
総務省の「今後のICT分野における国民の権利保障等の在り方を考えるフォーラム」というのに出てきました。放送通信にかかわる国民の権利を守る「砦」を作りたい、という原口大臣の問題提起を受けて、今後、制度設計を考えていくことになりそうです。

そこに、孫正義さんがオブザーバーで出席されていました。生で見るのは初めてでした。1回目も、今回も、盛んに発言されていました。随行していた社長室長の島聡さん(以前、愛知県選出の民主党国会議員だった人です)にも久し振りに挨拶しました。

それと、ジャーナリストの上杉隆さんも委員なので挨拶しました。フォーラムでも「記者クラブ」問題を強く問題提起し続けているので、エールを送っておきました。総務省、外務省など少数の省以外は、官邸も含めて記者クラブ以外への開放が依然として進んでいないそうです。

私の発言では、ICTは政党間競争の重要なインフラなので、政権交代を経た現在、与野党の対等な競争を促進するインフラ整備も意識すべきだということを指摘しました。たとえば、前から言っている「二大政党の首相候補のテレビ直接討論」がなぜ実現しなかったのか、ということです。

いずれにしても、権力対メディアというだけでなく、メディア対国民、各種メディア間など、権利保障といっても構図が複雑になっている現状で、事業者や業界による自主的取り組みと公的規制の関係も含めた「砦」の制度設計はかなり難しい課題だと思います。
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