CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る

〔後房雄のブログ〕

現実関与型の政治学者が、日本政治、自治体改革、NPOやサードセクターの動向などについて話題を提供しています。一応研究者なので、面白かった本や論文の紹介もします。


イタリア新政権発足 [2013年04月29日(Mon)]
総選挙から二か月余り、イタリアではようやく大連合のレッタ政権が成立しそうです。もうすぐですが、月曜日午後11時(日本時間)から首相の所信表明演説があり、両院で信任投票が行われます。主要政党では、民主党、自由国民(ベルルスコーニ)、市民の選択(モンティ)が与党で、五つ星運動(グリッロ)、エコと自由の左翼(Sel,ヴェンドラ)、北部同盟などが野党ということになります。

二か月の流れは、当初は下院過半数第一党の民主党が五つ星運動との連携を試みたが失敗、ついで、ナポリターノ大統領はやむなく大連合政権を試みましたが、民主党内でベルルスコーニを受け入れるかどうか(受け入れた場合はヴェンドラらとの決裂にもなる)をめぐって分裂も危惧されるほどの亀裂が走る。しかし、現実的にはこれ以外に選択肢はなく、大連合を基盤にナポリターノ大統領が再選されたうえで、レッタに大連合政権の組閣を前提の首相指名、ということになります。
両院の信任投票は可決されることは確実ですが、民主党からの造反がどれくらい出るかが焦点になります。また、その後の政権運営も、民主党出身のレッタ首相が、事実上の拒否権を握ったベルルスコーニをどこまで協力されられるかが焦点になります。とりわけ、選挙制度の改正です。

主要政党の最新の支持率は二つの調査でかなり違いがあります。SWGでは、民主党27.0%、自由国民26.8%、五つ星運動24.0%、市民の選択5.8%、北部同盟4.2%、Sel3.2%ですが、EMGでは、五つ星運動が第一党で29.1%、自由国民27.1%、民主党20.3%、Sel5.2%、市民の選択4.3%、北部同盟4.1%です。

早期解散総選挙では、五つ星運動と自由国民のポピュリズム対決になりかねません。
民主党としては、小選挙区制主体の選挙制度にもどし、ある程度経済や財政を改善したうえで選挙に持ち込みたいというところでしょう。
民主党のほぼ唯一の強みは、依然として、首相にしたい政治家ではフィレンツェ市長のレンツィが圧倒的に一位を維持しているということです。次の総選挙ではレンツィを首相候補にしてやるしかないでしょう。

いずれにしても、ポピュリズムを相手に、イタリアの職業政治家たちもしぶとく戦い、なんとか落としどころを作ってみせました。イタリアのエリートたちの層の厚さも印象的でした。
さて、この先はどうなるか、また新しいドラマの始まりです。
トラックバック
ご利用前に必ずご利用規約(別ウィンドウで開きます)をお読みください。
CanpanBlogにトラックバックした時点で本規約を承諾したものとみなします。

この記事へのトラックバックURL:
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
http://blog.canpan.info/tb/831978
コメント
<< 2015年10月 >>
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
月別アーカイブ