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〔後房雄のブログ〕

現実関与型の政治学者が、日本政治、自治体改革、NPOやサードセクターの動向などについて話題を提供しています。一応研究者なので、面白かった本や論文の紹介もします。


ある編集者との懇談 [2009年10月24日(Sat)]
ある総合月刊誌の編集者がわざわざ東京から訪ねてくださいました。同じ富山県出身ということも分かり、研究室で2時間半ほど、いろいろ日本政治、民主党政権の話をしました。

若い編集者なので、自民党時代の常識に縛られることなく現状を追いかけておられるようで、このブログで書いているような論点についても好意的に受け止めていただいたようです。新聞がこれまでの惰性、経験主義、理論的関心の薄さなどから現在の民主党政権の動向を十分捉えられずにいるだけに、月刊誌としてそれを補うような役割が果たせるのではないかというような話をしました。

別の雑誌から依頼されている「民主党政権」についての原稿もあるので、これまでブログで書いてきたようなことを少し体系化してみようと思います。

現実政治に直接関わる発言をする政治学者は実は非常に少ないのが現状です。私も政治改革から数年間はかなり発言しましたが、最近はNPOや自治体に関する発言や執筆が多かったので、多少政治関係の発言を増やす時期なのかもしれません。

佐々木毅さんや西尾勝さんは別格として、北岡伸一さん、山口二郎さん、飯尾潤さん、最近では野中尚人さんなど、発言する政治学者のモデルは出つつあるものの、依然として学会と現実政治の接点は乏しいのが現状です。若い世代はかえって発言が少なくなっているような印象もあります。

政治改革前後はイタリア政治との比較を活用して私なりの視点を出そうとしたつもりですが、今回の民主党政権については、かなり長い間民主党の紆余曲折に付き合ってきたことを活かして多少とも意味のある視点を提供してみたいと思います。

また、すでに紹介した松下理論や小沢一郎『日本改造計画』やイギリスモデルなど、民主党政権の理解のためには意外と「理論」や外国事例が重要なので、政治学者が解説し発言する意味は大きいと思っています。
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