農山村再生の主体
ここのところ、ずっと上山や上郡の山に通っていて、
頭の中の整理ができていなかったんだけど、
今日はちょっと時間が取れたので、書いてみよう。
今回は農山村再生の主体について。
ご存知のように、農山村はすっかりと元気が無くなっている。
いや、元気が無くなっているように見受けられる。
この農山村を再生することが、僕にとっては今もっとも取り組みたいことであり、
その目的は、欧州の共同体の柱が「食」と「エネルギー」である(宮台真司)
ということにも表されるように、今後の日本にとっても、
地域共同体が重要であるとともに、その柱は食とエネルギーの自給なのだと思うからだ。
そして、それらを自給できるのは、農山村でしかありえない、というわけだ。
では、震災前(つまりこれまで)までの日本の状況とはどういう状況か。
それは、明治以降続いてきた、中央集権の象徴である行政官僚制によって、
食もエネルギーも任せられてきた。
お米だって、原発だって、行政官僚と大企業(JAであり重電・電力であり)が
くっついて、親方日の丸のもと、突っ走ってきたわけだ。
電力会社がこれほど大きくなる前は、農山村にはマイクロ水力がたくさんあり、
送電線も自分たちで準備して、家の照明や街灯に使っていた。
それを、電力会社に売っちゃったもんだから、今や送電線は取り返せない状態だ。
そして、買取価格も激安だ。(全量買い取り制度で上がるだろうが)
食料だって当然自給していた。動物もたくさん飼っていたから、
たんぱく質やカルシウムにも困らなかっただろう。
今や、動物はほとんどいない。
お米や野菜ぐらいは作ってるけど、
牛の代わりに農業機械を買っちゃうもんだから、
取り返すのに相当頑張らなければならない。
地域全体で買えばよいのだろうけど、そうもいかない。
さて、今回の東日本震災は、いわゆるカタストロフィ(大破滅)とも言える。
と僕たちの仲間では言わずとも共有されている。
つまり、メドウズの「成長の限界」で言われてきた「カタストロフィ」が、
まさに起こってしまったのだ。
人口増加、エネルギー増加、経済成長・・・
有限な地球では、いつかは破たんが起こる、と予想した学説だ。
もちろん、震災で亡くなられた方には、哀悼の意を表します。
福島原発は、本当におさまってほしいと祈らずにはいられない。
ただ、大局的に見れば、この震災は本当に大きな意味を持つだろう。
それは、twitterなどで多くの人たちも予想しているので、
僕からしっかり主張するまでも無いだろう。
さて、前置きが長くなったが、いよいよ農山村再生の主体について考えたい。
僕は、4月から美作市地域おこし協力隊として、動くこととなる。
限界集落であった英田上山地区は、すごい動きとなるだろう。
僕らは、Iターン、ヨソモノである。
都市での経験や人脈、外の目線を入れながら、
新たな価値の発見や、昔からの技術なんかを新鮮に見れる。
他の地域だって、ヨソモノが頑張っている地域が盛り上がる。
塩見直紀さんを中心とする京都府綾部市、大南信也さんの徳島県神山町。
大南さんはUターンだけど、他の若者たちはみんなIターンだ。
そして、全国の地域おこし協力隊がネットワークを組んで設立する、
村楽LLP(有限責任事業組合)の仕掛け。
ほな、そういう人がいないところはどないなんねん!
というがシンプルな疑問。ずーっと疑問だった。
それをすっきりさせてくれたのが、京都大学の秋津元輝准教授。
http://www.gcoe-intimacy.jp/staticpages/index.php/akitsu_ja
だれが主体となるかは地域によって違うという説。
たとえば、もともとあるような自治組織や家族なんかが主体になる場合、
「ポピュリズム」と呼んでいる。
そして、Iターン者や都市農村連携、NPOなどが主体になる場合、
「市民社会論」と呼んでいる。
そして、それぞれ個人なのか組織なのか、ということもある。
これを横軸にしながら、以下の表を作成している。
この4つに分類された人たちにおいて、
各地域の情勢によって活躍する人たちが違うのであろう。
これは仮説だが、例えば、もはや立ち上がれそうに無い地域では、
Iターンや仕掛け人が活躍するだろう。
逆に、地元の組み、集落、高齢者たちが元気であれば、
地元が活躍するはずである。
秋津論文には、主体と組織のどちらが活躍するかは書かれていなかったが、
恐らく、主体(個人レベル)が引っ張りながら、組織が動くのではないかと思う。
経験上の話だが。
こういった整理によって、だいぶ落ち着いた。
なるほど、僕らは僕らで頑張れる地で頑張ろう。
そして、今は元気だけど、ヨソモノにもぜひ来てほしいという地があれば、
喜んでワンワンと、なついていきたいと思う。
それが僕らの役割なのだ。
頭の中の整理ができていなかったんだけど、
今日はちょっと時間が取れたので、書いてみよう。
今回は農山村再生の主体について。
ご存知のように、農山村はすっかりと元気が無くなっている。
いや、元気が無くなっているように見受けられる。
この農山村を再生することが、僕にとっては今もっとも取り組みたいことであり、
その目的は、欧州の共同体の柱が「食」と「エネルギー」である(宮台真司)
ということにも表されるように、今後の日本にとっても、
地域共同体が重要であるとともに、その柱は食とエネルギーの自給なのだと思うからだ。
そして、それらを自給できるのは、農山村でしかありえない、というわけだ。
では、震災前(つまりこれまで)までの日本の状況とはどういう状況か。
それは、明治以降続いてきた、中央集権の象徴である行政官僚制によって、
食もエネルギーも任せられてきた。
お米だって、原発だって、行政官僚と大企業(JAであり重電・電力であり)が
くっついて、親方日の丸のもと、突っ走ってきたわけだ。
電力会社がこれほど大きくなる前は、農山村にはマイクロ水力がたくさんあり、
送電線も自分たちで準備して、家の照明や街灯に使っていた。
それを、電力会社に売っちゃったもんだから、今や送電線は取り返せない状態だ。
そして、買取価格も激安だ。(全量買い取り制度で上がるだろうが)
食料だって当然自給していた。動物もたくさん飼っていたから、
たんぱく質やカルシウムにも困らなかっただろう。
今や、動物はほとんどいない。
お米や野菜ぐらいは作ってるけど、
牛の代わりに農業機械を買っちゃうもんだから、
取り返すのに相当頑張らなければならない。
地域全体で買えばよいのだろうけど、そうもいかない。
さて、今回の東日本震災は、いわゆるカタストロフィ(大破滅)とも言える。
と僕たちの仲間では言わずとも共有されている。
つまり、メドウズの「成長の限界」で言われてきた「カタストロフィ」が、
まさに起こってしまったのだ。
人口増加、エネルギー増加、経済成長・・・
有限な地球では、いつかは破たんが起こる、と予想した学説だ。
もちろん、震災で亡くなられた方には、哀悼の意を表します。
福島原発は、本当におさまってほしいと祈らずにはいられない。
ただ、大局的に見れば、この震災は本当に大きな意味を持つだろう。
それは、twitterなどで多くの人たちも予想しているので、
僕からしっかり主張するまでも無いだろう。
さて、前置きが長くなったが、いよいよ農山村再生の主体について考えたい。
僕は、4月から美作市地域おこし協力隊として、動くこととなる。
限界集落であった英田上山地区は、すごい動きとなるだろう。
僕らは、Iターン、ヨソモノである。
都市での経験や人脈、外の目線を入れながら、
新たな価値の発見や、昔からの技術なんかを新鮮に見れる。
他の地域だって、ヨソモノが頑張っている地域が盛り上がる。
塩見直紀さんを中心とする京都府綾部市、大南信也さんの徳島県神山町。
大南さんはUターンだけど、他の若者たちはみんなIターンだ。
そして、全国の地域おこし協力隊がネットワークを組んで設立する、
村楽LLP(有限責任事業組合)の仕掛け。
ほな、そういう人がいないところはどないなんねん!
というがシンプルな疑問。ずーっと疑問だった。
それをすっきりさせてくれたのが、京都大学の秋津元輝准教授。
http://www.gcoe-intimacy.jp/staticpages/index.php/akitsu_ja
だれが主体となるかは地域によって違うという説。
たとえば、もともとあるような自治組織や家族なんかが主体になる場合、
「ポピュリズム」と呼んでいる。
そして、Iターン者や都市農村連携、NPOなどが主体になる場合、
「市民社会論」と呼んでいる。
そして、それぞれ個人なのか組織なのか、ということもある。
これを横軸にしながら、以下の表を作成している。
この4つに分類された人たちにおいて、
各地域の情勢によって活躍する人たちが違うのであろう。
これは仮説だが、例えば、もはや立ち上がれそうに無い地域では、
Iターンや仕掛け人が活躍するだろう。
逆に、地元の組み、集落、高齢者たちが元気であれば、
地元が活躍するはずである。
秋津論文には、主体と組織のどちらが活躍するかは書かれていなかったが、
恐らく、主体(個人レベル)が引っ張りながら、組織が動くのではないかと思う。
経験上の話だが。
こういった整理によって、だいぶ落ち着いた。
なるほど、僕らは僕らで頑張れる地で頑張ろう。
そして、今は元気だけど、ヨソモノにもぜひ来てほしいという地があれば、
喜んでワンワンと、なついていきたいと思う。
それが僕らの役割なのだ。
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ごめん、「恐らく、主体(個人レベル)が引っ張りながら、組織が動くのではないかと思う。」が正しいのでした。
書き換えておきましたー。