〜第2回館長講座「考古学とお墓」を開催しました〜 [2016年11月14日(Mon)]
11月12日(土)、当館の渡邊貞幸館長による第2回の館長講座「考古学とお墓」を開催しました。 講座では、お墓の起源、埋葬や副葬品から分かること、考古学とお墓の関連性について話がありました。 その中で、ヒトはお墓をつくる唯一の生き物である。「仲間の死」に特別な関心を払い、その処理をしようとする心情は、ヒトが進化の過程で最近獲得した新しい資質である。お墓づくりが始まったのは、ヒトが誕生しておよそ700万年という長い時間の中で、たかだか10万年前のことであり、「人間性」や「知性」の獲得と一体のものとして始まったという話がありました。 講座の最後には、墓を発掘することはどんな理由であれ、被葬者や墓をつくった人々の気持ちを裏切る行為であることは間違いない。われわれ考古学者は、墓の発掘(破壊)にあたっては、被葬者、墓をつくった人々、これまで墓を守ってきた人々に対して説明責任を持つ。特に学術研究で発掘する考古学者は、被葬者をはじめ墓をつくった人々、墓を守ってきた人々を納得させるだけの「成果」をあげる責任を負っているという言葉で講座を終えました。 最終回となる第3回のの館長講座は・・・ 第3回 「考古学と戦争」 1月14日(土) 14:00〜 受講をご希望の方は、出雲弥生の森博物館まで電話でお申し込みいただくか、下記ホームページからお申込みください。 |