〜「ギャラリー展関連講座」を開催しました!〜 [2019年07月12日(Fri)]
7月7日(土)、好評開催中のギャラリー展「出雲の赤ー縄文・弥生時代編ー」の関連講座を開催しました! 今回は、徳島文理大学の大久保 徹也 教授(考古学)をお招きし、「水銀朱の調達と利用―西谷3号墓・上天神遺跡(香川県)・若杉山遺跡(徳島県)から考える」と題し、講演していただきました♪ 大久保氏は、まず、弥生時代の中期後半(紀元前1世紀)に、列島産と中国産の二つの水銀朱が流通していることを指摘されました。 つぎに、弥生時代の採掘遺跡である、若杉山遺跡の水銀朱の採掘方法や流通について、最新の研究成果を話されました☆ そのあと、出雲市の西谷3号墓と岡山県の楯築墳丘墓を例に挙げ、2世紀中頃に「極端に多い量の水銀朱を使う特殊な埋葬儀礼」が始まったと話されました。特に西谷3号墓の土器には、見えない部分にまで水銀朱が塗られており、土器を朱で飾る行為そのものが儀礼であった可能性を示唆されました! 最後に、島根県は水銀朱研究を行う上で、とても重要な地域であるとまとめられ、解明すべき宿題をたくさんいだたきました。 講座には、78名が参加され、熱心に聴講していました。また、若杉山遺跡がある徳島県からも、5名の参加がありました♪ |