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官邸斜向かい〜霞門の眼 by 石川和男

政治・経済・社会の動向から明日明後日を読むということで。


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石川和男(TKFD研究員)
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最新記事
「日本政策金融公庫 9月中間最終赤字5762億円」について [2009年12月02日(Wed)]

 今朝の日経新聞ネット記事によると、日本政策金融公庫が発表した09年9月中間決算は最終損益が5762億円の赤字だったとのこと。

≪記事要旨≫
・信用保証協会への支払保険金が4294億円。
・09年3月期決算(6カ月ベース)は6554億円赤字で、金融危機対応で大幅赤字が続いている。
・中小企業事業の最終赤字額は5266億円で、全赤字額の大半。
・公庫は保証協会向け保険事業を担っている。今期は「代位弁済」が高水準推移。保険金準備金2370億円積増しで赤字が膨らんだ。

 ↓

 景気動向に依らず、政府系金融機関が赤字になるのは当然と言えば当然。黒字転換できるのであれば完全民営化すべきだとなる。実の所、それはできないし、したくない。(中間決算の詳細は、こちらを参照。)

 赤字幅の多寡はまさに政策如何なので、今期の赤字膨張は仕方ない。返済必要な貸付事業だからこうういうことになるのは必然。実際には、返済不要な給付事業の性格を強く帯びている場合が少なくない。

 公庫の保証協会向け保険事業は、タコが自分の足を食うが如き話。冷めた見方をすれば、景気悪化が官業ポストの増加に加担させられていたことになる。経済情勢が悪化すると「民力」よりも“官機能”の方が強くならなければならないので、それに従って官業組織も拡大するのは必然である ―― という論調をしばしば耳にするが、それは単なる思い込み。

 官業組織の拡大にはならない官機能強化の手法はいくらでもある。それは、非常に体の良い民活となる。政権交代したのだから、旧政権時代では嫌がられた政策運営手法を実行してみるべきだ。「公務員制度改革」ならぬ『公務制度改革』を要する。
「中小企業の借金6千億円肩代わり 保証協、4〜9月」について [2009年10月24日(Sat)]

 今夕の共同通信によると、信用保証協会が09年度上期に中小企業の借金を肩代わりした代位弁済額が前年同期比23.5%増の6004億円に達したとのこと。

【記事抜粋】
・景気後退で経営悪化、金融機関の融資姿勢も厳格化し破綻急増。
・09年度弁済額は過去最高02年度1兆2604億円を上回る可能性。
・肩代わり損失は大半が公的資金で穴埋め。
・上期の代位弁済件数は13%増5万7200件。
・保証残高は、昨年秋に始まった緊急保証制度の残高が15兆円に達したことなどで、35兆4441億円と3月末から1兆5250億円増。
・代位弁済額は98年「特別保証制度」で00〜03年度に膨らんだ。これに対する損失処理で少なくとも1兆円の公的資金が使われた。

 ↓

 公的与信は民業では考えられない程の貸倒損失の発生を前提としている。信用保証協会も同様で、そうした損失が生じない方がおかしい。そうでなければ民業で成立している。さりとて税金を投入するので、あまりにも杜撰な与信は認められ難いが、心の底では相当規模の損失は覚悟されている。

 昨秋の緊急保証制度の保証枠は15兆円が余っているようだが、必ず使い切られることになるだろう。これを返還すべきだと表で叫ぶ政治家は見当たらない。98年の特別保証も、08年の緊急保証も、ゾンビ企業の延命に使われたと指摘する向きも多い。“ゾンビ企業基準”が存在しないが、結局は景気動向如何の話。

 公的資金の使い方には『給付(補助金、交付金など)』と『貸付(与信を含む)』に大別されるが、前者は勿論のこと、後者も返済期待値の高さを明確化せずに立案されることが多いと感じる。

 公的与信施策に関する不公平感、特に真面目に返済している利用者が抱く不審感は、こうした政策供給側の潜在意識が影響を及ぼしているような気がする。今の時点で、これを解決する方策は思い付かない。
 
「補正執行停止2.5兆、首相なお上積み指示」について [2009年10月06日(Tue)]

 今夜の読売新聞ネット記事によると、政府は09年度補正予算見直し状況の1次集計結果を公表したとのこと。

【記事要旨】
・13府省庁の補正予算14兆6630億円のうち、執行停止額は17%にあたる2兆5169億円。
・鳩山首相は目標3兆円に近づけるため、仙谷行政刷新相に、さらに上積みを指示。
・刷新相は各省庁に凍結事業追加を求め、今週中の最終取りまとめを目指す。
・国土交通省8875億円、農林水産省4763億円、厚生労働省4359億円。割合で見ると、農水省46%、国交省38%、防衛省33%、最小は内閣官房・内閣府0.4%(99億円)。
・事業内訳で見ると、地方向け基金を除く基金事業が9204億円。金融対策5830億円、金融対策を除く公共事業関係費4552億円。
・子ども手当や高校授業料実質無償化など民主党マニフェスト主要政策の実現には10年度で7.1兆円が必要なため、政府は09年度補正予算見直しで3兆円捻出を目指している。

 ↓

 地方向け基金を聖域視してはならない。充当財源が国民の税金であることに変わりない。冷静に考えれば、公的資金の流れが地方自治体を通過するかしないかの違いしかない。ここを突けば総務相・総務省の成績は上がる。

 是が非でも3兆円に届かせたいのだろうが、子ども手当や高校無償化において、所得制限を設けた場合の幾通りかシミュレーションはしないのか。財源を捻出するための材料の在り処は、自民党政権下での今年度補正予算だけではない。“民主党マニフェストの無駄”も相当ある。

 見て見ぬふりをし続けると、後日痛い思いをしかねない。それに気付いている民主党議員は閣外にいる。閣内にもいる。
「奨学金未返済、最高の723億円 08年度、猶予の相談殺到」について [2009年10月04日(Sun)]

 今夕の共同通信によると、日本学生支援機構は08年度の貸与奨学金の未返済額が723億円に上ったと明らかにしたとのこと。

<記事要旨>
・07年度の660億円から10%増加し過去最高更新。
・返済猶予の相談も殺到し月平均約12万件、コールセンター新設し対応強化。
・景気悪化に伴う賃下げや雇用情勢の悪化が背景。収入急減した利用者に対する返済減免や返済の必要がない給付型への切替えが課題。
・08年度の奨学金利用者は122万人、前年度比8万人増。延滞者が全額返さなかった場合の「延滞債権額」も、前年度2253億円から2386億円に増。
・07年度の延滞理由で最多は低所得で全体の41%。
・「オーバードクター」に年収100万円台の非常勤が多く、返済が滞るケースが増。
・機構は、給与所得年間300万円以下を目安に、原則最大5年間返済猶予。

 ↓

 借金返済計画が狂うのは、収入見込みが計画通りにならない場合が少なくない。多重債務者問題にも類似の傾向がある。パイが増えることが前提である時代に創られた制度の見直しは遅々として進んでいない。

 制度も世情とともに変化していくべきだが、制度運用側にその意識が希薄なのでそうもいかない。機構の学資ローンは政策金融の典型例。“モラトリアム”が広がり始めると、収拾がつかない。政策金融における取立・回収の甘さや緩さは、政策金融の抱える二律背反性である。

 低金利であることが政策金融であるという時代ではない。『現物』を返済と見なす仕組みを設けることもあり得る。お金がなければ、それ以外のもので返済するしかない。機構の経営悪化の責任を景気だけに帰させるのは無責任だ。機構自身のための制度である面もある。
“政策金融改革 誤りだった” 〜 2009/3/10NHKニュースより [2009年03月10日(Tue)]

 今夜のHNKニュースによると、与謝野財務大臣は小泉内閣での政策金融改革について、「不況が来ないことを前提とした制度論で、まちがいだったと思っている」と述べ、改革は誤りだったという認識を示したとの由。

〔記事要約〕
・政策金融改革について、「当時は、世界が順調に成長していくという前提の経済学であり、世界が同時に不況になることをまったく想定していなかった。日本政策投資銀行などを民営化し、政策金融機関を不要だとしたのは今回のような不況が来ないことを前提にした制度論で、まちがいだったと思っている」。
・消費税率の引き上げについて、「3年後にお願いすると言っているが、『景気回復後』という、きわめて厳しい条件がついており、そう簡単に国民にお願いできる条件が整うとも思っていない」。

 ↓

 消費税増税への躊躇は当然のこととしても、政策金融改革が誤りだった旨の上記答弁は筋が違う。不況だろうが好況だろうが、政府系金融機関を民営化することや政策金融機能を民間金融機関が担うことは十分に可能である。

 将来の景気動向を見越した行革論など、現実的には不可能である。財政再建路線の一時棚上げと政府系金融機関改革の逆行の関係を、官僚組織コントロールの手段として捉えているとしたら、すぐに見透かされるだろう。

 政策に関する限り、修正と逆行は全然異なる。修正は定期的に検討されるべきだが、逆行はこんな短期間に許容すべきではない。但し、経済的社会的な悪影響の大きい政策を逆行させることは、時に修正と同義になる。
政府系金融機関 〜 2009/1/30日経新聞「政府系7金融、最終赤字3機関 08年9月期」より [2009年01月30日(Fri)]

 今夜の日経新聞速報によると、政府系金融7機関の08年9月期決算が出そろったとのこと。

〔記事概要〕
・旧中小公庫、旧国民公庫、政投銀が最終赤字で、7機関合計最終損益は947億円赤字。
・中小公庫:信用保険業務損失で2497億円赤字。景気悪化を背景に信用保証協会の代位弁済が増え、損失拡大。
・国民公庫:融資先企業の業績悪化で不良債権処理損失が増加。
・政投銀:最終赤字も不良債権処理損失が主因。

 ↓

 政府系金融機関なのだから、赤字になっても不思議はない。経営効率化は官民にかかわらず重要であるが、それだけで政府系金融機関が黒字転換するのは本来おかしい。政府補填なしに黒字事業になるような業務は、民間に譲渡されるべきである。

 今次の経済危機で改めてわかったことは、政府系金融機関の存在意義は民間金融では賄い切れないリスクを背負うことにあるということ。官製組織拡大ではなく、信用補完機能の機動性拡大が求められる。

 産業再生法スキームによる一般企業への資本注入が検討されているようだが、緻密過ぎる認定基準では機動性は働かない。スキームは信用保証対象を中堅・大企業に拡充することで対処できないのか。緊急時対応であれば、より単純化したスキームが良いに決まっている。 
政投銀の危機対応業務とCP買取 〜 政策金融改革との関係についての考察 [2008年12月26日(Fri)]

 昨日、日本政策投資銀行が2008年9月期決算を発表。
   http://www.dbj.jp/ja/topics/ir_news/2008/files/0000002286_file1.pdf

 民営化前の特殊法人としては最後の決算となったが、最終損益は▲276億円(前年同期は+479億円)。
 不良債権処理など与信関係費用▲471億円、株価等関係損益▲169億円などが影響。

 売上構造について、融資業務が9割超で、投資業務が殆どゼロ。
 民営化後は投資業務で稼ぐ絵図を描いているようだが、昨今の金融危機で欧米流の投資銀行ビジネスモデルに対する疑念が蔓延し、今後当面は身の丈に合う着実な民間金融ビジネスモデルの構築を目指すことになろう。
 
 昨年6月の政策金融改革関連法に基づき、政投銀は本年10月に民営化を開始し、概ね5〜7年後までに完全民営化する予定。

 民営化直後に自らの脆弱な収益体質が改めて露呈した中で、金融危機下での企業の資金繰り支援のため、政投銀は、危機対応業務を行う指定金融機関として中堅・大企業向けの低利融資やCP購入を開始。
  http://www.dbj.jp/ja/topics/dbj_news/2008/html/0000002211.html
  http://www.dbj.jp/ja/topics/dbj_news/2008/html/0000002249.html


 政投銀の経営状態・経営環境はいずれも非常に厳しいが、そうした中での融資・CP購入という業務拡充は、与信先企業の破綻リスクが重く圧し掛かる可能性もある。
 完全民営化に向けて、早いうちに民間金融ビジネスモデルへと体質転換すべき時期に、一時的な政府要請とは言え、民営化とは逆行する業務拡充への懸念や疑念は大きいかもしれない。

 政府から要請される公的金融業務を請け負うだけであれば、郵政民営化の延長に位置付けられた、資金の流れを“官から民へ”という政策金融改革は後退しない。
 但し、政策金融改革を勢い付けた郵政改革が政治的その他の理由で軌道修正ないし方向転換で見直されるとしたら、必然的に政策金融改革も見直しの対象になるだろう。

 民営郵政金融2社や民営政府系金融機関を公的金融の領域で活用するとしても、郵政・政府系金融改革が後戻りすることにはならない。
 政府保証を付しながら一時的に郵政資金を市場に投じたとしても、郵政改革には逆行しない。
 市中銀行など金融事業者に同じことを施しても、民間金融会社が国営化されることにはならない。政投銀など民営政府系金融機関についても、同様である。


 他の分野においては、民間企業が緊急的に公共サービスを代行することは珍しくない。
 政投銀による危機対応業務については、相応の成果を期待したい。大災害直後に民間金融機関を通じて公的支援が講じられたのと同じように。

 政策公庫法に基づく危機対応業務の指定先が政投銀だけである点は、後日議論になるかもしれない。
 公庫は中小企業向け、政投銀は中堅・大企業向けといった暗黙の棲み分けが見え隠れする政策公庫法の在り様は、今となっては政府側の強かな仕掛けの結果だったとも思える。

 民営化政策に悪影響があるかどうかは、政投銀単体の業務内容の問題ではなく、公的業務の請負を政府系機関にしか認めないところにある。そこを見誤ってはいけない。
緊急意見書「新政策金融公庫は縦割り組織を廃し経営の効率化を図れ」 [2007年04月19日(Thu)]
 経済同友会が今国会に提出されている日本政策金融公庫法案について、統合後の新機関が経営トップへの民間人登用や役員数半減など効率的運営を図れる組織となるよう求める緊急意見書を発表した。

 国際協力銀行、中小企業金融公庫、国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、沖縄振興開発金融公庫の5機関が統合して発足する日本政策金融公庫に関し、現在5機関合計で42人いる役員数の半減、経営トップと管理部門担当役員への民間人起用、社外取締役の積極的登用、主務大臣を1人に限定することなどを提言。

 全文は下記URLを参照されたい。
 http://www.doyukai.or.jp/policyproposals/articles/2006/pdf/070418c.pdf


 押付け型の官僚天下りは規制されるべきだが、有能な人材がいるのは財界だけではない。官界にも学界にもいる。総合的な判断によって人材を登用することが理想だが、非常に難しい。
 官僚(ないし官僚OB)受難時代は当面続くだろう。強過ぎたからかもしれない。
廃業経験者に融資 政府系公庫 再チャレンジ支援 [2007年04月02日(Mon)]
 産経新聞(07/4/2)「廃業経験者に融資 政府系公庫 再チャレンジ支援」によると、中小企業金融公庫と国民生活金融公庫は、今月から倒産など廃業経験者のための「再チャレンジ支援融資」を始めるとのこと。これまでも廃業から再起を目指す事業者への融資は可能だったが、再チャレンジ支援と明確に打ち出すことで、「融資は受けられないのではないか…」と迷っていた人たちの奮起を促す由。

−−−廃業の経緯や事業経験、意欲、事業計画などを総合的に評価して低利融資。両公庫とも「創業支援の実績を積んでおり、融資審査のノウハウは十分にある」と評価力に自信。

 安倍政権のキャッチフレーズである「再チャレンジ」のためとのことだが、内容的には従前からあるものと変わらない。廃業後かどうかとは無関係に、同じような支援メニューは多く用意されている。

−−−両公庫は、廃業経験者は再起しようとしても民間金融機関で断られると公庫に相談する前に断念するケースもあったとみている。「再チャレンジ支援と銘打てば相談しやすくなり、利用が増える」(中小公庫)と期待、全国の商工会議所などと連携して再チャレンジを促す。

 色々なお題目で中小企業支援策が打ち立てられるが、受益者側はお題目には興味がなく、手続が迅速で無担保・低利・長期の条件の方向を望んでいるようだ。なかなか難しい。
「政府系金融 改革の実現になお課題は多い」 [2007年03月20日(Tue)]
 読売新聞(07/3/20社説)「政府系金融 改革の実現になお課題は多い」は、一般メディアが政策金融改革の本質を気付き始めたかもしれないと思える内容だと思う。

−−−官製金融の規模を縮小し、民間に任せられる部分は民間に任せて効率化する。これが政府系金融機関の改革関連法案の目的。成立すれば来年10月に統合や株式会社化が実施されるが、改革の実を挙げるには、残された課題も多い。

 それはその通り。問題は「民間に任せられる部分」を誰が認識しているかだ。民間金融機関側がそれを認識し、実行していかなければ、何にもならない。

−−−国民公庫など3公庫と国協銀の国際金融部門を統合し、新たに「日本政策金融公庫」を発足。沖縄公庫も12年度以降、合流。政投銀と商工中金は政府出資の株式会社となり、5〜7年後までに政府保有株を放出して完全民営化。公営公庫は廃止し、自治体が出資する「地方公営企業等金融機構」に衣替え。郵政民営化と合わせて、他の先進各国と比べても官に偏り、非効率になっていた資金の流れを改めるのが狙い。

 この狙いを達成していくには、民間に任せる仕組みを構築しておく必要があろう。単に公庫が撤退したからといって、その部分を民間金融機関が賄うかどうかの保証はどこにもない。

−−−政府系金融機関の貸付残高の対GDP比半減目標は、政投銀民営化などによって達成。それだけでは十分ではない。日本政策金融公庫に統合される機関の融資残高は合計で約30兆円。大手銀行のりそなグループ並み。国際金融部門は従来どおり、国際協力銀の名称を使って活動。国内部門では、大企業向け融資など一部業務は廃止されるが、実質的に旧機関別の組織や機能が残る懸念がある。

 より本質的には融資残高や名称ではなく、「官から民へ」の誘導をいかにしていくかである。政府系金融機関の『責任ある撤退』が重要であり、そのための仕組み作りは必須だ。

−−−融資規模の縮小や、重複する店舗、人員の合理化に、具体的な計画を立てて取り組む必要がある。統合で新たに大きな政府系金融機関が生まれただけ、という結果に終わらせてはならない。

 「重複」の削減や「合理化」は進めるべきだ。徒な“削減”でなければ進めるべきだ。

−−−政投銀は、完全民営化後の姿が不透明。政府の後ろ盾がなくなれば、資金調達コストは高くなる。株式保有などについての規制も受ける。どんな事業を展開して、独り立ちに必要な収益をどう確保していくのか、ビジネスモデルの検討を急がねばならない。エネルギー、交通といった社会資本整備や環境対策、地域再生など、公益性の高い事業向けの融資については、今後も必要な資金需要に応えられる体制が必要。民営化後の政投銀も含め、民間金融機関の融資が一定の条件を満たす場合には、政府保証などの公的支援を与える仕組みを考えてもよいだろう。「官から民へ」をしっかり進めつつ、民に転じる機関の経営や、国民の利便の確保にも目配りする。改革の細部を詰めるのに欠かせない視点だ。

 前段はどこかの組織が従来から主張してきたものと同じ。読売新聞はそれに同調しているのかもしれない。全てのメディアが同じ調子なのは明らかに不健全なので、これは健全な姿だと思われる。

 政投銀の新ビジネスモデルが見えてくるのはまだまだ先のことではないだろうか。経過期間は最低5年もあるが、その間に経済社会情勢が変わる可能性は十分ある。また一つ普通銀行を登場させる意味がないことだけは変わらないだろう。

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