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ボランティア募集 [2009年02月09日(Mon)]
2013ボランティア募集_黒畑ol.jpg

Posted by 稲毛ホワイエ at 21:08 | この記事のURL
研修会に招かれて [2009年02月08日(Sun)]
報 告

「こてはし台・横戸台ボランティアの会」主催

研修会 認知症の方の傾聴 
                                
                            ( 08.10.31・金 )

○2008年の8月末のこと、〔こてはし台・横戸台ボランティアの会〕から突然、「認知症について」と、「事例をとおして傾聴の実践」についての講演依頼があった。
○ 2006年に傾聴グループを立ち上げはしたが、限られた人数、限られた時間で、利用者や事業所の方たちから、どれほど自分たちの活動が受け入れられているか、心もとないまま、2年余りが経過していた。
○講演、私たちが?!・・・嘘でしょ、とひるみつつ、千葉市に「認知症の方の傾聴」に携わるグループがすでにあると知った喜びは例えようもなかった。
○求められているのは、傾聴の理論でも分析でもなく、事例。だったら、ボランティア主体で認知症専用デイサービスを運営・経営してきた経験を一日の長とし、認知症の方との日々のふれ合いから、自分たちの失敗や、ささやかな成功例をありのまま語ればいい、と勇気を振り絞っての、初体験でした。


○ホワイエと、「こてはし台・横戸台ボランティアの会」研修部、双方の代表からの 研修会の感想を掲載します。

     
研修会の講師依頼を受けて          

                             H20年11月10日  
                                 藤 城 淳 子 
 日頃から、同じようなグループが出来ることを望んでいる稲毛ホワイエです。 そこへ、『認知症の傾聴』の活動についてお話をという依頼があり、ここで お断りする理由はないとお引き受けの連絡をしました。大変喜んで頂きました。
  さて、その後が大変でした。なにせ、素人集団、人まえで話す、それが研修で講師という役回り、気後れがして、ほとんどのメンバーが苦手とするところだからです。それであらかじめ、質問をお願いしそれをもとに定例会で話し合いをしました。
 私たちは、あくまでもボランティア「・・ならではのこと」「・・だからできること」の活動現場からの実践を、専門家ではないことの良さ、それに加え仲間の持っている知識などを伝えることが解かりやすいのではないか、との結論になり、お話をさせて頂きました。
 後日、<気が楽になる話が聞けた> とメールを頂きほっとしました。
認知症に関って長い稲毛ホワイエですが、傾聴活動では「こてはし台・横戸台ボランティアの会」の皆様は先輩です。施設では認知症の方が増え戸惑いもあるかと思いますが、これからも親交を暖め、情報交換をとお話もしました。どうぞよろしくお願いいたします。


研修会『認知症の方の傾聴』を終えて
 
                           平成21年1月10日
                                         
                  こてはし台・横戸台ボランティアの会 
                             研修部  高森恵子   

10月の研修会には稲毛ホワイエから多くの皆様にお越しいただき、本当にありがとうございました。
当日は私たちの予想を越える36名の会員が参加しました。そのうち16名は施設訪問をしていない方で、認知症への関心が高いことも分りました。
私たちが傾聴の勉強を始めたころ、その対象は『話を聴いて欲しい人』という漠然としたもので、認知症の方という想定はありませんでした。ところが最初に声をかけてくださったのがデイサービスの施設で、認知症の知識が無くて傾聴が務まるのか喧々諤々話し合い、悩みましたが『話し相手で良いから』と請われ一歩を踏み出しました。

実践イコール勉強という状態の中で、利用者さんに大声で怒鳴られてびっくりしたり、話が続かなくて焦ったりもしましたが、3年経った今ではドアを開けるときの緊張感も和らぎ、皆さんの明るい笑顔に迎えられて楽しいひとときを過ごしております。

今回の研修会でお話を伺って、これまでの私たちは認知症の方の心理(根底にいつも不安感がある)を十分理解できていなかったし、表面的なことだけを見て一喜一憂してきたような気がしました。
「もう年だからそんなこと忘れちゃったわ」、とにこやかに話されていても、その心の中は不安がいっぱいだったのですね。そうした言葉にならない想いを汲み取り、感じられるようになるのには、まだまだ経験不足ですが、今回の研修を受けてまた新たな気持ちで活動して行こうと思いました。

研修会のあと、11月の学習会が祭日で集まれなかったため大変遅くなってしまったのですが、感想を話し合いましたので、下記にご報告させていただきます。

・ ホワイエのメンバー皆さんが各人の責任において、お一人で活動されているということに驚きました。皆様の落ち着かれたお話の様子から日ごろの自立した活動が想像されました。

・ 施設訪問についてのお話は、ホワイエの方でも、「役にたっているのかしら」と考えられたということで、自分達が悩むのは当たり前・・・と気が楽になりました。

・ 初対面の方への対応として※『木戸に立てかけせし、衣食住』を教えていただき、いざというときの引き出しが増えました。

・ いろいろ教えていただいたことを思い出しながら、傾聴と言う言葉にとらわれず臨機応変に対応できるよう心がけていきたいです。

・ 認知症が進んでもまだ出来る事としてコミュニケーション能力があると知り、それを活かす事こそが傾聴の役目だと、伺ってとても嬉しく思いました。活動の意義として一本筋が入ったような気がします。

・ 話をかよわすことが出来ない方々とのコミュニケーションについて、具体的に知りたかったです。

・ ホワイエの皆さまが事前の私たちの質問について話し合いや調査をしてくださったことが、研修を通して伝わってきてありがたく思いました。  (於:12月22日(月)傾聴ボランティア学習会より)

定例会では、会長から『今回の研修から、いろいろのことを学び、自分たちも少しずつレベルアップしていきましょう。そして、又いつか来ていただけると良いですね。』との言葉がありました。
ホワイエの皆様の存在が大変心強く、これからも前向きに元気に活動して行こうと思っています。
大変遅くなりましたが、稲毛ホワイエの皆様のご健康とご活躍をお祈りしてお礼の言葉とさせていただ きます。
  
※ ・認知症にかぎらず初対面の人との、話題提供のきっかけになるもの
『木   戸       に      立   て
キ(気候)ド(道楽・趣味)ニ(ニュース)タ(旅)テ(テレビ)
か    け    せ    し、   衣 食 住』
カ(家族)ケ(健康)セ(性質)シ(仕事)衣 食 住



○「こてはし台・横戸台ボランティアの会」の方たちが日ごろ感じている疑問・質問を前もってお寄せいただき、ホワイエの定例会で話し合ったことは、「認知症の方の傾聴」における、普遍的な問題点ですので、以下にまとめてみました。
関心のある方、必要な方たちの参考にしていただければ、幸いです。

 施設での「認知症の方の傾聴」で       
稲毛ホワイエが心がけていること


@初対面の人が警戒感を持っているときの対応 
きっかけをつくる
・ まずは笑顔、  
・ 認知症の傾聴では、利用者との関係は以前に何回会っていてもいつでも初対面であることが基本
・認知症にかぎらず初対面の人との話題提供のきっかけになるもの。
キ(気候)ド(道楽・趣味)ニ(ニュース)タ(旅)テ(テレビ)
カ(家族)ケ(健康)セ(性質)シ(仕事)衣 食 住
・傾聴の姿勢でなく普通に → 洋服をほめる、花をもっていき、話題にする。
・話しかけの答えを求めて困らせない → あいづちを打たせる問いかけ
                   ×今日は何をしたの?
                    ○《こんなことしましたね》
                    《いいお天気ですね》
                    《外は暑いですよ》
・席を離れていたりした場合、挨拶はあらためて、何回しても良い、
・励まし、元気づけ、ばかりではなく一緒にションボリすることも大事。
・心を開いていないと感じても話す、話しかける。→反応が無い、得られなくとも声をかける。 
 
Aホールなどでの複数、集団の利用者への対応では平等に接することは必須か
・現実として傾聴を平等にするのは難しいが 笑顔は平等にできる。
・ 「傾聴」と言えども、言葉だけに頼らず小道具をきっかけにする。
        ボール、風船、歌集、チラシ《綺麗なもの》、
   特に、ボール遊びは、静かで表情も無い方も目の前に来ると反応し、時には笑顔を見せてくれることもある。
・   気配りは、平等を心がけたい。
 
B発語の無い人への対応は?
・ 「傾聴」といっても、言葉を媒介にすることに捉われない。
・ 話して貰うことは無理、こちらから仕掛ける、〜ここでも小道具を
         坊主めくり《百人一首》 色あわせ、アロマテラピー
・  スキンシップ《手を握る〜嫌がる人もいる》

C話が途切れた時
・ それまで話してきた続きに拘らないで、場面展開をはかる。
         目に入ったもの、思いついたこと何でも良い。  
  お花は好き? 窓の外を見ながら、風が強いですねぇ。
  
・帰る時間になっても、利用者が相手になることを期待・要求していて言い出せない
  話に結論づけて終わらなくてもよい、
     呼ばれたので行きますね
     ちょと、トイレに、など、
・長い目でみると、自分が無理して付き合うことのほうが、傾聴ボランティアを続ける上では弊害。気張らず、長続きできるよう。

D個人情報について
・ 家族の話は良く話してくれる。ご本人の両親、子供、旦那様、職業
・本人からの話であれば個人情報に云々には当たらないと思うが、むやみに口外は避ける。それに、話の内容が客観的に事実? それとも・・・?ということはある。
・ 知ることにこだわらず、年齢にあった話、戦争体験とか、趣味、得意な事などを、観察し、話しかけて、出てきた答えから、その人についての情報を気長に貯めていく。
・他言やメモ書きしないことが、守られれば、「傾聴ケア」に必要な情報開示にやぶさかでないが、スタッフが、忙しいので、その要望になかなか応えきれていない、という説明を受けた施設もあった。  

○研修会のお話が持ち上がったのが、夏の終わり、こうして、ブログ上での報告ができたのは、立春をすぎ、陽射しに春のおとずれが感じられる頃となりました。お陰さまで、自分たちのケアをあらためて見直す、よい機会となりました。
                                〔 U 〕