スモモも開花 [2014年03月29日(Sat)]
モモ、アンズに続きスモモの花も咲き始めました。スモモは万葉植物として、また果実を収穫できる楽しみもあります。 スモモが詠まれた万葉歌は、大伴家持が越中で、春苑の桃李の花を眺めて作った歌の次の一首のみです。 【歌】 我が苑の 李の花か 庭に散る はだれのいまだ 残りたるかも (R-4140) 【口語訳】 わが園の 李の花が 庭に散っているのだろうか それとも薄雪がまだ 残っているのであろうか 歌の解説は、下記のURLに載せています。 ↓ https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/305
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katakago
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姫嶋神社の万葉歌碑 [2014年03月28日(Fri)]
『古事記』の応神記や『日本書紀』の垂仁天皇条には、新羅の王子アメノヒボコ 天之日矛(古事記では)またはツヌガアラシト 都怒我阿羅斯等(日本書紀では)が日本に渡来した伝承が伝えられています。『古事記』には、アメノヒボコから逃れた妻が祖先の国に行くといって難波に逃げ渡って来てここに留まり(難波の比売碁曾社に坐して阿加流比売神と謂う)、アメノヒボコは妻の後を追ったが、渡りの神に遮られて難波には上陸できず、多遅摩(但馬)国に移った、と記されています。『摂津国風土記』逸文には、応神天皇の御代に新羅の女神が夫のもとを逃れて筑紫国の伊波比の比売島(大分県の姫島)に暫く居たがが、さらに摂津国に移り住み、もと居た島の名をとってその地を比売島と名づけた、とあります。 大阪市西淀川区姫島4-14にある姫嶋神社の略記によれば、神社のある地(古代難波八十島の一つであった比売島)が、阿加流比売が留まった地にあたるとの伝えがあるようです(姫嶋神社の御祭神は阿迦留姫命と住吉大神)。
この神社の境内には、題詞に、和銅四年(711)、河辺宮人が姫島の松原で若い娘の死体を見て、悲しみ嘆いて作った歌とある万葉歌の歌碑があります。今日はカルチャーセンターの講座が始まる前に神社を訪れました。
【歌】 妹が名は 千代に流れむ 姫島の 小松が末に 苔生すまでに (A-228) 【口語訳】 この娘子(おとめ)の名は 千代にも伝わろう 姫島の 小松の梢に 苔が生えるほどに なお、この歌については、坂本信幸先生の論文(「伝説歌の形成ー姫島の松原の娘子の歌ー」『万葉集研究』第19集ほか)があり、高岡市万葉歴史館より取りよせ勉強中です。
高岡市万葉歴史館の図書室には万葉関係の書籍・論文が集められており、ホームページで検索して読みたい論文を実費で複写して送ってもらえます。
姫嶋神社全景
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katakago
at 19:36
シダレヤナギの芽吹き [2014年03月27日(Thu)]
シダレヤナギが芽吹いて黄緑色の花を咲かせています。ここでは巻十の春の相聞歌から次の歌を載せておきます。 【原文】 梅花 四垂柳尓 折雑 花尓供養者 君尓相可毛 (I-1904) 【読み下し文】 梅の花 しだり柳に 折り交へ 花にそなへば 君に 逢はむかも 【口語訳】 梅の花を しだれ柳に 折り交ぜて お花に供えたら 君にお逢いできようか この歌は、先日(3/25)の井手先生の講座(NHKカルチャー)で解説していただいたばかりです。仏前の供花を詠った集中唯一の例(生け花の起源を示すような歌)で、文字遣い(”そなへ”の表記に”供養”とあり”折雑”は仏典由来の文字、原文の下線部)などから作者(あるいは表記者)は仏教に素用のある人かとみられています。『新潮日本古典集成 萬葉集』によれば、『延喜式』(図書寮)にも、正月、最勝王経斎会堂の装束として「梅柳、雑(くさぐさ)ノ花」が上げられているようです。 なお、これまでに紹介した柳が詠まれた歌は、次のURLに載せています。 ↓ https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/296 https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/555
巻十は季節分類の巻で、植物が詠まれた歌がたくさん出て来ます。井手先生の講座でも私が作成した「猪名川万葉植物園」のパンフレットを折りに触れ使っていただいています。写真はその一部分で、両面で96種の植物の写真と歌を掲載しています。
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at 19:55
オキナグサが開花 [2014年03月25日(Tue)]
オキナグサ(きんぽうげ科の多年草)の花が咲き始めました。苗を植え付けて3年目で、株も大分大きくなりました。日当たりのよい畑に植えているので生育もよいようです(裏山では何回か枯らしてしまいました)。 万葉歌(次の東歌)で、ねつこぐさ(原文は根都古具佐と表記)と詠まれている植物をオキナグサにあてる説があります。歌の解説は下記のURLに載せています。 【歌】 芝付きの 御宇良崎なる ねつこ草 相見ずあらば 我恋ひめやも (M-3508) ↓ https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/299
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at 09:35
アンズの花も満開 [2014年03月24日(Mon)]
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at 15:35
ヤブツバキ 続 [2014年03月22日(Sat)]
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伊勢神宮に特別参拝(3/18) [2014年03月21日(Fri)]
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カタクリが開花 [2014年03月20日(Thu)]
3/12に掲載したカタクリが開花しました。 万葉歌には、カタクリは次の一首にのみ”かたかご”(原文は堅香子と表記)として詠まれています。 【歌】 もののふの 八十娘子らが 汲みまがふ 寺井の上の 堅香子の花 (大伴家持 R-4143) 【口語訳】 (もののふの) 群れなす乙女が 汲みさざめく 寺井のほとりの かたかごの花よ カタクリと万葉歌の解説はこれまでの記事(次のURL)に載せています。 ↓ https://blog.canpan.info/inagawamanyo/archive/288
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at 10:15
サクランボ(暖地桜桃)の花が満開 [2014年03月19日(Wed)]
ここ数日早朝から出かける行事が続いたため、畑に行かなかったのですが、今日、果樹園のサクランボ(暖地桜桃)の花が一斉に開花しているのに気付きました。
アンズの蕾も膨らみ、スモモの花がこれに続きます(3月下旬)。
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at 17:34
葛城古道を歩く(万葉の大和路を歩く会) [2014年03月17日(Mon)]
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at 20:36
春日大社の御田植神事 [2014年03月15日(Sat)]
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at 21:40
先祖の来歴を記す石碑を探し当てました(大仙寺境内で) [2014年03月13日(Thu)]
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at 07:04
3月半ばの植物園の様子 [2014年03月12日(Wed)]
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「春琴抄」― 菊原琴治(筝曲)と谷崎潤一郎(小説) [2014年03月08日(Sat)]
芦屋の朝日カルチャー尺八教室で、「春琴抄」を練習しています。作曲(筝・三絃)は菊原琴治(1878−1944)で作詩は佐藤春夫です。写真は尺八楽譜「春琴抄」の1ページ目と小説『春琴抄』のカバーです。
佐藤春夫作詩の歌の部分は次の通りです。 丘に来て 朗らかになくや うぐひす 在りし日の 谷間の雪に まじゑたる 凍る 涙は 知る人ぞ知る
『春琴抄』は谷崎潤一郎(1886−1965)が昭和八年(1933)に、大阪の道修町を舞台に、薬種問屋の娘で盲目の音曲師春琴と、彼女に献身的に尽くす弟子の佐助との関係を描いた作品です。今回文庫本を手に入れて読むとともに、谷崎潤一郎記念館(芦屋市)や舞台になった道修町も訪ねてみました。
菊原琴治(盲人の地歌箏曲家)と谷崎潤一郎との関係については、三島佑一氏(四天王寺国際仏教大学教授)によると、娘の菊原初子に手を引かれて岡本梅ケ谷の谷崎邸に三味線の出稽古に通ったとのことです(その父娘のことが作品に生かされているという)。芦屋の記念館には愛用の京三味線が展示されていました。 「春琴抄」の作曲は小説が発表されて二年後の昭和十年秋です(筝曲楽譜より。三絃楽譜では昭和九年十二月になっています)。佐藤春夫作詩の歌には、”うぐひす”が詠まれていますが、小説の中では主人公春琴が鶯を飼いその鳴き声を楽しむ場面があります。 余談ですが、昭和五年(1930)に谷崎は奥さんの千代と離婚し、佐藤春夫はその千代と結婚しています(妻譲渡事件として当時の新聞記事になっている)。 大阪市中央区道修町にある少彦名神社(御祭神は少彦名命、日本の薬祖神)の社務所ビル3階には「くすりの道修町資料館」があり、くすりの町、道修町の歴史がわかる展示がされています。テーマ展示の一角に、道修町を舞台にした谷崎潤一郎の小説『春琴抄』のコーナーがあり、その複製原稿や岡本の自宅で三味線を弾く(昭和3〜4年ころ)写真も展示されていました。 このビルわきの少彦名神社参道入り口に、「春琴抄の碑」がありました(次の写真) 春琴抄の碑(道修町資料保存会が平成十二年十月に建立)
揮毫は菊原初子(地歌箏曲の人間国宝、当時百一歳)で、碑面左には『春琴抄』の原稿(複製)の一枚目が載せられています(三島佑一氏の解説文がある)。
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katakago
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ヤブツバキの花が見ごろ [2014年03月06日(Thu)]
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大阪大学会館でピアノ演奏会 ー 三輪 郁さんを迎えて [2014年03月02日(Sun)]
昨日(3/1)、大阪大学会館(豊中キャンパス)で三輪 郁さんのピアノ演奏会があり出かけて来ました(事前申込制で300名満席)。今回の催しは大阪大学21世紀懐徳堂の主催で、「ベーゼンドルファー1920 演奏とお話Vol.3 大阪大学の2台のピアノ 三輪 郁さんを迎えて」と題して開催されました。21世紀懐徳堂は、市民と大学をつなぐ社学連携や社会貢献活動の窓口で、大学の研究と教育の成果や文化的資源を社会に還元する役割を担っています。 演奏会が行われた建物は、もともと昭和三年(1928)に建てられた旧制浪速高等学校の本館であったもので、学制改革で阪大に移管され旧教養部の建物(イ号館)として使用されていましたが、平成23年に大阪大学会館としてリニューアルオープンされたものです。この時導入されたのが、今回演奏に用いられた1920年製のピアノ「ベーゼンドルファー」です。
主催責任者の伊藤信宏氏(大学院文学研究科教授・21世紀懐徳堂兼任教員)によると、今回の企画にはいくつかの狙いがあったとのことです。 @ベーゼンドルファーに加えてスタインウェイ製(普段は吹田キャンパスに置かれている)の2台のピアノの個性を聴きわける(約100年前のピアノと現代のピアノを比較)。 A現在、もっともウィーンの薫りを伝え得るピアニストといわれている三輪 郁さんによるベーゼンドルファーの演奏を楽しむ。 B公開レッスン 演奏曲目は、シューベルト:『楽興の時』より大1,2,3番 ラヴェル:マ・メール・ロワ(連弾版) モーツアルト:キラキラ星変奏曲K.265/300e シュトラウス:『バラの騎士』によるワルツ(O.Singer編曲) 連弾は、公開レッスンに参加した二人の女子学生と一緒に、2台のピアノの比較は、キラキラ星変奏曲の演奏をとおしておこなわれました。 また、三輪 郁さんによる公開レッスンでの曲目は、モーツアルト:ピアノ・ゾナタ イ長調K.331(300i)第一楽章で、二人の阪大生と医学部OBの現役病院長を相手に、演奏家が実地に指導される様子は、通常の演奏会では見られない大変興味深いものでした。 普段は尺八の練習で邦楽の世界にありますが、今回は西洋音楽の世界を楽しむことが出来ました。
北海道の孫娘(ピアノを習っています)のために購入したCDにサインをしてもらいました。
各大学では、市民向けの講座や行事が企画されており、これまでも内容を取捨選択しながら、オープンカレッジ(武庫川女子大学)、生涯学習センター(梅花学園)、公開講座(大阪府立大学・大阪市立大学・立命館大学など)などを利用しています。明日は、大阪市立大学の専門家講座(文化・歴史コース)を受講する予定です。
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katakago
at 15:46
白梅が咲き始めました [2014年03月01日(Sat)]
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katakago
at 20:36