ススキ [2011年10月16日(Sun)]
山上憶良が詠んだ「秋の七種(くさ)」の一つ、ススキが穂を出しています。万葉歌には、すすき(原文は須為寸などと表記)または、をばな(尾花)として詠まれています。 【歌】 めづらしき 君が家なる はだすすき 穂に出づる秋の 過ぐらく惜しも (石川朝臣広成 G-1601) 【口語訳】 懐かしい あなたの家の 花すすきが 穂に出る秋の 過ぎて行くのが惜しまれます 秋の雑歌の部に、家持の歌と並べて載せられています。家持と広成が共に内舎人であった久邇京で詠まれたと見られています(天平15年(743))。原文の皮須為寸(はだすすき)は、古写本では、「波奈須為寸(はなすすき)」とあり、穂が出たすすき(花すすき)と解されています。なお、万葉歌で「すすき」とあるものは18首、尾花としているものが18首あります。 ススキ以外の秋の七種については、既に掲載していますが、今日現在植物園で咲いている写真を載せておきます。フジバカマ以外は、花が咲いたのち茎を切り、その後側枝が出てきて花を付けています。 キキョウ(あさがほ) カワラナデシコ オミナエシ フジバカマ |
Posted by
katakago
at 10:20