ツユクサ(その2) [2011年08月26日(Fri)]
ツユクサの詠まれた万葉歌(原文は月草・鴨頭草と表記)は、6/23に紹介していますが、今でも畑のあちこちで花を咲かせています。日中は咲いて夕方には閉じる一日花です。ツユクサは全部で6首詠まれていますが、今日はその中から次の歌を取り上げました。 【歌】 朝咲き 夕は消ぬる 月草の 消ぬべき恋も 我はするかも (I-2291) 【口語訳】 朝咲いて 夕方しぼむ 月草のように 消え入らんばかりの恋を わたしはすることよ 上三句は、「消ぬ」を起こす序詞。「消ぬべき恋」は、死んでしまいたいほどに切ない恋、あるいは、死んでしまいそうな苦しい恋の意。類歌に次のような歌があります。 【歌】 夕置きて 朝は消ぬる 白露の 消ぬべき恋も 我はするかも (K-3039) 【口語訳】 夕方置いて 朝には消える 白露のように 消えんばかりの恋も わたしはすることよ |
Posted by
katakago
at 09:24