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ナシの花 [2013年04月12日(Fri)]
 ナシの花が咲き始めました。こちらは園芸種で、万葉歌に詠まれたヤマナシは実生苗を育てて数年になりますが花は未だ咲きません。
IMG_0205m.jpg

 巻十六に、ナシが詠まれた次のような歌があります。
【原文】 成棗 寸三二粟嗣 延田葛乃 後毛将相跡 葵花咲 (O‐3834)
【読み下し文】 梨棗 黍に粟次ぎ 延ふ葛の 後も逢はむと 葵花咲く
【口語訳】 梨(離)棗(早) 黍(君)に粟(逢)と続いて (延ふ葛の) いずれは逢おうと 葵(逢う日)の花が咲く
 『新編日本古典文学全集 萬葉集』では、次のように解説されています。梨と棗との取り合わせは、『遊仙窟』の中で、棗(音サウ)は「早」と、梨は「離」と、それぞれ類音であることを踏まえて、五嫂と十娘の二人の女性が、「相知ルコト棗ニ在ラズ(早く知り合いにならなかったのが残念)」と言い、「忍ビズシテ分梨ス(辛いけれどわざと離れている)」と言ったのによる。今は離れているが早く、の意を込める。「黍に粟次ぎ」は、「君」に続けて「逢はむ」の意で、「延ふ葛の」は、「後逢ふ」の枕詞。「葵」は、あおい科の植物で、「逢ふ日」をかける。
  



Posted by katakago at 18:11
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