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ヤマアイの花 [2012年03月28日(Wed)]
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ヤマアイ(とうだいぐさ科)の花が咲いています(写真背後の赤いものは落ちたヤブツバキの花)。この植物は、7年ほど前に、万葉集のある講座でご一緒した方から頂いたものです。ヤマアイはわが国では最も古い染料植物の一つで、葉を乾燥して搗きだした汁を用いると藍色に染まるとのことです。
 
 万葉歌で、やまあゐ(原文は山藍と表記)が詠まれたものは次の一首のみです。
【歌】 しなでる 片足羽川の さ丹塗りの 大橋の上ゆ 紅の 赤裳裾引き 山藍もち 摺れる衣着て ただひとり い渡らす児は 若草の 夫かあるらむ 橿の実の ひとりか寝らむ 問はまくの 欲しき我妹が 家の知らなく (H-1742)
【口語訳】 (しなでる) 片足羽川の 朱塗りの 大橋の上を 紅染めの 赤裳の裾を引き 山藍で 染めた服を着て ただひとり 渡っているあの児は (若草の) 夫(つま)があるのだろうか (橿の実の) ひとりで寝ているのだろうか 問い尋ねて みたいあの児の 家もわからないことよ

 高橋連虫麻呂歌集から採られています。題詞には、河内の大橋をひとり行くおとめを見て作った歌とあります。朱(赤色顔料べんがら、酸化第二鉄)塗りの橋、紅染めの赤裳、山藍で摺り染めにした青い衣が詠まれ、現実の風景というよりは、絵画的な性格のものとして理解しようとする研究者がおられます。犬養孝先生はその著書『万葉の歌人高橋虫麻呂』で、「虫麻呂という人は、空想を駆使して美的構築をする」と書かれ、この歌について、「実はこの橋の上に女の人は居ないのかもしれない。(中略) 虫麻呂が頭の中で作り出した夢の女性であるかもしれない」(万葉浮世絵の構図)と、述べられています。

Posted by katakago at 13:16
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