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イヌビワ [2011年05月15日(Sun)]

 万葉歌には、ちちのみ(原文では、知智乃実と表記)と詠まれた植物があります。この「ちち」はイヌビワ(くわ科)説とイチョウ(いちょう科)説があります。それぞれの説の根拠として、「イヌビワは、幹や若い果実(イチジクに似る)を傷つけると白い乳汁を出す」。「イチョウは、古木になると枝の基部から乳状の担根体が生じこれが垂れ下がり乳イチョウとなる」が挙げられています(『万葉植物事典』より)。次の歌では、「ちちの実」、「ははそ葉」はいずれも同音によって、それぞれ父、母にかけた枕詞として用いられています。以下に長歌の一部を掲載します。
【歌】 ちちの実の 父の命 ははそ葉の 母の命 凡ろかに 心尽くして 思ふらむ その子なれやも ますらをや 空しくあるべき ・・・・・(大伴家持の長歌 R-4164)
【口語訳】 (ちちの実の) 父君も (ははそ葉の) 母君も おろそかに 心を傾けて 思っているような その子なものか ますらおたる者 むなしくあってよいものか ・・・・
 この歌の題詞には、「勇士の名誉を振るい立てることを願った歌」とあり、左注には、山上憶良の歌(士やも 空しくあるべき 万代に 語り継ぐべき 名は立てずして E−978)に家持が追和して詠んだと記されています。その反歌は、
 ますらをは 名をし立つべし 後の世に 聞き継ぐ人も 語り継ぐがね(R-4165)
(ますらおは 名をこそ立てるべきだ 後の世に 伝え聞く人も 語り伝えてくれるように)
です。
 最後にイチョウの若葉の写真も掲載しておきます。

Posted by katakago at 17:11
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