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空引機(そらびきばた)を見学 [2016年08月21日(Sun)]
 一昨日、京都西陣織会館に展示されている空引機(そらびきばた)を見に出かけてきました。説明版によると、空引機は能装束など模様のある美しい織物を織り上げるために使われていた機で、機の天井に紋引きをする人が上がり、柄に合わせて経糸を引き上げ、それに調子を合わせて下の織手が踏木を踏んで緯糸を通し、2人で共同して紋様を織り上げる手織機です。
 横から見た写真
IMG_8824m.jpg

 機の天井部を上から見た写真
IMG_8835m.jpg

 実物を見てみようと思ったのは、井手至先生の「万葉集歌鑑賞」の講座(NHKカルチャー)で、次の万葉歌の解説に関連して、この空引機について説明していただいたからです。
原文と井手先生の読み下し分は、
【歌】 東細布 従空延越 遠見社 目言疎良米 絶跡間也 (J-2647)
【読み下し分】 東細布(あづまたへ) 空ゆ引き越し 遠みこそ 目言離るらめ 絶ゆと隔てや
 初句の「東細布」の訓みについては、これまで仙覚の「よこぐもの」(他に略解、古義なども)や、「てつくりの」(窪田評釈、釈注、稲岡全注など)に対し、井手先生は、東+産物(木綿、鰒、席、筵等)の例や、地名(国名など)+産物の例を挙げ、「東細布」を東国産の細布(たへ)として、「あづまたへ」と訓むのが適切な訓み方であるとされました。
 次に、第二句「空ゆ引きこし」の考察の過程で、高機(たかはた)の一種で「空引機」では、機の高所(上部)に経糸を引っ張り上げることを「空引く」(空に引き上げる意)と言い慣わしていることから、この空引機での布織り作業に注目されたようですが、実際の織布作業では、空から細布が引かれるのではなく経糸が引き上げられるので、この作業と関係づけて第二句を解釈するのは断念された。織り上げた東細布を日に曝すため空中に長々と引き渡したさまと解されています。
 この関係の井手先生の論文は、「東細布空ゆ引き越し」考『萬葉』第175号(2000/11)。 



Posted by katakago at 16:02
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