新書 リンパの科学 [2013年07月31日(Wed)]
・・・近年では、リンパ管の収縮は周囲の組織からの受動的な動きばかりでなく、リンパ管壁の自発的な収縮によっても起こることがわかってきています。健常状態では、血流と比べてきわめてゆっくりとではありますが、確実に流れているのです。流れの途中には、リンパ管に入ってきたリンパの中の細菌などの異物をとらえる「関所」のようなリンパ節がたくさんあります。リンパ節内で種々の生体反応を起こしながらも、リンパはリンパ節を通り抜けで、やがて静脈に合流するまで流れつづけてゆきます。・・・
加藤 征治 (著) 「リンパの科学」 (ブルーバックス) ¥ 945 は、最近の知見を集めた興味深い読み物になっています。【KB】 “白い血液”の謎を解き明かす。 いのちを支えるもう一つの“水系”――。 躍動する奔流=血液の氾濫を再吸収し、 体内の水分を有効活用するために誕生したリンパ。 心臓のようなポンプは存在しないのに、なぜ流れるのか? からだのすみずみに分け入った支流は、どこを流れるのか? 血管とともに、生命の維持・進化に重要な役割を果たす“第二の体液”は、 あなどれない病気である「むくみ」や、がんの転移にも大きく関わっている。 精緻な解剖学の成果が描き出す、リンパのすべて。 第1章 リンパの誕生 第2章 リンパと初対面した先駆者たち 第3章 リンパの源流をたどる 第4章 全身に広がるリンパの支流たち 第5章 リンパの流れが滞ると…? 第6章 リンパと免疫のふしぎな関係 第7章 がんと闘う歩哨たち お薦めです。【KB】 |
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大阪手をつなぐ育成会
at 00:26