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新書「公務員革命」 [2011年12月29日(Thu)]
太田肇さん筆者自身が投稿する文章。

東京近郊の市に住むYさんが、こんな話を聞かせてくれた。
Yさんのお母さんが市役所の窓口を訪れたときのことである。そこにいた職員に手続きのしかたを尋ねたところ、黙ったまま身振り手振りで教えてくれた。お母さんはてっきり、その職員は言葉が不自由なのだと思い、障害者を雇用している役所に感心したそうだ。ところが、用事が済んでたまたまその職員に目をやる と、彼は仲間とふつうに会話しているではないか。お母さんがそれを見てあきれたのは言うまでもない。
その話を母親から聞かされたYさんは、市の職員に対して良いイメージをもっていなかった。
ところが、しばらくたってそのイメージを一変させる出来事が起きた。
Yさんは自宅でぎっくり腰に襲われ、一歩も歩けなくなった。やむなく救急車の世話になることになった。すると、やってきた救急隊のスタッフたちはYさんの容態に気をつかいながら、とても迅速に救護してくれた。至れり尽くせりの行き届いた処置だったという。
んは、その仕事ぶりに感激すると同時に、これが同じ市の職員なのかと信じられない気持ちになったという。
同じ公務員でも、やる気のある職員とそうでない職員はそれほど違うのか。そう受け止める人が多いだろう。
しかし、かりに押し黙ったまま応対した窓口の職員と、水際だった処置をした救急隊員の立場が入れ替わったら、果たして今と同じ仕事ぶりをみせるだろうか? 持ち場が替わって長年その仕事を続けたら、態度が入れ替わってしまうかもしれない。
救急隊員は仕事に使命感をもつことができ、常に市民から感謝される。だからますますモチベーションは高まる。いっぽう窓口の職員は、仕事が単調なうえ、市 民からは良い仕事をして感謝されるより、手際の悪さに不満を漏らされることのほうが多いのではないか。つまり救急隊員は「表の承認」を得る機会が多いのに 対し、窓口の職員は「裏の承認」が中心である。
両者の対照的な働きぶりをみると、公務員の"やる気"のあるなしは、必ずしも本人の資質によるものではないし、成果主義によるものでもないことがわかる。そして、今後の公務員改革もおのずとその方向性がみえてくる。

そしてこの著者の著書。
太田 肇 (著)「公務員革命: 彼らの〈やる気〉が地域社会を変える」 (ちくま新書) ¥ 777

財政難にあえぐ地方自治体。
住民サービスの質を維持するためには、
公務員が受け身の姿勢ではままならない。
これからの時代、地域社会が元気であるかどうかは、
すべて公務員の“やる気”にかかっている。
その数およそ三五〇万人。
この巨大な人的資源を活用するためには、
いたずらにバッシングするのではなく、
彼らのモチベーションを改善して積極性を引き出すべきだ。
本書では、財源も役職も不要の、
「スーパー地方公務員」の育て方を考え、
地域社会が豊かになる方途を描く。【KB】
Posted by 大阪手をつなぐ育成会 at 00:25
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