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おやこの自然学校(2) [2010年07月31日(Sat)]
おやこの自然学校2日目は、朝8時から「里山里海散策」というプログラムが始まります。
参加者らは里山コースと里海コースに分かれ、三崎自然遊歩道を歩きます。その散策コースには自然解説員が立ち、能登の里山について紹介をします。
各自がキノコ、能登の植物、カシワの植生、トンボといった能登の里山に関する解説をします。私、野村はゲンゴロウ写真のパネルを見せながら、里山とゲンゴロウのつながりについて説明を行いました。




写真の水田前に立ち、参加者らに水田を見せながら里山の解説です。
この水田は地元の方が耕作をやめようとしていたのを、珠洲に移住した人が譲り受けた場所です。無農薬でしている為、雑草も多いのですが生き物も豊富です。モリアオガエルのオタマジャクシ、ハイイロゲンゴロウ、ヒメゲンゴロウ、ウスバキトンボ幼虫、マツモムシが見られた他、ゲンゴロウの産卵床になるオモダカやヘラオモダカ、コナギ、そしてシャジクモの仲間が多く見られます。



一方、こちらは水田から少し先へ行った場所です。荒れ放題ですが、これも元は水田でした。人の管理が途絶えた途端、勢いの強い草だけが残り、植生は実に単調なものになってしまいました。これでは多様な生き物の棲家とはなりません。
全国で耕作地の放棄が相次ぐ中、能登も同様の悩みを抱えています。一度荒れた耕作地を元に戻すのは容易ではありません。そしてまた、水田や溜め池を上手く行き来して使い分けるゲンゴロウを始めとした里山の水生昆虫にとって、里山の荒廃は死活問題です。農業に使われなくなった溜め池は管理が途絶え、堆積物で池は埋まってしまいます。
都会では開発を始め人為インパクトにより生き物が棲めなくなるというのに、里山では逆のことが起こっているわけです。自然を大切に、と一口に言っても難しいですね。


『里山』という言葉が世に浸透して久しいですが、まだまだ本当の意味での『里山』の姿は知られていません。私達の活動で少しでも里山、そして自然との付き合い方を皆さんに考えて頂くきっかけになればと思います。
おやこの自然学校(1) [2010年07月29日(Thu)]
先日、珠洲の木ノ浦健民休暇村で珠洲親子キャンプ「珠洲おやこの自然学校」という企画がありました。金沢を含む各地より親子約200人が参加する一大イベントです。普段は静かな景勝地である木ノ浦海岸も、この日ばかりはとても賑やかです。私達はスタッフとしてお手伝いをしてきました。
キャンプ初日には里山里海親子自然体験という体験メニューがあり、参加者は9つのメニューを選択します。

・魚さばき体験
・マイコップ作り
・貝殻細工
・アウトドア遊び
・投げ釣り体験
・海中公園遊覧 磯体験
・農作物収穫
・豆腐作り&灯りディスプレイ
・昆虫採集



魅力ある体験が揃いますが、私達が担当するのは昆虫採集です。8家族総勢21名の親子と共に、地元の若手炭焼き職人が所有するクヌギ林でクワガタを狙います。まずはバナナを発酵させたバナナトラップ作成体験です。バナナを焼酎に浸して発酵させる方法がよく知られていますが、今回は時間がないので、焼酎ではなくイースト菌を使ってバナナを発酵させてみます。出来あがったバナナトラップは早速クヌギ林に仕掛けてみました。

樹液は必ず視線の高さにあるとは限りません。注意深く一本一本、木をじっくり観察して、木を揺さぶってクワガタを落として…の繰り返しです。クワガタをみつけるたびに、あちこちから歓声があがります。主役は子供達ですが、親も子供に負けないくらいエキサイトしています。お父さん達には、ここで是非見せ場を作って欲しいものです。






結果として、10数頭のクワガタが採れました。ヒラタクワガタ、そして殆どはミヤマクワガタです。たまにカナブン、コフキコガネ、ハグロトンボ、更にはヤマアカガエルといった生き物も見られます。ハグロトンボは近くの川から飛んできたのでしょう。ヤマアカガエルは繁殖期以外には水場を離れ、森林でみかけることも少なくありません
クヌギは伐採した切り株から萌芽更新(樹木の伐採後、残された根株の休眠芽の生育を期待して森林の再生を図る方法)が発生することで樹木の再生が容易である樹種です。比較的若いクヌギは茶道用の炭として、20年以上の年数を経たクヌギは椎茸の榾木(ほだぎ)として利用されています。
子供達に昆虫採集を楽しんで貰う為にも、豊かな里山を大事にしたいものです。私達いきものマイスターでも、このような生き物を通じた里山の営みを伝えていきたいものです。

里山里海親子自然体験のプログラムとしてはこれで終了ですが、せっかくバナナトラップを仕掛けたのですから、成果が気になります。翌朝の朝食前に早朝採集をすることを呼びかけました。希望者のみの参加ですが、嬉しいことに全員が参加を希望してくれました。

結局、翌朝のバナナトラップ回収時では殆ど成果はあがりませんでしたが、注意深く樹液をチェックすると朝からクワガタが出てきます。残念ながら天然のトラップには叶わなかったようですが、初日に採れなかったノコギリクワガタを採った男の子がいました。今回カブトムシは採れませんでしたが、この早朝採集により全ての家族にクワガタが行き渡りました。能登の里山で育ったクワガタを大事にして欲しいものです。



昆虫採集体験はこれで終了ですが、朝食後には「里山里海散策」というプログラムで里山についての解説をします。昆虫採集に来てくれた家族に、今度は里山解説でまた会えるのが実に楽しみです。
いきものマイスター第一回 [2010年07月19日(Mon)]
7月17日に、いきものマイスター養成講座の初講義がありました。当初より予定の遅れて7月中旬のスタートですが、募集人数より1名多い6名の受講生を迎えました。

参加者の顔ぶれもパン屋経営、漁業、Iターン移住者、デザイナーなど様々です。個性豊かな受講生が集まりました。



今回は,受講生各自がいきものマイスターへの参加目的と講座への要望を語り、それについてスタッフも含めてのディスカッションを行いました。初顔合わせから既に熱い議論が交わされ、早速受講生の高い意欲が伝わってきます。参加者の一人は地域の里山観察を何倍も楽しくする自作のアイテムを披露してくれました。
スタッフと受講生が意見を出し合い講座を作り上げていくのも、いきものマイスターが少人数制だからこそ出来ることです。



初顔合わせ終了後は、いきものマイスターの拠点である里山里海自然学校が管理するビオトープを案内しました。
このビオトープは谷戸地の最奥部に残された休耕田を借り上げてビオトープ化したものです。開始直後の2005年に僅か3つのビオトープ水田のみでしたが、その後増設を重ね今では40以上のビオトープ水田よりなる一大湿地帯となりました。

このビオトープが貴重な水生昆虫の生息地となっていることを説明すると、受講生は皆揃って興味津津です。一方で,維持管理には大変苦心していて,伸び放題になっている雑草の管理のために,和牛を放牧したことを伝えると,そんな方法があるのかと皆感心していました.

この士気盛んな受講生らの持ち味をいかに引き出していくか?1年間の講座で彼らをどのような「マイスター」に育て上げるか.今後のいきものマイスターの展開が実に楽しみになりました。
能登いきものマイスターパンフレット [2010年07月09日(Fri)]
能登いきものマイスターパンフレット が公開されました。

能登いきものマイスター養成講座の紹介パンフレットです.

石川県をはじめ,多くの方々に能登いきものマイスター養成講座の活動を知っていただければと思います.
よろしくお願いいたします.



成果物詳細ページへ(ファイルダウンロード)
Posted by 宇野 文夫 at 18:19 | 成果物 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
スタッフ自己紹介2 [2010年07月09日(Fri)]
スタッフの佐野です。自己紹介をさせて頂きます。

専門は森林ですが、経験的にも技術的にも未熟で、スペシャリストには程遠いものです。
生まれ育ちは柳田村(現能登町)、しばらく県外で働いていました。能登に戻り森林関係の職に就きましたが、現在は「能登いきものマイスター養成講座」のスタッフをしています。

自分のテーマは、里山の持続的な活用です。山菜やキノコ、木材、葉っぱ、木の枝などを、どのように出荷するのか。たとえば、7月8月は、大きい笹の葉が収穫時期です。需要があるのに、県内産の笹の葉はあまり出荷されていません。神棚に供えるサカキなども、中国産が大半を占めている現状です。能登の里山をもっと活用しようと考え、さまざまなところに赴き、調査をしています。また、森林の景観活用として、間伐体験や、エコツーリズム、森林療法などにも興味があり研修を受けたり、参加したりしています。

能登の里山の特徴として、高山帯・亜高山帯の生き物が低い標高でも見られることです。通常は標高1000〜1500mクラスに分布するとされるブナ林が500mクラスの山々で見られます。他の地域では主に標高1,000m地点の川で見られる水生昆虫も、能登では標高300mくらいの川で見られます。

能登の里山・里地・里海の特徴を「いきものマイスター」を受講される方々と、もっと深めていけたら幸いです。