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成果物報告:能登のいきもの大図鑑2(能登のカエル) [2012年01月05日(Thu)]
新年あけましておめでとうございます。2012年も、能登いきものマイスター養成事業を宜しくお願いします。本年度も残り僅か、「いきものマイスター」の修了課題完成に向けて頑張りましょう。

能登いきものマイスター養成事業は、能登の里山生物を紹介する為の資料として、「能登のいきもの大図鑑」という下敷きを作成しています。昨年度能登の水生昆虫(水生甲虫・水生カメムシ類)の見分け資料を、そして今年度は能登のカエル類の見分け資料を作成しました。この資料は、いきものマイスターが地域内外の人達に生物多様性を通じて能登の自然を紹介することを目的としています。




地域の生物多様性というのは、その地域固有の自然の歴史や現状を大きく反映するものです。例えば、河川があまり発達しない地域では溜め池が発達し、溜め池に依存する水生昆虫が多く見られますが、同じ奥能登でも河川沿いに成立した里山では溜め池に依存する水生昆虫は少なくなります。このように、そこにいる生き物の種類を見分け、どんな生き物がどんな場所に棲んでいたかを伝えることは、能登の里山を伝える上でも非常に大切です。
その一方、生き物の見分けというのは簡単ではありません。見た目が酷似する種、見分けに専門知識を必要とする種、更には専門家でも見分けの困難な種も多く、生き物の見分けは細心の注意を必要とします。また、図鑑などの資料は一般的に国内全域を対象としています。その為に特定の地域に対応した資料が少ないことも、生き物の見分けという作業を更に困難なものにしています。

そこで、私達は能登という地域に特化した、誰にでも簡単に使用出来る生き物の見分け用教材を作成することにしました。昨年度はゲンゴロウやアメンボ、オオコオイムシなどの能登の水生昆虫類、そして今年度は能登のカエル類です。

表側では、カエルの棲み場所を水田、溜め池、河川、森林の4つに分けました。更に卵の形状や産卵方法、繁殖時期や非繁殖時期の過ごし方などカエルの棲み場所利用について説明を行いました。例えば、産卵の為に水田を利用するヤマアカガエルや、産卵の為に水田や沼地を利用するアズマヒキガエルは、産卵時期以外は森林など水場を離れて生活します。

裏側では、カエルの見分けの説明を行いました。昨年度の水生昆虫類の見分けには簡単な検索表(背中が硬い・柔らかいなど、明瞭な特徴によりアミダくじ風に先を辿ることで見分けを行う表)を用意しました。そして、今回作成した教材では、能登に棲むカエル類11種を「指先に吸盤を持つ」「背面に2本の明瞭な線を持つ」「吸盤も2本の線も持たない」という3つのタイプに分けました。これにより見分けたいカエルを大まかに分けた後は、更にそれぞれのタイプ別項目の説明に従ってカエルの種類を見分けられるようになっています。
例えば、指先に吸盤を持つカエルを見つけたとします。この時点でこのカエルは「指先に吸盤を持つカエル」の項目にある、ニホンアマガエル・カジカガエル・シュレーゲルアオガエル・モリアオガエルの4種のどれかに絞り込むことが出来ます。もしこのカエルの鼻筋に黒い線があればニホンアマガエルです。鼻筋に模様はなく、瞳が赤褐色であれば、それはモリアオガエルだと判明します。吸盤も背中の線も持たないカエルであれば、「吸盤も背中の線も持たない」項目の中のツチガエル、アズマヒキガエル、トノサマガエル、ウシガエルの4種に絞り込むことが出来ます。その先は更に細かな特徴に従い、背中に線状のイボ状突起が目立つのであればツチガエル、目の横に大きな円形の鼓膜があればウシガエル、などと種を絞り込むことが出来ます。

今回の教材はこのように、能登のカエル類だけを対象としたことで対象を絞り込みやすく、更に特徴に従って簡単にカエル類の見分けが出来ることに拘りました。

更に書籍の資料と異なり、この「能登のいきもの大図鑑」はプラスチック製の下敷きです。水や泥などの汚れを気にすることなく、野外で使うことが出来ます。いきものマイスターの皆さんも是非、「能登のいきもの大図鑑」を使って能登の自然案内をしてみましょう。


次回、1月21日(土)に予定しているいきものマイスターの講義の1つとして、この「能登のいきもの大図鑑」を使用した講義を予定しています。この資料の使用方法と使用目的を通じて、能登の里山と生物多様性についての理解を深めて頂きたいと考えています。
Posted by 野村進也 at 13:43 | 成果物 | この記事のURL | コメント(6) | トラックバック(0)
里山のいきもの写真展 [2011年04月01日(Fri)]

3月27日(日)、いきものマイスターによる写真展「里山のいきもの写真展」を、珠洲市飯田町のラポルトすずで開催しました。これは、「能登の自然案内人」を目指すいきものマイスターが、能登の魅力的な自然とそこでの暮らしを伝えることで、地域の方にも見過ごされがちな地域の自然を知って貰おうという取り組みです。

受講生らはそれぞれが思い思いの能登の自然を切り取って見せてくれます。会場では受講生とスタッフがお客様を案内し、写真の解説をします。1枚1枚の写真にはそれを選んだ理由、更にその写真を通じて訴えたい、能登の自然があります。ある受講生はお気に入りの散歩コースで見かけた生き物写真を、別の受講生は残したいと願う海の写真を、また別の受講生は能登の里山での暮らしの1コマ1コマを遊び心たっぷりの写真を披露してくれました。同じ「能登の自然案内人」というテーマがありながら、写真のセンス1つとっても、個性がはっきりと分かれました。



準備不足から告知が遅れてしまった今回の写真展ですが、それでも当日は多くの来訪者にお越し頂き、嬉しいお褒めの言葉を頂きました。身近にいながら見過ごされがちな生き物の素顔を垣間見れたと、興味深々な方もいました。「もっと早く告知してくれれば、もっと人を集められたかもしれないのに」「1日だけでは勿体ない」と要望して下さる方もいました。実に、嬉しい限りです。

手探りで始めた今回の写真展でしたが、私達の取り組みを通じて能登の自然の魅力を少しでも知って頂けたのではないでしょうか。


Posted by 野村進也 at 09:46 | 成果物 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
成果物報告:水生昆虫の下敷きについて [2011年01月15日(Sat)]
日本海側では大荒れの空模様が続き、ここ奥能登も例外ではありません。一層寒さの厳しい毎日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?
2011年も、能登いきものマイスター養成事業を宜しくお願い致します。


昨年末の12月に金沢で、国際生物多様性年のクロージングイベントと同時開催された、地球いきもの広場に参加したことについては、前回のブログで報告しました。会場では活動紹介のポスター展示、収穫したばかりのクワイ配布、更に生きたゲンゴロウの水槽展示を行いました。今回は重要な成果物として、その際に好評だった配布物の下敷きについて触れたいと思います。



奥能登には現在、20種類以上のゲンゴロウ類を含めた豊富な水生昆虫類が生息しています。その多くは溜め池や水田などの、身近な里山の水環境に棲んでいます。一方で里山の荒廃により、こうしたゲンゴロウ類を始めとした多くの里山生物が減少してしまいました。
保全活動の一環としてビオトープで希少水生昆虫類の保全に取り組む私達ですが、自然から遠のき、ゲンゴロウを見たことのない人も増えてしまった今日では、こうした自然の大切さをわかりやすく伝えるのは容易ではありません。
そこで、こんな下敷きを作成してみました。




これは、奥能登で見られる代表的な水生昆虫を掲載した下敷きです。実際にはA4サイズですが、ここに掲載した水生昆虫は全て実物大です。これを見て「こんな大きなゲンゴロウがいるなんて知らなかった」と驚く人も少なくありません。実物のゲンゴロウを見たことのない人が増えている今、こうして驚いて貰えれば成功です。中には体長2〜3mmという微小種も含まれていて見辛いかもしれませんが、漠然としたイメージしかなかったゲンゴロウの多様性を伝えるには、また欠かせない存在です。
貴重な自然を知って貰うには生で見て、触れて貰うのが一番ですが、こうしたガイドがあれば楽しさも倍増することでしょう。


一方、この下敷きに掲載しているオオミズスマシとミズスマシ、ヒメガムシとゴマフガムシとヤマトゴマフガムシなど、慣れない人が見分けるには難しい種も少なくありません。
そこで、見分けのポイントを裏に用意しました。



これは検索図といって、専門的な図鑑で利用されているものです。見分けたい生き物の特徴に従って、あみだくじのように先を辿ると、その種類に辿り着くように作成されています。
まずはその水生昆虫の背中(前翅)が硬いか、柔らかいかでスタートします。背中が硬く、かじる為の口を持ち、写真のように前翅が中央で閉じられているのは全て甲虫、つまりカブトムシの仲間です。ここにはゲンゴロウ、ミズスマシ、ガムシなどの仲間が含まれます。
背中が柔らかく、ストロー状の口を持ち、写真のように前翅が交互に畳まれているのはカメムシの仲間です。ここにはタイコウチ、ミズカマキリ、コオイムシ、マツモムシ、アメンボなどの仲間が含まれます(タガメも含まれますが、石川では現在見つかっていません。)。ミズカマキリやタイコウチ、アメンボなどの仲間が全てカメムシだと知って驚く方もいるかもしれませんね(笑)。
調べたいのが甲虫で、水面をクルクル回るのであれば、スタートよりすぐ左下へ行きます。背中の回りに黄色い縁があればオオミズスマシ、特になければミズスマシ、という具合です。
水を泳ぐ甲虫で、後足に沢山の毛が生えていればゲンゴロウです。20mm以上だとすれば、そのまま下を辿り、背中が真っ黒ならクロゲンゴロウ、背中の周りに黄色い縁がありお腹が黄色ならゲンゴロウです。カメムシの場合も、同様に辿れるようになっています。




実は生き物の見分けというのはとても難しいものです。
同じトンボでも、いわゆる赤とんぼの仲間にはナツアカネ、アキアカネ、マユタテアカネ、マイコアカネ、ヒメアカネ、ミヤマアカネ、ネキトンボ、ノシメトンボ、コノシメトンボ…などなど沢山の種類がいて、体長や体の模様、顔の特徴などで見分けるのですが、慣れないとどれも同じに見えてしまいます。また、種類の多い仲間や小さな虫になるほど見分けはややこしいものです。しかし、一度その違いを知ると、今まで同じに見えて来た環境も途端に新発見の連続となります。全ての生き物を見分ける必要はありませんが、これをきっかけに生物多様性の奥深さを少しでも知り、それを伝えて貰えれば幸いです。



尚、この下敷きは、水生昆虫の研究の為に能登に滞在してくれた愛媛大学の大学院生、渡部晃平君に作成して貰いました。使用した標本写真は1つ1つをパソコン上の手作業で切り取って作成したものです。1つの標本写真を仕上げるのに数日をかけ、ここまで仕上げてくれた彼には、頭の下がる思いです。渡部君、本当にありがとう!


Posted by 野村進也 at 09:19 | 成果物 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
能登いきものマイスターパンフレット [2010年07月09日(Fri)]
能登いきものマイスターパンフレット が公開されました。

能登いきものマイスター養成講座の紹介パンフレットです.

石川県をはじめ,多くの方々に能登いきものマイスター養成講座の活動を知っていただければと思います.
よろしくお願いいたします.



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Posted by 宇野 文夫 at 18:19 | 成果物 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)