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猪鹿庁への先進地視察(1) [2013年01月30日(Wed)]
1月28日、29日に猪鹿庁(岐阜県郡上市)へ、いきものマイスターの先進地視察を実施しましたので報告します。

いきものマイスターは今年度の先進地視察として2012年11月24日・25日の日程で、長野県軽井沢町を拠点にエコツアー事業などに取り組む団体「ピッキオ」を訪問しましたが、前回の先進地視察に参加出来なかった受講生を対象に、2013年1月28日・29日の日程で、再度の先進地視察を実施しました。今回の訪問先は、岐阜県郡上市の里山保全団体「猪鹿庁」です。
猟師不足などによる農林業への獣害増加は全国各地で問題になっています。猪鹿庁は、郡上市でキャンプなどの自然体験案内を行うNPO団体「メタセコイアの森の仲間たち」の事業の1つとして、「猟師の6次産業化」(第1次産業:若手猟師の育成、第2次産業:獣肉の販路構築、第3次産業:ジビエ商品開発、ジビエ料理教室、猟師エコツアー)などを掲げ、若者猟師による里山保全を目指す機関です。警視庁をイメージしたという「猪鹿庁」という名前の元、各部門についても活動内容に応じて「捜査一課」「衛生管理課」「山育課」「ジビエ課」などの名がついており、里山保全を楽しく伝えようという遊び心が伺えます。
尚、奥能登はかつてはキツネなどを除く大型野生哺乳類が殆ど分布しないことから獣害の少ない地域でしたが、近年では猪の北上による獣害の増加が危惧されています。今後の奥能登の獣害問題を考える上でも、非常に興味深い団体です。

猪鹿庁視察_01288_01.JPG

まず、いきものマイスターの視察者と猪鹿庁スタッフの方と互いに自己紹介を行った上で、猪鹿庁の活動についての簡単な説明を受けました。対応して下さったのは、猪鹿庁捜査一課の永吉剛氏です。
簡単な説明を受けた後は、早速この日の体験ツアーです。この日は「若者猟師と山歩き&猪鹿肉ランチ」と解体施設の見学です。御昼時の時間に合わせ、まずは猪鹿肉ランチを頂きました。猪鹿肉ランチでは、後述する解体施設を所有する地元猟師宅をお借りして、猪肉や鹿肉の鍋、鹿肉のソーセージ、猪肉とラーメンの鍋などを頂きました。
猪鹿庁視察_012845_01.JPG


猪鹿肉ランチを頂いた後は、永吉氏にご案内頂き、「若者猟師と山歩き」です。かんじきを履いて、雪山を歩きます。かんじきなしでは足がすっぽり雪に嵌まってしまう程の雪に覆われ、大変な雪の量です。奥能登も冬は積雪しますが、郡上は更に雪深いようです。しかし写真ではとてもそうは見えないのですが、実はこの雪山は道路です。雪の下からは時折ガードレールが見えます。
猪鹿庁視察_0128119_01.JPG
猪鹿庁視察_0128124_01.JPG

雪山では、獣の足跡が時折見つかります。ここで見られる獣はニホンザル、イノシシ、シカ、タヌキ、テンなどです。獣の足跡からは種類や移動方向が判明する他、ベテランともなると何日前の足跡かも判別出来るそうです。冬山の猟においては、この足跡から獣の位置を読み取ることが非常に重要とのことでした。
その他、永吉氏は、猪などを獲る為の罠も見せて下さいました。通りかかった獣の足を挟んで絡めて獲る罠になります。永吉氏は現在、約30個の罠を仕掛けており、こまめにチェックしているそうです。

猪鹿庁視察_0128215_01.JPG
猪鹿庁視察_012829_01.JPG

山歩きを終え、猪鹿肉ランチを頂いた猟師宅に戻り、一服した後にこの日最後のプログラムとして、解体教室を見学しました。ここは地域で猟師の方が個人で整えた解体所です。専用の解体所での作業が法的に定められている家畜と異なり野生獣の解体作業については法的な整備があまり進んでいませんが、ここは衛生管理者を配置した、食肉加工施設としての認可を受けた専用の解体所となっています。野生獣解体を猟師の重要な事業として位置付ける猪鹿庁の意識の高さが伝わる施設でもあります。
この日はたまたま3頭の鹿が確保出来た為、解体作業を見ることが出来ました。持ち主の猟師の方、永吉氏に加え、スタッフの豊田氏が、慣れた手つきで解体作業を披露して下さいました。予め血抜きされ内臓を処理された鹿の毛皮を剥ぎ、見る見るうちに解体されていきます。機械化された家畜の解体作業と異なり、ここでの作業は全て手作業です。私達も、実際に包丁を持って簡単な作業を体験させて頂きました。
野生獣がタイミング良く揃わない限り、この解体作業を体験することは出来ません。ちょっと残酷な光景かもしれませんが、私達が食べる食肉を作る為に行われている作業を見て、触れて、命を頂くことの意味を考える意味でも、非常に貴重な機会になりました。
血が苦手な人には大変な作業で、グループ参加者の中にはどうしても無理、という人もいるようですが、いきものマイスター受講生は殆ど抵抗もなく積極的に作業に参加し、猪鹿庁のスタッフへの質問をしていました。いきものマイスターの場合、好奇心が打ち勝ったようです(笑)。

初日の体験プログラムを終え、猪鹿庁の豊田氏に案内して頂き、この日の宿「リトルパイン」に到着しました。宿でも猪鹿庁スタッフに御同席頂き談笑しながら、猪鹿肉を使った料理を頂きました。いきものマイスタースタッフからは、団体の結成背景、活動の現状とコツなど、色々なことを教えて頂き、大満足の1日でした。

次回以降の記事では、リトルパインさんでの宿泊の様子と、2日目に体験させて頂いた「ジビエ料理教室」、猪鹿庁の活動についての講演(猪鹿庁の活動背景、目的と成果など)などを紹介させて頂きます。
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