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2012年度いきものマイスター修了課題発表(1) [2012年05月09日(Wed)]
4月28日(土)午前に行った、3期生の入講式とガイダンスについては、前回の記事でお伝えしました。今回は、同日午後に実施した、2期生の修了課題発表会の前半部分をお伝えします。

この日の午後からは、いきものマイスター2期生の修了課題発表会を行いました。課題発表会では、2期生の5名が発表を行いました。各自の持ち時間は15分と、質疑応答の時間5分です。発表者はこの1年をかけて、それぞれのテーマについて、スライドを見せながら説明を行います。
発表については、いきものマイスター養成講座運営委員を務める各方面の専門家らが審査員を務めます。特に農業事情や農山村に詳しい専門家が多く集まり、研究方法への質問やコメント、更には農業や地域活性化などに対する貴重な助言が挙がりました。


【発表1】里山メイト拡大プロジェクト「能登の里山メイトへようこそ!」
発表者は、いきものマイスターの母体の1つであるNPO法人能登半島おらっちゃの里山里海の保全活動の為のボランティアである、「里山里海メイト」の参加者でもあります。

NPO法人能登半島おらっちゃの里山里海は、能登の里山の保全活動により地域活性化を目指しており、その為のボランティア「里山里海メイト」を募りました。一方、里山里海メイトの登録者100名に対して実働的な参加者は数名程度であり活動規模は停滞しています。この活動を活性化するには仕組みが必要です。そこで発表者は、里山里海メイトの為の体験学習プログラムを実施することで、生物多様性保全の意義に目を向けるきっかけを作り、更に里山里海メイト同士の連携を強めることによる、保全活動の持続化と活発化を検討しました。

発表者はまず、NPOおらっちゃが活動する珠洲市で体験学習プログラムが実施可能な場所を探す為、NPOおらっちゃが管理するビオトープ水田や保全林の他、珠洲市三崎町を流れる紀ノ川沿いのコース、更に珠洲市宝立町と輪島市町野町の境にある宝立山を歩き、そこで見られる動植物と景観を調べ、実施可能な体験学習プログラムを検討しました。
課題として、これらのコースでプログラムの準備を行い、実際にプログラムを実施する体制を作ること、実施の為の人材確保、プログラム進行や解説を務めるスタッフのスキル向上、実施後の振り返りや評価によるプログラムの質の向上が必要であるとしました。更にプログラム実施による里山里海メイト同士の連携強化、NPOおらっちゃへの参加意欲向上による、より活発な保全活動の推進を目指すべきと言及しました。

審査員からは、登録のみの里山里海メイトが保全活動に来ない理由についての質問などがありました。更に、里山里海メイトの登録者100人の構成を明らかにした分析結果などがあれば、更に良い発表になったとの意見がありました。
この発表は、体験学習プログラムの下見の為に行った調査で見られた、クロゲンゴロウヘビトンボ幼虫、トノサマガエルナツアカネヒメミズカマキリ、オミナエシ、シュンラン、アミタケ、サンショウモ、ミズオオバコなど興味深い生き物を写真を交えて、こうした生き物に巡り合えた感動と楽しさを伝えたいという姿勢が伝わる発表でした。発表者の姿勢に共感を覚えた審査員からは、自分も参加したくなったとのコメントが挙がりました。伝えたいテーマに聴き手を引き込む為に、発表者の気持ちがいかに大切かがわかる発表でした。


【発表2】ユネスコエコパーク白山の課題と白山木滑地区の里山再生
発表者は、白山市木滑地区で活動する木滑里山保全プロジェクトのスタッフを務めています。

石川県白山市木滑地区は、石川県に7ヶ所存在する先駆的里山保全地区の1つとして選定されましたが、過疎高齢化は著しく、2010年の時点では目立った保全や活性化の活動は行われていませんでした。そこで現在、イベント会社と広告代理店が共同で、石川県の緊急雇用事業に里山保全の企画案を提出し、2010年秋より木滑里山保全プロジェクトが発足しました。

また、白山はユネスコにより1980年に日本初のエコパークに指定されました。エコパークとは生物圏保護地域(Biosphere Reserve)のことで、自然と人間の共生による持続可能な地域経済の発展を目指すものですが、コンセプトの分かり辛さ、知名度の低さ、活動実績の少なさが問題視され、現在ではエコパークの登録抹消を危惧されています。

現在、このプロジェクトを通じ木滑地区では現在、定住人口の増加を目標とし、若者のIターン、Uターンを目指した交流人口の増加を図る交流イベント「山笑い」の年4回の開催、耕作放棄地の再生、景観整備、環境配慮型農業の実施、伝統文化の聞き取り調査などを行っています。
こうした木滑の活動は環境保全と持続可能な経済の発展を目的とする点ではエコパークの理念と一致するものであり、木滑での活動は非常に重要なものです。発表者は、今後は里山の問題に対して企業や地域外の団体など広く社会全体で連携して活動を進めたいと説明しました。


審査員からは、白山が登録されている国立公園のシステムに問題があり、保全や利用の為のシステムがしっかりしていないことをコメントしました。中村教授からは、この木滑などが折角の資源を活用し切れていないこと、どう稼げばいいかを考えていくことの重要性についてのコメントがありました。他の審査員からは、この活動に必要な支援についての質問があり、発表者からは資金不足や、企業などの支援が欲しいとの回答がありました。

過疎高齢化や地域活性化の大変さや、国立公園、エコパークなどによる認定の仕組みの複雑さなど課題は少なくありませんが、非常に良くまとまった発表であり、今後の発表者の取り組みでこの木滑がどう変わるのか、非常に興味深い発表でした。


修了課題発表20120428_392.JPG修了課題発表20120428_395.JPG

残り3人の発表については、次回のブログでお伝え致します。
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