受講者(参加者)アンケート結果をどう生かしていますか?
[2017年03月18日(Sat)]
川北秀人を講師としてお招きいただく研修や講座で、主催者が受講者アンケートを
実施される場合、そのお取りまとめの結果を共有させてください、とお願いしています。
また、IIHOEとしてご参加者の評価を次に生かすために、下記2つの設問を入れて
いただいています。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
1.今回の研修・講座内容は、あなたの期待を100点とした場合、何点でしたか?
( )点 / 100点
2.1.の点数を(さらに)高めるには、どの部分をどのように改善すればよいか、
ご助言をお願いします。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
その他の設問構成は主催者にお任せしていますが、最近、それらの回答内容を拝見して、
とても気になることがあります。「誰々に〜〜してもらいたい」「誰々がもっと
〜〜すべきだ」「誰々を対象にもう一度開催したほうがよい」というような、
他人事のコメントが多いことです。また、「衝撃を受けた」「目からウロコだった」
「もう1回聞きたい」というような受け身のコメントも目立ちます。
これらのコメントの問題点は、研修を受けた自分自身がこれからどうするのか、という
主体性がまったく読み取れないことです。研修で得た知識や技術をもとに「明日から
自分は何をするか」「どこに働きかけるか」「誰と共有するか」「どう生かしていくか」
などの具体的な表明がない以上、研修内容が生かされない可能性が高いからです。
このような状況を改善するにはどうしたらよいのでしょうか。
まずは、研修を案内するときに、その研修の実施意図を、抽象的な言葉でなく
具体的に伝えておくことです。
たとえば「〜〜について考える機会としてほしい」ではなく、「〜〜を自身の
業務の中で活用してほしい」などの表現で、できれば複数の実施目的を
箇条書きで列記しておき、受講者アンケートの設問にもその項目を
そのまま掲載し、□できる(どのように?) □できない(その理由?)
を書いてもらうなどです。こうすれば、主催者も研修目的がどの程度達成
されたかを測ることができます。
また、川北がよくお伝えすることですが「意識を変えるのではなく行動を
変える」ために、感想を聞かないことも重要です。
さらに、研修を受講できるのは限られた人数ですので、成果を広げるためには、
自分の部署や自分が所属するグループ、自分の地域の人たちに、研修の内容を
自身の言葉で伝えてもらわなければなりません。「いつ、誰に、どのように伝える
予定か」も、ぜひ聞いておきたいところです。
それでも他人事のコメントや受け身のコメントが予測される場合は、
「『勉強になりました』『もう1回聞きたい』『ありがとうございました』
などは記載不要です。本研修を受けて、『あなた自身の行動をどう変えるか』
についてご回答ください」と、アンケート用紙の冒頭に注意書きしておいても
よいかもしれません。
研修主催者には、アンケート結果を基に、今後の研修の企画や内容を改善する
義務があります。研修担当者にとって都合の良いコメントだけを抜き出した上、
内部報告だけにとどめるなどでは、まったく意味がありません。
また、グラフや色を多用するなどビジュアルを重視した取りまとめ結果を
ときどき拝見しますが、そこに労力をかけるよりも、一日も早くウェブサイト
などで結果を公表し、「(アンケート結果を受けて)次回はこのように
改善します」と表明するべきです。
関連記事:「NPOマネジメント」第28号(03年12月発行)掲載
ロジを究める「参加者アンケートの活用法」
https://www.dlmarket.jp/products/detail/206221
実施される場合、そのお取りまとめの結果を共有させてください、とお願いしています。
また、IIHOEとしてご参加者の評価を次に生かすために、下記2つの設問を入れて
いただいています。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
1.今回の研修・講座内容は、あなたの期待を100点とした場合、何点でしたか?
( )点 / 100点
2.1.の点数を(さらに)高めるには、どの部分をどのように改善すればよいか、
ご助言をお願いします。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
その他の設問構成は主催者にお任せしていますが、最近、それらの回答内容を拝見して、
とても気になることがあります。「誰々に〜〜してもらいたい」「誰々がもっと
〜〜すべきだ」「誰々を対象にもう一度開催したほうがよい」というような、
他人事のコメントが多いことです。また、「衝撃を受けた」「目からウロコだった」
「もう1回聞きたい」というような受け身のコメントも目立ちます。
これらのコメントの問題点は、研修を受けた自分自身がこれからどうするのか、という
主体性がまったく読み取れないことです。研修で得た知識や技術をもとに「明日から
自分は何をするか」「どこに働きかけるか」「誰と共有するか」「どう生かしていくか」
などの具体的な表明がない以上、研修内容が生かされない可能性が高いからです。
このような状況を改善するにはどうしたらよいのでしょうか。
まずは、研修を案内するときに、その研修の実施意図を、抽象的な言葉でなく
具体的に伝えておくことです。
たとえば「〜〜について考える機会としてほしい」ではなく、「〜〜を自身の
業務の中で活用してほしい」などの表現で、できれば複数の実施目的を
箇条書きで列記しておき、受講者アンケートの設問にもその項目を
そのまま掲載し、□できる(どのように?) □できない(その理由?)
を書いてもらうなどです。こうすれば、主催者も研修目的がどの程度達成
されたかを測ることができます。
また、川北がよくお伝えすることですが「意識を変えるのではなく行動を
変える」ために、感想を聞かないことも重要です。
さらに、研修を受講できるのは限られた人数ですので、成果を広げるためには、
自分の部署や自分が所属するグループ、自分の地域の人たちに、研修の内容を
自身の言葉で伝えてもらわなければなりません。「いつ、誰に、どのように伝える
予定か」も、ぜひ聞いておきたいところです。
それでも他人事のコメントや受け身のコメントが予測される場合は、
「『勉強になりました』『もう1回聞きたい』『ありがとうございました』
などは記載不要です。本研修を受けて、『あなた自身の行動をどう変えるか』
についてご回答ください」と、アンケート用紙の冒頭に注意書きしておいても
よいかもしれません。
研修主催者には、アンケート結果を基に、今後の研修の企画や内容を改善する
義務があります。研修担当者にとって都合の良いコメントだけを抜き出した上、
内部報告だけにとどめるなどでは、まったく意味がありません。
また、グラフや色を多用するなどビジュアルを重視した取りまとめ結果を
ときどき拝見しますが、そこに労力をかけるよりも、一日も早くウェブサイト
などで結果を公表し、「(アンケート結果を受けて)次回はこのように
改善します」と表明するべきです。
関連記事:「NPOマネジメント」第28号(03年12月発行)掲載
ロジを究める「参加者アンケートの活用法」
https://www.dlmarket.jp/products/detail/206221