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IIHOE [人と組織と地球のための国際研究所]

「地球上のすべての生命にとって調和的で民主的な発展のために」を設立目的に、「社会事業家のマネジメント支援」、「ビジネスと市民生活を通じた環境問題・社会的課題の解決」、「2020年の地球への行動計画立案」に取り組むNPOです。


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【開催報告】(特)ハンガー・フリー・ワールド に学ぶ工数管理:第1回勉強会 [2018年10月22日(Mon)]
NPOの社会責任(NSR)取組み推進プロジェクト 人事・総務勉強会 第1弾
「(特)ハンガー・フリー・ワールド に学ぶ工数管理」
2回連続講座のうちの第1回目の勉強会を10月12日(金)に開催しました!

(特)ハンガー・フリー・ワールドさんで実践されている工数管理の手法を学びながら、
自組織で工数管理を導入するための課題や対策を検討し、
課題解決のための知恵を出し合おう!というこの講座。

第1回目の勉強会では、ハンガー・フリー・ワールドさんの工数管理が
どういう経緯でできたのか、どういうしくみで成り立っているのか、
ハンガー・フリー・ワールド事務局次長 田中梨佳様に詳しく伺いました。
開催概要はこちら

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ハンガー・フリー・ワールドさんの工数管理がすごいのは、
組織の上位文書(定款や憲章、ミッション、ビジョン)、および評価活動が、
日々の業務の工数管理と結び付いていること。

組織のミッション、ビジョン、目標の達成のためには何の活動をすべきか、すべきでないか。
そして、すべき活動はどれくらいの優先順位で、誰がどれくらいの工数を割くべきなのか、
を年度初めに全体で決めています。

つまり、組織としてすべき活動が全て見える化され、
各スタッフが年間で、何にどれだけ時間を割くのかがもう決まっているのです。

もし、予定と実績とに開きがあればその理由を洗い出して次期の予定に反映させる。
そういう繰り返しで、現在では予定と実績に大きなかい離はなくなり、
スタッフの残業時間は大幅に減り、
有給休暇取得率も80%以上(2018年度は10月時点で82%。年度末には90%予定)。

かつては「目標達成するまでエンドレスで働く」という空気があったという組織が、
今では決まった工数(時間)の中でいかに成果を出すか、という文化に様変わり。

各活動で達成すべき目標とそのための行動戦略が明文化されており、
組織のミッション、ビジョン→中期方針→中期計画→各事業の工数管理→成果・課題
が一気通貫でつながっているから、自分のすべき活動が何のためのものなのか、
どういう成果を出すべきなのか、それができたのかどうか、という評価までつながって
考えることができるようになっています。

これらを実践するためのツールとして用いているのはエクセルとBI(Business Intelligence)ツール。
行動戦略/マイルストーン、5か年行動計画/成果/課題/工数表
というような複数のエクセルフォーマットに各自が入力した内容を
BIツールで読み込んで集計するしくみ。
それらは予算とも連動しています。

そのフォームはどのようにして作ったのか?
工数管理のしくみづくりそのものにどれだけの工数を費やしたのか?
などなど、参加者からは導入に際しての課題がたくさん質問されました。
その一つ一つにお答えいただく中で、講師の田中様がおっしゃっていたのはこんなこと。

「組織としてどういう方向でやらないといけないのかを判断できるものさしをつくる、ということ。
長期ビジョン、中期方針があって、それらが「目標」と結びついている。
その目標を達成するためにはこの戦略(この活動)、とおりてこられるようになっている。
上から連動してつながっているから、判断がぶれにくくなった。
管理者も担当スタッフも、それぞれの事業の全体の方向性や優先度を理解していれば、組織の判断に沿って承認や実行することができる。
組織としての判断基準をつくることに意義がある。だから面倒でもやる意味がある。

しくみをつくり、継続させれば実態が変わってくる。文化として根付かせて当たり前にしていきたい。

とにかく慣れること。急には変われないが、2年間の取り組みで手ごたえはあり。」


第2回目の勉強会は来年の1月21日。
参加組織それぞれがこの期間にどうチャレンジしたか、各組織の課題を共有します。
参加いただいたみなさま、一緒にがんばりましょう!
(文責:星野)
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