CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る

IIHOE [人と組織と地球のための国際研究所]

「地球上のすべての生命にとって調和的で民主的な発展のために」を設立目的に、「社会事業家のマネジメント支援」、「ビジネスと市民生活を通じた環境問題・社会的課題の解決」、「2020年の地球への行動計画立案」に取り組むNPOです。


検索
検索語句
リンク集
カテゴリアーカイブ
最新記事
プロフィール

IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]さんの画像
http://blog.canpan.info/iihoe/index1_0.rdf
http://blog.canpan.info/iihoe/index2_0.xml
【報告】「経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する論点整理」を読む(第2回) [2016年01月25日(Mon)]
年末年始に緊急開催した、税制調査会発行の「経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する論点整理」を読む会。第2回目は、前回で学んだ現状認識を深め、自分や自分が属する組織でできることを考える機会とすることを目標に開催しました。
前回を大きく上回る34名の方に参加いただき、活発な議論が交わされました。
DSC_0037.jpg


日本の経済社会の『実像』に、再度迫る

まずは、第1回でも行った現状認識の再確認から。
今後、2035年までに85歳以上の人口が1,000万人に達するという「高齢化第2幕」に入った状況については、今回も参加者のみなさんが衝撃を受けています。
すでに一般に公表されている情報ながら、普段は考えられてない、話題になることもない「不都合な未来」が明らかになります。
家計の実態からは、年金をはじめとする再配分の機能を、「現役から高齢者へ」という世代間ではなくて、所得や資産など経済的な格差に対して実施しなければならないことは、歴然としています。
また、日本の大半を占める東京以外の地域で、自分で生業を立てられる人材が「あと100万円」稼ぐ力と、世界を市場に若者が東京で「あと300万円」稼ぐ力を育てられるかどうかが、よりよい未来を築くために不可欠である現状を、川北から改めてお伝えしました。

自分たちから行動しよう

経過と見通しについて認識を深めた後、4人ずつの班ごとに、「2020年代に向けて取り組むべき課題」と「2020年までに自分が所属する組織で急いで取り組むべき課題」について、話し合っていただきました。
問題が大きいために、自分たちが何から行動できるのか、途方にくれてしまいそうになりますが、具体的な行動に移すために知恵を絞ります。

以下のような意見が出されました。

福祉的な側面からは、介護の現場において、現在の多数を占める前期高齢者の力を活かすことや、高齢者が助けあいながら生活できる高齢者のシェアハウスをつくるなどの提案もありました。
その一方で、若年層への支援も不足しており、人生の前半にも、最低限度の生活品質水準を保ち続けられるよう支援するサービスがいきわたることも重要です。経済格差が広がる中で、特に子どもの貧困への対策は、喫緊の課題となっています。
こういった政策について、単に政府の支出の拡大を求めるのではなく、適切なアドボカシーの実践にも取り組む必要があります。

経済的な側面からは、正規・非正規雇用の格差の解消に向けて、流動しても安定的な労働環境づくりが急務です。
また、企業への「廃業支援が必要」という意見もありました。

人材の不足を補うには、移民受け入れの検討も避けて通れません。多様な価値観や文化を受け容れるコミュニティづくりをはじめとする社会の基盤づくりも必要です。
また、確定申告をすべての国民が行うことで、納税の意義を国民が日常的に認識し、それをきっかけに政治への関心の向上を促することも効果的でしょう。さらに、地域活動に時間を使うことが当然な社会にしていかねばなりません。
教育的な観点からは、多様な地域でコミュニティ・ビジネスを生み出せるよう、中高生に「地域での稼ぎ方」の教育や、それを実施できる教員の養成が必要であるという意見も出ました。

NPO、企業、政府系団体など、議論した班のそれぞれのメンバーでの連携案を示していただいた班もありました。

将来、財政状況がさらに逼迫した状態で、政府は、生命を守るための施策は最低限度実施できても、生活品質をさらに高めるような施策にまで手が回らなくなることが、目に見えています。
日本の人口構成上の変化が起こった1990年代末から2000年代にかけて、投票上の多数派(マジョリティ)は65歳以上の高齢者になりました。数では劣る若者ですが、その生産効率を2倍近くに高めて、消費でも、よりよい社会づくりでも、若者がマジョリティにならねばなりません。

「これまで」と「これから」について認識を深める機会が設けられたことに、ご参加のみなさま、ご協力くださった日本財団のみなさまに、重ねて深くお礼申し上げます。課題は多いですが、小さな現場だけでなく、大きな現場づくりのための具体的な行動を、今すぐ始めていきましょう!
コメント