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STILL ALIVE

2001 ニューヨーク同時多発テロによる海外渡航自粛
2002 SARS(重症急性呼吸器症候群)による渡航規制
2003 鳥インフルエンザによる東南アジアへの渡航規制
2004 スマトラ島沖地震による津波被害
次は何が起きるのか?

ここ、数年、観光で生きているタイ・プーケットは、毎年のように、数々の苦難が襲っているが、立ち直っている。
しかし、今年、2005年は、すでに津波被害からの復旧が終わったにも関わらず「日本人観光客だけがプーケットに来ない」という現象が発生。それは、タイ・プーケットで、現地のタイの人たちと共に暮らし続けている日本人たちを直撃。それでも、力強く、楽しく、生きている。そこには、今の日本社会が失った大切なものが生きていた。

ブログ名同名のドキュメンタリー映像の製作に関する話題。
風評観光被害の他に、地球温暖化の問題、コミュニティの再生、人間の回復、地域の再生、貧困問題などを取り上げてゆきます。
ツナミクラフトの「さをり織り」の情報。
エコロジーシアター「天の浮舟」情報も。


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新作のカオラックの民芸品を初公開 [2006年04月29日(Sat)]
先日届いた、カオラックの民芸品の新作を「ヒーリングナイトその五」で初公開した。
「ヒーリングナイト」というイベントでは、オーガナイザーが、働くことでの津波の癒しについて理解していただいていることもあり。今回が3回目のイベントへの出店となった。

新作の評判はすこぶるいい。



今までのカオラックの民芸品はサオリプロジェクトの製品が人気だったのだが、今回の作品は、サオリの品質向上もさるとこながら、他のブロジェクトで作られるバティックへの注目度が高かった。
カオラックの津波復興住宅の民芸品は、約20のプロジェクトがあるのだが、大きな復興住宅街で作られているサオリプロジェクトが躍進している一方、他のブロジェクトが販売面で苦戦しているという状況がある。
被災地によくあることだが、一番大きな被害のあった地域か、大きな避難所や復興住宅のある所、又は交通便がいいところに、マスコミや、視察者、ボランティア、NGOそして支援が集中するという現象がある。そのため、被害は一番大きくないかもしれないが、甚大な被害を得ているのに、情報は発信されない、注目されない、報道する価値があると思われない、支援が来ない、人が来ない、お金が来ない、物も来ない、復興しない、努力もなかなか報われない、というないない尽くしの現象が起きる。
一番大きな復興住宅のプロジェクトが成功することにより、イメージリーダーとなることは大切なのだが。それと同時に、他のプロジェクトも引っ張られる形で伸びてゆかないと、一人勝ちになってしまって、多くの人が助からない。
今回、サオリの他に、2つのプロジェクトのバティックの作品に注目が集まってきたというのは、より多くのプロジェクトがうまく運営出来る手助けとなる可能性が出てきた。
とはいえ、まだ、約20のプロジェクトのうち、5つしか取り扱えていない。そのうち、いろんなものが扱えるようになればいいんですけどね。

そして、これから、日本の夏にかけて売れてくれれば。現地のシーズンオフで観光客の減るカオラックの工場も少しは助かるだろう。
アチェの声を聞く [2006年04月29日(Sat)]
上智大学アジア文化研究所が主催(共催 Sophia Tunami Volunteers、インドネシア民主化支援ネットワーク"NINDJA")し、アチェ州北アチェ県から現地のNGO"Jari Aceh"で働いている方を呼んで、「アチェの声−紛争と津波を乗り越えて」と題した講演会が行われた。
京都の方で、アチェの方を呼んで現地の話しを聞いたという小さなイベントがあったという事は知っていたのですが。現地(弱小)NGOの活動報告を含めた形での現地報告は、おそらく日本で初めてだと思われる。
会場には、80余名の聴講者にスタッフ・関係者も含めて、100人以上が集まり。熱心にアチェの声に耳を傾けた。


反響が大きいせいか、受付も大混雑

いろいろお話しを聞いていて気になった事がいくつかある。

それは、様々な不信感である。
まず、津波の2ヶ月後に、避難所から元住んでいた地域に戻る人が増えたそうだ。これは、避難所にいても支援を受けられないということで、諦めて家に戻るという事が発生したそうだ。
それだけでなく、国軍に囲まれる可能性があるという噂が出回ったことも、家に帰ることを促進したようだ。
アチェ州は、30年続く独立運動があり、インドネシア軍が入り込んだため、いわゆる紛争地域となっていた。津波後の昨年8月に、和平合意が行われた。
津波後から8月までは、従来どおり、紅白身分証明書と出頭報告書という2つの書類を身につけていないと、軍につかまってしまうという状態だったそうです。
現地を訪ねる海外のジャーナリストなども出頭が義務づけられていて、出頭報告書がないとしょっ引かれてしまうそうです。
これは、アチェの人の多くが地元の言葉を使っているためインドネシア語が話せないということで、誰が敵かどうかを見分けるために行っていることだそうだ。
そこで、たまたま書類を持っていなかったら、怪しいということで、引っ張っていく。
以前、元日本兵が戦争体験を話すビデオやイベントで、怪しいと思ったら連行したり、殺してしまうということは行われていたわけで。紛争(戦闘)地域では当たり前の事のようだ。
おかげで、農耕作業などにも支障が出ていたそうだ。

次ぎに気になった話題は、支援活動が、援助をする国の論理や政府(やお金持ち)の論理で行われ、現地では「第二の津波」と言われる現象が起きたということだ。
これは、2004年2月に東京で行われたUNDPのシンポジウムで話し合われた事そのものだが。実際の津波への支援の現場は、シンポジウムで話し合われた事と程遠い状態だったようだ。
タイの方でも起こっていたことだが、誰かが英語が話せるかどうかで、支援が受けられるか受けられないかの格差が起こったり。
現地の習慣を理解しない援助方法をし、アチェの伝統的な相互扶助の習慣に対し、有償で支援活動をさせたため伝統が破壊され混乱が起きたそうだ。
また、ニーズ調査を十分に行わずに支援活動を行い、ニーズに対応していないばかりか、十分なモニタリングをしていないので、プロジェクトが途中で頓挫してしまったままとなり機能しなかったり、評価をしていないがために、単発でしかもやりっぱなしになっているプロジェクトが多いそうだ。
さらに、政府組織やNGO関係者の贅沢な暮らしや、紛争地域ということで、それぞれのNGOや政府組織の基準に沿った過重装備は、地元の人間との隔たりを作っていたそうだ。

配布された資料に、面白いコラムが書かれていたので引用させて頂きます。

「真の英雄は犠牲者であり、生存者だ。ボランティアでも、役人でもない。ボランティアになることは、人道的な義務に導かれるもので、ほかの目的ではない。役人や政治家たちは、これが任務だからおこなわなければならないのだ。彼らは国家、つまり国民から給料を得ている。彼らが政治的義務と任務を果たしたからといって、英雄的なことでもなんでもない」(Air Putih)

さて、今回、日本にいらっしゃった現地のNGO"Jari Aceh"は、住民の意見を聞き。必要なプロジェクトを実施した。
たとえば、魚や海老を捕るための道具づくりだ。
それぞれの村に合った材料を買ってきて、それで道具を作るのだ。


これが、その道具。
現地にはもっと大きいものもある


この道具で魚や海老を捕り、救援物資で届いた米なども食べることで、現状では食うにはあまり困らない状況になっているそうだ。

そのほかに、紛争のさなかに焼け、津波でさらに流されてしまった、学校の建築なども行ったそうだ。
これも、様々なヒアリングを行った結果、この地域では、学校がほしいということになり、プロジェクトが行われたということだ。
資金源に乏しい、弱小NGOとはいえ、素晴らしい成果を挙げている。

資金源に乏しいと言えば、今回、このNGOの活動の資金源として、民芸品を作っているのだそうで。その民芸品が会場で販売されていた。けっこう、出来がいいです。
今回、学校のイベントだったということで、とてもお安くなっていました。


話しは飛んでばかりだが・・・

8月に和平合意をすると言った後、アチェにも変化が起きているようだ。

インドネシアは、イスラム教を重視している国だが、アチェにはアチェのイスラム教があるのですが、国の重視しているイスラム教のスタイルを踏襲するようにというような圧力が掛かるようになったそうだ。シャリア警察という宗教警察が配備されたりと、アチェの人からすればなんとなく、今までとは違う形で住民への締め付けがなされているような感じになっている。

また、アチェ行政法案というのを、インドネシア国会に提出しているのだが、アチェ独自の合意形成組織がネックのひとつとなっていて、法案が希望通りに通るかが微妙になっているそうだ。
この話し合いによっては、津波をきっかけに和平へ進み出したのが、元通りになる可能性もあるようだ。

さて、これからの課題だが、民主化の問題もあるのだが。津波については、いろんな所から支援を得られるチャンスがあるのだが。和平や従来からある女性などの人権の問題については、支援が得られにくい状況があり。そのあたりをどのようにして活動をしていくかという問題がある。
津波から時間が経つことで、アチェの様々な問題も含めて忘れ去られることにより、問題解決が遠のく可能性があるだけに、継続的にアチェのことに注目してゆきたいところだ。

今回は、インドネシアのアチェから来て頂けたという幸運な機会に恵まれたが。いわゆる途上国では、国外に出るということは、とても困難なだけに、どのように継続的に情報を伝えるかという課題もある。これは、タイの津波被災地域も同様だ。




◇インドネシアの事を知るオススメサイト◇

ニンジャ (NINDJA = Network for Indonesian Democracy.JApan 日本インドネシア民主化ネットワーク)
http://www.nindja.com/
最近は、アチェの替わりにパプアの方に国軍が行っているらしい。アチェと同じ悲劇が繰り返さないように注目したいところだ。



写真展 “TSUNAMI”被災者たちの現在 [2006年04月26日(Wed)]
いま、上智大学で、スマトラ島の津波前後の写真展が行われている。

今回の写真展は、津波前のアチェの独立運動下の貴重な写真と、津波後の様子と、津波から1年経ったときの様子が一度に見ることができる。

会場には、昨年8月に行われた、タイ・パンガー県のスタディーツアーの様子のアルバムもあるので、アチェと対岸のパンガー県と、被災地といえども違う姿を見ることができる。

なお、28日には、「アチェの声―紛争と津波を乗り越えて」という講演会もあり。
対立している中での災害支援の問題点などが聞けるかも知れない。

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写真展 “TSUNAMI”被災者たちの現在

日 時:2006 年4 月24 日(月)〜 28 日(金)9:30 〜 17:00
会場:上智大学カトリックセンター(2 号館1 階)
(JR・地下鉄四ッ谷駅徒歩5 分)

写真提供 志葉玲、豊田直巳、南風島渉、安田純平ほか

主  催Sophia Tsunami Volunteers
共  催インドネシア民主化支援ネットワーク
お問い合わせ:インドネシア民主化支援ネットワーク
〒157-0065 東京都世田谷区上祖師谷1-32-2-101
office@nindja.com http://www.nindja.com/
カンパ先:
郵便振替口座 00190-8-76398 アチェ人道支援キャンペーン

 2004年12月26日に発生したスマトラ島沖大地震・大津波から、1 年以上が経過。最悪の被害を受けたインドネシア・アチェ州では約17 万人が死亡、約70 万人が避難生活を強いられました。地震・津波の被害に加え、70 年代半ばから続いてきた紛争の影響により、被災者への支援は大幅に遅れています。フォトグラファーの方々にご提供いただいた写真を展示し、アチェで何が起こって
きたのか、被災した人びとの現在を伝えます。

 今回の写真展会場に被災者支援カンパBOX を設置し、いただいた募金はインドネシア民主化ネットワーク(NINDJA)の現地での支援活動のために寄付させていただきます。NINDJA は、アチェで長く活動してきた経験とネットワークを活かし、現地NGO と協力して、地震・津波被災者の支援をおこなっています。みなさまのご支援をお寄せください。

 またアチェ関連書籍や民芸品販売コーナーもあります。みなさまのお越しをお待ちしております。

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講演会 アチェの声―紛争と津波を乗り越えて
日 時2006 年4 月28 日(金)18:30 〜(開場18:00)
場 所上智大学中央図書館912
報 告イムランさん、ヌルジュバさん(Jari Aceh)
言 語インドネシア語(逐次通訳あり)
資料代500 円
主 催上智大学アジア文化研究所
共 催Sophia Tsunami Volunteers
インドネシア民主化支援ネットワーク

 NINDJA は2005 年初頭から、ロスマウェ市のNGO「公正のための女性ネットワーク(Jari Aceh)」を通じて、ロスマウェ市・北アチェ県において被災者の支援活動をおこなっています。活動の現場では、インドネシア国軍による被災者への暴力や圧力、深刻な汚職、復興プロセスへの住民の不参加、援助依存など、さまざまな問題に直面しました。真に被災者のためとなる支援とはどのようなものなのか、つねに考えさせられました。このたびJari Aceh から2 人のスタッフを迎え、05年8月に結ばれたインドネシア政府とGAM の和平合意後の行方も含めて、この間の活動について報告させていただきます。



カオラックから新作到着 [2006年04月26日(Wed)]
カオラックから新作の民芸品が到着しました。
実のところ、アースデイ東京で発表する予定だったのですが、郵送事故のために到着が遅れてしまったのです。
とにかく箱を開けてみる。

箱を開けたらびっくり。
確実にデザインや品質が良くなってきているんですよ。



左上 ペンケース 右上 ショッピングバック
左下 巾着袋   右下 スカーフ (新しいプロジェクトのもの)


先日のアースデイの会場でフェアトレードショップなど何軒かと商談しましたが、この商品を見て、皆さんの手に届きやすくなると確信しました。


なお、29日のヒーリングナイトで、新作のお披露目をします。




続きを読む...
鉄道の安全対策は無駄遣い [2006年04月25日(Tue)]
昨年の4月25日JR西日本福知山線脱線事故が起きた。
事故は速度を出しすぎていたことによる転覆脱線とみられ、捜査本部は引き続き高見運転士の当時の心理状況の解明を進めると未だに報道されているが。実はまだ事故調査委員会の事故報告書もまとまっていない状況なんですよね。
おそらく捜査本部は今回の件で、車両などの事故原因について調べることが出来る権限や能力や機能のいずれか又は複数がないため、動けないという事情があるが、捜査をしていないと国民が安心しないので、自分たちが出来る捜査として、既に亡くなった運転士の当時の心理状況の解明を進めると発表したのだろう。
んー、心理というのは、人によってそれぞれちがうのに、個体の検査データのない既に亡くなった方に対し、状況証拠だけで事故原因を予想し解明するというのは、かなり乱暴な行為で、場合によっては、事故原因を創ることさえ出来てしまう。やり方によっては、事実はわからないのに、亡くなった高見運転士やその家族がが全く浮かばれない事になる可能性を持っている。
その一方で、国土交通省は事故後、原因を特定出来ていない早い段階で、鉄道各社に新型でコストのかかる自動列車制御装置ATS-Pを設置するようにと言っている。
これもおかしな話しだ。
しかも、鉄道アナリストの川島令三さんは、「なぜ福知山線脱線事故は起こったのか」という本で、旧型ATSに対しての認識不足を指摘している。そして、システムを新型に変更するのではなく、旧型ATSのままで速度を調べる地上子を追加するだけで事故が防げた可能性を指摘している。
もし、川島令三さんの指摘が的確なのであれば。国土交通省は、事業の現状やATSのしくみを理解せずに、中小私鉄の財政では導入の負担の大きい提案をしていることになる。しかも、旧型もうまくつかえば、安価に同じ効果を出せるのであれば、国土交通省は、無駄遣いを推奨していることになる。
一方、儲かっている鉄道は話しが違ってくる。安全という事がウリになるだけに、過剰投資をしているようだ。
いずれにしても、鉄道の安全対策は無駄遣いを促進しているようなのだ。

それにしても、この脱線事故はナゾが多い。
まず、マンションに車両がめり込むなど4両が大破しているのに、ブレーキに問題がなかっただとか発表をしたり。事故調査委員会が、ボルスタレス台車が要因の一つだと言いたげだったにもかかわらず、ボルスタレス台車のボも言わないってこともあったそうだ。
おそらく、このあたりは、業界からの圧力があった可能性がある。
ブレーキに関しては、脱線事故を起こした207系の0番台と1000番台の混成編成では、ブレーキの効きに時間差が発生する曰く付きの組み合わせだったわけだし。
台車に関しては、問題点を指摘される前に、207系の台車に改良を加えた。
これは、営団地下鉄(現東京メトロ)の日比谷線の脱線事故の後。表向きには何も発表せずに改良を加えたことと似ている。
要は、問題がわかっていたから、問題が起きたから素早く対応したけど、表向きに原因を知っていたとは言えないから、密かに改良をしたのだ。
これを、自動車で行うとリコール隠しというんですよね。
つまり、JR西日本や車両メーカーは207系の脱線の原因が分かっていた可能性が高い。ブレーキの問題もわかっていたから早い段階で隠した可能性もある。
自動列車停止装置にしろ、ブレーキや台車にしろ、なんとなくお金の流れが臭ってきそうな、不可解な現象がおきている。

その一方で、保線や車両点検などの、鉄道の基本的なメンテナンス不良も増えているんですよね。
ゆりかもめの脱輪事故も、構造上の問題の可能性もあるが、普段からの点検で防げる事故という説もある。そして、207系が期限切れのブレーキホースを使っていたなど。広報的なインパクトの強い安全対策システムに金をかけているわりに、保守要員の人員削減が原因と思える事が起きている。
IRについで、CSRが広まってきているが。そのような時流の中で、企業の広報は見せかけだけの投資に力を入れ、人を削ることで利益を生み出している傾向があるが、鉄道業界でも儲かっている企業は、このパターンにはまっているのかも知れない。
そのために、せっかく過剰とも言える安全対策のシステムを導入しても、基本的な事をする人を減らしている事により、システムが機能したとしても基本的な理由で事故を起こし、高額なみてくれのいいシステムを無駄なものになっている可能性が高い。
続きを読む...
アースデイ東京出展二日目 [2006年04月24日(Mon)]
アースデイ東京も出展二日目となった。
昨日と同じく、近くのベジタリアンのお店のケーキを買ってきて、近くのお店の試飲用のコーヒーをゲットしてきて、ブースの中で朝食代わりにする。
なんとなく、こういうご近所付き合いというのが楽しい。
企業の展示会の仕事もけっこうしたのだが、こういう近所づきあいみたいな雰囲気になる事は少ない。

初日のお客さんの流れをみてレイアウトを変更してみた。



また、隣のブースが、世界中の子供から応募されたポスター展の絵を大量に持ってきたので、うちのブースの裏にも飾ったら、なんとなくにぎやかになってきた。



おかげで、少しカオラックの民芸品の売れ行きが良くなってきた。

私のブースはNPOではなくNPPなので、人手が足りなくなかなか見て回ることが出来ないのだが、お客さんが少ないうちに会場内を廻ってみる。

廻っていて気がついたのだが、昨年に比べて、いわゆる被災地に対しての自立支援の展示が激減しているようなのだ。
確かに、2004年12月26日に起こった津波の後の支援の展示は、スリランカの事例など無いことはなかったのだが、そのブースのメインの展示ではないようだ。
津波から1年以上経ち、新鮮さがなくなったこともあるのだろう。そして、ビジュアルとして、地道に復興していく姿は、絵になりにくいのだろう。
それと同時に中越地震やパキスタン地震のその後の展示もほとんどなかった。
本当は、災害が起きて、しばらくしてからの方が、経済的にヤバイし、復興しているという状況が伝わっていないために、未だに悲惨な状態だという印象を拭うことが出来ない。
そう考えると、今回、私が行ったタイのアンダマン海沿い地域の津波後の姿を伝える展示というのはもしかしてかなり貴重な展示だったのかもしれない。

ブースには、カオラックでボランティアをしていた人や、最近カオラックのスタディーツアーに行った来た人。最近カオラックからダイビングに行った方も来て、いろんなお話しが出来たのだが。
わかっている人には解っているけど、人や環境に興味のある人たちでさえ、現状を全く知らない方が圧倒的に多いことにあらためて驚いた。

長期的に伝えていく必要があるとあらためて感じた。
それまで、個人の力でどれだけ持ちこたえることが出来るのか・・・・


雨が降るかも知れないという天気予報だったのだが、結局、雨はぱらつく程度で収まり無事に終了致しました。

今回、英語と日本語が併記されたチラシを作ったのだが、これがけっこう重宝しました。

タイガースは私的応援が基本 [2006年04月24日(Mon)]
阪神タイガースは、応援がすごいという事で有名だが。その応援は多数の私設応援団によって行われている。つまり、阪神タイガースの応援は私的応援が基本なのだ。
そんな阪神タイガースらしい、阪神タイガースにまつわる環境保護活動が、今シーズン実施されているのだそうだ。

それは、「阪神タイガースが勝てば野生のトラが助かる」という主旨のプロジェクトだ。

関連ページ
http://www.jwcs.org/hanshin/hanshin1.html




アースデイ東京でもPRされていました。


このプロジェクトは、アジアだけに生息する野生のトラを、密猟から守るプロジェクトで。
今シーズン、阪神タイガースが勝つと、阪神タイガースの岡田彰布監督が、一勝につきレンジャーキット1セットを寄付するというものだ。

このレンジャーキットというのは、密猟者からトラを守るパトロールをする人の装備品です。
密猟者は、お金持ちが多いので、けっこういい装備で、野生のトラをトラえようとしているのに対し。守る方のパトロール隊の方が、装備が貧弱ということもあり。野生のトラを守りにくいのだそうだ。そこで、そのレンジャーパトロールキットを、タイガースが勝った数を、岡田監督の個人のお金で寄贈してしまおうというのだ。


レンジャーキット


阪神タイガースの岡田監督の前の監督である、星野監督は阪神タイガースに働きかけ組織的に足長育英会のPRをするようにしたのだが。星野監督の次の岡田監督は阪神タイガースの生え抜き(とはいえオリックスでプレーしていた時もあった)だけに、私的応援をベースに自然保護に協力しようというのだから面白い。

しかも、甲子園球場の収容人数の1/10しか生存していない野生のトラを守るという一般人にはピンと来ないプロジェクトに、阪神タイガースの監督を使うという、寅の威を借る作戦で、広報的な効果を狙っているのも泣ける。

自然保護、動物保護を訴える方法はいろんな方法があるが。
単に、動物が可哀想という主張の方法もいいが、あまりにも多くて少し食傷気味になることがある。それに対し、このようにユーモアのあるプロジェクトはとても新鮮だ。

生まれも育ちも甲子園で、通っていた小学校の校区の中に甲子園球場があり、当然のごとくであるが。多くのトラが助かり、さらに美味しい酒が飲める事になればとても嬉しい。

一つでも多くのレンジャーキットが送られるように出来たら最高だ。

とはいえ、期待に胸をふくらませすぎて、トラぬ狢の皮算用にならぬように・・・。





アースデイ東京出店初日 [2006年04月24日(Mon)]
今年は、代々木公園で行われている「アースデイ東京」には、展示ブースで参加している。
NPOビレッジという企画なのですが、私は個人で活動しているので、NPP(ノンプロフィットパーソナル:非営利個人)なんですが、NPOとして認められちゃっての出店することになった。
裏が「青山ブックセンター」、道をはさんで「GAIA」と「種屋さん」(店の名前忘れた)、隣が化石燃料を使わない船でフェアトレードをしようというプロジェクトという、濃いご近所さんに囲まれて、ひっそりと出店しています。



何を展示しているかというと、タイのアンダマン海沿いの2004年12月26日に襲った津波後の復興支援の展示をしている。

・津波復興住宅で作られた、家と仕事を失った方の自立支援商品の展示販売。
・パネル写真で、プーケットは、観光出来る状態になっている。2005年は日本人観光客だけが極端に戻ってきていないために第二次災害と言える経済被害が発生している。
・プーケット・カロンビーチの「鳴き砂」の展示。津波の後に、自然環境が観光開発をされる前の素晴らしい状態になっている。
・絵本の展示。ピピ島の小学生が津波の当日の様子を書いた絵本。
・出版物の販売。マングローブ植林プロジェクトの取り組みについての本。

などなど、小さなブースだけど盛りだくさんだ。

NPPなので、人出が足りないということもあって。いろんな人が手伝ってくれる。
今回は、タイ・カオラックで、津波被災者の心のケアをしていたエクアドルの女性の方も来てくれた。




こうやって、出展しているといろんな人と出会う。
まあ、出演している人に知り合いが多いので、同窓会のような感じもあるのだが、思わぬ出会いもある。
「展示していたパネルの写真に20年ぐらい連絡が取れなかった人だった」なんてことが発覚。
おそらく、本人だということで、代理で連絡を取ってみることに・・・。

アースデイ東京って、たくさん人が来ているけど、こうやって見てみると、一部のある特定の属性の人が集まっているだけなんじゃないかなと感じた。

去年は、愛・地球博などがあり、「環境に良い」ということが、一般に良い価値観と捉えられるようになったのだが。
環境・人権などに関心が高く、行動に移している人というのは、決まった人がやっているケースが多く、価値観の広がりほど広がりが出てきていない感じだ。

これは「環境に良い」ということが、一般に良い価値観となったのは、あくまでも、テレビなどのマスメディアの影響が大きく。従来の活動をしている人が、環境に良いという行動をする人を増やす力より、格段に強いという事があるのだろう。

言い換えれば、去年は「環境に良い」ということを消費する人が増えたということだと思う。

今後のアースデイはどうなるのかわからないが、「環境に良い」ことに乗っかるのではなく、「環境に良い」行動をする人の広がりで、もっと変わってくるだろう。


フィリピンとのビデオ交換プロジェクト [2006年04月19日(Wed)]
23日まで、日本とフィリピンとを結ぶ、戦争体験のビデオ交換プロジェクトの展示・上映会が開かれている。
これは、「フィリピンと日本を結ぶビデオメッセージ・プロジェクト」。元日本兵のインタビュービデオを、戦争の傷跡が未だに癒えないフィリピンへ届けるというものです。
今回は、日本からフィリピンに届け、20箇所300人に見て頂き。それからフィリピンの方のインタビューを撮り、それを元日本兵の方に見てもらったインタビューを撮ったそうだ。
今回は、その一部の映像が上映された。



元日本兵の方は、戦争が終わって60年以上、ほとんど戦争の時のことを語らなかった方が多いのですが。人生の終わりが見えてきたこともあり、今、戦争の体験を語り出しているのだそうだ。
その証言を、フィリピンの方が見たとき、当時の様子がフィードバックされる人もいたそうだが、日本兵も仕方なく戦っていたという被害者でもあるという事を言う方も出てきた。
そして、そのビデオを、元日本兵の方に見てもらうと。いままで、語らなかった事実を語り出したのだ。
それは、日本兵が、日本兵の人肉を食べたという話しだった。
昭和20年の6月〜8月が、当時のフィリピンにいた日本兵にとって最悪の時期で、総ての補給が絶たれ、軍隊内でも食料の取り合いが行われるようにもなっていた。そんなある日、アメリカ軍の基地に投降すると見せかけて、自爆テロをするという3人が現れたのだ。しかし、なんとなく、おかしいと思って、調べたら爆弾ではなく米が入っていて、どうもこの3人は、食料を持った上、アメリカ軍に投降しようとしていたようだ。
そんなことが、そのにいる辛い思いを共有している兵士にばれ、収まりがつかなくなったので、この3人の日本兵を殺すことになった。
その殺された日本兵の肉を、その部隊の何人かが、あまりもの飢えのために食べたそうだ。

彼は、あまりにも残酷なことなので、いままで口にしなかったのだが。自分の発した言葉がフィリピンに行き。そこから返ってきた言葉を受けて、心が開いたために。辛い経験を口にすることが出来たのだ。

ビデオの交流を通じて、心を開いていくことが出来る可能性を感じた。

いまは、日本とフィリピンだけど、これが、同じ戦争で攻められた他の国と結んだりすることで、多くの方が、戦争にょって負った心の傷を癒していけるのではないだろうか。

とにかく、一見の価値ありです。




■□■■□■ ― 写真展と上映・展示会のお知らせ ―
□■フィリピンと日本を結ぶビデオメッセージ・プロジェクト
□■  主催:BRIDGE FOR PEACE  〔入場無料〕


●写真展・展示会☆☆
日時:2006.4/14(金)〜4/16(日)13時〜18時 最終日17時
場所:代官山コミュニティールーム
内容:特別企画「日本の子どもたちへ伝えたいこと」展
   POSSI(http://possi.fc2web.com/)とのコラボ企画

●上映・展示会のお知らせ☆☆

日 時:4/16(日)〜4/23(日)11時〜18時 最終日17時半
会 場:UPSTAIRS GALLERY (アップ ステアーズ ギャラリー)
    東京都渋谷区恵比寿西2-18-6 SPビル2F
   ・東急東横線 代官山駅(北口)より徒歩3分
   ・JR/地下鉄日比谷線 恵比寿駅(西口)より徒歩10分
Map⇒ http://www.mrfriendly.co.jp/gallery/03_map.html

【 内 容 】
○元日本兵の方々のビデオメッセージ上映
○メッセージを受け取ったフィリピン人からの返信ビデオ上映○フィリピン・戦争をモチーフにしたアート作品の展示
○写真展示
○その他フィリピン雑貨など
詳細⇒ http://www.mrfriendly.co.jp/gallery/05_Folder/060416.html

【オープニング・レセプション】
4月16日(日)15:00〜、簡単なオープニングパーティを開催したいと考えています。お飲み物とお菓子をご用意してお待ちしています。特に予約は必要ありません。

*4/22(土)、23(日)は数時間席をはずしてしまいますが(スタッフは誰かしらいるようにします)、ほぼ毎日います。お待ちしています!




今回、お伺いした時は、丁度、中国で日本陸軍の特務機関として働いていた方がいらっしゃっていて、貴重なお話しが聞けました。(関連記事)



蛇足

初日に、Canpanのニュース記事を見て、この上映会に来られた方がいたそうです。しかも、この会をやっている方が、偶然、フィリピンでお会いした事のある方だったそうです。
Canpanで繋がる素晴しい出来事でした。

逆相続の悲劇 [2006年04月19日(Wed)]
4月19日は「養育費の日」ということで、東京の青山でキャンペーンイベントが開かれた。
このイベントは、シングルマザーのママの支援サイトの老舗「母子家庭共和国」を企画・運営している、NPO法人Winkが主催するもので、今年で4回目となる。
NPO法人Winkは、養育費の未払い問題は当事者だけの問題ではなく子育てにおける「親としての責任」の問題としてとらえ2割しか支払いがされていない現状を多くの人が問題視し大人としての責任を考えていけるようにと開催されています。
今回のイベントは10年計画のStage2「当事者の啓発活動」にあわせ、当事者が自ら声をあげられるよう、会場に来ていた方の書いたメッセージに即興で歌にしてしまうライブがあったりと、会場とステージ一体型のイベントとなっている。
会場は、子供が走り回るなど、和やかな雰囲気だ。



さて、今回は、衆議院議員の野田聖子さんがいらっしゃったということで、以前にこのイベントを見に行った時より、法律への感心が高かったように感じた。これは、養育費が払われない原因として「払いたくない」「払えない」「払って貰い方がわからない」の3つのうち、「払って貰い方がわからない」という部分を解決する活動をしたことにより。それぞれの方が、様々な経験をしたことで、法律と触れる機会が増したという要素が大きいように感じた。
そして、活動をつうじて「法律は決して自分たちを守ってくれるものではない」ということを体感してきたようだ。

そんな中で、興味深い事例が発表された。それが、ここでは「逆相続」と呼ばれるパターンだ。
子供が亡くなった場合、子供の遺産は、親に相続されるわけなのだが。この親の定義が曲者で、離婚して親権を放棄し、行方知れずになり、養育費を払うといいながら払っていなかった相手に対しても、相続の権利が存在するのだ。
今回は、学校の校外学習の時に、脇見運転をした車に突っ込まれて、お子さんを亡くした方が、直々に事例を紹介してくれたのだが。行方知れずの元夫の相続分があるからということで、自賠責保険の保険会社に半額しか払えないと言われたのだそうだ。
一時は、お金なんか、どうでもいいと思った時もあったのだが。メーリングリスト等で知り合った仲間がいたのでその手を借りたりして、弁護士さんに相談したところ、離婚したときに、たまたま、公正証書を作っていたのが不幸中の幸いだったのだそうだ。
行方知れずになっていた元夫も、専門家も含めいろんな人の手を借りて見つけ出し。(今は個人情報保護法でもっと見つかりにくいかも)
今まで、支払っていなかった養育費と、残された子供の成人するまでの養育費を、元夫の三男の賠償金の中から支払ってもらうこととなった。そして、残りのお金は、お金に困っていたのか、元音が受け取ったのだそうだ。
しかし、これだけ勝ち取るのにもかなりの労力がかかっている。裁判も最高裁までいくし、学校に対しての裁判もあり、こちらも、事故から3年以上経った、この3月に和解したのだそうだ。

このほかにも、養育費を払っているのに、子供に会えない母親の事例などが発表された。

NPO法人Winkには、法律でどうにかしてほしいという要望も多いそうで。今回、国会議員の方を連れてきた理由は、法律でどうにかしてほしいという要望に応えた形となったのだろう。
しかし、法律によって、対立が深まることで、問題解決が遠のくケースも多く。
最終的には、心と心の関係の修復が、問題解決になるのかもしれない。

私は、去年あたりから、国際結婚を追いかけ始めているのだが。
昨年は、計算の仕方によるのだが、20組に1組、15組に1組が国際結婚になっている現状で、国を超えて、離婚後に問題解決が出来るのかという疑問が湧いてきている。
場合によっては、日本の国の法律だけでは問題解決できないんですよね。

いずれにしても、法律だけでは問題解決出来ないし、法律があるからこそ問題が大きくなることもある。
ことが起こったときに現れる法律の不可思議さを感じた。

会場との対話の場が終わり。
最後は、会場の方が書いたメッセージを、即興で歌にしてくれる、こんのひとみさんのミニコンサートがあった。
いろんなことがあるけど、音楽は癒してくれるんだよね。


津波復興住宅製の民芸品販売店が関西に登場 [2006年04月15日(Sat)]
4月11日より、タイ・カオラックの津波復興住宅で作られた民芸品が、兵庫県西宮市の「万国雑貨茶房 Mancha」というお店にて展示販売されています。



阪神鳴尾駅から北に歩いてすぐの所にある公団住宅の下にあるこのお店は、雑貨店とカフェが一体化したちょっと不思議なお店です。
アメリカとタイのカジュアルウェア、中国茶器、ロシアン雑貨などの雑貨類が店内におかれ、カフェでは気軽にお茶ができる雰囲気です。おすすめメニューは、とってもかわいくておいしい「スゥイートポテト」です。



このお店は、被災地としては最も被害が大きく、連日報道がなされた地域ではありませんが、1995年の阪神大震災の被災地区でもあり。
この店のオーナーは、2001年9月11日の米国同時多発テロの時、ニューヨークに在住しており。昨年、私が映像としてプーケットで記録・撮影した、普通に観光出来る状態なのに日本人観光客だけが戻ってこないという現象と同様の現象を、アメリカのニューヨークで体験している。
この他にも、いろんな縁があって、タイ・カオラックの自立支援の民芸品を置いて頂けることになりました。

オーナーは、想像以上のかわいさの民芸品に驚いていました。

是非、お近くにお寄りの際は、足を運んでみて下さい。

ちょっと変わったお店と、素敵な雑貨と、おいしいお茶とお食事が楽しめますよ。
そして、素敵な出会いも・・・


「万国雑貨茶房 Mancha」
0798-42-2221 西宮市里中町3丁目2-13 



http://mancha.cocolog-nifty.com/

営業時間12:00〜22:00 月曜定休 





早期教育がADHDの原因!? 赤ちゃんにもスローライフを [2006年04月11日(Tue)]
1月末に息子が生まれ、それから2ヶ月少しになる。脳科学に関係する本を読んでいると、この生後2ヶ月あたりで、劇的に成長が変化するのだそうだ。ちょうど、いまリアルタイムだ。
この本は、脳科学、発達行動学が専門の小児科医が、早期教育の科学的根拠を検証しようということで書かれた本なのだが。いろいろ興味深いことが書いてある。
その中で気になったのが、早期教育などが、ADHD(注意欠陥多動性障害)の原因となっているというものだ。
赤ちゃんの脳が成長する時。シナプスという、脳神経同士の繋がりが、すごい勢いで繋がり、一部は、繋がりを切っていくのだそうだ。素人考えでは、脳の神経の繋がりであるシナプスがたくさん繋がっている方が、頭が良くなるって思うのだが。シナプスの研究をしているハッテンロッカーという方は、脳の神経の繋がりをうまく切ることが出来なかったために、脳内の情報処理の混乱が起きていると考えているのだそうだ。
従来の説のADHDの原因は、前頭葉の働きが低下することで、年齢にそぐわない注意力の欠如、集中困難、他動、落ち着きの無さ、衝動が見られる障害が起きるという考え方で。その前頭葉の働きが低下する原因にまで考えが及んでいなかったようなのだが。ハッテンロッカーさんの考えは、そのさらに原因を想定していて、ADHDの人は、他の人より、シナプスが多いのではないかと考えているそうだ。
さて、このシナプスがどのように増えるかということだが、自然にふえるものもあれば、シナプスが増える時期に刺激を与えるとつながっていくものもあるそうだ。 そんなことで、小さな時から、いろんな事を教え込んだりするしいう、教育という刺激が、過度になるとシナプスを増やしすぎて、情報処理が混乱するというマイナスの面も出てくるのだそうだ。
同様のことが、テレビの前に、赤ちゃんを長時間放置することでも起きるようだ。テレビに興味をもち集中して見ているという事で、ついつい子供の成長を喜んでしまうのが、親というものだろうが、とんだ落とし穴があるようだ。
学級崩壊が言われ出して、もう何年も経つかが、もしかすると、その原因とされた、教師の指導力だとか、親のADHAの遺伝子や、家庭でのしつけなどの教育が足りないということと、また違う原因で発生していたのかも知れません。
まだまだ、脳や発達に関してはわからないことが多いのですが。小さな時から刺激を与える事が、ADHDの原因なのではという説は、つねに発展しなければいけないという強迫的な概念では、そろそろやっていけないという事を、表しているのかもしれませんね。
赤ちゃんにもスローライフを。
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Yahoo!セカンドライフに掲載されました [2006年04月10日(Mon)]
ブログの楽しみの一つが、アクセス解析だ。
具体的に、どんな人が見に来たかはわからないが。様々なアクセスデータをもとに、どんな人が読んでくれたのかのイマジネーションを膨らませるのが面白いのだ。
そんなことで、アクセスデータを見ていると、

http://secondlife.yahoo.co.jp/business/

というところから、何人も読みに来ていることに気がついた。
そこで、しのページを見てみると。

なんと、Yahoo!の記事ページのひとつだったんですよね。

ここは、「Yahoo!セカンドライフ」は、Yahoo! JAPANの10周年企画?ということと、いわゆる団塊の世代がリタイアメントをするということで、「もっと人生を楽しむ」ための第二の人生=セカンドライフのための情報ページのようだ。

このサービスの面白い所は、情報を流しているだけでなく、マスメディアに頼らない姿勢と参加型となっているところだ。
そのキーワードは「達人」と「サポーター」だ。
この2つの単語は、この10年で日本に定着した言葉というのも、なんとなく意味深だ。
さて「達人」とは、スペシャリストを紹介し。彼らのナレッジを共有しようという企画のようだ。
「サポーター」は、面白い記事を書く方をスカウトして、市民記者的なかんじで情報発信してもらうようだ。

さて、このサイトは、「Yahoo!セカンドライフ」のどこに掲載されていたのでしょうか。
それは、なんと「政治経済」のコーナーの「特選プログ」でした。

なになに、と説明書きを読んでいると。「Yahoo!セカンドライフ編集部えりすぐりのブログをご紹介。」なんて書いてあるじゃないですか。おおおっ、えりすぐりされちゃいました。
なんか、嬉しいですね。

推薦文には・・・
"STILL ALIVE タイに住む筆者が社会系ニュースの解説を行っている。 "
まあ、ちょっと説明文に間違いがあるのが残念だけど、それなりに評価して頂けたのは嬉しいです。

てなことで、Yahoo!セカンドライフというサービスも注目して下さいね。


ライオン「新トップ」のCMに関する要請書が提出される [2006年04月08日(Sat)]


4/4の記事に書いた記事で、洗剤のCMで「パーム油は環境にやさしい」という、誤解を与える表現をした問題を書きましたが、そのことで具体的な動きが出てきたようなのでお知らせします。

どういう点が問題なのかは、4/4の記事地球・人間環境フォーラムのページなどをご覧下さい。

地球・人間環境フォーラム

「パーム油は環境にやさしい」と言わないで
ライオン「新トップ」のCMに関する要請書を提出
http://www.gef.or.jp/today/060407_lion_cm.htm

以下は、プレスリリースの転載です。

============================================
【プレスリリース:2006年4月7日】
■転送歓迎■重複した場合はご容赦下さい。
============================================
「パーム油は環境にやさしい」と言わないで
ライオン「新トップ」のCMに関する要請書を提出

 国際環境NGO FoE Japan、財団法人地球・人間環境フォーラム、日本インドネシアNGOネットワーク(JANNI)など8団体14個人は、本日、ライオンに対し、「新トップ」のCMに関して「パーム油=環境にやさしい」という誤解を消費者に与えるものとして、「パーム油を使用しているから環境にやさしい」という表現を改めること、パーム油の原産地情報、及び環境社会影響を公表することを求めた要請書を提出した。

 オイルパーム・プランテーションの急速な拡大は、東南アジアにおける森林減少の要因の一つとされており、大規模な森林生態系の転換、用地取得に伴う地元住民の権利の侵害、不適切な農薬の使用による水質・労働者の健康への影響、低賃金・危険作業等の労働問題などの環境・社会問題が生じている。今回、要請を行った団体・個人は、これらの環境・社会問題が生産地において依然として生じていることを踏まえ、問題を解決するためには、選択的なパーム油の購入など消費側においての取り組みが重要であり、「本CMのように一概にパーム油は植物由来だから環境にやさしいとするメッセージは、こうした取り組みを阻害しかねない」ことを指摘している。

 パーム油は世界で生産量第2位の植物油であり、日本においても、マーガリン、即席麺やスナック菓子などの揚げ油、調理用油、洗剤、塗料、インク、化粧品などの原料として広く使われている。近年はバイオ燃料の原料としても有望視されている。


この件に関する問い合わせは下記まで。
地球・人間環境フォーラム Tel:03-3592-9735 満田夏花(みつた・かんな)
e-mail: kanna.mitsuta@nifty.com
ウェブサイト
http://www.gef.or.jp/today/060407_lion_cm.htm
環境利権 [2006年04月08日(Sat)]
環境省の随意契約がNHKのニュースで報道されていた。
随意契約とは「入札などの競争の方法によらず、適当と思われる相手方と契約を締結する方法」で、場合によっては、多くの事業者の公共事業への参入のチャンスを奪う契約方法とも言え、公平性や透明性に欠けている言われている。
このような随意契約を、環境省は、過去五年間の事業の93パーセントで行っていたというのだ。つまり、15分の1程度しか、入札をしていなかったということだ。入札でさえ、談合をして、不当に高く値段をつり上げたりしていたりするのに。随意契約では、言い値で、契約しまうようなことに繋がりやすく。場合によっては不当に高い金額で発注し、その利益で贈賄なんかの資金を作ることも可能だ。
環境技術というものは、先端技術である事が多く、その会社にしか出来ないために「随意契約」になりやすい。
たとえば、公用車を低公害車にしようとした場合。その低公害車を、ハイブリッド車と指定してしまえば、トヨタ、ホンダぐらいしかなく。しかも、偉いサンが乗る公用車となると、トヨタしか選択肢がなくなる。
だから、環境省をはじめとする役所の役人や政治家などに、こういう内容の環境対策をしてくれと、あらかじめメーカーなりが低公害対策についての提案しておけば、その条件に合うメーカーの製品が入札を受けずに、随意契約となり、確実に発注してもらえる。
これは、別に自動車の話しだけではなく、様々な環境保全のためのものに言えるのだ。
たとえば、ダイオキシンの発生しにくいゴミ焼却炉は、これまた最先端の技術が必要で、開発コストがかかっているため、従来のゴミ焼却炉より、かなり高額となる。しかも、高額なだけでなく、技術を持っているメーカーが限られているため、そこに発注が集中する。
他のメーカーはというと、開発コストがかかるので、手を出すのにリスクがかかるし、発注を受けていないから開発コストもかけるのが更に辛くなる。そうなることで、環境先進メーカーとそうでないメーカーとの差が広がり、多くの会社に多額の金額の入る公共事業にありつけなくなる。
このことは、メーカーに技術がないからということで、単純に切り捨てて良いのかというと、なんか違和感を感じてしまう。
どうも、この環境利権というのは、ここんところ、相当強くなってきているように感じてならない。
それは、環境ISOと呼ばれるISO14001などを取る企業が増えているからだ。
環境ISOを取っておかないと、役所の仕事が受けられないから企業は必死なのだ。裏返すと、環境技術を持っている会社が美味しい思いをしているから、それに気がつき、あやかりたい企業が増えたから、環境ISOを取ろうとするわけで。経営者としては、別に、環境への取り組みをしたいからではなく、公共事業を受注したいだけなのである。
公共事業の代表格が、開発がらみの建設業界だか。そこの名刺は、役所と同じく再生紙が使われていることが多い。これは、公共事業に参入するためには、環境対策をしているという大前提があるからだ。
これは、私の推測でしかないが、再生紙の値段が下がらない理由は、公共事業にあるのではないかという気がしている。
まず、再生紙は役所が買ってくれるから、必要以上に安くする必要がない。もしかすると、談合をして、高く買ってもらうなんてこともしているかもしれない。
また、公共事業を受けようとする企業は、役所の出している環境対策の条件を満たさないと受けることが出来ないから、高くても再生紙を買う。というか、買わざるを得ない。
つまり、再生紙は、安く売る必要がないのだ。だから、再生紙が安くならない。
そして、お金を持っていない人は、環境によくない紙を使わざるを得なくなる。
まあ、環境問題を解決するために、企業に努力してもらう必要もあり。そのために、ハードルを高くするという戦略をとるのは、一つの方法だ。しかし、勝ち組、負け組が別れるという二極化が進んでいると言われる中。そろそろ、こういうやり方では環境問題に対処出来なくなってきているようになってきている気がしてならない。
去年の流行語である、ロハスも、結局は、富裕層ビジネスの一つの形態であったのだが。お金を持っていると、選択肢が多く、環境を良くすることに貢献出来るが、貧しかったら環境を破壊する事に寄与するしか選択肢がなくなってしまう。しかも、貧しい人が増えているわけで、選択のしようがなく環境破壊に荷担せざるを得ない状況に置かれている人が増え。環境負荷を増やしてしまっている。昔は、お金のない人の方が、環境にやさしかったのに、今は、逆なのだ。
これの企業バージョンが、環境利権なのだと思う。環境利権で儲けているところは環境に優しく、環境利権で儲けていない所は、環境対策が出来る体力もない。

さて、ここになって、ぶっ倒れて入院中のにもかかわらず、たぶん環境にあまり興味の無さそうな落下傘部隊の今の環境相さんが、随意契約について言及したという、摩訶不思議な事が起きた。
一部マスコミにすっぱ抜かれたということにはなっているが。無視することもできるわけで。おそらく、企業の景気が戻り環境への投資が出来る状況になったり、お金をもっている企業の環境対策が出来てきたから、そろそろ、門戸をあけてほしいという、企業の相当強い要望があったから言及したのだろう。
それだけ、環境利権の取り合いに参入出来る企業が増え、利権争いが激化してきたことなのだと思う。
つまり、環境利権は、次のラウンドに移行しつつあると言える。
そして、いままでの、環境技術があれば、ごく一部が独占的に儲けられるというビジネスモデルの時代が終わりに近づき、参入企業が増えるなど、環境利権に広がりが出てきつつあるのだ。
環境技術も、特許を取っていると、特許の独占的な要素もある反面、技術を公開しているわけで、多くの人や企業が、その技術を使うことが出来るようになる。そのことにより、環境技術の普及が計られつつある。そのことにより、多くの企業が環境利権に参入出来るチャンスが出来てきたのだ。しかし、やはり、お金を持っていないと、参入出来ない。
昔は、お金のない人の方が、環境にやさしかったのに。今は、貧富の差の拡大とともに、お金を持っている人は(見せかけだけかも知れないが)環境にやさしくでき、お金を持っていない人は環境にやさしい選択肢が選べないという状況になる。そういう矛盾は、今度のラウンドでも解決するどころか、拡大していきそうな予感がする。
21世紀は、循環型社会と言われるが。お金がなくても、公共事業にからまなくても、環境にやさしくなれる事で、循環型社会は成立するのだと思う。
いまは、いろいろ実施しながら、模索している最中なので、様々な矛盾点が出てきているのだろうと思うのだが。
お金を持っている人の論理で、環境対策をする事の限界に、そろそろ気づくべきだろう。

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5年で9割以上が随意契約 環境相が見直し指示
http://www.chugoku-np.co.jp/NewsPack/CN2006040601003502_National.html

 環境省は6日、2000−04年度に同省が発注した契約額500万円以上の事業約3200件のうち、随意契約が92・5%(金額の割合は91・8%)に上り、肺炎で入院中の小池百合子環境相から、積極的に見直すよう指示があったことを明らかにした。

 契約のほとんどが特定業者との随意契約になっているとする一部の報道を受け、炭谷茂事務次官は記者会見で、調査研究事業が随意契約の大半を占めると指摘。「契約の見直しは、環境省の仕事の見直しにかかわってくるだろう」と述べ、環境相も同じ考えだとした。

 その上で「現状で法律上の問題はないと考えるが、地方事務所の分も含め総点検している。6月中をめどに、政府全体で随意契約を見直す方針もあるので積極的にやりたい」と話した。

中国新聞(初版:4月6日21時8分)
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お金に気持ちを吹き込む [2006年04月06日(Thu)]
タイ・カオラックの津波復興住宅で作られている民芸品の輸入第三弾の代金を送金した。
今回のお金は、いままで「スピリチュアルと平和」「ヒーリングナイトその3」「エコプロダクツ2005」「STILL ALIVE上映会」「ヒーリングナイトその4」「善宇宙○ダンシングオールナイト」など、様々なイベントなどで販売した代金で、タイ・カオラックの津波復興住宅で作られている民芸品を売った売り上げ金だ。
この民芸品は、歌手、ミュージシャン、アーティスト、VJ、ヒーラーさんなど、ちょっと感覚の研ぎ澄まされた人に根強い人気で、今日は買えなくても、今度買うと言って、次回買ってくれるという人もいて。それなりには売れたが。
津波で、家と仕事を失った人が食べていくには、今まで売った量の50倍か100倍のペースで販売しないと、厳しいものがある。実際、3/15で、リーダー格の一人が、復興住宅を去った。
もっと、売れていれば、彼女がプロジェクトを離れないで済んだと思うと、自分の至らなさを痛感せざるを得なかった。
とはいえ、今回の発注は、現地でコーディネイトしている人が、新しくリーダーになった人との顔つなぎになる。そう思うことにした。
発注のついでに、現地でコーディネイトしている方に、今までのイベントでの販売の様子のデジカメの画像データを送ったら、工場の方が大変喜んでいたのだそうだ。
でも、実際は、経済的に自立するには、かなり厳しい状況にあることは間違いがない。
そんなことで、少ない売り上金+αで、今回の発注をした。
銀行から海外送金をするには、けっこうお金がかかる。支払い銀行手数料も、すごく高く。タイの標準的な給料の3−5日分に相当する金額だ。
だから、銀行の窓口も空いていた事もあり、千円札の束で入金し、このお金の由来を銀行員に話し、手続きをした。電信扱いをされるお金なんだけど、この民芸品でいろんな出会いも出てきているので、民芸品を作ってくれた方への感謝の気持ちも吹き込むつもりで、銀行員にお金を託した。
話しつつ手続きをしていると、銀行の窓口の担当の方も、タイ南部が好きなんだそうで、津波の後のプーケットに行った方だった事が判明。その表情から。
電信扱いだから、入力手続きとしては、同じなんだろうけど、お金に気持ちを吹き込んでくれた気がした。
別に、宜しくお願いします。なんて言わなくても、処理されていくものなんですけど。窓口で手続きを終えてたあと。ついつい、宜しくお願いしますと言ってしまった。

カオラックは、これから半年はシーズンオフとなる。
復興住宅の建設も一段落したようで。これから、復興による建設バブル景気が収束するだろう。これからが、正念場です。

ちなみに、近々の参加イベントは。

4/22.23 アースデイ東京 代々木公園

4/29 ヒーリングナイトその5 紅組 新宿・ネイキッドロフト

いずれも、お昼のイベントです。
これ、エセエコ商品? [2006年04月05日(Wed)]
昨日、洗剤のCM表現に問題があるという話、をしていたのだが。今朝、コーヒーを飲もうとしていたら、ヤバイ表現のエコロジー商品を見つけてしまった。



環境先進国ドイツ生まれと書かれており。
一見、何の問題もない、環境に優しい商品に見える。

コーヒー関連商品は、赤、茶、黒のいずれかが基調になっているのが多いのだが。エコのイメージを出すために、緑のパッケージになっている。

そこで、裏側を見てみることにする。



上の方に、なんやら「再生紙」という表示が見える。

ほほー。このペーパーフィルターは、もしかして、再生紙?

なんて、思って、よく読むと「4層構造の再生紙パーケージ」と書いてある。

要は、外箱が再生紙なのね。で、実際のフィルターは???

てなことで、その下を読んでいくと。

「厳選された北欧針葉樹の100%バージンパルプだけを使い。製造プロセスから漂白行程を完全にカット。エコロジーに厳しいヨーロッパでも、高い評価を得ているエコ商品です」

あれれ、このペーパーフィルターって、「バージンパルプ」って書いてあるけど、これって、再生紙じゃないんだよね。
緑色のパッケージだし、上の方だけ読んでいると「再生紙」という表示が出ているから。もしかして「再生紙」なのかと思ってしまうけど。「バージンパルプ」という、一見、なにか解らないカタカナ言葉が書かれているので見逃しそうになったけど。要は、再生紙を使用していないという意味なんですよね。
しかも、緯度が高く、日光が当たらないために、植物の成長が遅く、森林の再生遅い、北欧の針葉樹を使っているんだから。再生能力の弱い森林を伐採しているのにも関わらず「ヨーロッパでも、高い評価を得ているエコ商品です」と言い切ってしまうのは、人に誤解を与えかねない表現だ。

やはり、ここのセンテンスの矛盾は「エコ商品」と謳ってしまっている所から発生している。
この商品が、無漂白なのも、再生紙を使わないのも、厳選された北欧針葉樹の材料にしているのも、総て人への安全性への配慮であり、必ずしも環境に良いことばかりではないにも関わらず「エコ商品」と謳ってしまっている。
確かに、漂白の課程で発生する塩素は、CO2とともに、削減することで環境への負荷が減るのだが。もちろん、環境にも良いのだが、それより、人が残留した漂白剤の影響を受けないようにするという目的の方が大きいし。
紙はインクや漂白剤、コート剤など様々な薬品が使われているが。再生する際、それらを除去する事は大変難しい。だから、人の安全のためにバージンパルプを使っているのもわかる。
そして「厳選された北欧針葉樹」を使うのも、農薬を使っていない材木を選んで使っているという事を表しているのかも知れない。もしそうなら、これも、人の安全に対して、気を使っているというということになる。
ドイツ人の気質として、脅迫的に追求するというものがあるが。徹底して、食の安全を考慮した製品となっている可能性は高い。
それだったら、「エコロジー」を謳うより、「食の安全性」を謳った方が適切だと思う。

真面目に作られた製品だと思われるからこそ、安易に「環境に良いと謳えば売れるから」という理由で「エコロジー」を強調した表現をすれば。見せ掛けだけのもの。つまり「エセ商品」になってしまう。

「バージンパルプ」という、一見、イメージしにくい言葉を使ったり。人が上から情報を読み取るという事を意識して、パッケージの上の方に「再生紙」という表現を入れているのは。パッケージデザインに消費者を煙に巻こうという意図を感じてしまう。
しかも、巧妙なだけに悪質とも言える。

商品自体は、人に優しい、安全に配慮した製品である可能性が高いだけに、表示の問題で「エコ商品」が「エセ商品」になってしまうのはとても残念だ。

安全性に気を使った商品で、環境にやさしいという表現をするならば、消費者に誤解を与ない、人に優しい表現を心がけて欲しいと思う。



参考までに国語辞典を引いてみた。

********************************

えせ 【〈似非〉/〈似而非〉】

(接頭)

名詞に付く。

(1)似てはいるが本物ではない、見せ掛けだけの、の意を表す。
「―医者」「―文化人」「―追従」

(2)劣っている、価値のない、の意を表す。
「―歌」「―受領」

0 (形動ナリ)

名目や外見だけであるさま。
「―なる男親を持たりて/枕草子 307」
  
                      三省堂

********************************


パーム油は環境に良い? [2006年04月04日(Tue)]
ライオンの洗濯用洗剤「トップ」の広告表現に対し、環境関係の団体などから抗議をする動きが出ている。
それは、洗濯用洗剤「トップ」の広告表パーム油は環境によいという表現が使われているが、パームつまり椰子の木畑をつくるために、東南アジアを中心に様々な環境や社会問題を起こしているのにも関わらず、石油を使っていないから環境によいという表現をしてしまっては、不適切ではなかいという指摘だ。



一般的に、パームの生産地では、熱帯雨林の伐採など、大規模な森林生態系の転換。用地取得に伴う地元住民の権利の侵害。不適切な農薬の使用による水質・労働者の健康への影響。低賃金・危険作業等の労働問題が起こっていると言われています。
それにも関わらず、CM等で繰り返し情報を流すことで「パーム油=環境にやさしい」という誤解を視聴者に与える恐れがあります。
環境にいいと信じ込んで商品を買ったら、その商品によって、環境が破壊されていたって事になり、それを知ってしまったら、多くの人の善意が無駄になるし、心に傷を負うでしょう。
また、環境保護団体としては、フェアトレードのような感覚で、問題のない生産方法をしているパーム油の購入を推し進めているところなのですが。問題のある生産方法のパーム油が、環境にいいとして売れてしまうと、問題解決が遠のいてしまうそうなのです。
そんなことで、環境保護団体は、ライオンに対し1.誤解を与えない表現にして欲しい。2.パーム油の生産現場の情報開示をして、環境的にも社会的にも問題がないかチェック出来るようにして欲しい。というような要望を出すそうだ。

ライオンもRSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)に参加しているようなので、おそらく、問題のない(問題の少ない)パーム油をつかっているだろうと思われるが。
「パーム油は(パーム油を使用しているから)環境にやさしい」というイメージがついてしまうと。他の問題のあるパーム油を使っている会社に利用され。せっかくRSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)に参加して、問題のないパーム油を使おうとしている取り組みも無駄とまではいかないけど、取り組みと逆の効果を生み出してしまうかもしれない。

今回の件は、環境保護団体が、ライオンは環境問題に取り組んでいるはずなのに、結果として逆効果なことをしていることについて指摘するというスタンスで。
不買運動とかそういうメーカーを否定するような動きではないのが興味深い。

企業の社会的責任が問われる中で、環境保護団体も企業と友好関係を結びつつも、言うことは言うというスタンスになっているのであろう。



そういえば、ライオンの「トップ」は、酵素入り洗剤をいち早く導入した直後に、琵琶湖や海の赤潮などの原因となる"リン"をを使わない、無リン洗剤をもいち早く発売し、環境に良いというアピールをしたが。無リン洗剤には、リンの替わりに、アルツハイマー病の原因と言われる"アルミ"が入っていたということで、一時期、環境問題に詳しい人たちから、疑問の声を持たれたという経験のある商品だ。
あれから25年ほど経っているが、その経験が今も生かされているのなら、広告の表現に対して、慎重に決めているはずだ。

他の洗剤メーカーもそうだが。洗剤メーカーは、人の身体と関係する商品が多いので、様々な実験をして安全性などを確認し、広告表現にも気を使っているのだが。商品を売るために、どうしても、インパクトのある表現をしなくてはならない。
おそらく、近年の環境指向、去年、流行語となった、LOHASというライフスタイルの影響もあり。環境に良いことをイメージさせる表現は、インパクトを与えるということで「パーム油は(パーム油を使用しているから)環境にやさしい」という表現になったのだろう。

限られた条件の中で表現する広告は、一方で、圧倒的な量をメディアを通して情報をばらまくだけに、表現が難しいとあらためて感じた。
ペンギン絶滅の危機 [2006年04月01日(Sat)]
ここしばらく中国がものすごい勢いで経済力をつけている。上海などは、高層ビルやマンションの建設ラッシュと言われ。日本に観光出来ている中国人はブランドものを買いあさっている。
だが、世界で最も人口の多い国と言われる中国の国民が経済力をもち、一人一人が贅沢な生活を手に入れたことで、都市環境を始め、様々な環境の問題を引き起こしつつある。とはいえ、先に散々破壊したりエネルギーを使いまくった国がいるのに、最近伸び盛りの国に対して、エネルギーを使うな、環境破壊をするなと言いにくいのだが、今回は、敢えて、その話題を取り上げることにした。

それは、豊かな生活を過ごすようになったために、絶滅の危険性の出てきた生物がいるからだ。
それは、なんと「ペンギン」である。
既に、サメ2種については、フカヒレ目当ての漁などで絶滅の危機に瀕したり。ある地域では、漢方薬の材料にということで、タツノオトシゴを乱獲し、絶滅の危機に瀕し国際的な問題になった。
そして、その次が「ペンギン」である。

【参考】

滋養強壮、肉体疲労、虚弱体質漢方の総合ビタミン剤海馬補腎丸300錠
タツノオトシゴを使った漢方系サプリメント
効果が高いために乱獲され、稀少になったため価格が高騰している。


※タツノオトシゴを守るために、NGO団体プロジェクトシーホースが活躍している。下記は、参考ページ。
http://www.tv-asahi.co.jp/earth/midokoro/2005/20050529/index.html

タツノオトシゴの他にも、オットセイも強壮剤として人気がある。

オットピン 外用液 10ml
オットセイエキスを使った漢方系サプリメント「オットピン」


ペンギンは捕獲された後、皮を剥ぎ、乾燥させた状態で製品となり市販されている。
そのままでも食べることが出来るそうだが、一度乾燥させた方が、美味しくなるというから、食材の世界は奥が深い。

海水の中に長時間潜るペンギンの皮には、多くのコラーゲンが含まれている。そして、そのために、独特の食感があり、八宝菜などあんかけ系の炒め料理に使うことがある。もちろん、ヘルシーである。

さて、皮を剥がれたあとのペンギンはどうなるのだろうか。
フカヒレを採るために、サメのヒレだけ採って、そのままサメを海に捨ててしまう事が行われているのと同じように。皮を剥がれたペンギンは、そのまま捨てられてしまうのだそうだ。
南氷洋などで、捕獲したペンギンは、現地で皮を剥ぎ、乾燥させた状態で運ぶことで、運送コストを下げるのである。

このようなペンギンの乱獲は最近始まった話しではない。それは、長い歴史があるのだ。
現在、ペンギンは、南極にしかいないと思われているが、日本近海でクジラが捕れたように、かつては、中国付近にも若干ながら生息していたらしい。しかし、ペンギンの皮は、とても美味だということと、効率的に捕獲出来る漁法の開発と、当時の貴族たちが好んで食したために、中国の近海からは姿を消したのだ。

古くから、中国の商人は、インドネシアのあたりに存在した王国との友好関係、文化及び貿易の往来をしており、少しずつだが、ペンギンの皮を中国本土に送っていたため、近海でとれなくとも、少しずつ流通されていた。
その後、オランダが、現在のインドネシア、当時のオランダ領東インドに、中国人を強制的に連行するということなどもあり、いわゆる「華僑」と呼ばれる人たちが、インドネシアあたりに大量に移住することになる。(参考 このあたりは、こちらのブログに詳しく書かれています)
そして、華僑が、南下していくと、自らの生計のお金になるペンギンを乱獲し。次々にペンギンは絶滅をし、生息区域は、だんだんと南に押しやられていったのだ。そして、ペンギンは、南半球にのみ住むようになったのだ。(正確には、ガラパゴスペンギンは、北半球に生息している)
これは、アメリカ沿岸でクジラが捕れなくなったので、日本近海でクジラを捕ろうとしたアメリカが、日本にペリーを寄こして開港させ。その後、日本近海でクジラが捕れなくなったために、アメリカやイギリスがこぞって、南氷洋に繰り出し、日本も同じように南極にクジラを求めたのと似ている。
20世紀になり、中国は、共産主義国となり、貴族階級を無くしたために、ペンギンの乱獲ということはなかったのだが。
ここんところのバブルと言ってもいい好景気による富裕層が増加し。彼らの食欲がかつてのステイタスであったペンギンの飽食に向かい出したのだ。
ただでさえ、人口が多く、その胃袋を満たすのも大変なのに、それが、大量に貴重なものを求めるようになると、ひとたまりもないのだ。

さて、なぜ、ペンギンが絶滅の危機に瀕しているというのに、話題にならないのかというのも、恐ろしい理由があるのだ。
同じ、絶滅が危惧されているクジラは、かつては、アメリカとイギリスが脂をとり、灯油とするために乱獲をした。しかし、アメリカから石油が出ると、クジラが採れてしまうと、石油が普及しないということで、捕鯨禁止を打ち出すのだ。その捕鯨禁止キャンペーンには、自然保護団体が利用されたのだ。同時に、今まで怪獣とされていたイルカも、映画などを通じ、人間に近い知能を持つ生き物とあがめるというプロパガンダが行われ。見事に、クジラの脂から、石油へのエネルギー転換に成功したのだ。
それと同時に、日本に対して牛肉を売ろうとする動きもあり。捕鯨を禁止することで利益の出る団体やその経営者や役員から、捕鯨禁止の活動をする自然保護団体などに、活動資金として、寄付金が寄せられていたらしい。
しかし、ペンギンはクジラとは違い、アメリカやイギリスの利害関係の蚊帳の外にいたのだ。 ペンギンは石油資本や職人業界との利害関係がないから無視されているし。ペンギン保護の自然保護運動をしても、活動資金として大手資本の寄付が得られないこともあり。ペンギンが危機に瀕しているという告知がなされないのだ。
アメリカからすると、豊かさに狂った中国人が、自分の食の楽しみを、自分自身で無くして言っているわけで。その無くなったたのしみを、香港ディズニーランドなどのアメリカ文化で楽しんでくれた方が、国として儲かるのである。
アメリカ人の特徴の一つに、アメリカ人は嘘はつかないが、肝心なことは言わないという所があるが、まさにそのとおりで、アメリカに有利な状態であり、本人が勝手に不利な状況になるときには、あえて言わない事が多い。
だから、ペンギンが絶滅する可能性があるということは、欧米のメディアでは取り上げられないのだ。


さて、そのペンギンの皮だが。
丸正総本店にも、袋入りで販売されていた。

そして、これが、ペンギンを使った食材である。

下の写真が現物だ。



これは、販売されていたパッケージ。



物価の安い、いわゆる途上国で生産されているために、意外に値段はお手頃だった。(ねしかして、アンフェアトレード商品かも)

このペンギンの皮と食感の似ているキノコの一種も流通しているが、この値段だったら、リッチになった中国人は簡単に本物のペンギンの皮を簡単に買ってしまうだろう。

いくらペンギンがかわいそうだといっても、日本は、世界中の食材を食い尽くしていると言われており、様々な問題を起こしている。だから、可哀想だと言って、日本人は、中国人を責めるわけにはいかないのだ。
中国人も、日本人と同じように、物質的に豊かに暮らしたいわけで、それを否定すると、今の日本人の豊かな生活を否定してしまうことになる。
豊かな暮らしと環境保護という相反する事に、どのように折り合いをつけていくのかが。循環型と言われる21世紀社会の大きな課題となるだろう。
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