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STILL ALIVE

2001 ニューヨーク同時多発テロによる海外渡航自粛
2002 SARS(重症急性呼吸器症候群)による渡航規制
2003 鳥インフルエンザによる東南アジアへの渡航規制
2004 スマトラ島沖地震による津波被害
次は何が起きるのか?

ここ、数年、観光で生きているタイ・プーケットは、毎年のように、数々の苦難が襲っているが、立ち直っている。
しかし、今年、2005年は、すでに津波被害からの復旧が終わったにも関わらず「日本人観光客だけがプーケットに来ない」という現象が発生。それは、タイ・プーケットで、現地のタイの人たちと共に暮らし続けている日本人たちを直撃。それでも、力強く、楽しく、生きている。そこには、今の日本社会が失った大切なものが生きていた。

ブログ名同名のドキュメンタリー映像の製作に関する話題。
風評観光被害の他に、地球温暖化の問題、コミュニティの再生、人間の回復、地域の再生、貧困問題などを取り上げてゆきます。
ツナミクラフトの「さをり織り」の情報。
エコロジーシアター「天の浮舟」情報も。


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朝日新聞に載りました [2005年12月30日(Fri)]
2005年12月30日朝刊の東京版(約120万部)に、プーケットの風評被害をテーマにした、ドキュメンタリー作品「STILL ALIVE」についての記事が掲載されました。



プーケットで長年続けたバーが閉店となり。その日本人オーナーをねぎらう仲間たちの写真が載っています。
プーケットの鳴き砂、琴引浜へ行く [2005年12月24日(Sat)]
先日、プーケットのビデオ撮影の際に採集し、カロンビーチから借りてきた「鳴き砂」を、「琴引浜鳴き砂文化館」に持っていった。
「琴引浜鳴き砂文化館」は、京都府の日本海に面した丹後半島の付け根のあたりの京丹後市網野町にある。
ここ数日の大雪のため、例年より早く、辺り一面は雪景色となっている。
このあたりは、2004年、津波に遭ったプーケットと同じく、災害に見舞われた。台風23号での水害である。○○号と言われてもピンとこないが。高齢者を中心とした観光ツアーのバスが水没し、バスの屋根の上で一晩を過ごしたという姿が印象的なあの台風である。琴引浜鳴き砂文化館から、バスの水没現場も車ですぐに行ける場所にある。町は大きな被害を受け、昨年は、被災地と言うことで、冬の観光シーズンは、観光客が激減するという現象を体験し、今年は、観光客が例年の感じにまで戻ってきているという。
文化館につき、スタッフにプーケットの鳴き砂を渡すと、早速、簡単な分析を始めた。輸送する最中に湿ったために、砂が鳴かなくなっていたが、鳴く気配がしたので、乾燥してから、鳴きのチェックをすることにする。
乾くまでの間、館内を案内してもらう。
いろんな鳴き砂を体験したり、成長しても2−3ミリまでにしかならない、微小貝を探すコーナーが人気があるそうだ。2階には、世界各国の鳴き砂も展示されている。タイからは、ホアヒンの鳴き砂など2箇所からの展示がなされていた。今後は、プーケット・カロンビーチの鳴き砂も展示されることとなるでしょう。
また、ウミガメの展示もなされていた。丹後半島に漂着したウミガメのDNA判定をすると、東南アジアと同じ個体が、丹後半島まで来ているという事が解ったそうだ。何千キロも離れた、南国から日本までやってきているのだ。
そういや、カロンビーチでビデオ撮影をしていた時、カロンビーチでもウミガメが産卵していたという話しを聞いた。20年ぐらいまでは、そのウミガメの卵を掘り出して、茹でたものがプーケットタウンの市場などで売られていたそうだ。ちなみに、ぶにょぶにょして、あまり美味しくないとのこと。もちろん今は、個体が減ってしまったので販売されていない。
その他に、海が他の地域と繋がっているという展示として、琴引浜に打ち上げられた「漂着物」の展示もあった。日本もそうなのだが、中国、韓国、北朝鮮のものもたくさん打ち上げられている。近年は、中国が発展しているおかげか、中国からの漂着物が増加しているという。
展示を見ている間に、砂が乾いたので、鳴き砂を鳴らしてみる。琴引浜の鳴き砂より、カロンビーチの鳴き砂は高い音程で可愛く鳴く。鳴き砂は、少し汚れると一気に鳴かなくなる。特に、タバコの灰は天敵で、ぽろっと落としただけで、見事に鳴かなくなる。
次ぎに、顕微鏡で、砂を見てみると、微小貝が存在する事もわかった。カロンビーチは、まさしく、美しい砂浜だと証明出来たわけだ。
さきほどまで出かけていた館長さんが帰ってきたので、いろいろお話しを聞いたのだが。プーケットが津波の後に、鳴き砂が戻ったという事を話したら。どうも、琴引浜も去年の23号台風の後に、鳴き砂の鳴きが良くなったそうなのだ。町は大きな被害を被ったのだが、被害を受けたのは人工物がほとんどで。大自然がつくりだした鳴き砂はかえって荒波で洗われ、よく鳴くようになったのだそうだ。しかし、漂着ゴミで覆われ、除けるのは大変だったのだそうだ。
これって、津波に遭ったプーケットと何か似ているんですよね。



鳴き砂文化館を出て、大雪のために、砂が鳴かないとわかっていが、日没まで、琴引浜を歩いてみることにした。
強風のため、雪の上にも砂がかぶり、雪なのか砂なのかの判断がつきにくい所もあり、気をつけて歩く。日本海の荒波が押し寄せてきている。
ぎゅっぎゅっと砂浜を歩いていると、鳴きこそしないけど、なんとなく、鳴きそうな感触もある。
浜に打ち上げられた、長さ50センチぐらいある蛍光色の分厚い段ボールを見つける。これは、韓国が軍事演習に使った標的である。東京でのほほんと暮らしていると感じないのだが、この浜にいると、海を通じて、他の国と繋がっているという事を感じる。

プーケットと丹後半島は、全く違う気候なのだが、どこか多くの共通点を発見出来た。
網野町は、鳴き砂を観光資源として、活かしてゆくことにチャレンジしている。プーケットも、鳴き砂を観光資源として活かし。津波を原因に減ってしまった、どこでもいいから観光に来てしまった人ではなく、プーケットの魅力を感じ気に入って来るという人を増やすことで。自然にやさしいお客さんを増やし、観光資源を持続的に維持することが出来ればいいのにナア。なんて感じました。
今のところ、ダイビングをする方がそういう感じなんですけど。プーケットは、もっと多くの視点で、自然と人の素晴らしさを知ってもらうことで、お客さんと共に、ホスピタリティを実践した観光地になって。観光のあり方、リゾートのあり方のスタイルが提案出来るようになってほしいと思いました。

琴引浜鳴き砂文化館 http://www.nakisuna.jp/
津波後の風評被害映像の試写会終了 [2005年12月21日(Wed)]
12月18日、高田馬場のタナトス6にて、2004年の津波のあとにプーケットで発生した、風評被害を捕らえたドキュメンタリー映像作品「STILL ALIVE」の試写会を行った。
じつは、1週間少し前に、編集したデータが読めなくなる事件が発生し、ビデオ編集ソフトを変更して、新たに作り直すという事態が発生した。そのため、不眠不休の作業をして、直前まで作業をし、上映30分前に、上映用DVDが届き、無事上映が出来た。
お客さんが来る直前、新聞の取材があったりと、何かとバタバタだった。

今回は、12/14にインドネシアから帰国したばかりのフリージャーナリスト志葉玲氏のバンダアチェ最新レポートも同時開催をしたのだが。海を挟んだ反対側のプーケットと対照的な姿が浮かび上がった。

たとえば・・・

バンダアチェは、津波後に停戦をしたが、30年間紛争地域だったのに対し、プーケットは、国際観光地。

バンダアチェは、壊滅的なダメージを受けたのだが、プーケットは軽微だった。

バンダアチェは、復興事業を行う事さえ出来ないところがあるのに。プーケットは、復興事業が着々と進んでいる。

バンダアチェは、悲惨な姿を報道することで、支援が継続的になる可能性を秘めているが。プーケットは、悲惨な映像を流されると、観光客が減り、地元の経済に悪影響を及ぼす。


バンダアチェの写真をバックに、志葉玲氏とトークショー


さて、お客さんは、満杯とはいかなかったが、関心の高い人がたくさん来てくれた。
タイやプーケットが好きな人。報道関係者。タイや他の国でマングローブの植林をしている方なとなど。
本当に感謝です。

そして、今回は、スペシャルゲストとして、11月19日にプーケットパトンビーチで行われた「サワディープーケットフェスタ」に出演していた、ユキさんが駆けつけてくれた。しかも、津波後のプーケットを謳った「藍が舞う」という歌を披露してくれた。

さらに、津波の被害が大きかった、タイ・カオラックの復興住宅で作られている民芸品も販売。そのデザインセンスの素晴らしさは、見に来た人の心を掴んでいました。

そんなことで、無事終了いたしました。

今後は、もっともっと多くの人が見ていただけるように、いろんな手続きをとって行きたいと思います。
エコプロ緊急出展 [2005年12月15日(Thu)]
カオラックから荷物が到着しました。
大きな段ボール箱にいっぱいつまっているのですが。箱をあけると、周りの人が、「これは、売れそう」とか言ってます。
そんなことで、ぎりぎり間に合ったので、「エコプロダクツ2005」で、緊急販売をすることになりました。
ブースは、N-13「NPO国産材」です。

なお、カオラックの津波復興の商品のタグは、75%が再生紙、25%が国産材という、環境に優しいものになっています。タイ・カオラックの民芸品を見てもらいながら。この製品を作った方はどんな人なのだろうか。ぞんな生活をしているのだろうかと、イマジネーションを膨らませることで。どのようにしたら、人や環境に、優しくなれるのかを考えることが出来ると思います。
ちなみに、カオラックの商品の中にも、再生紙100%のグリーティングカードがありますよ。


津波の癒し [2005年12月01日(Thu)]


先日、大きな津波の被害を受けたタイ国・パンガー県のカオラックに行き、復興住宅の中にある、福祉工場を訪ねたときに、頂いた本がある。この本は、タイにいる日本人のお坊さんが書いた、瞑想法の本だ。タイ語と英語の2つのバージョンがあり、こちらは、英語版である。

この本には、いろんな瞑想法が書かれているのだが。この本が、復興住宅にて手に入りやすい状態においておくことで、必要な人が必要と望むときにこの本を手にすることが出来る環境を作ることで、癒しの手助けとなるような、発想があるのではないかと感じています。

ちなみに、このお坊さんの呼びかけで、カオラックの復興支援として、家と仕事を失った方のための働く場を作るために、支援を集めることに尽力され。その結果、タイ国内から多くの支援を受けることが出来たそうです。
ここにも、癒しの発想があるのではないかと感じています。

癒しは、静養して、ゆっくりとするというような、静の癒しと、働くことによって成果を出すことで得られる動の癒しというのがあると思うのですが。
仕事の場所をつくり、社会との接点をつくることで癒すことと、本による瞑想法の普及という事を同時にすることで、動と静の二つの癒しを実践しているのだなあと感心してしまった。

カオラックの町には、メンタルヘルスリカバリーセンターという公共機関も設置されているのですが。公共機関の活動の他にも、このような様々な民間の活動にて、人々を癒していく活動がなされているようです。


ちなみに、今回紹介した本は、12月2日 新宿・百人町のネイキッドロフトにて行われる「ヒーリングナイト」(癒しの騎士)というイベントの会場に持っていきます。興味のある人は見に来て下さい。
カオラックの工場で作られた民芸品も試験販売しています。

ネイキッドロフト http://www.loft-prj.co.jp/naked/

ちなみに、隣の地下はタイ料理屋さんだそうです。


P.S.ちなみに、私は「防災」という言葉が、嫌いです。
防災の大切さは理解しているのですが。
防災という言葉が、来るかどうか解らない天災の恐怖から出てくる煩悩が基本になって発せられている事が多いように感じるからです。
防災とか、安全保障とか、言いつつ、まだ来ぬ出来事への恐怖に怯えての生活をしている人にも、別の形での癒しが必要なのかも知れませんね。
そうすることで、本当に災害が起きたときに強く生きられる人間が出来るような気がします。

1位「日系ペルー」 [2005年12月01日(Thu)]


11月30日のCanpan Blogの人気ブログランキングは「日系ペルー」だった。
このブログは、ペルーからの留学生Kitsutani Hernanさんのブログなのだが。
今回のブログランキングの1位には、複雑な気持ちを持たざるを得ない。

それは、1位になった原因が、11月30日に大きく報道された、広島市の小学1年生、木下あいりさん(7)殺害容疑事件で、日系ペルー人、ピサロ・ヤギ・フアン・カルロス容疑者(30)が逮捕されたため。彼に関する情報を探そうと、興味本位でYahooやgoogleという検索エンジンで、「日系ペルー人」と検索したためだと予想されるからだ。

我が家で話題になっていたのだが、今回の事件の容疑者は、日本人にやたら声を掛けていたという証言が多いことから、状況証拠や日本語が不自由なために何かか起こり容疑者となり逮捕されたというような、えん罪事件の匂いがする。
この辺りの話しはおいといて・・・

もし仮に、彼が実際の犯人だったとしても、今回のように派手に報道されてしまうと。彼固有の問題として捉えられるわけではなく。全く関係のない、日系ペルー人。はたまた、他の国の日本在住の日系人に対し、犯罪予備軍というレッテルを貼られる事になりかねない。
そして、そのレッテルは、日系人の生活を困難にし、今度は、本当に犯罪に走らなければならない環境を作り出すという悪循環への道筋を作ることとなる。

このあたり、メディアとして、どうフォローするつもりなのだろうか。

ここ、半年。津波後のプーケットを追いかけていて、メディアにより出来上がったイメージを払拭しようと努力している人たちとたくさん会いました。しかし、現実は残酷で。ハイシーズンとなったプーケットのパトンビーチには、ヨーロッパ人やオーストラリア人でいっぱいで、ここは去年津波があったのだろうかと思えるぐらいの大にぎわい。もう、ヨーロッパ人は、例年通り観光に来ているという状況なのに対し。日本人は、昨年までは渡航者第5位だっのに、街中では、ほとんど見かけることはなく。予約状況を見ても、年末年始だけは、びっしり埋まったが。それ以外は、例年よりかなり下回っているそうです。

つまり、日本では、メディアで一度出来上がったイメージは、なかなか回復出来ないということなのだ。

メディアの側も対策を考える必要があるが。
多くの人が不幸にならないように、メディアを享受している、日本人も、メディアとの付き合い方を真剣に学ばないといけない状況に来ていると言わざるを得ない。
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ドキュメンタリー映画「STILL ALIVE 2005年プーケットに何が起きたのか」
まいける東山監督作品 ドキュメンタリー映画「STILL ALIVE 2005年プーケットに何が起きたのか」