ニートは求人情報が作る?
[2005年09月17日(Sat)]
新聞や情報誌、フリーペーパー、そして、ウェブサイトやメルマガなど、いろんな求人情報を見ていると、唖然とする事がある。それは、ありえない!というような求人が、ごく当たり前のように満載されている。
たとえば。
レセとか言われる医療事務の募集で多いのは、経験者募集と言いながら、募集年齢制限が低く、そんな年齢で、誰も要求されているたけれの経験をしている人がいるわけもなく。さらに、どこもかしこも、経験者募集としているために、新人が入る余地がない。
また、ある自治体系が運営するアート系のホールでは、業務体制一新といって。
・運営業務全般
・当館施設の貸室対応。
・映画、演劇公演時の受付(チケット販売・お客様の誘導等)
・各種前売券電話予約・販売対応、案内業務。
・イラストレーターによるチラシの作成。
・各種DMの作成・発送業務。など
・各担当ジャンルにおける制作業務補助
といっているのだが・・・それに対して・・
採用予定人数
・演劇事業1名
・美術事業1名
・映像事業1名
しかも、年齢制限が30歳まで。
という風に、必要としている業務と、募集している担当部署の人員配置が一致してなく、しかも、管理者的な立場から、ただの雑用まで、全て、30歳ぐらいの人に、一人の責任を重くして、全部やらしてしまおうというと受け取られる内容だ。しかも、時給850円。8時間労働。
とにかく、安くて働いている割に、責任を取らせられるだけで、しかも、食えない。これって、やる気を消費しているだけなんですよね。
これじゃあ、バカらしくて、仕事にも応募したくなくなる。
去年あたりから、ニートという言葉が定着してきた。
このニートとは、NEET:Not in Employment, Education or Training(職に就いていず、学校機関に所属もしていず、そして就労に向けた具体的な動きをしていない)という意味で、かつて、フリーターと呼ばれる人に対して行われていた、フリーター叩きの対象が、ニートに移ったという格好となっている。
前述したように、バカな条件での、求人情報が、求人情報誌や、求人サイト、そして、ハローワークなど、様々なメディアで掲載され、目にすることで、その情報を見ただけで、やる気が半減していってしまい、最後には、求職活動さえ、具体的な活動となら無くなるのではないかと感じる。
その一方、キャリアアップを提唱しているような、就職・転職の情報誌そして、自己啓発本や多くのビジネス書も含め、本人の自己投資の部分を強調している事も多く見受けられ。しかも、成功事例として、紹介されていることでも、百万円以上かけて専門学校に行って、何十万円ものコンピュータと何十万円もするコンピュータソフトを買ったりして、自己投資をした、20代の女性が、年収250万円で、喜んでいるような記事さえも載っている。
キャリアアップの成功事例として書かれているけど、冷静に考えたら、この人は、実質、食えてないんですよね。
しかも、責任の重さは、仕事のやりがいにもなるが、実質は、単に便利に働かされているだけなのだ。さらに、あまり、評価もされることがない。
そんなことを体験しているからこそ、そんな状況を目の当たりにしているからこそ、働く気にも、なりにくいのかと思う。
最近、キャリア教育という言葉が流行っていて、働く人の仕事意識を変えていこうとする動きがあるが、それと同時に、人を扱う人への、人を雇う教育、人を動かす教育が必要なのではないかと思う。
というか、経営者って、それが、仕事なんだけど、モノを動かしたり、お金の計算はするけど、実際は人をきっちりと動かすという仕事してない場合が多いと言ってもいいと思う。そして、その経営に対する不勉強さが、求人情報の様々な表現に、その端々が現れているのだ。
これは、ボランティアの扱い方にも、同じ事が言えるんですよね。このあたりの詳細は、別の機会にするとして・・・。
求人情報が、ニートの問題をさらに、悪循環させているのは、フリーペーパーの普及などで、求人情報の取得にお金が掛からなくなったと言うこともある。
先日のR25に、25歳のモデルとして、会社員の年収300万円、フリーターの年収100万円ということで、これだけ働いて年収300万円だったら、仕事を減らしてセミリタイアを考えている人が増えてるという記事があった。
いずれも、決して給料が高くないし、誌面に載ってしまえば、それが、当たり前のように感じてしまうのが恐ろしい。
私なんか、バブルの頃に就職したものもあるけど、このあまりの収入の少なさには驚いてしまう。
そして、その収入の少なさは、求人情報誌を買う。新聞を買う。という消費行動を押さえてしまった。その結果、無料で見れるインターネットや無料の求人情報誌で、求人情報を得ることが標準になった。
以前は、職安の前で、無料の求人情報誌が配布される事が多かったが。今は、街角でキャンペーンガールが配ったり。お店の前に置かれていたりすることによって、求人情報が無料という事が普通になってしまった。
「世の中、タダほど怖いことはない」
という言葉があるが、この無料の求人情報は恐ろしい。
無料で手に入るということから、安易に応募する人が増えたのだ。そして、そのことにより、安易に、面接をすっぽかす事が増加し、採用担当者を困らせることに。
また、無料ということで、お金の価値がわからなくなり。それが、人に仕事を依頼する能力を欠く結果に。
約束は簡単にすっぽかすは、お金は払わないは、働いてくれた有り難みがわからないでは、ビジネスマンとしてやっていけるわけがない。
採用担当は、ちゃんと人を見ているわけですから、当然そういう人は雇わない。雇わないから、失業する。失業するから、お金が無くなる。お金がないから、無料の情報を調べる。情報が無料だから、有り難みがわからなくなる。有り難みがわからないから、ビジネスマンとしてやっていけない。ビジネスマンとしてやっていけないから、採用しない。
こんな、悪循環が発生している。
どう考えても無理な求人情報。
投資ばかりが大きい、キャリアアップ。
給料が安いことが標準的だという刷り込み。
無料情報により、有り難みを感じなくなる。
これらが、働く自信や、働く力を削いでゆき、ニートを増やしている部分があると思う。
ニートは、豊かだから出来るという人もいるが。実際は、貧困問題と密接にからんでいる。
団塊の世代が、定年を迎えつつある今。労働人口の減少を見越したのか、ついに、高卒の求人数が増える傾向に転じたようだ。しかし、あくまでも、安い労働力の確保としか考えていないフシがある。
雇用が好転しても、日本の若年者の貧困問題は、まだまだ続きそうな感じだ。
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たとえば。
レセとか言われる医療事務の募集で多いのは、経験者募集と言いながら、募集年齢制限が低く、そんな年齢で、誰も要求されているたけれの経験をしている人がいるわけもなく。さらに、どこもかしこも、経験者募集としているために、新人が入る余地がない。
また、ある自治体系が運営するアート系のホールでは、業務体制一新といって。
・運営業務全般
・当館施設の貸室対応。
・映画、演劇公演時の受付(チケット販売・お客様の誘導等)
・各種前売券電話予約・販売対応、案内業務。
・イラストレーターによるチラシの作成。
・各種DMの作成・発送業務。など
・各担当ジャンルにおける制作業務補助
といっているのだが・・・それに対して・・
採用予定人数
・演劇事業1名
・美術事業1名
・映像事業1名
しかも、年齢制限が30歳まで。
という風に、必要としている業務と、募集している担当部署の人員配置が一致してなく、しかも、管理者的な立場から、ただの雑用まで、全て、30歳ぐらいの人に、一人の責任を重くして、全部やらしてしまおうというと受け取られる内容だ。しかも、時給850円。8時間労働。
とにかく、安くて働いている割に、責任を取らせられるだけで、しかも、食えない。これって、やる気を消費しているだけなんですよね。
これじゃあ、バカらしくて、仕事にも応募したくなくなる。
去年あたりから、ニートという言葉が定着してきた。
このニートとは、NEET:Not in Employment, Education or Training(職に就いていず、学校機関に所属もしていず、そして就労に向けた具体的な動きをしていない)という意味で、かつて、フリーターと呼ばれる人に対して行われていた、フリーター叩きの対象が、ニートに移ったという格好となっている。
前述したように、バカな条件での、求人情報が、求人情報誌や、求人サイト、そして、ハローワークなど、様々なメディアで掲載され、目にすることで、その情報を見ただけで、やる気が半減していってしまい、最後には、求職活動さえ、具体的な活動となら無くなるのではないかと感じる。
その一方、キャリアアップを提唱しているような、就職・転職の情報誌そして、自己啓発本や多くのビジネス書も含め、本人の自己投資の部分を強調している事も多く見受けられ。しかも、成功事例として、紹介されていることでも、百万円以上かけて専門学校に行って、何十万円ものコンピュータと何十万円もするコンピュータソフトを買ったりして、自己投資をした、20代の女性が、年収250万円で、喜んでいるような記事さえも載っている。
キャリアアップの成功事例として書かれているけど、冷静に考えたら、この人は、実質、食えてないんですよね。
しかも、責任の重さは、仕事のやりがいにもなるが、実質は、単に便利に働かされているだけなのだ。さらに、あまり、評価もされることがない。
そんなことを体験しているからこそ、そんな状況を目の当たりにしているからこそ、働く気にも、なりにくいのかと思う。
最近、キャリア教育という言葉が流行っていて、働く人の仕事意識を変えていこうとする動きがあるが、それと同時に、人を扱う人への、人を雇う教育、人を動かす教育が必要なのではないかと思う。
というか、経営者って、それが、仕事なんだけど、モノを動かしたり、お金の計算はするけど、実際は人をきっちりと動かすという仕事してない場合が多いと言ってもいいと思う。そして、その経営に対する不勉強さが、求人情報の様々な表現に、その端々が現れているのだ。
これは、ボランティアの扱い方にも、同じ事が言えるんですよね。このあたりの詳細は、別の機会にするとして・・・。
求人情報が、ニートの問題をさらに、悪循環させているのは、フリーペーパーの普及などで、求人情報の取得にお金が掛からなくなったと言うこともある。
先日のR25に、25歳のモデルとして、会社員の年収300万円、フリーターの年収100万円ということで、これだけ働いて年収300万円だったら、仕事を減らしてセミリタイアを考えている人が増えてるという記事があった。
いずれも、決して給料が高くないし、誌面に載ってしまえば、それが、当たり前のように感じてしまうのが恐ろしい。
私なんか、バブルの頃に就職したものもあるけど、このあまりの収入の少なさには驚いてしまう。
そして、その収入の少なさは、求人情報誌を買う。新聞を買う。という消費行動を押さえてしまった。その結果、無料で見れるインターネットや無料の求人情報誌で、求人情報を得ることが標準になった。
以前は、職安の前で、無料の求人情報誌が配布される事が多かったが。今は、街角でキャンペーンガールが配ったり。お店の前に置かれていたりすることによって、求人情報が無料という事が普通になってしまった。
「世の中、タダほど怖いことはない」
という言葉があるが、この無料の求人情報は恐ろしい。
無料で手に入るということから、安易に応募する人が増えたのだ。そして、そのことにより、安易に、面接をすっぽかす事が増加し、採用担当者を困らせることに。
また、無料ということで、お金の価値がわからなくなり。それが、人に仕事を依頼する能力を欠く結果に。
約束は簡単にすっぽかすは、お金は払わないは、働いてくれた有り難みがわからないでは、ビジネスマンとしてやっていけるわけがない。
採用担当は、ちゃんと人を見ているわけですから、当然そういう人は雇わない。雇わないから、失業する。失業するから、お金が無くなる。お金がないから、無料の情報を調べる。情報が無料だから、有り難みがわからなくなる。有り難みがわからないから、ビジネスマンとしてやっていけない。ビジネスマンとしてやっていけないから、採用しない。
こんな、悪循環が発生している。
どう考えても無理な求人情報。
投資ばかりが大きい、キャリアアップ。
給料が安いことが標準的だという刷り込み。
無料情報により、有り難みを感じなくなる。
これらが、働く自信や、働く力を削いでゆき、ニートを増やしている部分があると思う。
ニートは、豊かだから出来るという人もいるが。実際は、貧困問題と密接にからんでいる。
団塊の世代が、定年を迎えつつある今。労働人口の減少を見越したのか、ついに、高卒の求人数が増える傾向に転じたようだ。しかし、あくまでも、安い労働力の確保としか考えていないフシがある。
雇用が好転しても、日本の若年者の貧困問題は、まだまだ続きそうな感じだ。
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