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2015年04月09日

「協働力パワーアップセミナー(協働環境調査報告会)2015.1.15」を開催しました!


「協働力パワーアップセミナー(協働環境調査報告会)」
 開催しました。            
  2015年1月15日(水)@山口県社会福祉会館

昨年度センターでは、「研修の年」と言ってもよいくらい、
たくさんの研修を行ってきました。
今回は本年1月15日に開催した
「協働力パワーアップセミナー」の実施報告をします。

当日ご参加くださった方は「受講の振り返り」に、そうで
ない方は「協働」という取り組みの参考にしていただければ
幸いです。

朝から夕方まで行われたこのセミナー、
午前は「協働環境調査報告会」10:00〜12:00
午後は「協働推進の作戦づくり講座」13:00〜16:30
と題して、2部構成で開催しました。
以下、「協働環境調査報告会」を中心に、セミナーの
ほんの一部だけですが、内容をご報告します。

0.こんなセミナーでした(概要)
○「協働環境調査」とは?
・本報告会は、題名どおり「協働環境調査」の結果についての
報告会です。

DSC03439.jpg


・正式には
「第5回都道府県、主要市におけるNPOとの協働環境に
関する調査」

呼ばれるもので、IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]が
全国255の自治体を対象に、平成26年に実施されたものです。

ひらめき・どういった調査かというと、全国255の自治体で
「協働環境」(協働を進めるための基盤、協働のしやすさ)がどのく
らい整備されているか、または整備された環境がどれだけ実際に活用
されているか、その現状を共通の 設問や評価指標を通して横断的に
把握・分析・比較するためのものです。

ひらめき・第1回目の調査は2004年に行われ、今回の第5回目調査は
そのちょうど10年後に実施された形となります。山口県内では、
山口県・山口市・下関市・周南市・宇部市の1県4市の調査結果
が報告書に掲載されています。

ひらめき・調査の詳しい設問はリンク先をご覧ください。
 http://blog.canpan.info/kyoukantyou5/archive/6

○セミナー満足度93点!
・本報告会には、県内各地から約30名の方にお越しいただき
ました。
セミナー受講後のアンケート回答では、参加者満足度の平均点が
93点(!)と、参加者のみなさんにとって参照性の高い内容の
セミナーになりました。


1.意外とわかっていない「協働」の基本

○そもそも、「協働」とは?

・まずは講師の川北秀人さんから、「協働」の定義に関するお話が
ありました。
川北さんによる協働の定義は、「共通の目標の実現」のために、
「責任と役割を共有・分担」し、「ともに汗をかき成果を共有
する」こと・・ といったものです。
・また、留意点として協働の成果が(協働した当事者たちだけ
でなく)市民にも及んでいるか?というポイントが示されました。

そもそも協働は、何らかの「社会課題を解決する」ための有効な
手法ですが、そうなるとその営みの意義は「どれだけ課題解決に
資することができたか」という点によってきます。
「協働して事業が円滑にできた」というのは喜ばしい事態ですが、
そのことによってどれだけ社会に住む市民の利益につながったか?
というのが協働のポイント・・という話は、協働に取り組んだ
当事者からすると意外と抜け落ちていることもあるので、この
指摘は印象に残りました。

○何のために「協働」をするのか?

・各自治体で協働が叫ばれていますが、そもそもなぜ「協働」が
必要なのでしょうか?
前提として、市民ニーズや社会課題が多様化し、公共サービスも
多様なあり方が求められている・・・という時代状況がまず指摘
されました。

・そのうえで、効果の高い公共サービスを実施するためには、
「行政単独ではなくそれぞれ専門性をもった民間組織等と力を
合わせて 解決に臨む」という体制やしくみが必要となり、
だから「協働」という手法が近年特に注目されてきた、と
解説されました。

・さらには、従来は(たとえば「行政⇔NPO」といった)
2者間の連携体制が協働と呼ばれていましたが、このような
二者関係に限らず複数の主体によるマルチな協働(=総働)が
今後重要となってくる、とのお話がありました。

DSC03437.jpg



2.「協働環境調査」の結果・山口県版

○山口県における、「協働環境調査」の結果
・上記のような講義を踏まえて、川北さんにより今回の
「協働環境調査」に関する調査結果の内容や分析などに
ついての情報提供がありました。
その詳細は、実際に『第5回協働環境調査報告書』を
ご参照いただけるとよく把握できると思います。

○協働の「ベテラン」自治体は全国平均越え、ただし前回よりダウン
・県内では比較的早いうちから「協働環境」の整備に取り組ま
れている自治体(山口県・宇部市・周南市・下関市・山口市)に
おいては、概ね全国の自治体平均点を上回る状況となっていました。

・しかし、(これは全国の傾向と同様ですが)5年前に実施され
た第4回調査時に比べて、各自治体とも軒並み平均点がダウンし
ています。つまり、経年変化でみると、必ずしもこの数年間で
「協働環境がさらに整備された」「協働が進んだ」とは言えない
状況であることが見えてきました。

・また、今回のセミナー開催までに県内13の自治体に
「協働環境調査」のご協力をいただきましたが、上述した5つの
自治体を除く8つの自治体(下松市・山陽小野田市・ 長門市・
萩市・光市・平生町・防府市・柳井市)では、一部を除くと
おしなべて点数が全国平均を下回る傾向が強かったようです。

・ちなみに、上記報告書はやまぐち県民活動支援センターの
情報コーナーでも閲覧できます。
「ぜひ手元に置いておきたい!」という方は、報告書の詳細が
示されている下掲のリンク先ページをご参照ください。
  http://blog.canpan.info/kyoukantyou5/


○山口県の協働、今後の改善点×3
・県内の各自治体において、全国平均よりも点数が下回る傾向の
強かった項目(山口県版協働の主な弱点?)を3点挙げてみます。
また、弱点のあとには、「その弱みに対してどのように改善すればよいのか」に
ついても記します。

・弱点その1:「行政とNPOの共育」の機会が少ない!?
【現状】
たとえば、「協働の施策について、行政担当課とNPOとが
協議する場」であったり、「行政といっしょになってNPOの事業力を
育てる会」を行ったりする機会が、県内ではあまり持たれていないよう
です。
【改善】
協働の関連施策をつくり出すときだけでなく、事業実施後に
検証やブラッシュアップの場を設ける。その場にNPOが参加して、
いっしょになって協働を継続的に高めるしくみをつくっては?

・弱点その2:「指定管理の監査に市民が関わる」機会が少ない!?
【現状】
公共施設・事業に「民間の専門性・市民性」を反映させるため、
指定管理者制度の導入が進んでいますが、任意の施設・事業を監査する
際、いわゆる「監査委員」が携わる一方、市民やNPOが監査に参画
することが少ないようです。
(正確には、監査の仕様が各担当課によりまちまちで、施設管理・事業
実施に民間性が反映されているかどうかトータルに検証することが困難)
【改善】
自治体全体で協働を進めていくためには、監査(モニタリング)
の仕様を統一させて、全庁的に民間性を検証・担保させるしくみをつく
っては?

・弱点その3:「全庁的な協働の推進体制」が機能しづらい!?
【現状】
実は多くの自治体において「全庁的に協働を推進する体制」が
「設置済み」・・・なのですが、様々な理由からそのしくみが(当初の
見込みほど)機能していないところが多いようです。
【改善】
協働担当課「以外」の課において、協働推進と既存の業務が別
モノ(または、「協働はいまの仕事を増やすもの」)とイメージされる
ことが大半のようです。
今一度、協働が「既存業務の改善・効率化」につながる営みであること
の周知を促すとりくみをしては?

DSC03448.jpg


3.協働が進む「グッドプラクティス」

○これまでお示ししたとおり、山口県における協働にはまだまだ改善の
余地が残っているといえます。セミナーでは、その改善の導きの糸とも
言える、「協働のグッドプラクティス」が川北さんからいくつも紹介さ
れました。
以下、そのなかのいくつかをお伝えいたします。詳細は、各事例に付し
ているリンク先ページで是非ご確認ください!

○静岡県「ひとり1改革運動」 
     〜協働とは関係なさそうな課で、協働を活用〜

・全庁的に、職員一人ひとりが身近な業務を見直して改革・改善を行う
 運動。NPOとの協働でとりくまれたものも多い模様。
・(例)税務課で取り組まれた「ポルトガル語通訳を配置した納税相談
 で税収アップ」
・「協働は既存業務の効率化・改善につながる」ことを伝える際に使え
 そうな事例です。
  http://www.pref.shizuoka.jp/soumu/so-030a/4-2.html

○千葉県教育委員会「まちのスペシャリスト」
      〜NPOの得意技を知ってもらう〜

・地域のNPOを「まちのスペシャリスト」と捉え、NPOの基礎事情
 と「得意技・専門性」を学校の授業に活かした事例集を発行。
 NPOと学校の協働推進を図ったとりくみです。
・協働が思うように進まない要因として、
「専門性・ノウハウをもつNPO」がそもそも行政や地域に知られて
 いない、という事態がありえます。その点を改善する事例として使え
 そうです。 http://www.pref.chiba.lg.jp/kkbunka/npo/gakkou/documents/jireisyuu_all230331.pdf

○旭川市「協働に関する76の疑問」・八王子市「協働ハンドブック」
・庁内各課は市民からどのような協働(民間からの提案)が寄せられ、
 どのように対応すればよいのか不安だろう・・・ということで、
 提案を受け止める際の不安を解消するために行政職員間で作成された
 Q&A集です。
・協働をめぐって窓口で具体的なやりとりをする目線で作成された
 「質疑応答」集なので、体系立った「マニュアル」とは異なり適宜
 情報を足し引きできて、実用性に富んでいるそうです。
・まずは、このような「うちの庁内のQ&A」をつくることから始
 めて、各課から協働に参画するようなきっかけづくりに使えそうです。
http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/files/shiminkatsudo/shiminkatsudo/kyoudou/76gimon/76gimon.htm
http://www.city.hachioji.tokyo.jp/dbps_data/_material_/localhost/soshiki/kyodosuishinka/kyodo/kyodohandbook3.pdf

○浜松市「たねからみのり」
・各部署が随時市民からの協働提案を受け入れて審査・・・ではなく、
 市の各部署とNPOが一堂に会する「プレゼンテーションフォーラ
 ム」(お見合いの場)から実現化されたものだけが、市の協働事業
 となるしくみ。
・行政各課においては、業務多忙な中で偶発的な提案を事業化するの
 が大変なので、協働の発案機会を1つに集中させて、そこから協働
 を立ち上げていくというしくみです。
・協働のアイデアを事業化する流れやルールが決まっているので、
 NPO側だけでなく、行政側も計画的に協働を検討しやすくなるよ
 うです。
http://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/shiminkyodo/civil/kyoudou/26tanemino/tanemino.html



posted by ほしちゃん at 12:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | センターから報告