1枚の葉書が思い出させる「1年前の自分」 [2013年07月31日(Wed)]
毎年お手伝いをしている私立の女子中学校があります。その学校のプログラムの最後に、「冒険教育プログラム」の感想や、気づきを1年後の自分に向かって葉書に書くというセッションがあります。生徒たちにとっては、戸惑いもありますが、自分と向き合うよい機会です。
葉書は翌年7月に自宅に送られます。読み返すことで1年前での体験を思い出して欲しいというのが学校側のねらいですが、その効果がどのぐらいあるかは未知数でした。 今年は新たな取り組みとして、葉葉書にを読んで感想を書いて提出するという課題を与えたそうです。出された感想を読んで、学校の先生方は葉書の効果を確認することができたそうです。 わたくしも実際に拝見させていただきました。すると、概ね以下のような感想が書かれていました。。 @自分の成長を確認できている感想。 昨年の自分がこんなことを書いているのが恥ずかしい。 昨年葉書で書いた目標は、いま達成できている。 A活動を思い出して、新たな気持ちになっている感想。 昨年のプログラムの時の気持ちがよみがえってきている。もう一度がんばってみよう。 B昨年との比較の中で自分を捉え直す感想。 昨年の方ががんばっていたなー。 すべてが、私たちが思い描いたような、いい感想ばかりではありませんが、葉書を読むことで、「冒険教育プログラム」での、仲間と力を併せた達成感や、支え・支えられたことの喜び。そんなことがきっと思い出していたのだと推察されます。それは、彼女たちにとって、「かけがえのない体験」だったことでしょう。だから、1年たっても鮮明に思い返すことができる。 よい体験を提供することは、そのときだけでなく、ずっと参加者の心に残っていきます。 そんな体験を提供できるよう日々研鑽していきたいと改めて思いました。 一枚の葉書で、「1年前のがんばった自分」を思い出し、いまの自分を「去年の自分」が激励してくれる。素敵なシステムです。 鷲田ワッシー |