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とある障がい者施設のお話です。
東京の外れの町田市で、障がいを持つ方たちの様々な支援活動をしているNPO法人団体です。
「ひまつぶしdeすぷ〜ん」という名前の元喫茶店が、私たちの活動の場。
ここで、障がいを持つ方の一時預かり(レスパイト)をしたり、ヘルパーさんを派遣したりというお仕事をしています。
障がいを持つ人も持たない人も、誰でも地域の人がひまをつぶせるように・・・。
その名の通り、いろんな人が集まってくる、ひまつぶしです。

個性の強いスタッフと、より個性豊かなみんなとの日々。
ひまつぶしはいつも笑い声であふれています。
ちょっと変わった福祉施設「ひまつぶしdeすぷ〜ん」のお話。
くすくすってしていただけたらうれしいです♪
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ひまつぶ氏むらかみ
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「目撃者の証言によると・・・」[2006年02月28日(Tue)]
今日は火曜日、2月最後のスタッフ会議の日です。

会議が終わってからのまかないは、全スタッフ12人でなかよく・・・。

あれ?

・・・16人もいる。

そう、今日はとある作業所さんがお休みで、朝から2人の利用者さんが来ていました。

会議もあったので、バイトさんにも2人来てもらっていたため、合計で16人。






いや〜、にぎやかなランチタイムでした。

やれ、トマトが好きだー嫌いだー。

やれ、梅干食べられない人はバカだー、梅干食べると死んじゃうだの何だのって。

おバカな会話ばかりで、恥ずかしいくらい。

とてもじゃないけど他の人に聞かれたくない話の飛び交う中、お話し好きのFさんも笑っていました。





しかし。






このお昼の和やかムードが、Fさんのたったひと言で一変します。






それは・・・。






「僕がこの間来た日の夕方、I部さんは怒っていましたね」






「ええっ!怒ってないですよォ!」

一気に焦るI部くん。

「そうでしたっけ?じゃあ誰が怒っていたんでしょうね」

ここですかさず、外野が突っ込みを入れます。

「Fさん、I部くんが怒っていたっていうその話、もっと詳しく聞きたいなー」

「はい。この間の夕方、I部さんはアパートで何だか怒ってましたよね」

「だから怒ってないですってばー」

一同、大ウケ。






ここで、耳を真っ赤にしたI部くんが同僚に対して反撃に出ます。

そのやり取りはこんな感じ。






I部「怒っていたのはW辺くんだったんじゃないですか?」

Fさん「W辺さんでしたっけ?W辺さんだったかも知れませんね」

W辺「この間Fさんが来てた日は、自分、休みっすよ」

I部「じゃあ、怒ってたのはK野さんじゃないっすか?」

K野「アっタっシに振るなよ!」

Fさん「あ、怒ってたのはO原さんだったかも知れないですね」

Fさんってば、勢い付いちゃってるし。

O原「O原もその日はお休みでしたよ」

T村「Fさん、その怒っていた人は男性でしたか、女性でしたか?」

Fさん「そこまでは覚えていないんですよぉ」

T村「やっぱりI部くんだったんじゃないですか?」

Fさん「I部さんでしたっけ?じゃあ、I部さんが怒っていました」

一同、さらに大うけ。

I部「だからもう・・・」






とどまることを知らないFさん。

この後、みんなをドキッとさせるひと言を・・・。





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「地域で・・・」[2006年02月27日(Mon)]
「地域であたりまえに育つ営みを支援する会」



更に、特定非営利活動(NPO)法人という法人格が手前に付きますけど。

これが、私たちの所属の正式名称であり、会社の名前です。



「ひまつぶしdeすぷーん」は、拠点としている喫茶店の名前。

器は、「ひまつぶしdeすぷーん」

中身は、「地域であたりまえに育つ営みを支援する会」

どちらの名前にも、私たちの大切にしている思いや理念が盛り込まれています。



でも親しまれているのは、「ひまつぶし」です。

周りから呼ばれるときも、「ひまつぶし」さん。

自己紹介等をするときも、「ひまつぶし」の・・・。



午前中、ウチの名前が際立って見えた微笑ましい出来事がありました。

地元の小学生数名と先生が、ウチの店の前で・・・。



取材してる?



応対しているのは、スタッフのI部くんとアルバイトのYくん。

妙に姿勢が良くなっちゃってる二人。

聞かれている方が緊張しているようです。

小学生たちは、話を聞きながら、何やら画用紙に書き込んでいます。

地図でも作っているのかな?



「たんけんぼくのまち」って番組(NHK教育テレビ)を思い出しちゃいました。

自分が小学生のころ流行っていた社会科の番組で、同世代の人なら知らない人の方が少ないんじゃないかな。

チョーさんと呼ばれる主人公のお兄さんが、自分の町の知らないところへ行ってお話しを聞いたり、体験したり・・・。

番組の最後に、ぼくのまちの地図を描くような内容だったと思います。



地域でとこだわっているウチが、地元の小学生たちに注目される。



なんか、いいじゃない。






でもね。

この話には続きがあるんです。




                ひまつぶ氏むらかみ


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「雨だから・・・雨だけど・・・」[2006年02月26日(Sun)]
今日は朝からずーっと本降り。

「せっかくの日曜日なのに、これじゃあどこかへ行くって言ってもなぁ」

ここまでしっかり降られちゃうと、車に乗り込む時だって濡れちゃいます。

ひまつぶしに来るはずだった人からも、残念そうな声でキャンセルの知らせが・・・。

だから、利用者さんよりも、スタッフ・ボラさんの方が多い一日になりました。

それはそれで、ゆったりと利用者さんたちと向き合えて、いい一日になるんですけどね。



そう、こんな日は、雨だから・・・な人と、雨だけど・・・な人に分かれます。



雨だから、外に出るのが嫌な人。

雨だから、濡れちゃって怒ってる人。

雨だから、帰りたくなっちゃう人。



雨だけど、とても元気な人。

雨だけど、外に出てもへっちゃらな人。

雨だけど、ドライブに行こうと車に乗りたがる人。

など。






雨だけど、つぼみをふくらませている梅の木。

二日前の写真より花が増えている気が・・・。

分かりづらいか。



雨だから?

夕方来るはずだった利用者さんが突然のキャンセル。

おかげで。

その方にと用意していた、利用者さんに人気No.1のハンバーグのトマトソース煮込み。

いま、わたくしのお腹の中でございます。

ごちそうさまでした。



                 ひまつぶ氏むらかみ

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「かわいくなったでしょ?」[2006年02月25日(Sat)]
「トントントン」

事務所の窓をノックする音がします。



「どなたですか〜」

窓を開けると、散髪を終えたMさんがいました。



「髪切ったんだ?」

「はぁいぃ」

と、一周。

「うん、かわいい」



そう、今日は「ひまつぶしde散髪」の日。



散髪や理容の資格をお持ちの方に協力してもらって、ふだん、なかなか散髪屋さんや美容室に行けない方に、かっこよく、かわいくなってもらおうという目的で、始めた散髪。

かれこれ5年くらい続いています。

最近は、月の第四土曜日が散髪の日です。

ひまつぶしの会員さんであることと、電話による予約をお願いしています。



「Mちゃん、いい感じだよ」

「はぁい」

と、上機嫌。

そのままアパートにいるみんなに自慢しに行きました。



                     ひまつぶ氏むらかみ


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「ミス梅娘ではなくて・・・」[2006年02月24日(Fri)]
ミス笑い声・・・。



いや、大声チャンピオン?

いつも元気なHちゃんです。



今日は雨。

喫茶ひまつぶしの窓はしっかり閉められています。

そこから道路一本を隔てたところにあるアパートの事務所も、戸締りは完璧です。

事務所は雨音のみ、静まり返っています。

なのに・・・。

なのに飛び込んでくるHちゃんの笑い声。

もちろん、ひまつぶしからです。

おもしろいこと大好き。

特に人の失敗をこよなく愛し、そして笑い飛ばします。

みんなHちゃんの前でだけはヘマをしないよう、心がけています。



               ひまつぶ氏むらかみ




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「適当に・・・」[2006年02月22日(Wed)]
T橋N子さんは隣の部屋で、お母さんであるT橋M子さんと事務仕事をしています。

で、こっちの部屋では自分と自称19歳のN野さんが事務。

合計4人が主に事務仕事をしています。



で、今日、N子さんに渡したはずの資料が必要になった時のことです。



「N子さーん、○○の資料って、そっちに渡ってましたっけ?」

「いいえ、ないです」

「あれ(そうだっけ)?じゃあ自分のテーブルのどっかにあるのかな・・・」

探してみるけど、見当たらない。

ヤ、ヤバイじゃない・・・。



・・・しばらくして。

「すいません、ありました」



しかも笑いながら資料を渡してくるし。



「ひどい、さっき、ないって言ってたしぃ」



「はい、適当に答えてました」

だって。



また笑いながら。



「わざとだよ」

N野さんが言います。

「いえいえ、とんでもございません」



まだ笑っています。



ま、こういうことはよくあるんですけどね。

適当な返事をしてから、訂正みたいな。

例えば・・・会社のHP(リンクにあります)の2005年8月23日付けのスタッフのひとりごとなんかも、ほんの一例



N子さんの適当な返事には要注意です。

写真はK野くんのマッサージを受けているところ。



                   ひまつぶ氏むらかみ


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「選択肢」[2006年02月21日(Tue)]
ひまつぶしのばぁばことK保さんの、思わず聞き返したくなるようなひと言でした。



スタッフ会議の前に、軽くまかないの仕込みをしておくため、みんなに希望を尋ねることがあるんです。

今日の料理長はK保さんでした。

「何食べた〜い?」

「カレーでいい?」

「ご飯ものとラーメン、どっちがいい?」

いつもだとこんな感じで聞いてきます。



それが今日は・・・。






「今日のお昼、スパゲッティーがいい?(かなりマジメな顔して)」



「・・・・・・ん?」



「選択肢ひとつしか無いじゃないっすか」

と、突っ込むはI部くん。



「いや答えに詰まるというか、何か聞き方おかしいよね?」

「実は自分がスパゲッティー食べたいんじゃないのぉ?」






笑ってごまかすK保さん。

ひまつぶしの高い天井にみんなの笑い声が集まりました。



                   ひまつぶ氏むらかみ


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「いやぁ、どうしたもんか」[2006年02月19日(Sun)]
「選挙戦の行く末は・・・?」



なーんて考えていたかどうか分かりませんが、今日のお出かけ先、小山田緑地公園での様子です。

アルバイトのI原さんから、写真が何枚か送られてきました。



今日は寒かったから、みんなご機嫌ナナメなのでは?

と思ったら、送られてくる写真はどれものんびり楽しそうな感じが・・・。



いいなぁ、お出かけ。



絶景を前にベンチでのほほん、のほほん。

この公園は眺めがいいんです。





二人で何を語り合っていたんでしょうね。

右は新婚スタッフのO原さん(2006/1/1の日記参照)。

旦那さんの知らないところで・・・。

これ、スクープ?





予備で持っていった車椅子を自ら押す、サービス精神旺盛なAさん。

あ、車椅子に乗っているのは、ひょっとしてお昼ご飯のゴミ?

Aさん、ご苦労様です。



お出かけしなかったみんなも、アパートでのんびり。

そんな日曜日でした。



                  ひまつぶ氏むらかみ


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パパのいちごとママのいちご[2006年02月18日(Sat)]
泊まり明けで帰ると、上の子の「おかえりー!!!」の大きな声。

久々に会うと嬉しいものだ・・・。

毎日のことだと疲れるし、相手もさるもの「おかえり」を言わないことも・・・。



さて、素直に喜んでくれている息子に、得点稼ぎと言わんばかりに「おみやげだよー」と、ビニール袋を手渡す。

取り出した息子は「パパー!!!ありがとう!!!僕こんな大きないちご、@!%!!”!#”!!!すごーい。ありがとー。洗ってすぐ食べていい?」と、さらに大喜び。

こちらも嬉しいのだが、このいちご買ったのは私ではない。

なにか”うしろめたい”気もする。(実はN野さんと、S田さんがK野さん(北部市場の)家から購入した特選いちごのおすそ分けで、私がわざわざ買いに行ったものじゃなかったから)



すると、隣からささやく声が・・・「こんな凄いのー、私も今日買って来たのにー。全然違うじゃん。」

タイミング悪かったけれど、我が家にはいちごが3パック。暫くは上の子を操る”えさ”になりそうです。



      久々に登場のひまパパ

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「ひまつぶしいきます」[2006年02月18日(Sat)]
この話は、2004年の春にウチの会社のHPにUPしたものなのですが・・・。



冬のある雨の日、私は電動車椅子での出勤が無理なため、会社に電話をかけてスタッフに自宅まで迎えに来てもらいました。
そのときに自車で来てくれたスタッフKさんが、「もう消えちゃったかしらね。」と言いながらこんな話をしてくれました。
車内は、暖房で温められていました。


スタッフKさんは、Dさんを学校から学童に送るために、自車(軽自動車)を出しました。
学校に着くと、Dさんを後部座席に乗せ、Dさんの通う学童へ向かいます。
いつもと同じ、何一つ変わらない流れです。


その日は雪こそ降っていませんでしたが、本当に寒い日でした。


Dさんはその頃、学童に行くときによく渋っていました。
Kさんが、「Dちゃん、どこ行くのぉ?」と聞くと、「ひまつぶし。」と返ってきます。
「Dちゃんはこれからねぇ、学童に行くんだよぉ。」
「学童、行きません。ひまつぶし行きます。」
「Dちゃぁん、今日はひまつぶしには行かないよ。今度おいでねぇ。」
「えぇうぅ。」


そんな押し問答をしているうちに、学童に着いちゃいました。


なかなか学童に気持ちが向かないDさん。
到着してからもひともんちゃくあったようです。
Dさんの送迎を終え、ひまつぶしに戻ってきたときの事です。
車の荷物を整理しようと、後部座席に移りました。
すると・・・。



「ひまつぶしいきます」



たどたどしい文字で、くもりガラスに指で書いた字の跡があったのです。
Dさんが、学童へ送られる数分の間に書いていたのでしょう。
他にも、うっすらと「ひまつぶし」と書かれた跡があります。
そっちは今日書かれたものではなさそうでした。



「胸が痛くなったねぇ、ひまつぶしに連れて帰ってあげたいけどねぇ。」



スタッフKさんは、くわえタバコで前を見ながら言いました。
「あれから何日か経つけど、窓、拭いてないんだ。消せなくてね。まだあるかな?」
見ると、後部座席の右側の窓にうす〜く「ひまつぶし」の文字がありました。


子どもが指で描いた、たどたどしい「ひまつぶし」
もう消えそうなのに、何ともいえない味のある、丸みを帯びた「ひまつぶし」
今まで見た文字の中で、いちばん温かいと感じられる「ひまつぶし」


気づくと車は止まっていました。
いつにも増して「ひまつぶし」が近く感じました。
もう少し車に乗っていたい。
でもやっぱり僕も、車を降りました。



             ひまつぶ氏むらかみ


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