CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る
« CSR | Main | 【サイトマップ】»
プロフィール

長浜洋二さんの画像
Google

Web全体
このブログの中
最新記事
カテゴリアーカイブ
ビデオリサーチ執筆コラム
logo_vri.jpg
01271000_54c6e32f59479.jpg

『広報会議』(2015年3月号)

『「社会課題先進国」日本のNPO、なぜ広報が必要なのか?』を寄稿


sendenkaigi_20120301.jpg

『宣伝会議』(2012年3月1日号)

『マーケティング部門と密接に連携 これからのCSR活動の形を考える』の座談会に参加


sendenkaigi_20110515.jpg

『宣伝会議』(2011年5月15日号)

『米国NPOに学ぶ、WEBサイト活用ケーススタディ』を寄稿


http://blog.canpan.info/hijichomoku/index1_0.rdf
http://blog.canpan.info/hijichomoku/index2_0.xml
動画を活用したNPOの広報に必要な10の心得 [2015年04月08日(Wed)]


YouTubeが普及するにつれ、NPOセクターにおいても、動画を情報発信コンテンツの1つとして活用するケースが増えてきました。団体パンフレットやチラシ、団体WEBサイト上での静止画などと比べても、動きや音声を伴う動画は、圧倒的に臨場感や躍動感、生々しさを伝えるのに効果があります。

この記事では、NPOが動画を活用する際に注意すべき10のポイントについて解説しています。

(1)最適なスポークスパーソンを選出する
多くのNPOで団体代表などを動画の主役として起用する傾向があるが、魅力的なストーリーテラー/コミュニケーターかどうかは別の話。動画を効果的なものとするためには、スタッフを含め、適切な人を選出する必要がある。

(2)動画はカタログではない
動画は紙カタログの焼き直しではなく、全く別のメディアである。団体の活動を画像や音声を活用し、別の側面から伝えるものであり、単に事実や数字を羅列したものではない。視聴者の心を掴むことにフォーカスしなければならない。

(3)最良の人をキャスティングする
団体の取り組む社会課題に人を惹き付けるには、直接、影響力のある“人”の声を届けることが最上の方法である。つまり、キャスティングの成否が動画の成否を決定する。

(4)最良の事業を選択する
寄付者や理事会、ベテランスタッフなどのプレッシャーにより、規模の小さな、あまり活性化していない事業を取り上げることは、結果としてメッセージの届く範囲を限定することになる。

(5)ターゲットありきで制作する
大半のNPOが犯す過ちは、自分たちが作りたいものを作ってしまうこと、または、理事が喜ぶものを作ってしまうことである。主役はあくまでも、団体が取り組む社会課題に興味を持ってもらいたい人たちである。

(6)視聴される場所や状況を意識する
テレビ向け、YouTube向け、イベント/式典向けなど、動画が視聴される場所や状況を意識する。例えば、式典向けの場合、大半の視聴者は受賞者が目当てで、団体のことは知らないため、感性に訴えながらストーリーを効果的に伝える必要がある。

(7)尺を長くし過ぎない
尺が長過ぎるストーリーは良いストーリーとは言えない。簡潔であるほど心に響く。一般的に、WEBサイト向けには1〜2分、イベント/式典向けには4〜5分が望ましい。

(8)様々な場所/機会で使い回す
動画の制作にはコストがかかるため、何度も使い回したり、編集前の素材を他のビデオやプロジェクトにも活用するなどし、投資対効果を最大化する。

(9)自らの意志で制作する
政治的な理由で止むを得ず制作するのではなく、団体にとって時間や費用を投下する最適な状況を見極めて制作をする。

(10)明確なゴールを持つ
動画制作の前に、「誰が視聴するのか?」「どのようなメッセージを伝えたいのか?」「団体の全体戦略プランにどう合致するのか?」などの問いかけに答える必要がある。

動画の活用は営利セクターでも急速に拡大しています。ある調査によると、日本国内での動画広告の市場規模は、2013年の132億円から2017年の640億円へと、4年で5倍の規模に拡大すると予測されています。

回線速度の高速化や、スマートホン/タブレットの大画面化や高画質化により、動画視聴は急速に日々の生活に一部になってきました。もはや資金的に余裕のある一部の大手NPOだけが活用する広報ツールではないのです。目に見えにくいサービスを提供することが大半で、かつ当事者意識を持ちづらい活動を行うNPOにとっては、言葉とビジュアルで感性に訴えかけながら、受益者と支援者の獲得と関係性の維持を行うことができます。企業以上に動画の活用が効果的だと言っても過言ではありません。動画によるコミュニケーションを団体の広報戦略の中枢に位置付けていく時代が目の前まで来ています。

【2015/03/25 NPQ記事参照】




長浜洋二 著





にほんブログ村 その他生活ブログ NPO・NGOへ にほんブログ村 その他生活ブログ ボランティアへ

ソーシャル・マーケティングの記事一覧へ≫≫≫

NPOファンドレイジングボランティア寄付社会的起業CSRソーシャル・マーケティングマネジメントパートナーシップ教育メディアまちづくり公共政策
NPOを支援する男性の特徴と性差によるアプローチ方法の使い分け [2015年04月01日(Wed)]



NPOや企業の社会貢献活動を支援するコンサルティング会社のGood Scoutが実施した調査、『The Forgotten Man』によると、男性は、子ども/青少年を支援する活動に対して寄付やボランティアなどの支援を行う傾向が強いようです。

この調査は、18歳から79歳までの男性約1,500人を対象に、男性の慈善活動に対する関心や行動、モチベーションなどを明らかにすること目的としています。

男性が支援したい社会問題のトップ3については、約半数(52%)が、子ども/青少年分野の活動に対して支援を行っている(または行う予定である)と回答しています。セグメント別の詳細は、以下のとおりです。

■Millennials(18歳〜34歳)
 1位:子ども/青少年、2位:アドボカシー、3位:社会福祉
■Generation X(35歳〜54歳)
 1位:子ども/青少年、2位:人道支援/災害復旧支援、3位:芸術/教育
■Boomers(55歳〜79歳)
 1位:子ども/青少年、2位:協会、3位:保健と人道支援/災害復旧支援(同順)

男性の73%は、過去にNPOなどに寄付をしたと回答しています。そのうちの44%の寄付額は月間25ドル(年間300ドル)以下で、月間100ドル(年間1,200ドル)以上の寄付をしたのは、わずか9%に止どまります。また、71%が過去にボランティアを行っていますが、約半数(49%)が月間5時間以下(年間60時間)で、月間10時間(年間132時間)以上ボランティアを行ったのは8%に過ぎません。

支援の方法については、半数以上の53%が、衣類などの物品寄贈やボランティアなど、寄付以外の方法による支援を好んでいます。また57%は、友人や家族からの口コミを通じてNPOなどから支援を求められることを望んでおり、広告、ダイレクトメール、Eメールなどの手段、中でも電話は敬遠される傾向にあるようです。

支援の動機としては、個人的にその社会問題と関わりがあること(36%)、そして、支援が必要であるということを明確に認識していること(33%)が大きな理由となっています。このことから、男性に対しては、支援の必要性と支援による成果をきちんと伝えなければ支援が得られないということが言えるでしょう。別の言い方をすると、男性にとっては、自分の支援により社会問題が解決されたという感覚を得られることが大事だということです。

社会問題の情報発信/共有についても、男性独自の結果が出ています。一般的に女性は自分の関心のある社会問題についてソーシャルメディアをで積極的に情報を発信する傾向があります。実際にこの調査では、71%の男性は、過去に自分が慈善活動に関わったことをソーシャルメディアで共有したことがないと回答しています。こうした結果を踏まえ、この調査では、男性に対してはソーシャルメディアを活用するよりも、携帯端末のテキストメッセージの活用やネットワーキング・イベントなどの方が効果が見込めると述べられています。

男性と女性との性差は、年齢や居住地域などと同様、NPOセクターに限らず、企業セクターでもまず最初に意識するべき属性項目ですね。一般的に男性は、言語や計算、論理を司る「左脳」に訴えたコミュニケーションが効果的だと言われています。この調査結果でも触れられていますが、“buy one, give one”や“donate $1 and give 10 meals to the hungry”など、具体的な表現が好まれるといって良いでしょう。このあたりは、女性も同様の結果となることもあるでしょうし、活動分野や地域によっても違うでしょうから、ABテストを繰り返しながら、自団体にとっての定石や必勝パターンを編み出していきたいものです。



長浜洋二 著





にほんブログ村 その他生活ブログ NPO・NGOへ にほんブログ村 その他生活ブログ ボランティアへ

ソーシャル・マーケティングの記事一覧へ≫≫≫

NPOファンドレイジングボランティア寄付社会的起業CSRソーシャル・マーケティングマネジメントパートナーシップ教育メディアまちづくり公共政策
NPOのWEBサイトに不可欠な25の基本機能と要素 [2015年03月31日(Tue)]


今や、WEBサイトを持たないNPOは無いと言っても良いくらい、WEBはNPOにとって不可欠なコミュンケーションツールとなっています。まさに、名刺代わりですね。昨今では、WEBサイトを構築するための無料ツールも出回り、それほど高い技術や専門性がなくても簡単にWEBサイトを製作することができるようになりました。

コミュニケーションツールとしてのWEBサイトの特徴としては、まず、自団体で管理運営するオウンドメディアであることが挙げられます。つまり、自分たちの都合の良いタイミングで、好きな情報を、好きなだけ発信(公開)することができるということです。また、FacebookやTwitterのようなフロー型の情報発信ツールと違い、情報を蓄積することができるストック型のため、潜在的な訪問者からは「ここに来れば何でもある」という役割も期待されています。

同じストック型のブログとの違いは、ブログが日記のように気軽に、かつ迅速に、イベントの様子やスタッフのつぶやきのようなライトな情報を発信するのに使用される一方、WEBサイトでは団体の基本情報や活動内容、イベント、人材募集、各種キャンペーン情報など多岐にわたる公式な情報が発信されることに加え、寄付や会員の獲得、資料請求やメルマガ登録、問合せなどの様々なアクションを誘導することができる点でしょう。

前置きが長くなりましたが、この記事では、NPOが運営するWEBサイトに不可欠な25の基本機能/要素について紹介しています。

(1)ナビゲーションと情報のアーキテクチャー
ページ読み込み時間の速さ、直感的な分かり易さ、コンバージョンのし易さなど、米保健社会福祉省が運営する“Usability.gov”を参照しながら、ユーザビリティーに配慮したサイトを構築する。

(2)SEOに配慮したCMS(コンテンツマネジメントシステム)
昨今では、アプリやプラグインなどが充実した“WordPress”が主流になりつつあるが、SEO対策のプラグイン“yoast”を利用することでSEO対策が可能となる。

(3)モバイルフレンドリーなアダプティブ・デザイン
モバイル端末の普及が急速に進むなか、モバイルフレンドリーなWEBサイトの構築は不可欠。Google Webmaster Toolsを活用してモバイル端末でのWEBサイトのパフォーマンスを評価する。

(4)コンテンツ作成計画の文書化
テキストコンテンツ、映像コンテンツ、インフォグラフィックス、ポッドキャストとウェビナーなど、コンテンツ作成計画を策定する。

(5)コンテンツ・プロモーション計画
コンテンツは閲覧されないと価値がないため、GoogleやBingなどの検索広告やソーシャル・プロモーションなど、安価に実践できる、費用対効果の高いプロモーションを実施する。

(6)人間味の演出
活動分野が何であれ、コンテンツの中に人の顔が掲載された画像などを盛り込む。

(7)スタッフ/理事のプロフィールと顔写真
信頼性を高めるためにも、活動を支えるスタッフや理事の紹介をする。

(8)エピソードや受益者の声
活動の対象者は誰なのか、どのように受益者の生活を変えてきたのかなど、寄付者の寄付意欲を掻き立てるための強力なツールとして、具体的な受益者からの声を掲載する。

(9)団体の意図する行動への誘導
団体の意図する行動へ誘導(Call to Action)するためのリンクを分かりやすく設置する。
【例】テーマに沿ったブログ記事の中にそっと埋め込む、など。

(10)メールマガジンの購読
単に、“subscribe to our newsletter”と記載して登録へ誘導するだけでなく、“join our community” や“join the movement”などの魅力的な表現にする。

(11)問合せページや各ページのフッターへの住所記載
オフィスの実在住所を記載することで信頼性を高める。

(12)問合せページへの電話番号記載
ステークホルダーに対して連絡手段を提供する。Eメールが便利ではあるが、直接電話することを好む人もいることに配慮する。

(13)雇用主番号とNPOの法人格の明示
米国に拠点を置くNPOは、雇用主番号(EIN:Employer Identification Number)を記載するとともに、団体紹介ページと寄付ページにはどのNPO法人格を有しているかを記載する。

(14)全ページへのソーシャルメディア・リンク
ソーシャルメディアで情報が共有/拡散されるように、全てのページのフッターかヘッダーにソーシャルメディアへのリンクを設置する。

(15)LinedIn
特定の狙いがあるのであれば、ソーシャルメディア・リンクの中に“LinkedIn”を加える。

(16)信頼性の担保
もしアピールできるようなものがあるなら、第3者機関による評価サイトへのリンクを設置する。

(17)ADA準拠のナビゲーション
障害者が使い易いように「米国障害者法(Americans With Disabilities Act)」に準拠する。

(18)画像のaltタグ設定
SEO対策としても、ADA準拠としても有効である。

(19)Google/BingのWEBマスターツール登録
GoogleとBingのWebmaster Toolsへ登録することにより、WEBサイトのパフォーマンスが即座に評価できる。

(20)XMLサイトマップ
WEBサイトが膨大で複雑な場合、XMLサイトマップを作成し、検索エンジンのロボットに引っかかりやすくする。

(21)301リダイレクトの設定
301リダイレクトを設定することにより、SEO対策にも効果がある。

(22)ソーシャルメディアの対応
WEBサイトのみならず、全てのソーシャルメディア・ページやプロファイル・ページで適切なメッセージ配信、情報コンテンツ、団体の意図する行動への誘導が行われているか確認する。

(23)プライバシーポリシー
団体のことを知らない人にとっては、とりわけプライバシーポリシーの掲示とその遵守が重要である。

(24)HTMLタグの記述
WEBページのコンテンツと同様、SEO対策にとって重要な“title”と“description”タグに注意を払う。

(25)リターゲティング広告用タグ
広告予算がある場合、リターゲティング広告を活用するべきであるが、寄付の完了(thank you)ページにリターゲティング広告用のウェブビーコン(ピクセルタグ)を埋め込み、新たな寄付を訴求する。

この記事で紹介した内容は、まさに基本中の基本。さらに効果的なWEBサイトにするにはある程度の投資も必要になるでしょう。

冒頭でも述べたとおり、WEBサイトは単なるWEBカタログではなく、ステークホルダーとの間のインタラクションを醸成し、団体の意図する行動へと駆り立てる優れたコミュニケーションツールです。だからこそ、提供している製品やサービスの受益者や支援者など、団体のステークホルダーを見極め、その人たちにとっての使い易さや価値を提供できるものでなければなりません。

経営リソースの乏しいNPOにとって、オウンドメディアとしてコントロールし易く、時間も地域も簡単に飛び越えることができるWEBサイト。どこまで使いこなせるかが、今後のNPOの活動の中枢になってくるのではないでしょうか。

【2015/03 FundRaising Success記事参照】




長浜洋二 著





にほんブログ村 その他生活ブログ NPO・NGOへ にほんブログ村 その他生活ブログ ボランティアへ

ソーシャル・マーケティングの記事一覧へ≫≫≫

NPOファンドレイジングボランティア寄付社会的起業CSRソーシャル・マーケティングマネジメントパートナーシップ教育メディアまちづくり公共政策
B2B企業によるコーズマーケティングと地域エコシステムの構築 [2015年03月30日(Mon)]


米マサチューセッツ州で、地元NPOに対する新しい寄付プログラムが開始されました。このプログラムは、ニューイングランド地方で社会起業の普及促進を行うNPO、Technology Underwriting Greater Good(TUGG)が運営する、“優先サプライヤーネットワーク”と呼ばれるもので、地元のIT企業が定期的に購入する製品やサービスのうち、特定のパーセントが、TUGGを経て、地元のNPOに寄付されるという仕組みです。製品やサービスには、事務備品、ケータリング、運送、企業ロゴの入った販売促進用のTシャツ、ピザ配達など多岐にわたります。

地元のIT企業が“優先サプライヤーネットワーク”に参加している企業に注文する際に、発注金額の3%〜10%がTUGGに寄付されます。つまり、ネットワークに参加しているサプライヤーは、売上の一部を犠牲にして、それを地元NPOに寄付するということです。サプライヤーにとってのインセンティブは、地元に対する社会貢献と、IT企業による発注が増える可能性です。

IT企業の大半は、製品やサービスの購入をインターネット経由で行うため、同プログラムは、ネットでの購入に慣れた“Millennials”(2000年代に成人を迎えた人々)が目にするところとなります。このことから、社会貢献に興味のあるこれらMillenialsによる発注が拡大していくことも期待できます。

これまでのところ、“優先サプライヤーネットワーク”には、運送会社のMercury Business Servicesと販促品を製作するAwards Coの2社が参画。前者は、全ての新規アカウントに対して3%を、後者は、1発注につき5%を寄付します。今後、さらに15〜20社ほどサプライヤーを拡大する予定です。一方、寄付の恩恵を受けるNPOは27団体となっています(3月末現在)。

この事例は、いわゆるコーズマーケティング、もしくは寄付つき商品についてですが、BtoC企業ではなく、BtoB企業によるものである点が特徴です。昨今、個人消費者向けの寄付つき商品はかなり浸透してきましたが、法人向けのものはあまりお目にかかりません。一般的に、BtoB企業はこうした寄付つき商品と縁遠いと思われがちですが、このように、B(IT企業)→B(サプライヤー)→B(NPO)→C(消費者)という流れを作ることができるのです。

また、大手企業によるコーズマーケティングではなく、地方で活躍する地元企業が連携しネットワークを作り、社会的インパクトの創出と地域活性化を行うという点でも非常に興味深いと思います。まさに、地方におけるエコシステムの確立ですね。日本でも拡がりそうな仕組みですね。

【2015/03/16 The Boston Globe記事参照】



長浜洋二 著





にほんブログ村 その他生活ブログ NPO・NGOへ にほんブログ村 その他生活ブログ ボランティアへ

ソーシャル・マーケティングの記事一覧へ≫≫≫

NPOファンドレイジングボランティア寄付社会的起業CSRソーシャル・マーケティングマネジメントパートナーシップ教育メディアまちづくり公共政策
Twitter上での商品購入や寄付のテスト・マーケティング [2014年09月16日(Tue)]


米Twitterが、プラットフォーム上に“Buy”ボタンを設置し、商品購入や寄付が行えるようにテスト・マーケティング実施することを発表しました。これにより、ツイート記事から直接金銭的な取引が可能となります。

ユーザーは、“Buy”ボタンをタップした後、商品の詳細情報画面に遷移し、配送や支払い情報の入力を行います。初回の取引が終了したら入力情報は暗号化され、安全な状態で保存されるため、2回目以降の取引で個人情報を再入力する必要はありません。また、クレジットカード情報も許諾なしに売主に提供されることはありません。

BuyNow_FINAL_IMAGE.jpg


このテスト・マーケティングには、合計28のアーチスト、企業、NPOが参画します。このうち、9/11 Day of Service、Nature Conservancy、Global Citizen、Glide Glaad、DonorsChoose.org、Product Redの7団体がNPOのテスト・パートナーとして参画しますが、これら7団体は、Twitterの活用歴が長く、フォロワー基盤も強力であることからパートナーとして選出されたようです。

この記事によると、Twitterは、最近CSRへの取り組みを強化しており、今回の取り組みは、貨車全体の社会貢献戦略の1つの動きとして位置づけられています

テスト期間中、Twitterユーザーの一部に限定されますが、これらテスト・パートナーの商品や寄付への誘導を自分のフィード上で目にすることになります。例えば、教育に特化したクラウドファンディング・プラットフォームのDonorsChoose.comでは、チャリティ商品として「Back to School Tシャツ」を販売する予定とのことです。

Facebookを含め、ソーシャルメディアは情報の共有や拡散には強みがありますが、商品の購入や会員獲得などの直接的なコンバージョンについては、企業やNPOなどの運営者が期待しているほどの成果には繋がっていません。ソーシャルメディアが情報共有や拡散のためのプラットフォームから、カバーする範囲が広がり、生活全般の基点としてのプラットフォームに変革しつつある今、このテストの結果には注目しておきたいところです。

日本での展開は、早くても半年後というところでしょうかね。

【2014/09/10 THE CHRONICLE OF PHILANTHROPY記事参照】




長浜洋二 著





にほんブログ村 その他生活ブログ NPO・NGOへ にほんブログ村 その他生活ブログ ボランティアへ

ソーシャル・マーケティングの記事一覧へ≫≫≫

NPOファンドレイジングボランティア寄付社会的起業CSRソーシャル・マーケティングマネジメントパートナーシップ教育メディアまちづくり公共政策
ショートメッセージを活用したカウンセリングによる若者の支援サービス [2014年09月05日(Fri)]


Crisis Text Lineは、いじめ、自傷行為、薬物乱用、自殺思考、家庭や人間関係のトラブルなど、13歳〜25歳の困難な状況にある若者に対して、24時間年中無休・無料で相談・カウンセリングのサービスを提供しています。

そのコミュニケーションに使用されているのは、これら若者が普段から慣れ親しんだモバイル端末の「ショートメッセージ」(テキストメッセージ)です。同団体では、特に10代の若者が日々の生活の中でショートメッセージを多用していることに着目し、その投稿を受け付けるWEB上のプラットフォームを提供しています。ある調査結果によると、米国の10代の若者は月平均で3,339件のショートメッセージを発信しているそうです。

投稿されたメッセージに対しては、専門的なトレーニングを受けたスタッフが返信(カウンセリング)を行っていますが、毎月7,000件以上のメッセージをやり取りしているそうです。

興味深いのは、Crisis Text Lineでは、蓄積したデータを共有することが若者の支援に繋がるという考えのもと、研究者や政策担当者、他のNPO、保護者、教育者などが、団体が保有している約60,000件ものカウンセリング・データにアクセスできるようにしていることです。

例えば、自傷行為を行う若者からのメッセージは21時〜22時に最も多い、性的指向に関する相談は日曜や月曜に多い、アラスカ州、ケンタッキー州、モンタナ州では自殺思考に対する助けを求める一人当たりの件数が最も多いといったデータを取得することができます。これらのデータは当然ながら個人が特定できないようになっています。

データにアクセスするためには、収集する個人情報の利用手段や情報管理について厳格なガイドラインに従う必要があります。

この事例は、2つの点でお手本になるものだと思います。1つ目は、サービスの受益者である若者とのコミュニケーション・ツールとして、従来から活用されている電話に加え、現在、若者の間で当たり前のように使用されているショートメッセージに着目した点です。まさに受益者の視点でサービスが設計されていますね。

そしてもう1点が、社会課題の解決に向けて、様々なステークホルダーとの協働を積極的に進めている点です。複雑かつ広範に渡る社会課題は、当たり前ですが、1団体だけでは解決は不可能です。蓄積したデータを協働パートナーと共有することで、若者を取り巻く社会課題の解決に向けた施策の効果を高め、解決のスピードを上げていくことができます。

日本のNPOセクターでもこうした取り組みが生まれてくると良いですね。

【2014/08/18 THE CHRONICLE OF PHILANTHROPY記事参照】





長浜洋二 著





にほんブログ村 その他生活ブログ NPO・NGOへ にほんブログ村 その他生活ブログ ボランティアへ

ソーシャル・マーケティングの記事一覧へ≫≫≫

NPOファンドレイジングボランティア寄付社会的起業CSRソーシャル・マーケティングマネジメントパートナーシップ教育メディアまちづくり公共政策
メールマガジンのクリック率改善と動画を活用したコミュニケーション戦略 [2014年04月28日(Mon)]


インターネットの登場とともに、我々のコミュニケーション・スタイルを大きく変えたEメール。NPOセクターにおいても、団体内外に対する事務的なやり取り支援者や外部パートナーとのコミュニケーションにおいて、今やなくてはならないツールになっています。

とりわけ支援者に対しては、メールマガジンやメールニュースというかたちで、定期的に団体の活動報告、求人、イベント、キャンペーンなどの情報を配信するケースが定常化してきたように思います。一方で、米国では1人が月間で受け取る商用メールの平均の数は416件というデータもあり、その中に埋もれることなく、受信者に読んでもらう工夫が必要となっています。

その1つの方法として、動画を活用するというものがあります。静的な画像やテキスト文字だけではなく、動画をEメールで訴求することで、団体の活動についてリッチな情報を届けることができます。例えば、ニューヨークを拠点に同州内の貧困撲滅に取り組むロビンフッド(Robin Hood)では、団体の活動のインパクトを伝えるためにサービスの受益者による動画メッセージを団体HPで提供しています。

あるテストでは、動画へのリンクを含んだEメールのCTR(Click Through Rate)は、動画へのリンクが無いメールと比べて300倍になったそうです。また、他のデータでも、Eメールで動画を訴求することにより、WEBサイトでの滞在時間が2倍になったというデータもあります。ソーシャルメディアにおける影響についても、動画へのリンクを含むEメールを配信した場合は、リンクのないEメールの時より、Twitterで約4倍の拡散に繋がっています。このことは、動画が、Eメールの受け手だけに留まらず、その先にいる人たちにも閲覧される可能性があるということを意味しています。

動画の作成にあたっては、短めの簡潔なものの方が閲覧率が高いというデータがあります。具体的には、2分以内の尺のものが推奨されています。また、動画を見せてお終いというのではなく、動画の流れを受けたかたちで、寄付や会員獲得など、団体の意図する行動へ誘導(Call to Action)しなければなりません。例えば、Eメール本文へそのような誘導を記載する、もしくは動画の中に埋め込むといった仕掛けが必要となります。

また、動画のコンテンツを検討する際には、潜在的な寄付者に対しては団体の活動について、一度寄付を行った人に対しては寄付が事業や活動の受益者にどのように役立っているかや、シンプルにお礼のメッセージを伝えるツールとして位置づける必要があります。

この記事は、Eメールで動画を訴求するという切り口で書かれていますが、要は動画というコミュニケーション・ツールのインパクトを認識し積極的に活用しましょうということですね。常日頃から、NPOのマーケティングにおけるコミュニケーション・ツールとして、『イベント』と『インターネット』の重要性をお伝えしていますが、動画は、まさにこれらを繋ぐものといえます。

無形のサービスを扱うことの多いNPOでは、対面での熱い想いとともに、活動の様子を具体的かつ生々しく伝える手段としてイベントに勝るものはありませんが、動画は、対面ではないにせよ、静的な画像や文章よりもリアリティや共感性を持ったツールと位置づけることができます。無形のサービスの特徴の1つに『消滅性』(サービスは提供された時点で消滅するため、再現したり、作り置きをすることができない)がありますが、動画というかたちで保存、加工、再利用をすることができるわけです。そして、高い拡散性を持つ動画は、ソーシャルメディアなどを経由してより多くの人の目に触れ、団体の告知強化や支援者獲得に繋がっていくのです。

最近、この記事にあるように、「NPOにとって動画を活用したコミュニケーションは非常に有効である」という仮説を持っていたのですが、図らずも、海外の事例でその仮説が裏付けされた結果となりました。日本のNPOでも是非実践して頂き、その結果を共有してもらいたいですね!

【2014/04/16 StayClassy記事参照】



にほんブログ村 その他生活ブログ NPO・NGOへ にほんブログ村 その他生活ブログ ボランティアへ

ソーシャル・マーケティングの記事一覧へ≫≫≫

NPOファンドレイジングボランティア寄付社会的起業CSRソーシャル・マーケティングマネジメントパートナーシップ教育メディアまちづくり公共政策
NPOのコミュニケーション戦略とブログに盛り込むべき6つの要素 [2014年02月13日(Thu)]


一般的にメディアは、(1)Paid Media(買うメディア)、(2)Owned Media(所有するメディア)、(3)Earned Media(信頼や評判を得るメディア)というトリプルメディアに分類することができます。

Paid Mediaは、マス媒体をはじめ、有料の広告メディアを使って広く認知を獲得し、Owned MediaやEarned Mediaに見込み客を誘導する役割を果たしますが、NPOでは資金力の問題で大手NPO以外は活用することができません。Owned Mediaは、深いコミュニケーションにより見込み客を顧客に転換したりロイヤルティーを強化するという特徴を持っており、HPをはじめ、ブログ、メールマガジン、スタッフや会員組織など、団体が所有しているメディア全てを指します。Earned Mediaは、Paid MediaやOwned Mediaが有効に機能したときに世評が発生するというもので、ブログ、SNS、掲示板、YouTubeなど、主体的に運営するというよりも受け身のメディアと位置づけられます。

前置きが長くなりましたが、このようにあらためてメディアを分類してみると、NPOが積極的に活用できるメディアは自ずとOwned Mediaに絞られます。つまり、いかに自団体で抱えるメディアを磨き上げられるかがコミュニケーション戦略において重要だということです。

団体の顔ともいえるHPは、基本的には、団体概要やイベント、キャンペーン、求人などの公式な情報を一方向で伝えるメディアであり、提供する情報バリエーションや更新頻度も定型化されがちです。このため、HP内の個々のコンテンツは別として、全体としてみた場合には訪問者の再訪を促し、関係性を深化させることが得意なメディアではないでしょう。

一方でブログは、更新性も高く、その“緩さ”ゆえに、イベントレポートなど、スタッフの顔を見せやすく、言葉づかいもやや砕けたものが当たり前だと認識されているため、NPOの得意なパーソナル感を醸成しやすいのが特徴です。さらにトラックバックやコメント機能なども備えているため、訪問者とのインタラクション性にも優れているといえます。

その他の付随効果として、テキスト(文字)が主体であるためSEO対策にもなったり、ソーシャルメディアほどではないにせよ、更新頻度も高く詳細な記述が多いため、理事やスタッフ、ボランティア等を含む、団体関係者間での情報共有の場としても活用されています。

こうした特徴を持つブログですが、この記事では、洗練されたブログに盛り込まれている要素として、以下の6つのポイントが紹介されています。

(1)双方向のコミュニケーションを提供する

一方的に情報を提供するのではなく、読み手や支援者とのコミュニケーションの場として位置づける。投稿する記事のなかで閲覧者のリアクションを誘因する投げかけをすることにより対話が形成される。またブログは、特定のイシューについて議論したり、サクセスストーリーを共有したり、コンテンツに対するフィードバックを獲得したり、様々なステークホルダー同志がコミュニケーションする場としても有用である。

(2)個人的な話を語り、共有する

投稿記事と読み手を感情的に結び付けるもっとも強力な手段は、ビデオ(映像)を活用することである。もしビデオを制作することができないなら、写真を活用した、感情に訴えるような記事でも良い。

(3)寄付者のアクションを数字に関連づける

団体のミッションに対して寄付がどのような影響を及ぼすのかを数字で説明する。例えば、マラリアに取り組む団体が、10ドルあれば、開発途上国で生活する子どもたちのために蚊帳を購入することができ、それがどういうった効果をもたらすかを伝えるということである。寄付の影響度を明確に伝えるほど、支援は得やすくなる。

(4)ボランティアに対してお礼をする

イベント補助であれ、ファンドレイジングであれ、ボランティアとして関わってくれる人たちに対するお礼をブログで伝える。ボランティアの支援に脚光を当てることで、お礼を伝えられるだけでなく、新たにボランティアの獲得に繋がったり、ソーシャルメディア等で口コミが広がり、ブログへの集客や団体が取り組む社会課題の認知拡大に繋がるなどのメリットをもたらす。

(5)鮮度を維持し、再訪を促すコンテンツを提供する

団体へ頻繁にある問い合わせに対する回答をFAQというかたちで提供する代わりに(もしくは追加で)、ブログの投稿記事として活用し、質問に回答する。また、団体が属する業界の専門用語を説明したり、他の情報ソース、専門家やブロガーのリストを提供するなど、情報の鮮度が長期間にわたって維持できるようなコンテンツを提供することにより、価値ある情報源としてブログへの再訪が期待できる。

(6)ブログ投稿者/ゲストブロガーを募集する

フリーランスやインターンなど、団体のブログ投稿を手伝ってくれるブロガーの募集情報を掲載する。加えて、ゲストブロガーを採用することで、関係者による別の視点でのコンテンツを提供できるとともに、なぜ当該団体を関係を持っているのか、支援しているのかということを客観的に伝えることができる。また、ゲストブロガーは、自分のネットワークでその内容を共有することが多いため、団体の広報拡大にも繋がる。

こうしてみると、たかがブログと思いがちかもしれませんが、非常に重要な戦略的要素を盛り込む余地があるコミュニケーションメディアだと位置づけることができます。

NPOの運営においては、支援者との繋がりを維持拡大することが何よりも大事ですが、残念ながら、NPOが運営する大半のHPでは、再訪したくなるようなコンテンツがないのが問題ですね。対応策として、ブログ1つとっても、個々のスタッフ1人1人がメディアだという認識を持ち、団体のミッションや基本方針とズレない範囲でバリエーションに富んだメッセージを発信するべきでしょう。このことは、TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアの運用においても同様ですね。

個人的には、ソーシャルメディアと同様、ブログは個人の顔が見えやすいコミュニケーションツールであり、その“緩さ”が醍醐味でもあるため、企業による活用よりも、NPOによる活用のほうが有用度は高いと思っています。NPOセクター全体の“緩さ”にもぴったり嵌ったメディアだということですね。失礼!

【2013/08/29 HubSpot記事参照】



にほんブログ村 その他生活ブログ NPO・NGOへ にほんブログ村 その他生活ブログ ボランティアへ

ソーシャル・マーケティングの記事一覧へ≫≫≫

NPOファンドレイジングボランティア寄付社会的起業CSRソーシャル・マーケティングマネジメントパートナーシップ教育メディアまちづくり公共政策
寄付を獲得するためのノベルティ(特典)に必要な実用性と関係性の深化 [2013年09月26日(Thu)]
ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)

ぴかぴか(新しい)ぴかぴか(新しい)ぴかぴか(新しい)NPOマーケティング・セミナーぴかぴか(新しい)ぴかぴか(新しい)ぴかぴか(新しい)
経営課題を解決する【6つ】の事例と手法を一挙大公開!

<<< 2013年11月9日(土) 14時〜18時(13時30分開場)>>>

次項有参加申し込みはこちら

ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)




米国のNPOセクターで2013年、寄付を獲得するために活用されたノベルティ(特典)の人気トップ10(※)を紹介します。
 ※原文は、WHO'S MAILING WHAT!からのデータを引用

寄付を誘発するための短期的なインセンティブとして活用されるノベルティ(特典)ですが、そのノベルティ目的で寄付をする人の寄付継続率は低く、寄付者のライフタイムバリューも小さなものであるのが一般的です。一方で、効果の高いノベルティが存在するのも事実。ファンドレイザーとしては、いかに効果の悪いものではなく、効果の高いノベルティを見つけ出せるかが腕の見せ所と言えるでしょう。

≪2013年の人気ノベルティ(特典)トップ10≫
 1.Book
 2.Tote bag
 3.Water bottle
 4.Certificate
 5.Travel bag
 6.Blanket
 7.Umbrella
 8.Windbreaker
 9.Calendar
 10.Greeting cards

2011年には、ファンドレイジング目的で送付されたダイレクトメール(DM)のうち17.5%がノベルティ(特典)を活用していました。2012年には16.4%に減少したものの、2013年には22.2%と大きく上昇しており、こと2013年第1四半期においては35%も伸長したことになります。

この理由としては、ファンドレイザーが潜在的な寄付者に対して、本当に欲しいと思うようなノベルティを提供し始めていることが指摘されています。つまり、ノベルティは寄付者がそこそこ価値を感じる程度の単なる“オマケ”ではなく、団体の活動内容に具体的に結び付き、かつ、潜在的な寄付者にとって日々の生活の中でとても実用的なものでなければならないということです。

例えば、1位にランキングされた書籍は、環境問題に取り組む、憂慮する科学者同盟(Union of Concerned Scientists)で活用されています。同団体では、『The Consumer’s Guide to Effective Environmental Choices』という書籍を潜在的な寄付者に提供していますが、この書籍が単に生活の中で役に立つというだけでなく、団体の活動により深く結びつける作用を果たしています。

また、同様の狙いで、ベトナム退役軍人記念碑基金(Vietnam Veterans Memorial Fund)でも、20ドル以上の寄付に対して、『Dreams Unfulfilled: Stories of the Men and Women on the Vietnam Veterans Memorial』という書籍を提供しています。

2位にランキングされたのが、トートバッグは根強い人気を誇っており、2012年は1位に輝いていました。

3位の水筒は、2012年の5位からランクアップしていますが、ステンレス製の水筒が実用面で、とりわけ家族向けに人気があるようです。例えば、食料や飲料の安全性を監視する、フード&ウォーター・ウォッチ(Food & Water Watch)では、35ドル以上寄付した人に対して、団体のキャンペーン・ロゴである“Take Back the Tap”が記載された水筒をプレゼントしていますが、実用面に加え、団体の活動のプロモーションに寄与するものになっています。

寄付者の裾野を広げていくためには、NPOは社会課題を解決するという成果をきちんと出し、かつそのことを社会にきちんと社会に伝えていくことが出発地点であり、支援をしてくれた人たちに対して、きちんとお礼と報告を行うというのが最低限NPOが行わなければならないことです。このことを度外視したノベルティ(特典)の提供には戦略的な価値はありません。あくまでノベルティ(特典)は支援者の行動を促すために、背中を押す役割を果たすものであり、それ自体が団体に価値をもたらし、寄付者を獲得・維持できるようなものではないことを肝に銘じておかなければなりませんね。

【2013/08 FundRaising Success記事参照】



にほんブログ村 その他生活ブログ NPO・NGOへ にほんブログ村 その他生活ブログ ボランティアへ

ソーシャル・マーケティングの記事一覧へ≫≫≫

NPOファンドレイジングボランティア寄付社会的起業CSRソーシャル・マーケティングマネジメントパートナーシップ教育メディアまちづくり公共政策
店頭(レジ)における米国コーズマーケティングの2012年ランキング [2013年06月20日(Thu)]


2012年、米国では、店頭(レジ)で寄付を募るコーズマーケティング手法により、358百万ドルの寄付を獲得しました。

コーズマーケティング・フォーラム(Cause Marketing Forum)が発表した『America's Charity Checkout Champions: Top Campaigns That Inspired Consumers to Donate at Point of Sale in 2012』では、2012年に実施された、お店のレジで寄付を募るコーズマーケティング・キャンペーンのうち、100万ドル以上の寄付金を獲得した63のキャンペーンがランキングされています。

レジで寄付を獲得するキャンペーンの大半は、ウォルマート(Walmart)やコストコ(Costco)などのスーパーマーケットや小売りチェーン店により実施されていますが、イーベイ(eBay)の「Giving Works」プログラムを通じた寄付金が最高額となっています。同サイトでは、商品の購入者に寄付を促すとともに、オンライン上の売上の一部をNPOに寄付するとした販売者には取引手数料を課さないという仕組みを提供することにより、何千というNPOに対して総額54百万ドルもの寄付を集めました。

2番目、そして4番目にランキングされたのが、チルドレンズ・ミラクル・ネットワーク病院(Children’s Miracle Network Hospitals)の「ミラクル・バルーン(Miracle Balloon)」キャンペーンです。レジで寄付した人は、風船のかたちをした紙片を受け取り、病院が掲示できるよう、それに自分の名前を書き込みます。ウォルマートとサムズクラブ(Sam's Club)で6週間以上にわたって実施されたキャンペーンでは41.6百万ドル(2番目)を、コストコで実施された別のキャンペーンでは14.4百万ドル(4番目)をそれぞれ獲得しています。

3番目が、ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ(Ronald McDonald House Charities)向けに実施されたキャンペーンで、全米のマクドナルド店舗に設置されたコインの募金缶で総額28百万ドルを獲得しました。

店頭(レジ)でコーズマーケティング成功のポイントとして、以下の7つが指摘されています。

(1)組織文化やブランドなど、適切な企業パートナーを選ぶ
(2)店舗の従業員(レジ係含む)に対してNPOスタッフから団体のミッション等を直接伝える
(3)店頭での使い勝手に優れたマーケティングツールを提供する
(4)キャンペーンに楽しみを添える意味でも、お客に寄付をするインセンティブを提供する(例:次回買い物の割引になるスクラッチカードなど)
(5)お店全体のイベントとして露出を高められるような関係性を築く
(6)キャンペーン期間中はデイリーで実績評価を行う
(7)キャンペーン終了時には、その結果や感謝の念を従業員やお客に伝える

コーズマーケティングの手法として、企業の売上の一定比率や定額をNPOが獲得するというパターンを良くみかけますが、そもそも当該製品やサービスの購入が寄付に繋がっているということを伝えて理解してもらう点と、寄付行動へと駆り立てる最後の一押しの点をどのように設計するかに難しさがあります。

この点、店頭(レジ)を活用した寄付獲得は、お店とレジ係という強力なサポーターの存在により、高い効果が見込めます。日本においても、小売店のレジを活用したファンドレイジング手法は、今後もっと積極的に活用されていくのではないかと思います。



にほんブログ村 その他生活ブログ NPO・NGOへ にほんブログ村 その他生活ブログ ボランティアへ

ソーシャル・マーケティングの記事一覧へ≫≫≫

NPOファンドレイジングボランティア寄付社会的起業CSRソーシャル・マーケティングマネジメントパートナーシップ教育メディアまちづくり公共政策
| 次へ