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『広報会議』(2015年3月号)

『「社会課題先進国」日本のNPO、なぜ広報が必要なのか?』を寄稿


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『宣伝会議』(2012年3月1日号)

『マーケティング部門と密接に連携 これからのCSR活動の形を考える』の座談会に参加


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『宣伝会議』(2011年5月15日号)

『米国NPOに学ぶ、WEBサイト活用ケーススタディ』を寄稿


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偉大なファンドレイジング・コンサルタントに不可欠な10の素養 [2015年05月19日(Tue)]



最近では、NPOセクターに特化したコンサルタントになりたいという若い人にお会いする機会が増えてきました。米国は、単純に日本と比べてもNPOセクター自体の歴史が長く、ファンドレイザーの社会的な価値やニーズも認知されており、コンサルタントとして独立して活躍している人もいます。就職の人気ランキングでもトップ30に入る仕事で、中には民間企業の社員よりも高い収入を得ている人もいます。

また、インディアナ大学のように学部レベルで広くフィランソロピー全般を専門に学べたり、大学院レベルでファンドレイザーを養成するカリキュラムを有する大学もあり、実際に採用されるかどうかは別として、新卒でそのままファンドレイジング・コンサルタントになる道も開かれています。

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以下は、米国ファンドレイジング協会(Association of Fundraising Professionals)が過去に主催したカンファレンスで、参加したコンサルタントから得たインタビュー内容です。コメントの内容は、ファンドレイジングに限らず、広くコンサルタントとして持っておくべき素養と言えるでしょう。

(1)自信を持ち、良いニュースだけでなく悪いニュースを伝えるのも上手である
(2)ビジネスや自分自身に対して正しく理解している
(3)型にはまったアプローチだけではなく、多分野に応用・展開できるスキルを持っている
(4)問題を単純化し、説明できる能力を持っている
(5)問題解決のためのソリューションを複数持っている
(6)クライアントの良い聞き手である
(7)良いチームプレイヤーである
(8)マーケティングに精通している
(9)クライアントの信頼を得られている
(10)クライアントが主役であることを忘れない
  ※詳細はこちらの記事を参照

独立したコンサルタントしての価値を持つには、最低でもこうした素養を持っていなければならないようです。さらに、コンサルタントとして独立して働くためには、以下のようなリスクなハードルも認識した上で、最終的な決断を下さなければなりません。

(1)毎月の収入が不安定である
(2)全国規模の出張によりストレスが発生する
(3)家族と一緒に居る時間が少なくなる
(4)他のコンサルタントとの競合が存在する
(5)ヤル気を感じない時にヤル気を見せなければならない
(6)コンサルタント業の負の側面にうまく対応しなければならない
(7)長時間(夜や週末含む)にわたる仕事に堪えられなければならない
(8)最新のテクニックやコンピュータスキルを保持する必要がある
(9)書くことと喋ることが洗練されていないとトラブルに陥る
(10)変わりゆく状況に対応するだけの柔軟性が必要である

こうしてみると、当たり前ですが、単なるノリや勢いだけでなく、冷静かつ客観的な自己分析と社会(市場)を見通す目が必要だということですね。自分の強み・弱みが何か、社会環境はどのように変化しているかなど、様々な視点から検討する必要があります。

ファンドレイジング・コンサルタントになることはゴールではありません。何よりも大事なのは、、独立したコンサルタントとしてどのような価値や成果をNPOや社会に創出することができるかということですね。

【2015/05/17 FundRaising Success記事参照】



長浜洋二 著




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米国NPO関係者によるデジタル・ファンドレイジングの10年後 [2015年05月13日(Wed)]



オンライン・マーケティング会社のCharity Dynamicsが、133人(68団体)のNPO関係者に対して、今後10年間で、インターネットを活用したファンドレイジングはどのように変化しているかについて調査を行っています。『The Next 10 Years in Digital Fundraising』と題する調査報告書によると、回答者は以下のような見通しをもっているようです。

■ファンドレイジングにおけるソーシャルメディアの役割が拡大する(85%)
■寄付金の3割以上がデジタル・チャネル経由になる(50%)
■寄付を獲得するNPOの数は増加する(44%)か、現在と変わらない(36%)
■デジタル・ファンドレイジングの中でも最も成長する端末はスマートフォン(68%)で、次がタブレット(20%)
■寄付者が情報収集を行うために好むチャネルはWEBサイト(37%)で、次が、未だ世の中に登場していない新しいチャネル(32%)
■10年後のファンドレイジングにおいて最も期待しているのは、支援者との双方向の会話を可能にするテクノロジー(27%)で、次がプラットフォーム技術のイノベーション(24%)
 ※( )内は回答者の割合

この報告書では、これらの結果に対する提言として、以下の4つを挙げています。
(1)デジタル・ファンドレイジング・キャンペーンの入念な計画と結果の分析
(2)ソーシャルメディア活用の最大化
(3)異なったデバイスに対応するための寄付フォームのレスポンシブ化
(4)寄付者に対するエンゲージメントやお礼の強化

10年先を見通すのはとても難しいですね。特にインターネットの世界は、今日登場したテクノロジーに対して、次の日には競合が現れ、すぐに新しいテクノロジーに取って代わられるというスピードで動いています。しかしながら、予測の精度が低くても、こうした先々の社会環境を見通さなければ、自団体の取り組む社会課題の解決に向けた事業計画を作ることもままならないはずです。組織運営には、社会環境の変化を適切に読み取りながら、変化を先取りする能力が求められます。

皆さんの団体の中でも、1年に1回くらいは、10年後の自分たちの姿や事業の見通しについて議論をしてみることをおすすめします。




長浜洋二 著





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チャリティ・イベントによる寄付金額の減少とイベントの多様化 [2015年04月09日(Thu)]



これから気候が暖かくなっていくに連れて、屋外でのチャリティ・イベントが増えてきます。そのバリエーションも、歩く(walk)、走る(run)、自転車に乗る(bike)、泳ぐ(swim)など様々で、一般的に、“●●thon”(例:Walkathonなど)と呼ばれ、NPOにとって大きな資金源となってきました。ところが米国では、こうしたチャリティ・イベントによる寄付金額が減少してきているようです。

チャリティ・イベントのプロフェッショナルを支援する、Peer-to-Peer Professional Forum調査結果によると、2014年、規模の大きなトップ30のイベント合計で16.2億ドルの寄付金を集めていますが、2013年と比べて41百万ドル(2.47%)ほど減少しています。この中には、米国がん協会(American Cancer Society)が運営する国内最大規模のチャリティ・イベント『Relay for Life』などが含まれていますが、2014年、同イベントで獲得した寄付金額は、前年2013年の380百万円から45百万ドル減少(11.84%)となる335百万ドルとなっています。また、妊婦と乳児の健康増進に取り組むマーチ・オブ・ダイムス(March of Dimes)の『March for Babies』も、前年比で3.5百万ドル(3.48%)減少し、設立以来、初めて100百万ドルを下回る結果となりました。

このようにチャリティ・イベントで集める寄付金が減少している主な理由として、個人の寄付者がより自由に、自分の裁量で寄付をするようになったことが指摘されています。つまり、決められた日に時間を確保してわざわざ出向かなければならないイベントではなく、より自由に、柔軟に寄付をする方法を模索するようになってきたということです。

中でも、インターネットを活用した寄付の機会が拡大していることが大きな影響を及ぼしているようです。昨年、世間を賑わした『Ice Bucket Challenge』は、記憶に新しい事例といえるでしょう。筋萎縮性側索硬化症 (ALS) の研究を支援するため、バケツに入った氷水を頭からかぶるか、米国ALS協会(ALS Association)に寄付をするという運動ですが、インターネットを通じて、米国発で全世界に情報が拡散されたことにより、短期間で多額の寄付が集まりました。この他にも、子どものがんに対する研究を支援するために頭を剃ったり、男性特有の病気の認知度や健康意識を高めるためにヒゲを生やすといったイベントも急速に世間の支持を得るようになってきました。

こうした新しいタイプのチャリティ・イベントの登場に対して、従来型のイベントへの梃入れも行われています。例えば、 若年性糖尿病の撲滅に取り組む、若年性糖尿病研究財団(Juvenile Diabetes Research Foundation)では、以前から実施している、複数の”歩く“チャリティ・イベントを統合し、『One Walk』というブランド名称に統一しました。これにより、人々が同財団の活動内容やその重要性について理解しやすくなり、“1型糖尿病“(type 1 diabetes)のための資金調達をしていることがすぐに分かるようにしています。

同様に、3歳以上18歳未満の難病と闘う子どもたちの夢をかなえるという支援を行うメイク・ア・ウィッシュ財団(Make A Wish Foundation)では、各地域の支部に対するサポートを強化するため、チャリティ・イベントの参加者が更にファンドレイザーとして活躍してもらえるように、家族や友人に対する寄付依頼方法を共有するなどの支援を行っています。

日本では、チャリティ・イベント自体がようやく社会に浸透し始めたように思います。東京マラソンに見るように、寄付金額10万円以上を払って「チャリティ・ランナー」として参加する人もいます。その一方で、Japan Givingなどのように、個人単位の小さなチャリティ・イベントが簡単に始められるようになりました。ファンドレイジングを行うNPOとしては、ターゲットの特性やトレンドの変化を見極めながら、潜在的な寄付者との接点を拡大し、調達する寄付金額を最大化していかなければなりません。

【2015/04/01 npr記事参照】




長浜洋二 著





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ファンドレイジング・イベント成功のためのEメール・マーケティング [2015年03月24日(Tue)]


ファンドレイジング・イベントを成功に導くために重要な手法の1つが、Eメールによるマーケティングです。Eメールの活用により、直接ターゲットにアプローチすることができ、かつ、そのターゲットの参加意欲が掻き立てられるように最適化されたメッセージを配信することができます。

この記事では、Eメールの有効な活用方法として5つのポイントを紹介しています。

(1)予定を確保する
イベントの日にちが確定したら、潜在的なイベント参加者の予定を押さえるために早目早目に告知を行う。初回のメールでは全ての詳細を記載する必要はなく、確定していなくても構わないので、まずは参加者に伝え、予定を押さえることが重要。また、当該イベントがクローズドではなく一般向けの場合、ソーシャルメディアでも告知を行う。その際、詳細情報を伝えるために、忘れずにメールアドレスを登録してもらうようにする。

(2)公式に招待する
イベントの詳細が固まってきたら、なるべくカスタマイズした招待メールを送る。例えば、年に一度の定例イベントの場合、昨年の参加者に対しては、“今年もお会いするのを楽しみにしています”というタイトルのメールを送る。文面は携帯端末でも、分かりやすく、簡潔に読めるものでなければならず、詳細を記載したランディング・ページへのURLも設置しておく。

(3)Eメールをソーシャル化する
Eメールとソーシャルメディアは併用して初めて効果が現れる。送付するEメールには、ソーシャルシェアボタンを設置し、メール受信者が簡単に他者と共有できるようにしておく。また、メール受信者には、興味を持ちそうな人にそのメールを転送してもらうように依頼する。

(4)直前のメールを送る
イベントの2日前や前日の告知でも申込者を獲得することができるため、追い込みメールを送ることを怠らないようにする。その際、タイトルには、イベントの日にちを記載したり、当日までのカウントダウン情報を盛り込むことで申込を促進する。また、キャンセルしなければならなくなった参加予定者を想定しながら、メール内に、オンライン寄付などの別の手段でもファンドレイジング目標達成を支援してもらえることを伝える。

(5)イベント後にフォローする
イベント終了後には、必ずお礼のメールを送付する。また、ファンドレイジング目標に届かなかった場合は、このタイミングを活用する。当日の楽しい時間を思い起こしたり、当日参加出来なかった人が次回は必ず参加したいと思えるように、メール文内にイベントの様子が分かる写真を挿入する。

ソーシャルメディアが普及しているものの、この記事にもあるように、まだまだEメールによるマーケティングは効果的であり、両者を併用することで効果を最大化することができます。HPをはじめ、ソーシャルメディアは受け身のコミュニケーションツールであり、閲覧しに来てくれた人にしかみられません。一方、Eメールは、相手の“懐”までプッシュ式に深く入り込むことが出来るため、情報伝達の効果は大きいのです。もちろん、適切なタイミング(文脈)で、きちんとカスタマイズされたタイトルや内容で送らないとゴミ箱行きになるのは言うまでもありませんね。

【2015/03 Network for Good記事参照】




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NPOファンドレイジングボランティア寄付社会的起業CSRソーシャル・マーケティングマネジメントパートナーシップ教育メディアまちづくり公共政策
データベースを活用したファンドレイジング戦略構築の5つのポイント [2014年11月27日(Thu)]
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かわいい NPOマーケティング・フォーラム in 福岡 2014 かわいい
〜草莽塾5団体の実践事例から学ぶ!NPOの経営力UP手法〜

≪ 2014年12月13日(土)13時30分〜17時00分≫
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“彼を知り己を知れば百戦して殆うからず”

中国の兵法書『孫氏』にある言葉です。ファンドレイジングを成功させるには、寄付者のことを知らなければなりません。具体的には、既存・見込み寄付者、過去の寄付キャンペーンの実績、団体に対する社会の認知、競合団体やベストプラクティス事例などに関する情報の収集と分析が必要となります。

【1】既存寄付者のセグメンテーションの精度を高める
寄付者に関する基本的な属性情報や寄付キャンペーン実績は、寄付者を理解するのための宝の山といえます。寄付者のデータベースを分析することで、同じような属性情報を持った寄付者のクラスターを見極め、洗練された寄付獲得戦略を構築することができます。寄付者のセグメンテーション(細分化)を行うにあたり、寄付金額や寄付の時期などの基本的な項目に加え、以下のような項目を考慮に入れる必要があります。

・寄付をした理由
・団体やその会員との関係性
・地理的な位置
・デモグラフィックス(年齢、性別、結婚の有無、人種など)
・寄付の方法(WEB、紙媒体、手渡しなど)
・コミュニケーションの嗜好(ソーシャルメディア、Eメール、郵便など)
・寄付のタイミング
・寄付の金額

【2】見込み寄付者を開拓する
見込みの高い寄付者の調査を行う際には、単に裕福かどうかという情報以上の見極めが必要です。デモグラフィック情報、団体との関係性など、個人に関する様々な背景情報を掘り下げます。また、見込み寄付者がどの寄付者セグメントに属し、どのような思考・行動様式を持ったグループに属しているのかを考慮に入れ、そこから導き出される特徴がどのように長期的な関係性の構築や寄付への誘導方法に影響を及ぼすのかを見極めていきます。

【3】寄付キャンペーンの実績を深堀りする
過去の寄付キャンペーンの実績を詳細に分析することにより、寄付者に関する深い知見が得られます。簡単なキャンペーンの振り返りは行っているものの、長期にわたり、キャンペーンの全体像や効果が分析されていないケースが多々あります。キャンペーン全体を俯瞰した、より深い分析が必要であり、寄付者の特性、寄付の事例、寄付金額、寄付への誘導方法、マーケティング施策など、どのような変数(要素)がキャンペーンの成否に影響を与えているかを理解しなければなりません。感覚的にではなく、データに基づいて寄付キャンペーンの実績を把握することで、失敗を避け、ファンドレイジング戦略を成功に導くことができます。

【4】調査により団体の認知度を把握する
ファンドレイザーは、しばしば本能や仮説、感覚的な判断により、自団体がどのように社会から認知されているかを推測します。一方、寄付者やコミュニティに対する客観性のある調査は、ファンドレイジング戦略の方向性を見極めるために重要な情報をもたらします。団体の属するコミュニティ(地域や活動分野)におけるブランド認知分析により、既存・見込み寄付者がどのように団体を認識し、価値をおき、関係を持ち、寄付を行っているかなどについて深く知ることができます。

また、寄付獲得における具体的なメッセージを考案する際には、団体内部に閉ざされた議論から考案されたメッセ−ジが寄付者セグメント全体に適用できるものだという間違いを犯しがちです。事前にテストを実施することで、長期にわたる寄付者との関係性を勝ち取ることに繋がります。

【5】競合のベンチマークとベストプラクティス事例の調査を行う
関連する業界全体のデータを見渡すことで、競合団体との関係性や、より大きな視点を意識したファンドレイジング戦略を構築することができます。競合のベンチマーキングとして有益な情報には、競合の寄付履歴情報、寄付への誘導テクニック、寄付者の開拓戦略、WEBの活用、マーケティング施策、寄付キャンペーンのゴールや結果などがあります。このような情報を収集することでファンドレイジング戦略の効果を見極めることができ、長期的にみると、団体内部のコスト削減にも繋がります。このため、ベンチマーキングやベストプラクティス事例の調査にかける時間をいかに確保するかが極めて重要となります。

データベースを活用したファンドレイジングの本質は、自分たちが感覚的に理解していたことを数字に基づいて事実として把握することにあります。ファンドレイジング戦略における“なんとなく”や“曖昧性”“これまでやってきたから・・・”などを排除し、団体スタッフ全員が納得できるような裏付けが必要です。そしてこのことは、既存・見込み寄付者を説得して寄付を獲得することにも繋がります。

NPOにおいては、人や時間などの経営リソースが限られているため、データの裏付けのない戦略を実行する余地はありません。データの収集と分析により、ファンドレイジングの戦略を洗練したものに変え、その効果と効率を最大化しなければならないのです。

【2014/11/18 FundRaising Success記事参照】




長浜洋二 著





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NPOファンドレイジングボランティア寄付社会的起業CSRソーシャル・マーケティングマネジメントパートナーシップ教育メディアまちづくり公共政策
米国の大手NPOに所属するファンドレイザーの報酬ランキング [2014年04月25日(Fri)]


Chronicle of Philanthropyが実施した米国NPOにおけるファンドレイザーに支払われる報酬の実態調査によると、NPOに所属するファンドレイザーのうち、29人が年間50万ドル以上、そのうち2人が100万ドル以上の報酬をもらっています。

この調査は、2011年に年間で3,500万ドル以上の民間寄付を獲得している280の大手NPOに所属する430人以上のファンドレイザーを対象に実施したもので、報酬は、基本給とボーナス給から構成されています。調査結果によると、最も報酬が多いのが、Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのAnne McSweeney氏で、約120万ドル。次いで、Columbia UniversityのSusan Feagin氏となっています。ご参考までに、報酬の多いファンドレイザーTOP 5をご紹介いたします。

≪報酬の多いファンドレイザーTop 5≫

(1)Anne McSweeney/Campaign Director, Development
【団体】Memorial Sloan Kettering Cancer Center
【報酬】$1,212,309(団体の民間寄付額:$308,289,000)

(2)Susan Feagin/Executive Vice President University Development & Alumni Relations
【団体】Columbia University
【報酬】$1,066,951(団体の民間寄付額:$1,086,215,418)

(3)Daniel Forman/Vice President, Development
【団体】Yeshiva University
【報酬】$922,542(団体の民間寄付額:$102,292,345)

(4)Richard Naum/Vice President, Development
【団体】Memorial Sloan Kettering Cancer Center
【報酬】$872,964(団体の民間寄付額:$308,289,000)

(5)Mark Kostegan/Senior Vice President, Development
【団体】Icahn School of Medicine at Mount Sinai
【報酬】$870,866(団体の民間寄付額:$110,636,117)

ランキング全体を眺めると、総じて、大学などの教育機関と病院などの医療機関が高い報酬を支払う傾向にあります。両方とも、そもそも組織としての規模が一般的なNPOと比べると大きく、サービスの利用者(受益者)からの収入拡大に加え、ファンドレイジングに対しても非常にアグレッシブな業界です。

また単純に、民間からの寄付金額が多い団体が多く報酬を支払っているということではないようです。例えば、昨年、民間寄付ランキングで20位(Chronicle of Philanthropy調査)であったAmerican Red Crossのファンドレイザーは79位にランキングされています。

こうした状況の中、実力のあるファンドレイザーは様々な団体から引く手数多となっています。単純に投資対効果という視点で、人件費やその他費用を上回る実績を上げてもらえれば良いのでしょうが、一方で、高額な報酬のため人件費をひっ迫している原因にもなっているようです。また、高額報酬をだけを目的とするファンドレイザーに対して、批判的な向きもあるようです。

興味深いのが、Top 20に女性が7人ランクインしていることです。ファンドレイザーは、企業でいうと営業職にあたるわけですが、一般的にはまだまだ男性が中心の職種ではないかと思います。非営利セクターでは、実力のある女性が活躍していける土壌があるということですね。

【2014/04/20 THE CHRONICLE OF PHILANTHROPY記事参照】



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NPOファンドレイジングボランティア寄付社会的起業CSRソーシャル・マーケティングマネジメントパートナーシップ教育メディアまちづくり公共政策
マンスリー寄付プログラムの特徴と5つの落とし穴 [2014年04月08日(Tue)]


国際協力系NGOなどで積極的に展開されている固定月額による継続的な寄付制度。マンスリー・サポーターやマンスリー・ギビング、マンスリー募金、月額サポーターなど呼び名は色々ですが、昨今では、分野を問わず様々なNPO/NGOがこのような毎月定常的に寄付や会費をいただく支援制度を導入しています。

単発寄付と違い、クレジットカードや口座自動振替などによって長期に渡る継続を前提としているため、団体の資金調達の効率・効果面で大きな価値をもたらします。また、個人を対象としたものが大半であり、毎月の獲得率や退会率などもある程度見込むことができるため、団体の中長期の資金計画が立てやすいという利点もあります。

一見、万能にみえるマンスリー寄付プログラムですが、仕組化され過ぎるとサポーターとの関係性が弱まる危険性もあります。

(1)一般寄付者の獲得に対する時間とお金の投資が不足する
月々少額を支払うため寄付者にとっての金銭的負担が少なく、NPO側でもお願いしやすいため、大口寄付を依頼することがおざなりになってしまう。

(2)スチュワードシップがおろそかになる
時間がないことを理由に、電話やレターによる寄付使途の報告やお礼を行うことによって関係の強化を図る“スチュワードシップ”がおろそかになってしまう。

(3)コミュニケーションが貧困になる
例えば、年に2〜4回ほど報告する、年2回ほどニュースレターを送るなど、送付する回数を固定し、その回数をこなすことを考えるようになってしまい、いかにサポーターの気持ちを掻き立てるような情報を多く届けられるかという意識が低下する。

(4)計画不足に陥る可能性がある
マンスリー・サポーターの獲得はあくまで関係構築の始まりであって、どのくらいの頻度でコミュニケーションを図るか、どのタイミングで寄付金額UPをお願いするかなど、さらなる施策を計画しなければならない。特に、退会食い止めるための施策について、しっかりと計画を練っておく必要がある。

(5)長期に渡る関係性を構築できない
特に中〜小規模の団体では、団体運営における様々な環境変化により、当初の計画から大きく逸れてしまう場合がある。とりわけスタッフが交代になると、長期にわたるサポーターとの関係性が維持できなくなる可能性がある。

マンスリーサポーター制度は非常に優れた仕組みではありますが、単にその仕組みを“回す”のではなく、常に改善を図りながらスパイラル状(上方に向かって!)に回していかなければなりません。どのような組織でも陥りがちですが、作業がルーチン化し、スタッフが惰性で取り組むようになると危険ですね。

【2014/03/25 Pamela Grow記事参照】



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NPOファンドレイジングボランティア寄付社会的起業CSRソーシャル・マーケティングマネジメントパートナーシップ教育メディアまちづくり公共政策
米国の助成財団における助成決定基準の4つのトレンド [2014年04月02日(Wed)]


2013年、米国で助成規模の大きい上位10財団の資産を足し合わせると1,100億ドルとなっていますが、2007年の水準からすると、200億ドルも減少しています。唯一、ゲイツ財団(Bill & Melinda Gates Foundation)だけが、2007年から2013年の間に46%も資産を拡大させています。

こういった状況を踏まえ、米国の助成財団では、助成事業の成果を常に念頭に置きながら戦略的に助成を決定していく必要に迫られていますが、助成の決定基準としては、以下の4つのトレンドがあるようです。

(1)影響の大きい社会課題へのフォーカス
米国助成財団では、政府機関、企業、NPOが共通のビジョンを持ちながら、協業して大きな社会的インパクトを創出できるような取り組みに関心を高めている。

(2)社会サービスの効果改善
例えば、ボルチモア州のアニー E.ケーシー財団(Annie E. Casey Foundation)では、貧困家庭に対する各種社会福祉サービスを統合して提供するようなパイロット助成事業を実施。健康や教育施設を別々に運営するのではなく、受益者である家庭がワンストップ(1つの場所)でサービスを受けられることを狙っている。

(3)統合合併や提携の促進
米国助成財団では、財務的に脆弱なNPOが組織基盤の強いNPOと統合合併したり、パートナー提携をすることを促進。ロサンジェルスにある3つの財団では、300以上もの団体に対して、組織のリストラクチャリングに関するワークショップを実施している。

(4)効果の高い事業の社会浸透速度のアップ
米国助成財団では、パフォーマンスの高いNPOの活動拠点拡大を支援したいと考えている。例えば、慢性的な健康問題を改善するようなエクササイズや活動の促進を行うYMCAのように、広域にわたるネットワーク効果を創出するというもの。また、インターネットを活用してサービス提供を拡大するという方法もある。

ここで紹介した4つのトレンドは米国に限ったものではないでしょう。日本の助成財団においても、バブルの時期を境に助成金額が減少し続けています。この4つのトレンドから言えることは、助成を受けるNPO側で、統合合併、アライアンス提携、行政や企業との協働といったことをこれまで以上に組織の経営戦略の中枢として考えなければならないということです。助成財団が限られたリソースで成果を追及するようになればなるほど、規模の小さい、波及性の乏しい、つまり社会的なインパクトの小さなプロジェクトは助成プライオリティが下がっていくことでしょう。

助成金はNPOの資金源の1つであり、助成財団に媚びる必要はありませんが、NPOは、共に社会課題を解決するパートナーとして助成財団の方針や動向に常に意識を払う必要がありますね。

【2014/03/26 About.com記事参照】



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NPOファンドレイジングボランティア寄付社会的起業CSRソーシャル・マーケティングマネジメントパートナーシップ教育メディアまちづくり公共政策
ファンドレイジング・イベントへの参加申し込みを促す5つの方法 [2014年03月13日(Thu)]


NPOが実施するイベントには、社会課題の存在や団体の活動内容を伝えたりする広報目的のものと、チャリティ・パーティにみられるような資金獲得や物販を目的とするものに大別できます。

特にファンドレイジング・イベントにおいては、その成否は当日の参加者数と資金獲得に繋がったかどうかという参加者の“質”に左右されるわけですが、以下の5つのポイントを意識することで、参加者の申し込み数拡大に繋がります。

(1)10人の知り合いを勧誘できる仲間を引き込む
長期に渡って団体を支援してくれている人に、イベントの企画に深く関わってもらう。単に当日配布するイベント・プログラムに主催側の一員として名前を記載させてもらうレベルから、イベントで「なぜこの団体を支援しているのか?」について講演してもらうなど、役割は多岐にわたる。あわせて、その人の知り合いをイベントに勧誘してもらう。

(2)紙とEメールの両方で招待状を送る
受け手によっては、従来型の紙による招待状を好む場合とEメールを好む場合があるため、訴求モレを防ぐためにも両方の手段を採用する。

(3)申し込みの返事をしやすくする
イベント開催にまつわる背景や特別ゲストについての情報を常時更新して伝え、招待客が申し込みたくなるようなコミュニケーションを図る。

(4)リピーターには特別な招待状を送る
関係の深い招待客には、特別感を与えるような手書きの招待状や理事から直接電話するなどの対応を行う。

(5)参加表明をしていない過去のイベント参加者をフォローする
申込期限の2〜3週間前に前年のイベントの参加者リストを精査し、参加表明をしていなければ個別にフォローアップする。

(補足)当日の出席が得られなかった場合にも、Ustreamなどを活用してイベントの様子をインターネット上で伝えることで、イベントへの疑似的な参加を体験してもらう、以降に繋げるような工夫をする。その際、画面上に寄付ボタンを設置し寄付へ誘導する。

イベントはNPOの実施するコミュニケーション手法の1つとして、非常に重要な役割を担っています。NPOの活動内容は自分事として意識してもらいづらいケースが多いため、イベントを通じてスタッフが直接説明したり、質問に答えたりすることで、相手の理解を深めることができます。さらに、NPOに関わる人の最大の武器ともいえる“熱意”や“想い”をFace to Faceで伝えられます。ファンドレイジング・イベントであれば、限られた時間のなかでスタッフのモチベーションと成果を最大化するため、特にこの点の重要性は強調してもし過ぎることはないでしょう。

また、ボランティアを活用することで費用を低く抑えられる点、イベント自体がそもそもメディアに取り上げられやすい点、イベントの様子がソーシャルメディアで拡散されることで広告価値をもたらす点など、費用面でのメリットも多いですね。

自団体におけるイベントの位置づけを整理した上で、そのイベントの目的を達成するのに必要なアクションや工夫は何かを常日頃から考えておかなければなりませんね。

【2014/02/25 Network for Good記事参照】



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ファンドレイジング活動のパフォーマンスを測定するための5つの指標 [2014年03月04日(Tue)]


ファンドレイジングを行うにあたって、手当り次第、やみくもに活動を行っても成果はついてきません。まずはしっかりと活動計画と目標を立て、その計画どおりに活動を進めていくことが重要です。さらに、計画が目論見どおりに進んでいるかどうか、目標を達成できるかどうかを判断し、場合によっては何らかの梃入れをするためにも、目標設定と同時に指標も設定する必要があります。

この記事では、ファンドレイジング活動における基本的な指標として、以下の5つを挙げています。

(1)平均寄付金額と寄付件数

平均寄付金額は、特定の期間における寄付金額の合計を寄付件数で割って算出。平均寄付金額と寄付件数はそれぞれ独立してるが、寄付金額全体の構成要素として関連づけて理解する。これらは、ファンドレイジング・キャンペーンやイベントにおける獲得寄付金額の見込みを算出したり、年間の寄付計画を策定するのに使用される。

(2)寄付者の維持

過去の特定の期間や活動(昨年、過去6か月、特定のキャンペーンやイベントなど)において寄付をした人が、同様の期間や活動に対して寄付をしたかどうかを測定。新規に寄付者を獲得するのと比較して、一般的に、既存寄付者を維持するほうがコストがかからないため、指標として非常に重要

(3)活動ごとの寄付金額構成比と活動ごとのリターン

どの活動やイベントが最も効果的かを分析するために、活動ごとに寄付の構成比を測定する。但し、活動ごとの寄付金額構成比だけを独立してみるだけではなく、各活動にかかったコストを考慮し、投じた費用に対するリターンを合わせて分析することで活動の効果をより正確に把握できる。

(4)コンバージョン率

ファンドレイジング・キャンペーンやイベント、各種施策の効果を測定するために、メールマガジンの開封、リンクのクリック、DMに対する反応、オンライン寄付の申込、WEBサイトの訪問などのコンバージョン率を測定する。コンバージョン率は、予算や実施プランの策定、施策の改善において重要であり、実施した施策のコンバージョン率が同様の施策や過去に実施した施策と比較してズレた場合、その理由を掘り下げ、より効果的な施策へと改善していかなければならない。

(5)1ドル獲得当たりのコスト

寄附金1ドルを獲得するためにかかったコストは、寄付金総額を、寄付を獲得するのにかかったコスト総額で割って算出される。非常にシンプルな指標であるが、コストに含むものは何かを決定するために、経理部門との調整が不可欠である。


ここで紹介されている5つの指標は、まさにファンドレイジング活動のパフォーマンスを分析するのに基本となるものです。他にも指標のバリエーションはありますが、最初から細かく複雑に設定するよりも、まずはこの程度で始め、状況をみながら適切な指標を追加していくと良いでしょう。

指標を設定して日々モニタリングするということは、自分たちの活動の成果と正面から向き合うことに他なりません。そして、こうした活動が習慣化してくると、何が自団体の強みなのか弱みなのか、市場の動向はどのように移り変わっているのかを見極め、今後どのように限られたリソースを割り振り、どのような戦略に舵を切っていくべきなのかといったインサイト(洞察)が生まれてきます。

何より大事なのは、数字の意味を紐解くこと。単に数字の上がり下がりを見て一喜一憂しても意味がありません。その数字が出てきた背景にある要因をどこまで正確に分析・把握できるかに尽きます。

【2013/10/03 Sidekick Solutions記事参照】



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