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『広報会議』(2015年3月号)

『「社会課題先進国」日本のNPO、なぜ広報が必要なのか?』を寄稿


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『宣伝会議』(2012年3月1日号)

『マーケティング部門と密接に連携 これからのCSR活動の形を考える』の座談会に参加


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『宣伝会議』(2011年5月15日号)

『米国NPOに学ぶ、WEBサイト活用ケーススタディ』を寄稿


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支援者の支援動機の分析と寄付やボランティアの獲得に向けた示唆 [2011年12月22日(Thu)]
テキサス大学オースチン校(The University of Texas at Austin)の心理学者の研究結果によると、人々が寄付をするにあたり、他の人が海外の社会問題に対して寄付をしたりボランティアをしたりしている事実に触れたときに、寄付をする意欲が掻き立てられるようです。

この研究では、いかに人びとの物理的・社会的な距離がフィランソロピー活動への参加に影響を与えるか調査しています。調査結果によると、常日頃から見知っている身近な社会問題ではなく、国を越えて海外の社会問題に対して他人が支援を行っているのを知った時、寄付を行うモチベーションが上がるそうです。つまり、寄付を行うにあたり、通常なら自分が生活しているコミュニティやせいぜい国内など、身近な困った人に寄付をするのが妥当だと思われるところ、国を越えて普段接したこともないような人たちに対して支援をしているという事実に刺激を受けるということのようです。

この研究では、トルコの子どもを支援する中国人など、海外の社会問題に取り組むグループと、中国の子どもを支援する中国人など、国内の社会問題に取り組むグループの2つに分けてテストを行いました。WEBサイトで、これらの2つのグループがそれぞれ子どもと一緒に写っている写真を見せながら、どちらからチャリティTシャツを購入したいか調査したところ、海外のグループの方が1.5倍ほど購入意向が高かったそうです。

この研究結果は多くのことを示唆していますね。身近な社会問題だと当たり前過ぎて、寄付やボランティアをするという意欲が湧かないということなのでしょう。社会全体でみると、寄付やボランティアという行為は、現状、まだまだ一部の人に限られた特別な行為だと思います。だからこそ、どうせ支援をするのなら、身近な問題ではなく海外の社会問題という、いわば特別な事柄に対して関わりたいという意志が働くのでしょう。支援を獲得しようとするNPO側も、こういった寄付者やボランティアの心理をついたアプローチが必要ですね。



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