ダイレクト・マーケティングと寄付収入の減少 [2008年07月02日(Wed)]
『Index of National Fundraising Performance: 2008 First Calender Quarter Results』によると、2008年1月〜3月の期間中、寄付者の数も寄付収入も減少傾向にあるようです。
この調査は、ボストンのリサーチ会社、Target Analyticsが実施しているもので(4半期に一度)、今回は、環境、健康、人道支援サービス、ソーシャル・ベネフィット、国際支援、動物保護、その他の分野でダイレクト・マーケティングを活用して寄付金を集めている72の慈善団体(NPO)を対象にしています。過去12ヶ月間における3,600万人の寄付者、及び、18億ドルにのぼる寄付収入について評価したものです。 2008年1月〜3月は、昨年同時期と比較すると、寄付者の数は4%、寄付収入も1.8%ほど減っています。また、2007年4月から2008年3月までの1年間でみた場合、寄付収入はその前年の同時期と比較すると、インフレーションを考慮すると3.6%減少しています。 分野でみると、上記期間中に寄付が減っていないのは動物保護と環境関連分野のみで、動物保護分野に関しては、逆に、寄付が増えています。 これらの要因としては、米国経済の停滞、世代のプロファイル変化、寄付に対する価値観の変化、高額寄付者に対するファンドレイジング活動の傾注などが挙げられています。 いずれに団体も総じて、新規の寄付者獲得に苦戦しているようですが、過去に寄付してくれた人からの寄付獲得も成功していないようです。特に不況期は寄付が減る傾向にありますが、既存ユーザーの掘り起こしを軸に、アプローチのタイミングやクリエイティの工夫などによるダイレクト・マーケティング全体の見直しが必要です。 寄付の記事一覧へ≫≫≫ NPO|ファンドレイジング|ボランティア|寄付|社会的起業|CSR|ソーシャル・マーケティング|マネジメント|パートナーシップ|教育|メディア|まちづくり|公共政策 |