社会問題に対する男女の意識の差異とコミュニケーション方法の再考 [2011年05月30日(Mon)]
ジョージタウン大学(Georgetown University)のソーシャル・インパクト・コミュニケーション・センター(Center for Social Impact Communication)とオグリビーPRワールドワイド(Ogilvy Public Relations Worldwide)が18歳以上の男女2,000人を対象にしたオンライン調査によると、女性は男性に比べ、社会貢献活動に関わることに人生の目的や意味を見出しているようです。
全体でみると、回答者の10人中4人以上が、何らかの社会的、政治的な活動を行う団体に関わりを持っています。男性も女性も、飢餓撲滅(男性34%:女性:43%)と米軍の支援(男性39%:女性39%)を最も関心の高い分野だと回答する一方、男性はティーパーティ運動(男性17%:女性11%)や地球温暖化(男性26%:女性25%)について、女性はいじめ(男性18%:女性22%)や小児肥満症(男性13%:女性18%)などの子どもに関する分野に高い関心を示しています。 NPOがどのように支援者を獲得することができるかという問いに対しては、著名人を起用すること(男性32%:女性38%)、特定の期間にキャンペーン・プロモーションを実施すること(男性19%:女性26%)、ソーシャル・ネットワークを活用すること(男性10%:女性15%)において、女性は男性よりも支持する傾向にあるようです。 Facebookのようなソーシャル・メディアに関しても、女性の方が男性よりも、社会問題の認知拡大に有効で(男性58%:女性65%)、人びとがより簡単に社会貢献を行いやすくなる(男性53%:女性60%)と回答しています。 一言でいうと、「女性の方が社会貢献に対して感度が高い」という結果になっています。男性と女性の性差に大きな違いがあるようであれば、手間暇は単純に倍に増えますが、コミュニケーション手段についても“出し分け”をするような配慮が必要になりますね。尚、男女に共通して、Facebookの“いいね”ボタンをクリックすることに大きな意味を見出しておらず(男性48%:女性49%)、現在、社会貢献に関するEメールを購読し過ぎている(男性49%:女性45%)と感じているようです。NPOとしては、こういった点にも配慮が必要ですね。 Tweet ソーシャル・マーケティングの記事一覧へ≫≫≫ NPO|ファンドレイジング|ボランティア|寄付|社会的起業|CSR|ソーシャル・マーケティング|マネジメント|パートナーシップ|教育|メディア|まちづくり|公共政策 |