NPOでの就職とボランティア時間の寄付 [2008年12月31日(Wed)]
この数ヶ月、日本では景気低迷の影響を受け、社員の人員削減や派遣社員の契約を打ち切る「派遣切り」が相次いでいます。また、来年度の新入社員の内定を取り消すという事態も発生しており、雇用に関しては暗いニュースが多いですね。
金融危機により、米国では日本以上に雇用環境は悪いわけですが、中には逞しくこの状況を生き抜いている若者もいるようです。サンフランシスコ在住でMassachusetts Institute of Technology の卒業者であるKyNam Donanという若者は、NPOでのマーケティング職を求め、ブログを活用しながら就職活動を行っています。 ブログを活用した就職活動なら良くある話かもしれませんが、彼はなんと、独自の就職キャンペーンを行っているのです。1つ目が、面接の機会を提供したNPOに対し、5時間のボランティアを行うこと。2つ目が、面接を1回獲得するにつき、San Francisco Food Bankで1時間のボランティアを行うこと。3つ目が、運営しているブログサイトへ1訪問(者)につき、1分のボランティアを行うというものです。ちなみに今後2年間で上限440時間のボランティアを行う予定で、途中で就職が決まっても自動的に440時間のボランティアを行うそうです。 こういったやり方が功を奏し、既に4つのNPOで面接を獲得しています。ボランティア時間に換算すると、面接を提供したNPOに対し20時間を、San Francisco Food Bankで4時間を、さらに、ブログサイトへの訪問者も555件獲得しているため、約10時間のボランティアを行うことになります。 日本でもNPOへの就職を希望する若者が年々増えています。もちろん雇用が保証されるわけではないですが、こういった知恵と工夫による独創的な就職活動により、希望するNPOへの就職の可能性が高まることは間違いないでしょう。 【2008/12/18 THE CHRONICLE OF PHILANTHROPY記事参照】 ボランティアの記事一覧へ≫≫≫ NPO|ファンドレイジング|ボランティア|寄付|社会的起業|CSR|ソーシャル・マーケティング|マネジメント|パートナーシップ|教育|メディア|まちづくり|公共政策 |