倉敷市まちづくり×協働フォーラムその2[2007年12月24日(Mon)]
午後1時からは、イントロダクション『〜協働とまちづくりの大切な関係〜』と題し、コーディネーターを加藤哲夫様、倉敷市協働の指針検討委員会委員長である金川幸司様より、協働の指針の中間報告説明がありました。
この時間は、このあと予定されている分科会の導入といった位置付けです。
加藤氏より、協働が総論では世論が形成されたが、NPOセンターの運営管理、指定管理者制度、協働の環境整備など各論では様々な問題が発生しており、総論を議論している状況ではもうない、各論での課題を克服しなければいけない時期にあるというお話しを頂きました。
また、金川氏からは、現在倉敷市で策定中の協働の指針について、経過と内容に関する説明がありました。
これらを受けて午後2時から分科会などが行われました。
分科会等はそれぞれ、
Aフリップディスカッション 〜協働のまちづくりのすすめ方〜倉敷の場合〜
コーディネーター 加藤哲夫氏
パネリスト 石村陽子氏(蔵おこし湧々)
三田岳彦氏(川崎医療福祉大学)
中村泰典氏(NPO法人倉敷町屋トラスト)
Bワークショップ 〜指針があるとどうなる?について考えよう〜
ファシリテーター 佐藤尚宏氏(くらしきパートナーシップ推進ひろば)
Cセミナー 〜市民が動かす!地域づくり〜映画館から市民活動センターまで〜
講師 石田達也氏(NPO法人宮崎文化本舗)
Dなんでも専門相談会
会計・税務相談員小橋政彦氏(公認会計士)
労務相談員小阪田徹氏(社会保険労務士)
となっており、参加者が自由に選択できるテーマ設定となっていました。
このへんこつブログをいつもご覧頂いている皆様には、私がどの分科会に参加したのか、すぐお分かりになると思います。
むしろ今回のフォーラムはこの分科会があったからこそ参加したようなものでもあります。
ということで、私はNPO法人宮崎文化本舗、石田達也氏によるセミナーに参加しました。
NPO法人宮崎文化本舗といえば、私のブロガー仲間であるおいちゃんの『街がシアター 街がミュージアム』でその活動状況が紹介されています。
私がおいちゃんのブログを拝見しはじめてからまもなく1年になりますが、ブログからその活動の軸は『芸術文化』と『市民活動支援』というものだということはよく分かるところです。
ホームページでも詳しくご紹介頂いていますが、実際に代表理事の石田様からお話しをお伺いするのは初めてなのです。
セミナーでは、NPO法人宮崎文化本舗の沿革とこれまでの活動についてお話しがありました。そしてこれまで取り組んできた活動の中から、様々な主体との協働事例を挙げながら、協働の課題やNPOとしての運営方法、人材育成、事業企画のポイント、支援者(応援者)の広め方などについて、『今だからいえる裏話』的な内容も取り入れたお話しを頂きました。
これまで、おいちゃんのブログで話題になっていた事業の起源や着眼点についてとてもよく理解できました。
事業のそれぞれをここに書いていくと、相当な時間を要しますし、詳しくはおいちゃんのブログということにさせて頂きたいのですが、石田氏の講義から、
そもそも事業の目的は何か?誰のための事業なのか?
その事業は(必然として)誰を巻き込み、誰と組むべきなのか?
自分たちと相手にとってプラスなのか?
ということを共有することが大切だということがよく分かりました。
また、
『小さくても成功例を作り、実績を積み上げていくことが人材育成につながる』
『人とのコミュニケーションを大切にする』
『何度ダメでも諦めない、正攻法で貫き通す』
という意識にとても共感しました。
私としては、宮崎での取り組みや行政との協働事例もとても勉強になり、自分のまちでの活動のヒントをたくさん頂きましたが、それ以前に『気構え』というか『信念』、団体ですから『ミッション(哲学、使命)』のようなものを強く教わったセミナーでした。
セミナーの様子です。
午後4時10分からはフィナーレ『〜協働のまちづくりのこれから〜』と題し、各分科会での様子が紹介されました。
ここで、気になったのは協働の指針で使われている『市』、『市民』という言葉の解釈です。
実は、私は『丸亀市地域市民活動促進基本方針』の策定に関わっていたのですが、この時もこの『市』、『市民』という言葉の使い方でかなり議論することとなりました。
このことについて、加藤氏から、『そもそも市民は主権者であり、市民参加の権利が土台にあり、この上に公共的な意思を持つ“市民”が乗っかっている』という説明を頂き、頭ではなるほどと理解したのですが、自分が実際に協働指針の策定者なら、どう表現するのかすぐには答えが出せないのです。
また、石田氏からは、『市民という言葉はオールマイティ。今回のようなフォーラムに参加している“市民”は、いわゆる“市民”のごくわずかな人達。参加者以外の“市民”の目をいかにしてこちらに向けるか、地縁組織にNPO的なものを共有し広げていけるか、もっと簡単に関われる“参加のデザイン”が必要なのでは?』というご意見を頂きました。
最後に、『地元で頑張っている人ほど地元では認められていなくて、よそで(遠いところで)認知されて初めて、「すごい人」と認められる傾向があり、こうした地域の宝のような人が活躍できる地域の仕組みが必要だ』ということや『地域に合った価値観や地域の将来像を共有し、自分のまちに誇りを持って活動することが大切だ』ということを今日のまとめとして閉会となりました。
フォーラムの様子です。
長くなりましたが、フォーラム全体としては、テーマ設定の段階で主催者が実際にゲストから学びたいことの整理ができていた印象を受けました。
1日という短い時間なので深い議論ができなかったのは残念ですが、みんなで考えてつくったフォーラムという感じが伝わりました。
また、フォーラムの延長戦で交流会のようなものが設定されていればよかったかなと思いました。
こうしたフォーラムを機会に、多くの人が自分たちのまちに興味を持ち、まちづくりの主体は自分たちなのだという意識が高まるといいなぁと感じました。
また、こうしたきっかけから生まれる気付きをサポートする体制や仕組みも併せて必要だと思いました。
また、加藤氏、石田氏の講義を伺い、私自身も今まで積み上げてきたスキルを、自分レベルでも地域できちんと伝え、広げていかなければいけないことを痛感しました。
いつまでもコーディネーターの皆様のお話しを伺って感心ばかりしているのではいけないのです。問題意識を持っている者が問題解決に向けて動かなければいけないのです。
恐らく今年最後のフォーラムということになりますが、新しい年に向けての目標が見えたフォーラムでした。
この時間は、このあと予定されている分科会の導入といった位置付けです。
加藤氏より、協働が総論では世論が形成されたが、NPOセンターの運営管理、指定管理者制度、協働の環境整備など各論では様々な問題が発生しており、総論を議論している状況ではもうない、各論での課題を克服しなければいけない時期にあるというお話しを頂きました。
また、金川氏からは、現在倉敷市で策定中の協働の指針について、経過と内容に関する説明がありました。
これらを受けて午後2時から分科会などが行われました。
分科会等はそれぞれ、
Aフリップディスカッション 〜協働のまちづくりのすすめ方〜倉敷の場合〜
コーディネーター 加藤哲夫氏
パネリスト 石村陽子氏(蔵おこし湧々)
三田岳彦氏(川崎医療福祉大学)
中村泰典氏(NPO法人倉敷町屋トラスト)
Bワークショップ 〜指針があるとどうなる?について考えよう〜
ファシリテーター 佐藤尚宏氏(くらしきパートナーシップ推進ひろば)
Cセミナー 〜市民が動かす!地域づくり〜映画館から市民活動センターまで〜
講師 石田達也氏(NPO法人宮崎文化本舗)
Dなんでも専門相談会
会計・税務相談員小橋政彦氏(公認会計士)
労務相談員小阪田徹氏(社会保険労務士)
となっており、参加者が自由に選択できるテーマ設定となっていました。
このへんこつブログをいつもご覧頂いている皆様には、私がどの分科会に参加したのか、すぐお分かりになると思います。
むしろ今回のフォーラムはこの分科会があったからこそ参加したようなものでもあります。
ということで、私はNPO法人宮崎文化本舗、石田達也氏によるセミナーに参加しました。
NPO法人宮崎文化本舗といえば、私のブロガー仲間であるおいちゃんの『街がシアター 街がミュージアム』でその活動状況が紹介されています。
私がおいちゃんのブログを拝見しはじめてからまもなく1年になりますが、ブログからその活動の軸は『芸術文化』と『市民活動支援』というものだということはよく分かるところです。
ホームページでも詳しくご紹介頂いていますが、実際に代表理事の石田様からお話しをお伺いするのは初めてなのです。
セミナーでは、NPO法人宮崎文化本舗の沿革とこれまでの活動についてお話しがありました。そしてこれまで取り組んできた活動の中から、様々な主体との協働事例を挙げながら、協働の課題やNPOとしての運営方法、人材育成、事業企画のポイント、支援者(応援者)の広め方などについて、『今だからいえる裏話』的な内容も取り入れたお話しを頂きました。
これまで、おいちゃんのブログで話題になっていた事業の起源や着眼点についてとてもよく理解できました。
事業のそれぞれをここに書いていくと、相当な時間を要しますし、詳しくはおいちゃんのブログということにさせて頂きたいのですが、石田氏の講義から、
そもそも事業の目的は何か?誰のための事業なのか?
その事業は(必然として)誰を巻き込み、誰と組むべきなのか?
自分たちと相手にとってプラスなのか?
ということを共有することが大切だということがよく分かりました。
また、
『小さくても成功例を作り、実績を積み上げていくことが人材育成につながる』
『人とのコミュニケーションを大切にする』
『何度ダメでも諦めない、正攻法で貫き通す』
という意識にとても共感しました。
私としては、宮崎での取り組みや行政との協働事例もとても勉強になり、自分のまちでの活動のヒントをたくさん頂きましたが、それ以前に『気構え』というか『信念』、団体ですから『ミッション(哲学、使命)』のようなものを強く教わったセミナーでした。
セミナーの様子です。
午後4時10分からはフィナーレ『〜協働のまちづくりのこれから〜』と題し、各分科会での様子が紹介されました。
ここで、気になったのは協働の指針で使われている『市』、『市民』という言葉の解釈です。
実は、私は『丸亀市地域市民活動促進基本方針』の策定に関わっていたのですが、この時もこの『市』、『市民』という言葉の使い方でかなり議論することとなりました。
このことについて、加藤氏から、『そもそも市民は主権者であり、市民参加の権利が土台にあり、この上に公共的な意思を持つ“市民”が乗っかっている』という説明を頂き、頭ではなるほどと理解したのですが、自分が実際に協働指針の策定者なら、どう表現するのかすぐには答えが出せないのです。
また、石田氏からは、『市民という言葉はオールマイティ。今回のようなフォーラムに参加している“市民”は、いわゆる“市民”のごくわずかな人達。参加者以外の“市民”の目をいかにしてこちらに向けるか、地縁組織にNPO的なものを共有し広げていけるか、もっと簡単に関われる“参加のデザイン”が必要なのでは?』というご意見を頂きました。
最後に、『地元で頑張っている人ほど地元では認められていなくて、よそで(遠いところで)認知されて初めて、「すごい人」と認められる傾向があり、こうした地域の宝のような人が活躍できる地域の仕組みが必要だ』ということや『地域に合った価値観や地域の将来像を共有し、自分のまちに誇りを持って活動することが大切だ』ということを今日のまとめとして閉会となりました。
フォーラムの様子です。
長くなりましたが、フォーラム全体としては、テーマ設定の段階で主催者が実際にゲストから学びたいことの整理ができていた印象を受けました。
1日という短い時間なので深い議論ができなかったのは残念ですが、みんなで考えてつくったフォーラムという感じが伝わりました。
また、フォーラムの延長戦で交流会のようなものが設定されていればよかったかなと思いました。
こうしたフォーラムを機会に、多くの人が自分たちのまちに興味を持ち、まちづくりの主体は自分たちなのだという意識が高まるといいなぁと感じました。
また、こうしたきっかけから生まれる気付きをサポートする体制や仕組みも併せて必要だと思いました。
また、加藤氏、石田氏の講義を伺い、私自身も今まで積み上げてきたスキルを、自分レベルでも地域できちんと伝え、広げていかなければいけないことを痛感しました。
いつまでもコーディネーターの皆様のお話しを伺って感心ばかりしているのではいけないのです。問題意識を持っている者が問題解決に向けて動かなければいけないのです。
恐らく今年最後のフォーラムということになりますが、新しい年に向けての目標が見えたフォーラムでした。
Posted by へんこつ侍 at 11:45 | 協働を考えよう! | この記事のURL | コメント(8) | トラックバック(0)
コメントありがとうございます。
そして、へんこつブログにいらっしゃいませ。
そうですね。ブログの良いところは手軽さとつながり。本当に感謝ですね。
実は私もこのブログのおかげで、2月に宮崎文化本舗さんが開催する協働研修にお声を掛けて頂きました。
これまで自分なりに積み上げてきたものをもう一度整理して、何とか自分のスキルアップにつなげたいですし、聴講される皆様にも気付きとつながりをお土産にして頂ければと考えています。
今後ともよろしくお願い申し上げます。