ジャマイカでは「ラスタマンに会おう」という交流ツアーの通訳で参加をしました。ツアーはスペイン語ではなく、英語でしたので、ツアーリーダーはスペイン語・英語のできる人がサポートとして入ってくれました。
ラスタファリズムとは、1930年代にジャマイカの労働者階級と農民を中心にして発生した宗教運動のことです。主義としてはアフリカ回帰主義(またはアフリカ中心主義)のことです。その指向は、ラスタの生活様式全般、例えば菜食主義やドレッドヘア、ガンジャを聖なるものとして見ることなどに現れています。
1970年代にレゲエ音楽や、とりわけジャマイカ生まれのボブ・マーレィによって全世界に波及しました。現在でも世界に100万人のラスタファリアニズム運動の実践者がいると言われています。
ラスタ・カラーは、「黒、赤、緑、金色(黄色)」の4色のことです。これはジャマイカ独立のために戦った黒人戦士の黒、戦いで流れた血の赤、ジャマイカの自然の緑、ジャマイカの国旗の金色(太陽の色)を表しています。
プログラムの中ではラスタマンについてのレクチャーやナイヤビンギ(Nyahbinghi)が披露されました。ナイヤビンギはラスタファリアンの宗教的な集会、またはその集会で演奏される音楽のことです。ナイヤビンギでは、円陣を組んで一晩中ガンジャを吸う、太鼓を叩いて歌う、話し合うなどが行われ、ラスタファリアン同士の交流の場です。
ナイヤビンギ後、ラスタマンたちは
みんなに太鼓演奏を教えていました。
ラスタマンたちはみんな「ドレッドヘア」でした。レゲエの象徴としてファッション的にとらえられている「ドレッドヘア」は、たとえ髪の毛であっても自らの身体に刃物を当てることを禁じた結果、絡まって房状になった髪型のことです。白人社会への反抗のシンボルでもあります。でも、いまでは必ずしもラスタ=ドレッドヘアというわけではありません。
有名なレゲ歌手E.T. Websterさんです
今回のルアーでは、ラスタマンたちの優しい心に触れることができました。「自然を愛し、音楽で気持ちを表現し、周りの人を差別することなくオープンに受け入れる心」
特に印象に残ったのは、ナイヤビンギ中のラスタマンたちの表情でした。彼らの表情からは心から音楽を楽しんでいるのが伝わって来ました。
続く。。。