アンナ-・ハザレの大衆行動 [2011年08月17日(Wed)]
白いガンディ帽に、白いカディーをまとった74才のアンナ-・ハザレ氏が、インドの話題をさらっている。 今まで、政治的な話を正面切って話題にしたこともなかった超インテリのある女性から、突如「アンナ-・ハザレを支持しよう」という呼びかけメールがきて驚いた。いよいよインテリも行動を起こす事態になったのか。
以前から汚職の蔓延に強い対応を求めてハンストを行い、成功してきたアンナ-・ハザレ氏。今回は、政府が提案している首相や司法長官をオンブズマンの監視から除外するという特例に異議を申し立て無期限ハンストを宣言した。警察はハンストの中止を命じ、中止命令に従わない同氏を逮捕した。これがきっかけだった。
昨年から今年にかけて、相次いでインド全国で暴露されてきた巨額な汚職の数々を腹にすえかねていた人々の堪忍袋の緒が切れた。実際、インドの汚職はけた外れの金が絡んでいる上に、限りない、と言われている。例に挙がっているのは、2010年英連邦競技会の建築汚職、通信事業の許可に関わる巨額汚職、戦争未亡人のための住宅建設の予定がいつの間にか公務員宿舎の建設に化けていた話とか、一般市民には腹にすえかねることばかりであったことも事実。
アンナ-・ハザレ氏の抵抗を支持する多数の市民の行動は、独立運動を指導したマハトマ・ガンジーのような、正義の大運動となるのだろうか。映像で見る限り、街頭に出ている人々はインド国旗を掲げていて、政治色は前面に出ていないように見えるが、現政権を窮地に陥れたい主要野党の思惑が見えないこともない。BBCにインタビューで最初に熱く支持を語ったのは野党の広報担当の女性だった。 しかし、今までは行動に移すことのなかった、一般市民も巻き込み、市民社会団体との統一戦線が出来つつあるらしい。これは持続的な社会を変える組織的行動につながるのだろうか?それとも、メディアの「拡大鏡」的な報道のもたらす幻想なのだろうか。
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at 19:38
チャパル・カスナビス氏 [2009年03月15日(Sun)]
チャパル・カスナビス氏に会った。WHO(世界保健機関)で障害とリハビリテーション部門の担当者。WHOという保健医療の専門機関が語る障害もリハもさほど期待はなかったが、当方の認識不足、勉強不足、と実感した。
インド南部カルナータカ州出身で、フィールドワーカー、NGO職員から国際機関に。フィールド時代、ハンセン病医療にも携わった。
障害・差別・排除・地域・支援・慈善・などなどの感覚が近い人だ。
手垢のついた、耳タコのジャーゴン 「CBR」を新しく、地を這うフィールド―つまりもっとも末端のコミュニティからとらえなおそう、という。提唱しはじめて30年。ジャーゴンではあれ少しは市民権を得てきた「CBR」という言葉に妥協しつつ、本来の目標 − Community Based Development (CBD) Community Based Inclusive Development (CBID) にどうつなげていくか。
マトリックスもいい。基準・数値化・測定 もいいけれど、具体的なロールモデルとなる成功例がぜひとも必要だろう。
マハトマガンディの哲学にすべてがある。今のインドの若い世代に引き継がれていないのが残念。ガンディのを継いだ世代が、次世代にガンディの思想と実践を引き継げなかったのは残念。インドは表向きの発展はしたが、格差はますます増大している。中間層が薄くなっている。農村にもコカコーラが入り、携帯電話も見かけるが、農民の苦しみは減っていない。故郷のバンガロールとインドの自分の家があるカルカッタを、帰国するたびに36時間の列車の旅で往復し、インドの移り変わりを見詰めている、という。
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at 00:15
ザ タージ ムンバイ [2008年12月08日(Mon)]
26 11 2008 ムンバイのタージマハル ホテルというより、ザ タージでしられるインドのホテルの中でもっとも象徴的なホテル。星の数では表しようがないほどの名声を誇るその姿が黒い煙に巻かれる姿に誰もが2001年9月11日のニューヨークのテロを連想した。そして、ザ タージのあの特徴的な赤い丸屋根が煙と炎に包まれながらも崩れ去らなかったことに、安堵した。ザ タージは必ずよみがえるであろうし、それがテロに立ち向かうムンバイ人(Mumbaikarというらしい)の決意の表れとして。とはいっても126人が犠牲になり(民間人98人、警察14人、外国人14人)327人が怪我という今回のテロがなぜ防げなかったのか素人にも疑問が尽きないし、これではインド行きも二の足を踏まざるを得ない。
ムンバイは何度も訪れているが、ザ タージに泊まったことはないし、泊まる気もないが、これはインドの歴史の一部であり、「見学」程度には何度か訪れている。 ホテルのアラビア海側にたつインド門より20年も早く立てられたザ タージは大英帝国へのインドの独立の意気の象徴でありタージ財閥の創始者ジャムセド タタの「夢」だった。この「夢」を文字通り現実としたような部屋のヴィデオ映像がまだインターネットに残っている。燃え落ちてしまったが、独特の贅を凝らした内装の部屋の数々。中でもインド門を見下ろすこの部屋には言葉もない。
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at 21:19
インド たばこ ガンジー [2008年11月19日(Wed)]
数年間たなざらしになっていた禁煙法が成立し、10月2日から発効したということを、来日したインドの人から聞いた。
またまた、10月2日 この日はマハトマ・ガンジーの生誕日。 そういえば多分ガンジー翁も禁煙支持にはちがいないだろ。
内容は * 公の場での喫煙禁止−公共の場とは・・・レストラン、バー、ホテル、事務所、映画館、バス停、空港などなど。しかし路上は良いらしい。 * 見つかったら罰金 200ルピー (約450円) * インドの喫煙人口は、1億200万人。 * 2010年に喫煙が原因の死亡は10人に一人になると予想。 * 現保健・家族福祉大臣 ラマドスの強い指導力をほめるコメントも多い。よく、業界の圧力を撥ね退けたと。 * 来年、第14回世界たばこと健康会議の主催国インドということも追い風。 * たばこ片手にかっこいいボリウッドスターが次の標的だとか。 * 12月からはたばこの箱にも禁止メッセージを入れる。 * ビーディという噛みたばこも禁止だそうだ。これは受動喫煙の害はなさそうだけど。
大臣の勇断をほめる言葉が多いので、アンブナニ ラマドス大臣(医学博士)を紹介。 次のターゲットはアルコールだそうだ。
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at 23:19
インドはもはや安全ではないのか [2008年09月14日(Sun)]
「インディアン ムジャヘディン」となのるグループによる、明らかに市民をターゲットにした爆発が昨夜デリーであった。夕方のグレーター カイラシュ(GK)地区のショッピングセンター(BBCは一時コンノートプレースと報じたが、爆発シーンの背後の看板にはGKの文字がみえた)。小型の爆弾が数個爆発し、20人死亡、80人が怪我という。同時にインド門ほか数箇所に仕掛けかれた爆弾が発見され、処理されたという。
5月にはラジャスタン州のジャイプールで60人死亡の爆発。 6月にはグジャラート州のアフマダダバードで40人が死亡。
インドは多様性の国。多様な価値が混沌と存在することが、魅力であり力なのに、その中に意図的に楔を打ち込み、分断と弱体化を図ろうとする勢力がある。何を狙うのだろうか。
ヒンドゥの聖地とされるガンジス河の傍にひらける古都バラナシでさえ、多くのイスラムの人たちがヒンドゥのなかに混じって住んでいる。もっともヴァラナシのヒンドゥ聖なるヴィシュワナート寺院(ゴールデンテンプル)の右半分はイスラムのモスクとなっていて、厳重に鉄柵で囲われている。ヒンドゥの寺院は早朝から大変な参詣者(ヒンドゥ信者以外は聖なる内部には入れない)だが、モスクの方はどうなのか。平和理に並存してそれぞれ信者が訪れていた時期があったのか。
多様性の国をひたひたと浸潤しつつある分離の思想をおそれる。根強い生活不安のはけ口になって火がつけば、泥沼の分断のたたかいになる。
外務省の渡航注意は、「人ごみに近づかないように」とあるが、人ごみを避けてインドを訪ねて何を知るのだろうか。
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at 11:59
インド映画がやって来る [2008年08月17日(Sun)]
『ボリウッド・ベスト』と銘打ったインド映画がやってくる。
もう5−6年前になるだろうか、一時インド映画が脚光を浴びた時があったが、その後日本ではさっぱり目にはふれなかった。インドでは次々と話題の作品が現れ、俳優女優の話題はインドの週刊誌や新聞に溢れているのに。 久々のインド映画。三っの作品の一挙上映。 。しかもいずれもシャー・ルク・カーンが主演だという。
* DON 過去を消された男 * たとえ明日が来なくても * 家族の四季−愛すれど遠く離れて(これにはビッグBもの名も)
8月30日から9月19日まで(インド大使館後援)
こてこてのド・ラ・マ?日本人の好みにあうのかどうか。 要注目
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at 23:22
『ダージリン急行』 [2008年03月20日(Thu)]
青と白に塗り分けられた列車が、 (宣伝チラシによれば) 「3兄弟が”ダージリン急行”に乗って魅惑のインドを旅する」 「失われた日々をとりもどすために、インドを横断する列車の旅にでる。」「鉄道大国インドは、ジャイプールからジョイサルメールまで、タール砂漠を縦横無尽に走る様は、、、、」 というコピーが気になったので、見に行った。エンターテインメントとしては、文句を言うつもりもないけれど、ヒマラヤのふもとのダージリンと城壁に囲まれたジャイサルメール。それにこの二つをつなげばインドを東西に横断することになる、などなど期待したら、失望すること大。
救いは、「インド」が、まあ、悪く描かれていなかった、とでもいうことか。爆走する現代インドとは程遠いインドのイメージがなんとも情けない。インド政府鉄道省の許可や特別配慮を受けて制作されたとあるが、ラジャスターンの砂漠の中で列車が道に迷ってしまって、、、、。インド鉄道大臣が黙っているだろうか。
休日の劇場を埋めた観客の中には、私同様の「勘違い」組みも少なくないと見たが、、。
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at 22:26
「乞食」と古着 [2008年02月12日(Tue)]
2月4日付けのインドの週刊誌に、大都市の乞食の記事があった。 丁度、ニューデリーに住む知人の最近の体験ともつながる話。
亡くなったお父さんの衣類を、いつも街角で見かける年配の「乞食」のところに持っていった。かのご仁は受け取った数点の衣類をひっくり返したりして、点検したあと 「これってクリーニングしてある?」 むっとした知人(彼にむっとしたと同時に、自分にもむっとしたそうだ)、衣類を取り戻して帰宅したが、なんだか収まらない。
インドは2010年にコモンウェルスゲーム(英連邦スポーツ祭典)を主催することもあって、当局は街頭から乞食を一掃したい。取り締まり強化の話が時おりニュースになる。それもあってデリーの社会事業研究所が5000人の乞食の面接調査をした。平均一日200−240円の稼ぎは、貧しい日雇いの低所得者より上だとある。一度やったら、、、、なのだろうか。しかし調査は4人に3人は出来れば止めたい、という数字を明らかにしている。
いろんな調査の数字から、デリーの乞食の数は6万人。ムンバイは30万人。カルカッタは7.5万人、バンガロールは5.6万人。インド全体で浮浪者人口は600万人という数字も見える。世界に一つの乞食研究所がカルカッタにあるという。また物乞いの問題に特化したNGOもある。
乞食をしているが実は金持ちで貯金がXX百万円、だとか、大都市の乞食は組織が裏で糸を引いている、、、、。さらには、同情を引くために子どもの手足を切断して、、、、などというホラーストーリーも聞かないではないが、NGOのアクションエイドは、マスコミが好んで取上げるこの手の話よりも、本当に苦難の果てに路上に生きる人々が現実の姿だといっている。
デリーでは(その他の都市でも)乞食は違法で取締りの対象だ。検挙されると、乞食法廷を経て「ベガーホーム」におくりこまれる。デリーにも12ヵ所あり、ホームレスの宿泊施設というより監獄に近いという。12ヶ所のベガーホームの収容可能数は3600だが、満員になることはない。そして、「乞食」のなかにはハンセン病であった人々も多い。故郷を出てデリーで何とか喜捨を得て生きている人々。2010年、デリーが美しく生まれ変わる時までもう時間がない。乞食一掃に変わる解決案はあるのだろうか。元ハンセン病の人々はデリー当局の対策に取り残されていくのだろうか。デリー南部、大きな寺院から程遠くない高速道路の交差するところを不法占拠して70家族が暮らす「真実の光」コロニーも立ち退きを迫られて2年が経過した。
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at 23:31
誰もが能力を発揮して生きるところ [2008年02月11日(Mon)]
ババ アムテが創設した「アナンダワン−至福の森」。当初はハンセン病の人たちのコミュニティとして出発したが、後に多様な障害を抱えた人々も受け入れて発展してきた。 『誰もが、その人なりの個性と能力を発揮して生きる社会』 これが『アナンダワン−至福の森』の真髄。
とくに感動的なのは、視力を失った人、成長の障害のある人、四肢に障害のある人、などなどが、「障害の害という文字を使うことが間違っていること痛感させられる」レベルの高い音楽で聴視者を圧倒する演技を披露してくれる。音楽性にもエンターテインメント性にもきわめて優れていて、演技者の誇りが伝わってくる。
ここに至るまでには筆舌に尽くせない苦労があったことと思うが、演技者の自信に溢れた様子にはそれを感じさせない。
インドの各地に演奏旅行もしているという。障害があるからといって、介護の受け手であるばかりでなく、アナンダワンという共同社会の担い手の一人であるという自分の場を確立した人々の誇りに拍手。
演奏会場となった講堂の壁に 『彼らに機会を』という文字があった。
このオーケストラの存在はもっともっと国際的に認知されていい。演奏は聞く側に勇気を与えてくれる。
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at 22:48