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「子どもの放課後支援をすすめる会」の全体会がありました [2009年06月30日(Tue)]

 「子どもの放課後支援をすすめる会」の全体会が10時から福祉プラザで行われました。放課後ケアネットワーク仙台、児童館指定管理団体、仙台市学童保育連絡会、放課後子ども教室、発達支援ひろがりネットから計40人が参加し、仙台市の障害者支援課の担当者も同席しました。
 この取り組みは、2008年9月から始まり、発達障害のある子どもの放課後支援をいっしょに考えようとするものです。仙台市における放課後保障に、良い提案ができることを願っています。
 今年度は、お互いの顔が見える関係になりネットワーク形成を始めることと、行政の方々とも協働していく土台をつくることをめざしています。きょうは、児童館、留守家庭児童会、放課後子ども教室、児童デイサービス、放課後ケア支援事業の概要を紹介し、そこから見えている問題意識を最初に発言していただき、その後に5人〜7人の7グループに分かれてグループ討論をしました。
 各分野の最前線で活動している人ばかりなので、お互いの発言から学びあうことが多く、確かに出会えた感触のある濃密な時間をすごすことができました。応え切れないほどニーズがあること、待機児童が多くて「アットホームな」環境を用意することが困難であること、トラブルへの対応がうまくいっていないこと、診断・判定を受けている子どもと同じくらい「気になる子」がいること、未診断の子どもへの対応に事業者が苦慮していることなど、たくさんの悩みが語られましたが、サービスが確実に増えている前進的側面や、連携が始まっていることが語られ、未来につながるものを感じた討論でした。
 実行委員の人たちが整理し始めている課題を、初めて参加した人も共通して感じていることがよくわかりました。
 次回は9月で、アンケート調査の結果について話し合い、そこから見える課題まで論議が進む見込みです。
特別支援学校「もう限界」-「朝日新聞」が27日、宮城県の実情を報道しました [2009年06月30日(Tue)]

 宮城県では特別支援教育を担う支援学校が不足しています。とくに仙台圏の光明、利府、名取の支援学校は、開校時の定員をはるかに上回る生徒を受け入れているため、過大・過密な学校になっています。特別支援学校の増設と既存の学校の教育条件の改善を求める声は、各方面から上がっています。 「朝日新聞」が6月27日付けの宮城県内版の紙面で、「もう限界」という見出しをつけて、以下のように報道しました。

 障害のある児童・生徒が通う特別支援学校への入学者が全国的に増え、県内でも教室不足が慢性化している。県教委は、過密状態を改善するための整備計画を年度内に策定する方針だが、問題解消までには多くのハードルが横たわる。(高橋昌宏)

 仙台市泉区南中山にある光明支援学校。現在地に移転した94年当時、生徒数は約200人だったが、その数年後から増加が目立ちはじめた。最初は会議室を区切って新たに3教室を設けたが、それでも足りず、99年からは2年で4教室分のプレハブ校舎を建設。さらに美術室も転用し、285人に達した今年度は、4教室分のプレハブ校舎増設でしのいでいる。
 村上善司校長は「日々の活動に大きな制約が出ている」と説明する。作業学習でも、一人当たりのスペースが狭いために取り組む内容が限られたり、個人の能力に応じた細かいグループ分けができなかったりしているという。給食の調理施設は対応能力を超える人数をさばかざるを得ず、教職員の増員で職員室の通路はすれ違うのがやっとだ。
 特別支援学校のなかでも、視覚、聴覚に障害のある子どもたちの人数は横ばいか微減の一方、知的障害者の人数は右肩上がりに増えている。知的障害を対象とした県立学校の児童・生徒数は98年の1042人(254学級)から、昨年5月現在で1479人(349学級)と1・4倍になっている。

 深刻なのは、仙台圏の光明、名取、利府の3校だ。名取の生徒数は10年間で1・8倍に膨らんだ。増築を続けてきた結果、校庭がプレハブで埋まってしまう学校も。県全体で昨年度16のプレハブ教室を新設したが、県教委特別支援教育室の菊池健室長は「すでに限界。もう敷地に余裕はない」と明かす。
 背景には、希望者全員を受け入れる全入制に96年度から移行したことが大きい。さらに、一人ひとりのニーズに応じた個別指導計画の作成などを課す「特別支援教育」が2年前に始まり、保護者の理解が深まってきたことも要因との見方がある。
 県教委は、専門家や校長会の代表らからなる「特別支援学校あり方検討委員会」で、5月から過密化解消に向けた議論を開始。9月に一定の結論を得た後、今年度中に県教委内部で教育環境の整備計画をまとめる。

 ただ、委員会が新たに開校する案を提言しても「財政難のなか、県との調整が必要となる」と菊池室長。同じ事情を抱える他県では、統廃合などで使わなくなった校舎や空き教室に増設するなどの対策をとっている。
 だが需要の多い仙台市内に廃校となった県立学校はなく、仙台市立の支援学校も1校しかない。市議会で昨年、この問題が取り上げられた際、市教委は「新たな学校の設置は、制度上第一義的に責務のある県で対応すべきものと認識している」と答弁、学校新設に否定的な姿勢を示した。
 設置義務は都道府県にあるものの、対応に温度差があるのも事実だ。政令指定市では仙台市より人口の少ない北九州が9校(知的障害以外を含む)、堺、千葉は2校で、新潟市は来春、2校に増える。
 村上校長は「安心、安全な教育活動を保障するうえでも、児童・生徒にこれ以上負担はかけられない」と語る。

<写真1>
昇降口を改造して教室に。中央の柱がそのまま残った
=名取市の名取支援学校






<写真2>
敷地を埋め尽くすプレハブ校舎
=仙台市泉区の光明支援学校
障害を理由にした差別は「ある」が91・5%−内閣府調査 [2009年06月30日(Tue)]

 日本の社会で、障害を理由とする差別があると感じている人は9割を超えていることが26日、内閣府が公表した意識調査で分かりました。内閣府は「障害者の権利条約の認知度を高めるとともに、差別の防止を図っていきたい」としています。
 調査は今年4月から5月にかけ、インターネットモニターを通じて実施。15歳以上80歳未満の男女1050人から回答を得ました。
 日本社会で障害を理由とする差別の存在を聞いたところ、「ある」「少しはある」を合わせて91.5%に上りました。「ない」は3.7%でした。また、障害を理由とする差別をしている人の意識では、「無意識」「どちらかというと無意識」の合計が65.3%で、「意図的」「どちらかというと意図的」の合計28.3%を大きく上回りました。 
障害者の就労状況に関する厚生労働省の公表資料―解雇された障害者が前年比82%増、発達障害者の求職が増加 [2009年06月29日(Mon)]

 厚生労働省は5月15日、平成20年度のハローワークにおける障害者の就職件数等を公表しました。雇用情勢が悪化する中、就職件数は過去最高であった前年度を下回ったものの、前々年度の水準を少し上回る44,463件でした。特徴は、解雇者数で、前年度比82%増と大きく増加しており、平成14年度以来の悪い水準となりました。
 
 厚生労働省がまとめた概要文は以下のとおり。
○新規求職申込件数は、対前年度比11.0%増の119,765件と大きく伸び、特に精神障害者(対前年度比5,679人(24.9%)増)及び発達障害者、高次脳機能障害者、難病者等その他の障害者(対前年度比310人(22.4%)増)の新規求職申込件数が増加している。
○就職件数は、全体として微減する中、精神障害者の就職件数は依然として増加傾向にあり、平成20年度においては9,456人(対前年度比977人(11.5%)増)となった。
○産業別でみるとサービス業、卸売・小売業・飲食店、製造業における就職件数が多いが、特に「サービス業(医療・福祉)」における就職件数が増加している。
○職業別では生産工程・労務の職業、事務的職業における就職件数が多いが、特に精神障害者については、「専門的・技術的職業」における就職件数が大きく伸びている。
○解雇者数は、2,774人(対前年度比1,251人(82.1%)増)となり、特に平成20年度後半において増加している。
○現在の厳しい雇用状況を踏まえ、厚生労働省では平成21年2月6日に新たな助成金等を活用した障害者の雇用促進等を内容とする「障害者雇用維持・拡大プラン」をとりまとめており、プランの着実な実施により障害者の雇用の確保に努めている。

●厚生労働省の発表資料
特別支援教育の理念とそのは何か、その運用を考えさせられる裁判所の決定 [2009年06月28日(Sun)]

 特別支援教育について、考えさせられる裁判所の決定が26日に奈良県からのニュースでありました。

<時事通信の配信記事> 
 奈良県下市町立中学校への入学を希望していた身体に障害を持つ谷口明花さん(12)=同町=と両親が、町教育委員会を相手に、入学を認めるよう求めた訴訟で、奈良地裁(一谷好文裁判長)は26日、同校への入学を義務付ける仮決定を出した。代理人弁護士によると、中学校入学での仮決定は珍しいという。
 決定によると、校舎には手すり付きトイレが設置されているなど、設備などに不都合はないと指摘。「中学校教育の期間はわずか3年間しかないのに、提訴してから既に3カ月近くが経過しており、緊急の必要性がある」と、同日からの女子生徒の入学を認めた。
 訴状などによると、明花さんは両足と右腕が不自由で、3月に町立小学校を卒業。下市中への進学を希望したが、同校は施設未整備などを理由に、入学通知を出さず、特別支援学校への進学を要請していた。

<毎日新聞に掲載された記事>
 奈良県下市町の町立下市中への進学を希望したのに、設備の不備などを理由に町教委が進学を認めなかったとして、車椅子生活を送る谷口明花さん(12)=同町在住=が入学を求めて起こした訴訟で、奈良地裁(一谷好文裁判長)は26日、町教委に対し、同校への入学を義務付ける仮決定を出した。谷口さん側の弁護士によると、中学入学を巡る仮決定は異例という。正式な入学を求めた訴訟は続いており、判決までの措置となる。
 一谷裁判長は「町教委の判断は著しく妥当性を欠き、特別支援教育の理念を没却する」と述べた。
 地裁の決定などによると、谷口さんは脳性まひのため、両足と右腕が不自由。手押しの車椅子で日常生活をしているが、字を書いたり、会話することに支障はなく、今年3月まで介助員2人の付き添いを受けて地元の小学校に通っていた。
 同級生と一緒に町立下市中へ進学することを希望したが、町教委は「成長期で体重が増えるため、階段が多い下市中では、本人と介助員の命の保障ができない」などと入学を認めなかった。
 谷口さんと両親は今年4月、同中学への進学を求めて奈良地裁に提訴し、判決が出るまでの間、仮通学ができるよう求めていた。谷口さん宅へは県立明日香養護学校(同県明日香村)の教員が訪問して学習指導している。
 地裁は現地調査をして障害の程度や同中学の設備などを検討。「移動介助が著しく困難とは考えられず、現状でも就学は可能。バリアフリー化には国庫補助もあり、可能な範囲でスロープを設置するなど工夫を試みる余地はある」と判断した。
 下市町の堀光博教育長は「内容を精査したうえで対応を検討していきたい」と話した。

<考えさせられたこと>
1、教育行政への指摘に関すること
 下市中学校は、相当な傾斜地に建っている学校のようです。裁判所が現地調査をしたうえで判断したのは、当然のことだと思われます。そのうえで裁判所は、『設備などに不都合はない』『バリアフリー化には国庫補助もあり、可能な範囲でスロープを設置するなど工夫を試みる余地はある』と、下市町教委が谷口さんに明日香養護への進学を勧めた理由を否定しています。
 町教委は、下市町の財政は逼迫しておりエレベーター・スロープ等必要な施設改修を行うことは困難だと、主張していました。
 裁判所の指摘通りに、現状の設備に不都合はなく、国庫補助を受けて施設改修が可能であるならば、町教委は怠慢のそしりを免れません。必要な教育条件を準備できない、今の教育行政と財政制度の点検し、改善が求められます。

2、教育関係者からの論議、「特別支援教育の理念」について
 逆に、町教委の主張通りで、谷口さんの移動を安全に介助するには施設改修が不可欠であるにもかかわらず、そのための財政支援が困難な状況なら、現実から乖離した不当な決定として町教委は争わざるをえないと思われます。
  裁判所の判断が妥当だったかどうか、その評価は総合的になされるべきことなので、情報が必要です。今後の県・国の対応、推移を見守りたいと思います。

 裁判所は、「町教委の判断は著しく妥当性を欠き、特別支援教育の理念を没却する」と判事したのですが、「特別支援教育の理念」の解釈は、教育関係者の論議をよんでいます。
 「中学校への入学を認めない」ことがただちに『特別支援教育の理念を没却する』というのであれば、肢体不自由特別支援学校の存在意義を否定することになるからです。また、「本人・保護者の“希望”通りの進学を認めない」ことがただちに『特別支援教育の理念を没却する』ことになるというのであれば、「合理的配慮」を否定することになり、教育行政の権限を極めて狭く解釈した判決と評価されるからです。
 特別支援教育は、障害のある全ての子どもたちが生涯を通じて一貫した適切な指導・支援を受けられる体制を目指すものです。“全ての子どもたちを小中学校で教育する”という狭義のインテグレーション(統合教育)とは異なるものです。インクルージョン教育の考え方は、支援の必要度が大きい子どもたちに対応するために日本における特別支援学級や特別支援学校のような場を設置することを否定していません。
 仮決定の全文がまだ入手できないのですが、この判決が何をもって『特別支援教育の理念を没却する』と断じたのかポイントのように思われます。

 当事者・保護者の訴えが認められたことを、まずは喜びたいと思います。
 同時に、当事者・保護者と行政の対立は、教育でも児童福祉でも、毎日生起しています。なぜ裁判にまで至ってしまったのかと思います。
 特別支援教育に関わる文部科学省のガイドラインでは、学校と保護者の連携により新しい特別支援教育を創造することが打ち出され、注目しました。しかし、信頼できる教師がたくさんいる一方で、残念な事実もまだ数多くあるのが現実です。
 連携による成功事例を一つひとつ積み上げていくことの重要性、論議を続けることの大切さを痛感します。
「南材ホーム」が7月18日(土)に交流会 [2009年06月27日(Sat)]

 自閉症の人の支援を手がけている「南材ホーム」の交流会が、7月18日(土)10:00〜11:30
の時間帯で開催されます。
 バザー、自主製品販売、作品展が行われるほかに、南材木町児童館駐車場をお借りして缶つぶしなどの体験コーナーを設けます。
 お問い合わせは、南材ホームまで。
 住所=仙台市若林区若林区河原町2-2-3、電話022-215-6951。
「ひかり苑」が、学齢期の自閉症者支援をテーマに、7月15日に公開研究会 [2009年06月27日(Sat)]

 成人の自閉症者の入所施設=ひかり苑の2009年度公開研究会が7月15日に開催されます。テーマは「「学齢期の自閉症への支援のあり方」で、自閉症・知的障害の療育・支援に関わっている方々の参加を期待しています。
 詳しい開催要項を紹介します。
 

090715.doc
宮城県自閉症協会が7月9日、金銭管理、成年後見等の研修会 [2009年06月27日(Sat)]

 権利擁護センターまもりーぶ仙台の三浦 新 専門員を講師にお迎えして、事業概要、まもりーぶ以外の金銭管理サービス、成年後見制度のおおまかな流れなどについて、お話していただきます。
○講 師:社会福祉法人 仙台市社会福祉協議会専門員 三浦 新さん
○日 時:平成21年7月9日(木)10時から12時まで
○場 所:仙台市福祉プラザ 10階 第1研修室
○当日受付:会員無料・一般500円
 連絡先等はファイルをご覧ください。

090709.doc
「シエルの会」が7月12日に定例会。「家族支援について―大学での相談から見えること」の講話、「ジョブコーチって、どんな仕事?」を紹介。 [2009年06月26日(Fri)]

 「シエルの会」(自閉症、アスペルガー、広汎性発達障害の子どもの保護者の会)は、今年度の第一回定例会を7月12日(日)13時30分より、青年文化センター(仙台市青葉区旭ケ丘、地下鉄・旭ケ丘駅下車)のエッグホールで開催します。
 テーマは「家族と家族支援について―大学での相談から見えること」で、講師は布柴靖枝氏(臨床心理士、東北工業大学准教授)。発達障害があるか、あるいはそれが疑われる学生に対して、大学でどのような支援が行われているかをご紹介いただきながら、家族の営みについて、アドバイスをしていただきます。
 後半では、視聴覚教材でジョブコーチの仕事と特例子会社の様子を紹介し、発達障害をはじめとした障害をもつ人の就労支援の現状について、情報交換します。
 「シエルの会」は、年齢別グループの活動を基礎にしていますが、定例会は会員全体を対象にした講演会として開催されます。会員以外の方、入会を希望する人も見学参加できます。見学は無料です。定例会の案内チラシを紹介します。

090712_ciel.doc
  
「読売新聞」(6月23日付)が大学における発達障害のある学生の支援の現状をレポートしました [2009年06月24日(Wed)]

 「読売新聞」は6月23日付に、飯田祐子記者の署名入り記事を掲載し、発達障害のある学生支援の現状をレポートしました。

大学などの高等教育機関で学ぶ発達障害の学生を支える動きが広がっている。カウンセラーと教職員らが連携し、学習や交友関係、進路選択など、様々な場面で支援している。(飯田祐子)

 週に1度、個人面接
 福岡市の福岡大(学生数2万人)に通う女子大学院生(24)は、高校生の時に、アスペルガー症候群と診断された。成績は良かったが、人とのコミュニケーションが苦手で、「学校では、休み時間が一番困った。どう振る舞っていいか全然、分からなかった」。ストレスが高じて、うつ病を発症したのをきっかけに、精神科を受診した。現在も、病状が悪化すると大学に来られなくなってしまう。
 今年4月から、学生部内のヒューマンディベロップメント(HD)センターで週に1度、カウンセラーによる個人面接を受けるようになった。「健康上の心配や、進路の希望などを話し合ううちに、今後の見通しが少しずつ開けてきたように感じ、安心感が生まれた」という。
 医師の診断は受けていないが、可能性が疑われる例も含めると、HDセンターで把握している発達障害の学生は十数人に上る。個人面接のほか、実験リポートをまとめられない学生に教員が個人指導を行ったり、必修科目の外国語の読み書きが困難な学生にはテストの代わりにリポートを課して単位を与えたりと、学習面でもサポートする。大学病院の精神神経科の専門医と連携しているのが特徴だ。
 コミュニケーション能力や社会性の向上などを目的に、他の学生たちとの交流の場も設けている。カウンセラーの屋宮(おくみや)公子さんは、「一口に発達障害といっても、状況は様々。包括的できめの細かい支援が欠かせない」と語る。

能力発揮を目指す 
 発達障害の学生の学習や対人関係などを支援する取り組みは、各地の大学で始まっている。富山大は昨年度、「トータルコミュニケーション支援室」を開設。悩みの相談や他の学生との交流が可能な、インターネットのサイトも設けている。
 日本学生支援機構の調査(2007年度)によると、国内の大学の1割にあたる76大学に発達障害のある学生が通い、計139人に上った。集計の対象は、発達障害と診断されたことを大学側が把握している学生のみで、同機構は「診断を受けていないケースなども含めると、実際には、ほとんどの大学に発達障害の学生がいるのでは」とみる。
 様々な障害者を支援する「障害学生修学支援ネットワーク」が同機構を事務局として活動しており、発達障害については、富山大、福岡教育大など5大学で、各大学の教職員からの相談を受けている。
 富山大の斎藤清二教授(心療内科学)は、「発達障害のことが知られるようになったことに加え、一人ひとりの学生が能力を発揮できるよう、大学側が環境を整えなくてはいけないという意識がようやく広がってきたことの表れだろう。発達障害の学生が学びやすい環境を作ることで、ほかの学生も学びやすくなる」と話している。
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