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宮城県教育委が特別支援学校教育環境整備計画を決定―女川に高等学園、仙台・小松島に新設、光明を増築、富ヶ丘に分教室など [2010年02月19日(Fri)]

 第798回宮城県教育委員会がきょう午後1時30分から開催され、「県立特別支援学校教育環境整備計画」が提案どおり承認されました。
 計画の内容は、狭隘化している特別支援学校の教育環境を改善し自閉症児等の増加に対応しようとするもの。ハード面では、@仙台市青葉区小松島に小学部、中等部、高等部の30学級程度(生徒数150人程度)の知的障害特別支援学校を増設する(開校予定は平成26年度)、A光明支援学校を増設して仙台市泉区南中山の特別支援教育センター跡地に13学級(70人程度)の小学部を増設する(供用開始は平成25年度から)、B富谷町の富ヶ丘小学校に利府支援学校の小学部の分教室をつくり、知的障害の児童を9学級(45人程度)程度受け入れる(供用開始は平成23年度から)、C光明、利府、名取の支援学校にプレハブ教室を設置する(供用開始は平成23年度から)、D山元支援学校に4学級(20人程度)の高等部を増設し(平成22年度から供用開始)、知的障害と病弱児を対象にしている現在の山元支援学校(小学部、中学部、高等部の21学級、50人程度)を改築する(平成27年度を予定)、E石巻支援学校を増築して12学級(60人程度)の高等部を増やす、F女川町に軽度知的障害を対象にした9学級(70人程度)の職業科の高等学園を新設する(平成28年度開校予定)ーとしています。
 ソフト面では、@学習指導要領改定の趣旨に即した教育課程の見直し、A一人一人の自立と社会参加に向けた系統的進路指導の充実、B一人一人の教育的ニーズに対応する教師の指導力の向上、C地域における特別支援教育のセンター的機能の充実―の4項目が掲げられています。

 明らかに前進があります。このような整備計画の実現にご尽力いただいた方々に心から感謝と敬意を表します。
 同時に整備計画案を承認した各教育委員から、今後の課題に関する指摘と質問も飛び出しました。
 第一は、この四月に、今年度よりも狭隘化が深刻になる問題です。教育委員の質問で、知的障害の特別支援学校全体で前年度よりも入学児童が82人も増える見込みであること、そのうちの57人が光明、利府、名取の仙台圏の学校に集中していることが明らかになりました。
 第二は、プレハブ校舎が解消されるのかという問題です。プレハブ教室は現在、光明支援学校に8、名取支援学校に2、利府支援学校に8あります。教育局側は「解消する方向に持って行きたい」と答弁しましたが、大村虔一教育委員長が「個に対応した教育を求める保護者が増え、特別支援教育が成果を上げればさらに支援学校の希望者が増えるのではないか」と問題を投げかけました。
 この問題と関わりますが、仙台市南部には特別支援学校の新増設計画がなく、名取支援学校の関係者から「うちの学校はおいてけぼりにされるのか」という、うめき声があがっていました。
 第三は、高等部および高等学園はこれで十分かという問題です。軽度知的障害の生徒を職業科の高等学園に進学させたいという希望が増えています。今回示された整備計画で十分なのかどうかは、検証してみたい点です。
 第四は、専門性を有する教員の確保と配置です。教育委員から、この点を心配する質問が出され、とくに増加している自閉症の児童、障害の多様化・重複化に対応した専門性の向上と教員確保に努めることの重要性が指摘されました。
 教育委員から、富ケ丘小学校に併設される予定の利府支援学校分教室の子どもたちが富ケ丘小学校の運動会に参加することがあるのかという質問が飛び出しました。教育局は、本校の運動会に参加するか富ケ丘小学校の運動会に参加するかは「保護者がどう考えるかにもよります」と回答しましたが、分教室がかかえる矛盾が浮かび上がりました。教員の配置や教育内容に違いが生じるので、分教室のままか、分校にするのか、今後の議論を呼びそうです。
 特別支援教育について、発達障害に関わる団体は、通常の小中学校と高等学校におけるさらなる展開を希望しています。整備計画が示されたことを機会に、おおいに議論が起こることを期待したいものです。
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