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企業の社会性とまちづくりに関する備忘録

事業者のまちづくりへのかかわりに関する研究用備忘録ブログです。
企業・経営に関すること、まちづくりに関すること、地域経済に関すること、またそれらに関する著書の書評などをつづっていきます。


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地域活性化戦略としてのCSR [2010年02月01日(月)]
京都商工会議所CSR特別委員会主催の表題のシンポジウムに参加した。
CSR、とりわけ中小企業のそれについては、博士論文等で研究してきたところであり、興味深い内容であった。

その概要を紹介する。
第1部 基調講演 「日本で一番大切にしたい会社 一石三鳥の社会貢献〜人を活かす職場づくり〜」
日本理化学工業株式会社会長 大山泰弘氏

日本理化学工業は、国内シェア30%を持つダストレスチョークメーカー。従業員73人という中小企業だが、うち53人は知的障がい者を雇用している。そのきっかけは、養護学校の先生から「会社で雇ってほしい」という3度の訪問である。学校を卒業し、就職先がないと親元を離れ、施設に入れられてしまう。そうすると彼らが仕事をするチャンスは一生なくなってしまう、という訴えであった。そこで2人の知的障がいを持つ女子を受け入れたのが昭和30年のことである。

それでも、現在のように全従業員の7割を知的障がい者を雇うという考えはなかった。多数雇用を決意したきっかけは、禅寺のお坊さんから「人間はみな幸せを求めている。それは褒められる、人の役に立つ、人に必要とされること。それができるのが企業じゃないのか」と言われたことによる。その後、国の心身障がい者多数雇用モデル工場融資制度を活用し、1975年にスタートした。

人から良く聞かれるのは「なぜ知的障害者を雇用するようになったのか?そして会社はやっていけるのか」ということ。同社の障がい者雇用についての詳細はこちら

大山氏は、CSRを「一石三鳥の社会貢献」だと考えているという。知的障がい者を雇用することによって、障がい者に働く幸せを提供し、雇用することによって国の負担を減らし、また、中小企業にとっても社会貢献の希望を開くという「一石三鳥」である。
福祉とは、国語辞典の意味では「幸福・幸せ」だが、漢和辞典の意味では「福はものの恵み、祉は心の充足」というこをがわかった。物心両面の充足、これがすなわち本当の幸せではないか。そして、それができるのが企業なのである。


なお、日本理化学工業は、坂本光司 『日本でいちばん大切にしたい会社』でも紹介されている。

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