はこだて国際科学祭2014が本日から始まりました!初日の午前中、青年センターでは調理室を会場に「みえる!さわれる!DNAをとりだそう!」が行われました。
講師は毎年行われているキッチンサイエンスでおなじみのNPO法人
くらしとバイオプラザ21の佐々先生です。合計13名の方にご参加いただきました!
今日は、食べ物からDNAを抽出する実験、遺伝子組み換え大豆と普通の大豆のタンパク質の違いを学ぶ実験です。
今回の実験でDNAを抽出したのはバナナ、とりひき肉、ブロッコリー、トウモロコシです。これらをフォークなどを用いてこす準備をします。
すりつぶしたら透明な入れ物に搭載したお茶パックにいれてこします。
細胞の中には核があり、細胞質や細胞膜で守られています。その核の中ある遺伝情報を伝える化学物質のことをDNAといいますが、DNAはアルコールにとけにくい性質を持っています。
その性質を用いてアルコールの一種であるエタノールを使って、DNA以外のものを溶かします。
ややしばらく静かにおいておきます。横から見ると境界面(液の境目)を観察することができます。沈殿して固まったものがDNAというわけです。とても綺麗に分離していました!DNAは生物が共通している仕組みでもあり、持っているものでもあるということですね!
続いて、従来の大豆と遺伝子組み換え大豆のタンパク質の違いを試験紙を使って調べるというものです。これらの機材は日本モンサント株式会社さまからご提供いただきました。ありがとうございます。
遺伝子組み換えは以後GM(Genetically Modified)、そうでないものはNonGM(Non Genetically Modified)と表記します。
最初にコーヒーミルで大豆を挽きます!
挽いた粉をきれいな紙に移して、タンパク質抽出液と水が入ったチューブに入れて約10分間静かに混ぜます。
そのあと、1mlをエッペンドルフチューブ(小さい小さい入れ物!?)に移し替えます。
バランスを取りながら、卓上遠心分離器に1分間かけます。
1分経ちました!卓上遠心分離器からエッペンドルフチューブを取り出してかたむけるとタンパク質が抽出されたのがよくわかりますね!
試験紙を用いてGMかそうでないかをチェックします!
試験紙には赤い色素がついた抗体であるタンパク質がついており、試験紙が水分を吸い上げるときに大豆の中にあるタンパク質と反応して赤い線になります。
GMのタンパク質が含まれていると、異なる部位(ここでいうとGM)を認識する抗体部分で反応して赤い線になり、その線が2本(写真では右側)になります。NonGM(通常の大豆)はその線が1本(写真では左側)です。
講座の最後では遺伝子を見て、病気を未然に防いだり、何年後かに病気にかかるリスクの確率がわかったりなど遺伝子の最前線のお話を聞くことができました!
なお、
スポーツ遺伝子研究についての講演会も科学祭プログラム「夜話スペシャル」として8月30日に中央図書館で行われます!そちらもぜひ足をお運びください。
今回の実験は、GMの商品チェックでも使われているもので行われました。とても貴重な体験をさせていただくことができました。佐々先生、ありがとうございました!近日中に、午後から行われたキッチンサイエンスの報告もいたします。
センター長 仙石